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東北に甚大なる被害をもたらした地震は、東京をも揺るがした。震災をきっかけに小説が書けなくなった桜城葵、被災地出身の作家で、いまは筆を折っている武山洋嗣。二人の担当編集者である山下亜依子は仙河海市を訪れた。葵の取材に同行するとともに、武山を探し出し、震災と向き合った作品を書かせるために――。それぞれの思いが込められ、作品が紡ぎ出される。
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Posted by ブクログ
仙河海の本は全て思い出に残る、本編でも震災をテーマにした本は受け入れない人がいると書いてるけど、この本自体が真っ只中の、自分は積極的に読み込みたい。2人の男性が登場するのだろうなぁと序盤で思っていたが、川島があの一回の登場だけなのも意外だった、逆に強く印象に残るけど。不本意な別れ方のもう1人の武山を...続きを読むもう一度作家にしようとした道標を作る亜衣子は本物の編集者でした。編集者の仕事ぶりを知れたし、葵さんとの絆も最高だった。芥川賞と直木賞と2つを獲る編集者って凄い。 また熊谷達也さんに癒されました
震災を描いた物語を期待していたが、震災をどう文学にするか作家の内面を掘り下げる物語だった。 編集者である主人公が登場する担当作家からやたら信頼されているが、なぜなのか腑に落ちないし、元カレとの偶然の再会はご都合主義を越えて投げやりな感じがしたり、期待して読み始めた分イマイチな印象が残った。
熊谷達也『揺らぐ街』光文社文庫。 宮城県気仙沼市がモデルの三陸の架空の町を舞台とする『仙河海サーガ』。自分がよく知る唐桑町がモデルの唐島町が登場するからには期待が高まる…… 冒頭に東京での東日本大震災が描かれるが、どうにもしっくり来ない。文芸編集者の山下亜依子を主人公に東日本大震災の被災地である...続きを読む仙河海市出身の作家・武山洋嗣を廻る物語なのだが…… 東日本大震災にも、仙河海市とも少し距離を置いたような、それでいて作家の世界という楽屋オチのようなストーリーに、どこに自分の感情の置場所を作れば良いのか戸惑う作品だった。 信頼できる、大好きな作家ではあるが、この作品だけは好きになれなかった。
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