悼みの海

悼みの海

小説・文芸
1,320円 (税込)

6pt

3.8

東日本大震災発生時、仙台の職場にいた川島聡太は、ライフラインが寸断されているなか、両親の安否を確かめるため、沿岸の故郷へ向かう。
半世紀後の同地は巨大な防潮堤に阻まれ、小学三年生の呼人は生まれて一度も海を見たことがなかった。
時を超えて二人に訪れる真の復興と奇跡を描く、著者渾身の感動長編。

本書は宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズの1作。
(『潮の音、空の青、海の詩』改題)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    講談社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    講談社文庫
  • タイトル
    :
    悼みの海
  • タイトルID
    :
    1518346
  • ページ数
    :
    560ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年02月15日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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悼みの海 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    仙河海のは何回目だろうか、毎回深く考えさせられる。今回も3.11なんだが、未来を描くって初めてかもね、でも自然と共存せずにコンクリート壁だけで全ての問題を解決する気仙沼市に住まない官僚の考えを押し付けた、問題提起する大事な事です。我々は本当に何も知らない無知でメディアの公平性が世界70位とかのくだらない情報しか知らされない悲しい国民、キックバックが見つかっても脱税すら認めない悲しい国民。今のままなら未来はこうなるよと言う熊谷達也さん。第二部の続きが無いのと、ラストの笑子の子供の名前とは未来が変わったの?とわからない所があるけど

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    ※注意※
    本作は震災がテーマとなった作品ですのでレビュー閲覧にご注意下さい。

    「小説を読めない小説家」であった熊谷達也さんが書かれた『悼(いた)みの海』は、東日本大震災の稗史(はいし)とも言える作品でした。

    概要です。
    2011年3月11日の震災後、この街はすべての光を失った。川島聡太は仙台市内の予備校で被災し、地元の仙河海市の凄惨な模様を数日後に知る。ライフラインが麻痺している中で聡太は愛車と共に帰郷を目指し、被災地の人々や悲しい再会となった同級生と接する中で未来に虹を架けることを決意する。

    感想です。
    文庫版のあとがきから本作のモデルが気仙沼市であること、複雑な思いの中で本作を文庫化したことに感謝します。
    悲しくも2024年1月1日に起きてしまった能登半島地震の傷跡が癒えていないタイミングの中、出版社も熊谷達也さんも本作の発売に躊躇いがあったかも知れません。
    ですが東日本大震災の当時を知る方々の想いによってLINEが誕生したことも、熊谷達也さんが語る誤った変化に気付ける力も大事だと感じることができ、私は本作と出会えて良かったと思っています。ありがとうございました。

    0
    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

     本書の中心テーマは、間違いなく「未来に残したい風景」だと思います。「仙河海」シリーズをライフワークとして取り組む熊谷達也さんの、痛切な悼みや祈りがあふれる渾身の力作でした。

     物語は、故郷である(気仙沼をモデルにした架空の町)仙河海と決別していた主人公が、震災をきっかけに故郷に戻り、生まれ育った町を見つめ直し、故郷の未来に想いを託す内容で、3部構成です。

     第1部は、主人公が仙台市で被災し、仙河海で両親が安否不明のまま、3週間の仙台市内の混乱が描かれます。
     第2部は、震災から50年後の仙河海市が舞台で、やや印象が異質です。小3児童の視点で、仙河海の街の歴史と経緯を学び、未来を託されます。
     第3部は震災の2年後。主人公は傷の痛みを抱える仲間たちと、その都度様々なことに区切りをつけながら、前に踏み出していきます。

     3部を通じて、主人公の再生の物語とも受け取れますが、やはり人の営みが戻るためにも、その心の拠り所となる風景が絶対に必要なのだと、筆者の心の叫びが聞こえてきそうです。

     想定した高さの津波を一律に防ぎ切るという考え方に基づいて造られた巨大防潮堤は、住民の意向も十分に反映されませんでした。次に来る津波の高さの予測も判らないまま…。
     第2部の最後、防潮堤爆破未遂事件の首謀者?は意味深で衝撃的でしたが、気持ちは伝わります。

     今生きている「私たちが未来に何を残すか」 真剣に考え続ける責任がありますね。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。

    0
    2025年03月08日

    Posted by ブクログ

    宮城県気仙沼市が、この書に出てくる「仙河海市」のモデルになっている。これは、2011年の東日本大震災に関連した物語である。

    第一部:仙台で働いていた川島聡太は、東日本大震災に遭い、両親と連絡がつかないことが気にかかり、故郷の仙河海市に向かう。
    仕事中にビルの大揺れから始まり、歩いて塾生を送り、ライフラインの復旧のないまま車を走らせて避難所まで…という被災状況が非常にリアルに描かれている。

    第二部:東日本大震災から50年後の仙河海市に住む小学生の呼人は、海を見たことがない。
    少し先の未来を描いているのだが、ここで待人と呼ばれているちょっと変わった爺さんと出会う。
    爺さんが呼人に託したものとは…。

    第三部:川島聡太が仙台を離れ、生まれ故郷の仙河海市に戻りタクシー運転手として暮らし始めて3年後のこと。同級生たちとの交流、そして高校時代に付き合っていた笑子との再会。
    ここから以降の出来事が、第二部の爺さんとなるまでだとわかる。

    東日本大震災のことを知ることは辛いが、震災で失われた命や風景を悼むことも必要だと今になって思う。
    地震はいつどこで起こるかわからないからこそ、常に心していなければならない。


    0
    2024年05月17日

    Posted by ブクログ

    熊谷達也『悼しみの海』講談社文庫。

    宮城県気仙沼市をモデルにした架空の町が舞台の『仙河海サーガ』シリーズの1作。『潮の音、空の青、海の詩』を改題、加筆訂正、文庫化。

    『仙河海サーガ』は震災小説や現代小説だけでなく、時代小説や青春小説にスタイルを変えて描かれ続ける熊谷達也のライフワークとも言えるシリーズである。

    本作は三部構成で物語は展開する。三部それぞれが独立した物語のようであるが、僅かな細い糸でつながっている。しかし、三部ともに自然災害に破壊された故郷の未来を考えるというのが、一貫としたテーマであるようだが、全体的にまとまりは無く、読み終えると狐につままれたような気持ちになる。


    第一部は東日本大震災発生時に仙台で予備校の講師を務めていた川島聡太の物語。川島はライフラインが寸断される中、両親の安否を確かめるために故郷の仙河海市に向かう。東日本大震災発生当時の様子がリアルに描かれ、津波に襲われた仙河海市のモデルになった気仙沼市の被災状況も非常にリアルである。

    第二部は東日本大震災から50年後の仙河海市に暮らす小学三年生の呼人が主人公。2011年の東日本大震災と2028年のアウターライズ地震を経験した仙河海市は巨大な防潮堤に護られ、呼人は生まれてから一度も海を見たことがなかった。ある日、呼人は防潮堤で待人の爺さんと呼ばれる奇妙な老人と出会う。すっかり様変りした仙河海市。過疎化が進む仙河海市はクロマグロの完全養殖場を作り、国際リニアコライダーと核廃棄物最終処分場を誘致していた。待人の爺さんは第一部で主人公を務めた川島聡太だった。

    第三部は第一部と第二部のミッシングリングをつなぐ物語。川島聡太は仙河海市でタクシー運転手となる。そんな時、かつて、付き合っていた彼女の噂を耳にする。


    仙河海市のモデルとなった気仙沼市は隣接する岩手県に食い込むような形で、宮城県の県北に位置している。宮城県に半ば蔑ろにされる気仙沼市の市民は自嘲の意を込めて『宮手県』と呼んだりする。

    そんな気仙沼市を東日本大震災による大津波が襲い、壊滅的な被害を与える。その後、宮城県知事の住人の意見を無視した強引な政策により、海が見えない要塞のような防潮堤が建設される。いずれ近い将来、津波は再び町を襲うだろう。どんなに高い防潮堤を築いたところで津波被害は免れないのだ。それなのに意味の無い巨大な防潮堤を築いて、東日本大震災の津波被害よりも防潮堤による自然破壊の方がダメージが大きいのではないだろうか。

    本体価格1,320円
    ★★★

    0
    2024年02月18日

悼みの海 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    講談社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    講談社文庫
  • タイトル
    :
    悼みの海
  • タイトルID
    :
    1518346
  • ページ数
    :
    560ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年02月15日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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