邂逅(かいこう)の森

邂逅(かいこう)の森

784円 (税込)

3pt

山の民「マタギ」に生まれた青年・松橋富治は、身分違いの恋が災いして秋田の山村を追われ、その波乱の人生がはじまる。何といっても圧倒されるのは、山のヌシ・巨大熊とマタギの壮絶な対決。そして抑えつけられた男女の交情の色濃さ。当時の狩猟文化はもちろんのこと、夜這い、遊郭、炭鉱、男色、不倫など、近代化しつつある大正年間の「裏日本史」としても楽しめる冒険時代小説です。長篇小説ならではの面白さに溢れた、第131回直木賞受賞作!

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邂逅(かいこう)の森 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    はい、本とコさん絶賛の『邂逅の森』だべしゃ

    面白かったです
    まず時代設定がいいですよね
    大正のある種混沌とした時代背景の中で語られる人と自然の物語

    そしてなんてたって夜這い文化ですよね
    勘違いされてる方も多いのですが、そもそも「夜這い」というのはですね、一定程度の男女間の合意に基づいたプ…

    (

    0
    2024年04月06日

    Posted by ブクログ

    マタギで生きて行くしかない、富治の逞しく、生命力のある、昔の男らしく生きる姿を描く物語。何度となく心を揺さぶられる主人公の波乱に満ちた人生は、本当に芯の通った男らしさがあった。ラストの山の神との対峙は感動的ですらある。

    0
    2021年04月26日

    Posted by ブクログ

    橋本愛主演の映画『リトル・フォレスト』に、母親の本棚にあった本を読もうとした彼女が、「自分で読む本ぐらい自分で選びなさい」と母親から言われ、母親が買った本を娘は読ませてもらえないシーンがありました。私も自分で読む本は自分で選ぶようにはしているけれど、知人友人からなかば無理やり貸された本に感銘を受ける

    0
    2017年04月26日

    Posted by ブクログ

    石井光太氏がおススメしていた一冊。

    東北弁を文字に起こすのはとても難しい。鼻濁音・音としてはっきり発しない「息」のような発音。。。
    しかしながら、方言も含めてとても臨場感がある表現がちりばめられている。
    深々と雪が降り積もる季節に読めて良かった。

    0
    2013年12月28日

    Posted by ブクログ

    大正3年頃から昭和初めにかけて秋田の山奥でマタギ(熊を獲る猟師)として活躍する富治の数奇な運命。若い日の地元の名士娘・文枝との恋、そして地元を追放されてからの鉱山夫、また猟師に戻っての日々と小太郎、その姉で妻になったイクとの出会い。そして猟仲間の鉄五郎などの脇役との出会いも魅力的です。小説の終盤での

    0
    2013年08月24日

    Posted by ブクログ

    マタギって全国区の名詞なんでしょうか?

    マタギとは、主に東北地方で熊やカモシカを狩猟して生計を立てていた人たちの呼び名です。本書ではそんなマタギを生業とする男の半生を記しています。とはいえ現代人から遠い昔のおとぎ話などではなく、実に生々しい人間模様と恋愛、家族、故郷について語られています。

    0
    2013年07月15日

    Posted by ブクログ

    時代は大正初期、秋田県月山山麓。深い山に入り熊やカモシカなどの獣を猟とするマタギの物語。2004年直木賞受賞作。その時代の歴史物語としても民俗資料としても内容が濃く重厚な作品で読み応えがあった。マタギの家の次男として育った富治の生涯は波乱。東北の厳しい冬を思いめぐらしながら最初から最後まで圧倒される

    0
    2013年01月24日

    Posted by ブクログ

    マタギの富治、文枝、イク。東北地方の厳しい生活を描く。
    普段聞かれないマタギの世界がリアルに描かれている力作。
    富治の青年から老年になるまでのマタギを通した人生がすごい。
    それを支える文枝、イクも重要なキャラクターだ。

    0
    2012年08月17日

    Posted by ブクログ

    直木賞受賞作ということで何の予備知識もないまま読んだ1冊。
    著者のことさえこの本を読むまで知らなかったのだけど本当にこの本に逢えて良かったと思わされた。

    0
    2012年10月23日

    Posted by ブクログ

    時は大正時代、東北の山深い村に住むマタギの青年・松橋富治は
    身分の違う娘との恋に落ち故郷を追われてしまう。
    その後採鉱夫として働くこととなりさまざまな経験、さまざまな人との出会いをしていく中で
    富治はマタギへの情熱を再燃させてゆく。

    とても壮大な自然が目前に見えてくるような小説だった。
    序盤はマタ

    0
    2011年03月29日

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