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人間の深奥に潜む、弱く、歪んだ心。罪を犯してしまった人間と、それを取り巻く人々の哀しみを描ききった珠玉の5篇。2007年『悪人』、14年『怒り』、そして……犯罪小説の極北、遂に文庫化!
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「楽園」
2019年10月18日~ 出演:綾野剛、杉咲花、村上虹郎
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Posted by ブクログ
解説にあるように、登場人物たちの人生、生きる空間が丹念に描かれていて、人が罪を犯すまでが、ものすごくリアルに、近所の噂話かのように感じられる。 一人一人が身近に思えるので、事件が起こる瞬間には、ああもう取り返しがつかないと、とてつもないやるせなさに襲われる。 矛盾だらけで、本当に言いたいことは伝えら...続きを読むれない、人間の哀しさみたいなものを感じる。 そんなずっしり重くてしんどい短編集だけれど、読むたびに発見があり、別の登場人物に共感できたりするので、何度も読み返している。 特に印象的なのは『万屋善次郎』『白球白蛇伝』。
随分前に『楽園』を見て読みたくなり購入。買ってから短編集と知るw じめ〜っとした嫌な蒸し暑さと全てを覆い隠してしまう重苦しい寒さといった温度が感じられる文章だったな。 不快な温度の中にいると何も考えられなくなるのと同じように、各短編の登場人物達も考え方が一方通行すぎるし人って本当に自分の都合のいい...続きを読む方にしか考えられへんのやなと思った。 それは悪夢を終わらせる希望でもあるのか。 あいつが怪しい、あいつに決まってるって次々に言い出すの怖かった。
瀬々敬久監督の”楽園”が素晴らしすぎたので、その原作が読みたくて拝読。 神話的な雰囲気さえただよう短編集。 犯罪小説集というタイトルが想起させるようなハードボイルドな感じの事件は一つもない。 ただ必死に生きていただけだった。 それなのにどうしてこんなことになるんだろう。 罪を犯しているのは誰なん...続きを読むだろうか? 犯人?社会?運命? ただ”生きている”、そのことが罪なのかもしれない。
人間、堕ちて行く時は、このままじゃダメだ!って分かってて、それでも「今」を変えられなくて堕ちていくものなんだなと改めて思った。 ダメだ!と思って踏みとどまる意識がある時に、まだ戻れる道が見える時に戻らないと。 私って流されてしまうタイプだから、たまに 堕ちた生活に身を置く自分を簡単に想像出来てしま...続きを読むう。 怖いわ〜>_< これ以上何も求めないから、どうかこれ以下になりませんように。
オチ(救い)のない短編集5篇。このうち2篇がカップリングされる形で「楽園」として映画化されている。 映画になった、村八分にされた男が狂気に囚われていく話が一番やるせなかった。 高校野球で活躍した元プロ野球選手が金銭トラブルでドツボにハマっていく話は、元ファンの目線から物語が悪いほう悪いほうへと進...続きを読む行してのだけど、引き込まれた。 オーディブルだと1つの話が約2時間。波乗りに向かう車内で聞くのにちょうどよかった。
人間の転落を描いた小説家。人が一線を超えてしまう瞬間やその引き金となる出来事の描写がとにかくリアルでその場に居合わせたかのような感覚になった。
実際にあった事件を基に描かれる5つの短編集。 全て決していい読後感ではない。 気持ち悪さが終始渦巻いている。 でも犯罪者やその周りを取り巻く人たちの心理をもっと知りたいと思わされるような中毒性がある。 ちょっとした出来事から、見栄や孤独など人間のドロドロした部分が露呈し重大な事件に発展していくのが切...続きを読むないしやりきれない気持ちにさせられる。
本作は、少なくとも三〜五作目は実在の事件をもとにして書かれていると思うのだけど、明記されていないのはなぜだろうか ばからがき…大王製紙井川 ギャンブル狂い よろずやぜんじろう…『つけびの村』でも有名な山口連続放火殺人事件 白球白蛇伝…元千葉ロッテマリーンズ投手強盗殺人事件 実際の事件がモチーフ...続きを読むになっている犯罪小説は、人間の業の深さ、生い立ちや環境次第で一歩間違えば誰でも犯罪者になり得るのではないかと思わせるリアリティさが増す 完全なるフィクション(あり得ない筋)も面白いが、 こういう背景が本当にあったのかもしれないと思わせてくれる事件小説は、実際の報道内容と照合させて書かれているものもあるし、作家さんの想像力に依るものもあるだろう 人間の残酷さが実際には恐ろしいのに、なぜ小説やドラマ、漫画の中ではその描写を『娯楽、エンタメ』(より良い言い方が見つからない)として『楽しめる』のだろうか。没頭できるのだろうか 深淵を覗いた気がするからだろうか
いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。 誰しも犯罪者となる隙間が見える。 「青田のY字路」 北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。 そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意識したかな。 それだ...続きを読むけでなく類似犯罪も取材の上かと思う。 少女達の誘拐殺人は許せるものではないが、 犯人であろうと地域住民から追い詰められる男の行先。数々の状況や生い立ちそのものへの不信感。 「曼珠姫午睡」 弁護士の妻英里子の中学の同級生が殺人犯で捕まる。内縁の夫の保険金殺人。目立たなかった少女の中学卒業後の変貌。中学のちょっとした関わりからか、彼女は自分の店名に中学の思い出を源氏名に英里子と名乗っていた。 犯罪とは無縁の英里子がふと踏み外す日常。 後妻業などかな。 「百家楽餓鬼」 バカラ、ギャンブルに堕ちていく御曹司。 今、タイムリーな話題。記憶に残る上場企業創始一族の社長がカジノで多額の借財を重ねた事件。 寝食を忘れて没頭していく様子、本人はすでに思考できない状態が背筋が凍る。 「万屋善次郎」 62歳善次郎が限界集落で5人の高齢者を殺人放火。善良な男が、集落で孤立、高齢者たちからの軋轢で追い込まれていく。 田舎暮らしでの孤立は過酷。余所者、上下関係と理不尽な掟もある。 「白球白蛇伝」 家族の希望を背負いプロ野球選手となった青年。貧しい家庭だったが、家族は才能ある青年に協力を惜しまない。 華やかな活躍は短かったが、一度経験した贅沢を引退した後も続けていく。そこには破滅しかない。
青田Y字路 曼珠姫午睡 百家楽餓鬼 万屋善次郎 白球白蛇伝 どの話も登場人物が印象的。 万屋善次郎が、切なかったなぁ。 映画の『楽園』を観るのが楽しみ。
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吉田修一
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