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Posted by ブクログ 2023年06月04日
解説にあるように、登場人物たちの人生、生きる空間が丹念に描かれていて、人が罪を犯すまでが、ものすごくリアルに、近所の噂話かのように感じられる。
一人一人が身近に思えるので、事件が起こる瞬間には、ああもう取り返しがつかないと、とてつもないやるせなさに襲われる。
矛盾だらけで、本当に言いたいことは伝えら...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月04日
随分前に『楽園』を見て読みたくなり購入。買ってから短編集と知るw
じめ〜っとした嫌な蒸し暑さと全てを覆い隠してしまう重苦しい寒さといった温度が感じられる文章だったな。
不快な温度の中にいると何も考えられなくなるのと同じように、各短編の登場人物達も考え方が一方通行すぎるし人って本当に自分の都合のいい...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月19日
瀬々敬久監督の”楽園”が素晴らしすぎたので、その原作が読みたくて拝読。
神話的な雰囲気さえただよう短編集。
犯罪小説集というタイトルが想起させるようなハードボイルドな感じの事件は一つもない。
ただ必死に生きていただけだった。
それなのにどうしてこんなことになるんだろう。
罪を犯しているのは誰なん...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月12日
人間、堕ちて行く時は、このままじゃダメだ!って分かってて、それでも「今」を変えられなくて堕ちていくものなんだなと改めて思った。
ダメだ!と思って踏みとどまる意識がある時に、まだ戻れる道が見える時に戻らないと。
私って流されてしまうタイプだから、たまに 堕ちた生活に身を置く自分を簡単に想像出来てしま...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月10日
オチ(救い)のない短編集5篇。このうち2篇がカップリングされる形で「楽園」として映画化されている。
映画になった、村八分にされた男が狂気に囚われていく話が一番やるせなかった。
高校野球で活躍した元プロ野球選手が金銭トラブルでドツボにハマっていく話は、元ファンの目線から物語が悪いほう悪いほうへと進...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月31日
いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。
誰しも犯罪者となる隙間が見える。
「青田のY字路」
北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。
そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意識したかな。
それだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月27日
何というか、良い人も悪い人も彼(吉田修一氏)の描く人間の人となりが鮮明過ぎて、見知った人の話のような錯覚に陥る。
全く異なる5編からなる犯罪にまつわる物語なのだけど、隣近所でおこった事件を見せられている感じ。
だから決して読後感が良いわけではない。
1話終えるたび「嗚呼…。」となんとも言えない重りを...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月21日
この小説を原作にした映画「楽園」を先に観た。
小説の短編をまとめた映画になっていた。
Y路路で運命の別れ道を描いて刹那に向かう
それぞれの人生の物語り
短編の各主人公たちはそれぞれ別れ道を
どう進んだのか
そしてどうなっていくのか
私は普段映画が先でよかったことは稀だけれど
今作の「楽園」は先に映...続きを読む
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