犯罪小説集

犯罪小説集

小説・文芸
704円 (税込)

3pt

人間の深奥に潜む、弱く、歪んだ心。罪を犯してしまった人間と、それを取り巻く人々の哀しみを描ききった珠玉の5篇。2007年『悪人』、14年『怒り』、そして……犯罪小説の極北、遂に文庫化!

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  • 映画化

    「楽園」

    2019年10月18日~
    出演:綾野剛、杉咲花、村上虹郎

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犯罪小説集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    解説にあるように、登場人物たちの人生、生きる空間が丹念に描かれていて、人が罪を犯すまでが、ものすごくリアルに、近所の噂話かのように感じられる。
    一人一人が身近に思えるので、事件が起こる瞬間には、ああもう取り返しがつかないと、とてつもないやるせなさに襲われる。
    矛盾だらけで、本当に言いたいことは伝えられない、人間の哀しさみたいなものを感じる。

    そんなずっしり重くてしんどい短編集だけれど、読むたびに発見があり、別の登場人物に共感できたりするので、何度も読み返している。
    特に印象的なのは『万屋善次郎』『白球白蛇伝』。

    0
    2023年06月04日

    Posted by ブクログ

    随分前に『楽園』を見て読みたくなり購入。買ってから短編集と知るw

    じめ〜っとした嫌な蒸し暑さと全てを覆い隠してしまう重苦しい寒さといった温度が感じられる文章だったな。
    不快な温度の中にいると何も考えられなくなるのと同じように、各短編の登場人物達も考え方が一方通行すぎるし人って本当に自分の都合のいい方にしか考えられへんのやなと思った。
    それは悪夢を終わらせる希望でもあるのか。
    あいつが怪しい、あいつに決まってるって次々に言い出すの怖かった。

    0
    2023年02月04日

    Posted by ブクログ

    人間の転落を描いた小説家。人が一線を超えてしまう瞬間やその引き金となる出来事の描写がとにかくリアルでその場に居合わせたかのような感覚になった。

    0
    2025年11月30日

    Posted by ブクログ

    実際にあった事件を基に描かれる5つの短編集。
    全て決していい読後感ではない。
    気持ち悪さが終始渦巻いている。
    でも犯罪者やその周りを取り巻く人たちの心理をもっと知りたいと思わされるような中毒性がある。
    ちょっとした出来事から、見栄や孤独など人間のドロドロした部分が露呈し重大な事件に発展していくのが切ないしやりきれない気持ちにさせられる。

    0
    2024年11月03日

    Posted by ブクログ

    本作は、少なくとも三〜五作目は実在の事件をもとにして書かれていると思うのだけど、明記されていないのはなぜだろうか

    ばからがき…大王製紙井川 ギャンブル狂い
    よろずやぜんじろう…『つけびの村』でも有名な山口連続放火殺人事件 
    白球白蛇伝…元千葉ロッテマリーンズ投手強盗殺人事件

    実際の事件がモチーフになっている犯罪小説は、人間の業の深さ、生い立ちや環境次第で一歩間違えば誰でも犯罪者になり得るのではないかと思わせるリアリティさが増す

    完全なるフィクション(あり得ない筋)も面白いが、
    こういう背景が本当にあったのかもしれないと思わせてくれる事件小説は、実際の報道内容と照合させて書かれているものもあるし、作家さんの想像力に依るものもあるだろう

    人間の残酷さが実際には恐ろしいのに、なぜ小説やドラマ、漫画の中ではその描写を『娯楽、エンタメ』(より良い言い方が見つからない)として『楽しめる』のだろうか。没頭できるのだろうか
    深淵を覗いた気がするからだろうか

    0
    2024年09月27日

    Posted by ブクログ

    いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。
    誰しも犯罪者となる隙間が見える。

    「青田のY字路」
    北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。
    そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意識したかな。
    それだけでなく類似犯罪も取材の上かと思う。
    少女達の誘拐殺人は許せるものではないが、
    犯人であろうと地域住民から追い詰められる男の行先。数々の状況や生い立ちそのものへの不信感。
    「曼珠姫午睡」
    弁護士の妻英里子の中学の同級生が殺人犯で捕まる。内縁の夫の保険金殺人。目立たなかった少女の中学卒業後の変貌。中学のちょっとした関わりからか、彼女は自分の店名に中学の思い出を源氏名に英里子と名乗っていた。
    犯罪とは無縁の英里子がふと踏み外す日常。
    後妻業などかな。
    「百家楽餓鬼」
    バカラ、ギャンブルに堕ちていく御曹司。
    今、タイムリーな話題。記憶に残る上場企業創始一族の社長がカジノで多額の借財を重ねた事件。
    寝食を忘れて没頭していく様子、本人はすでに思考できない状態が背筋が凍る。
    「万屋善次郎」
    62歳善次郎が限界集落で5人の高齢者を殺人放火。善良な男が、集落で孤立、高齢者たちからの軋轢で追い込まれていく。
    田舎暮らしでの孤立は過酷。余所者、上下関係と理不尽な掟もある。
    「白球白蛇伝」
    家族の希望を背負いプロ野球選手となった青年。貧しい家庭だったが、家族は才能ある青年に協力を惜しまない。
    華やかな活躍は短かったが、一度経験した贅沢を引退した後も続けていく。そこには破滅しかない。

    0
    2024年03月31日

    Posted by ブクログ

    青田Y字路
    曼珠姫午睡
    百家楽餓鬼
    万屋善次郎
    白球白蛇伝

    どの話も登場人物が印象的。

    万屋善次郎が、切なかったなぁ。

    映画の『楽園』を観るのが楽しみ。

    0
    2022年06月13日

    Posted by ブクログ

    何というか、良い人も悪い人も彼(吉田修一氏)の描く人間の人となりが鮮明過ぎて、見知った人の話のような錯覚に陥る。
    全く異なる5編からなる犯罪にまつわる物語なのだけど、隣近所でおこった事件を見せられている感じ。
    だから決して読後感が良いわけではない。
    1話終えるたび「嗚呼…。」となんとも言えない重りを背負わされるよう。
    例えば、幼い頃からよく知ってる近所の子どもに「お母さん刺しちゃった」とインタホンごしに聞かされるような…そんなオモリ。

    偏見、嫉妬、小さなプライド、欲、思い込み、集団心理、傲慢…人のダメな部分をあげたらキリがない。

    そんな中に置いても、田舎の閉鎖的な街で生まれる集団心理の怖さが印象に残る。
    「青田Y字路」「万屋善次郎」

    そして何の罪もない非力な子どもがいつだって割りを食うことになるのがやるせない。
    「白球白蛇伝」

    余談ですが…
    「青田Y字路」と「万屋善次郎」は、1つの物語として映画になってます。
    『楽園』佐藤浩市、綾野剛(Netflix視聴可)

    今年の21冊目

    0
    2022年05月27日

    Posted by ブクログ

    吉田修一の何とも言えない湿っぽい世界観が堪能できる作品でした。映画になってるのを知らなかったから今度見てみよう。

    0
    2022年03月05日

    Posted by ブクログ

    この小説を原作にした映画「楽園」を先に観た。
    小説の短編をまとめた映画になっていた。
    Y路路で運命の別れ道を描いて刹那に向かう
    それぞれの人生の物語り
    短編の各主人公たちはそれぞれ別れ道を
    どう進んだのか
    そしてどうなっていくのか

    私は普段映画が先でよかったことは稀だけれど
    今作の「楽園」は先に映画で良かった

    0
    2021年11月21日

犯罪小説集 の詳細情報

  • 映画化

    「楽園」

    2019年10月18日~
    出演:綾野剛、杉咲花、村上虹郎

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