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20代の女社長が率いる北条葬儀社には、ある「変わった」一面があった 喧嘩別れした父の遺言、火葬を嫌がる遺族、子どもの遺体が霊安室で消失……社員わずか4名の葬儀社は故人の“謎”を解明できるのか。
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Posted by ブクログ
27歳の女性が社長を務める葬儀会社が舞台の連作短編ミステリー。前書きと本編5話からなる。 ◇ 葬式の不合理さや不透明さが問題視された結果、国の基本方針として直葬がスタンダードになった世界。 だが、S県だけはその文化的側面を尊重した県知事によって葬式を執り行うことが認められ...続きを読むていた。 * * * * * というファンタジーじみた設定。 でも実際に直葬が少しずつ増加してきているコロナ禍以降を見ると、荒唐無稽な話とも言えません。 2012年以前にこの作品を書き上げていた天祢涼さんはすごいと思いました。 4話目まではS県の葬儀会社、北条葬儀社の社員3人が謎解きをしつつ、無事に葬儀を執り行うという展開。その謎解きも、北条葬儀社に依頼した遺族にまつわるトラブルで、刑事事件とは無縁のもの。 同時に3人の社員 ( 新実、高屋敷、餡子 ) の抱える事情が明かされていくのですが、ライトミステリーの部類なので気楽に読めていました。 だから最終話で、真相が連続偽装殺人事件であり、犯人との緊迫した応酬が展開されるのには、予想していなかっただけに驚きました。 そしてそういう目で読み返せば、それまでの各話にフィナーレのための伏線が巧妙に盛り込まれていたことに ( やっと ) 気がつくのでした。 ああ天祢涼さんに見事シテヤラれた! でも、とても愉快で心地よいヤラれた感。 天祢さんの作品を読むのは『葬式組曲』が2作目なのですが、どちらも「ムムッ」と思わせるところがあり、お気に入りの作家さんになりました。
葬式がテーマになった連作短編作品。 斎場が葬儀会社が各話で共通しているので登場人物も各話に登場するので長編を読んでいるような感覚で楽しく読めました。 各話それぞれ単純なストーリーのように見えて、しっかり予想外な展開もありワクワクして読める物語構成です。 個性の強いキャラクター達も、物語に入り込みや...続きを読むすい要素になっていて夢中になって読めました。 天祢涼作品は初めて読みましたが、文章の作り方も読みやすい作家さんだったので気付いたら読み終わっていました。 他の作品を読むのも楽しみです。
ある程度長い時間生きていると、経験があるお葬式。そんなお葬式をしてくれる葬儀社のお話が連作で書かれています。 読み終わると好き嫌いがわかれるかもしれない作品ですが、心に残る作品であることには間違えないと思います。 自分のまわりで亡くなった人を思い出させてくれる作品でもありました。
北条葬儀社を舞台にした五話収録の連作短編集。 癖の強い社員達が、故人が遺した謎を解明していくミステリー。 一話完結ごとに真相が明らかになりスッキリとした気持ちで読み進めていくと最終話で衝撃的な展開が待ち受ける。 社員の不審死? 犯人は誰? それまで見ていた景色は一変。 社員達の印象はガラリと覆さ...続きを読むれ何の疑いも持っていなかった自分の甘さに気付かされる。 二転三転からの犯人の正体判明。 そして犯行の理由に驚愕。 葬儀の在り方なんぞを考えながら読んでいたらとんでもなかった。 『ざらり』とした結末だが、これぞ大どんでん返し。 やられた。
故人との別れであるお葬式を舞台に葬儀社の面々が故人の遺した謎を解明していくミステリーです。 他の方の感想でもありますが、最後が唐突すぎて驚きました。ちょっと無理を感じます。 話自体は読みやすかったです。直葬という弔いを初めて知りました。式にこだわらなくてもいいんですね。
再読2回目。 最終話、唐突やしやり過ぎ感あるけど、ぜんぜん想定してなかったから面白く読めたけどなぁ。それぞれの章がゆるく繋がって最後にズドンとくる感じ、わりと好きです。
お葬式にかかわるあれやこれやの謎についてのミステリー。死者を弔う儀式ではありますが、お葬式は生きている人が行うもの。人がいれば思惑もある。そんなお話。 あとがきで作者も書いてるけど、最終話のあれはちょっと唐突だしやりすぎかな。ちょっともったいない感じもする。
若き女社長が率いる「北条葬儀社」 癖の強い社員たちが、故人様が遺した謎を解決していく。登場人物は変わらず、一つ一つのお話が独立している連作短編で、いわゆる、葬式ミステリーの作品です。私自身、葬式というものにあまり、接点は無かったのですが、この作品の中で、遺族たちの 葬式に対する気持ちだとか、どうした...続きを読むら、故人様たちに明るく葬式を送れるのかだとか、そういった葛藤なども感じれました。コロナ禍で葬式もあまりできない世の中で、心のこもった故人との別れをもっとさせてあげたいし、悔いの残らない最期をもっと、実現してほしいなと感じました。 葬儀社の心の叫びみたいなものを感じてほしいです。
葬儀屋のお話。連作短編で一話ごとに色々な人の葬儀が描かれる。どの話にも謎解きがある。てっきりミステリー要素を持ったお仕事系小説と思っていたら、最後に大どんでん返し!
『葬儀』をテーマにした連作短編集。 なぜ、父親は奇妙な遺言を残したのか? なぜ、遺族は頑なに火葬を拒否するのか? なぜ、息子は霊安室から忽然と消えたのか? などなど ・父の葬式 ・祖母の葬式 ・息子の葬式 ・妻の葬式 ・葬儀屋の葬式 そして、最後にあっと驚く『どんでん返し』があります。なんと、な...続きを読むんと〜
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