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Posted by ブクログ
文庫本の裏表紙の説明に『家族の絆に涙が溢れる第19弾!』と書いてあって、え~、泣けるって書いてあるとかえって構えて泣くもんかと思っちゃうなあと感じつつ読んだ。結果、一番じーんとする場面でロイドの奇妙な泣き声にコケッとなった。もう~。
印象に残ったのは、夏神さんの師匠船倉さんが話したという「罪も恩も天下の周り物」という話。自分が辛く悲しい経験をし、罪の意識を感じている時には、償いや恩返しを世間様に返すように、誠実に一生懸命に生きることがいつかは回り回って伝えたい人に伝わるということ。昔はこういう話をおじいちゃんやおばあちゃんが良くしてくれたなあと思う。
海里兄弟の絆を深めることになった方位磁石とプリンアラモード。亡くなったお父さんの愛情が感じられるいいお話でした。
Posted by ブクログ
シリーズ第19弾
今回は主人公・海里の兄、一憲が抱える大きな心の傷に、家族が向き合う大切なストーリー
ただ、李英も倉持悠子も登場しなくて少し寂しいし、“最後の晩ごはん”の幽霊場面も控え目
控え目なんだけど、それがまた涙涙…
今回もまた感激屋さんのロイドが号泣だ
一憲と奈津の夫婦は、特別養子縁組の制度を利用し、子供を迎え入れることを考えている。
二人で充分に考え、準備をしてきたが、今になって一憲は「不安」と「恐怖」に押し潰されそうになっている。
不安は当然として、その恐怖の原因とは──?
一憲が高校生の時、父親が突然亡くなった。
母親も心身共に不安定な状態で、弟はまだ幼い。
一憲が家族を支えるしかなかった。
バイトをしながら年の離れた弟の「子育て」もしてきたのだ。
どれ程苦労してきたのか…
想像するだけで胸が苦しい。
このシリーズの登場人物は皆それぞれの苦しみを抱えているが、それを周りの人に打ち明ける事で乗り越えている。
人間はひとりで生きているのではない。
自分に関わる大切な人が苦しんでいたら、寄り添える人になりたいと強く思った。
でも心の内をさらけ出すのって、勇気が必要だよね。
Posted by ブクログ
シリーズ、もう19弾である。
でも、気になるから読む!
最初の頃の、細かいことは覚えていないというのが正直なところ。
船乗りだった海里の父親が彼の幼い頃に亡くなってしまい、兄の一憲(かずのり)が父親代わりになって海里の世話をしてくれた、ということは、今までのシリーズの中でも語られていた。
しかし、芸能界に入った海里の引き起こした事件(巻き込まれたというか、落とし入れられたような・・・)で実家の家族にも迷惑がかかり、兄の逆鱗にも触れ、元のように実家に出入りできるようになるまでは色々あった。
父親の突然の死でショックで心を病んでしまった母親に代わり、高校生だった一憲が家事を引き受け、まだ物心つかぬ弟の育児も一人で担うことになったという過去。
家計を支えるために、アルバイトも時間の許す限り。
勉強と部活にも手を抜かなかった。
一憲はまだ若かったのに、えらいね、それで今は公認会計士だなんてすごいね、そんなに忙しかったのに勉強も頑張ったんだね!
私もそんなふうに思っていたが・・・
よく考えたら、そんな「美談」で片付けられる問題じゃなかった。
内情は悲惨なヤングケアラー?
一憲と海里のエピソードは今までも何度か出てきたけれど、ダントツで深刻な問題だった。
これをどん底として、兄弟の関係が上向いていったらいいと思う。
いや、こういう内面を海里に話してくれるようになったということは、一憲が海里を大人として認めてくれるようになった証拠だろう。
海里から見たら、一憲は兄であると同時に、実の父親よりも、大きな存在感を持つ「父親」だった。
しかし、一憲にしてみれば、突然、「子供であること」をやめさせられて「父親」になったのである。
できることならまだ子供でいられた時に、取り戻したいものもあっただろう。
今度は自分から望んで「父親」になろうとしている一憲。
見守りたい。
「幽霊」の登場が恒例でもあるシリーズだけれど、こんな抑えた表現は、かえって良かったような気がする。
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