小説作品一覧
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-創作童話の世界への誘い! グリム童話研究者によるユニークな「賢治論」。 今頃、なぜ「宮沢賢治」なのか? それは、かつて思いがけなくも雑誌「国文学」に掲載された 文章「セロ弾きのゴーシュ」論を読み返したからだった。 もう一つの理由はといえば、かつて、年配の同僚だった日本文学研究者が 「賢治童話はたぶん日本文学だけしかやってない者には手ごわい。 『注文の多い料理店』は良いコメントを書こうとしてもなかなか うまく料理できないんだよ。」とよく話していたことを想い起こしたからだ。 賢治の作品は、文学のみならず、植物、生物、化学、鉱物、天文学、農学、 音楽、宗教等多岐にわたる。 日本の「創作童話」という狭い檻の中に、それはとても入り切るはずもない。 様々な助言をもらったこの先輩教授が亡くなってはや十年近くが過ぎ去った。 もう一度、賢治童話について考えるきっかけを与えてくれた教授に感謝だ。 本書で取り上げた賢治作品は以前から気になっていた小品だ。 賢治のよく知られた大作に関する評論はごまんとあるから、あまり取り上げら れずにいる作品にスポットを当てたかたちである。 独文学者による比較文学論的「賢治童話」読解の試み。 【目次】 「ワラシとボッコと奥州と欧州と」(ざしき童子のはなし/ ドイツの視点から) 「夜の川のほとりのゴーシュ」(セロ弾きのゴーシュ) 「クンとフウとツェ」(ねずみ物語) 「虚栄と韜晦と邪教・三つ巴の果て」(洞熊学校を卒業した三人) 「わかっちゃいるけどやめられね~の美学」 (毒もみのすきな署長さん) 「のんのんのんのんの仮面」(ほんたうの神さま/オツベルと象)
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4.0南部の困窮家庭の子を、一時受入れ先の北部の裕福な家庭へと連れていく列車。故郷の母への思いと新しい家族との生活で揺れ動く7歳の少年時代の物語と大人になってからの視点が心を打つ。
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-まだまだ重厚な小説の受けがよかった二十世紀前半において薄っぺらい登場人物たちを活躍させ、軽薄な文体を用い、ちょっぴりグロテスクでコミカルなコメディを描いた異色の作家ロナルド・ファーバンク。 代表作「足に敷かれた花」(“The Flower Beneath the Foot”)を、同じくファーバンクの世界観が魅力たっぷりに描かれた「見かけ倒しのお姫さま」(“The Artificial Princess”)とともに収録。 ファーバンクは戦前の日本で西脇順三郎や春山行夫、近藤東らによって初めて紹介され、堀辰雄、伊藤整、瀧口修造、田村泰次郎らの著作集に名前を見出すことが出来、戦後には塚本邦雄、由良君美、生田耕作、柳瀬尚紀らもファーバンクについて記し、中でも由良と柳瀬は短編を訳出するなど、かねてより国内で関心を持たれつづけた作家である。 その作風は難解でありながらも、本国においてファーバンクを追慕する作家はあとを絶たず、同時代のE・M・フォースター、アーサー・ウェイリーを始め、イヴリン・ウォー、オルダス・ハックスリーなどなど、ファーバンクを賞賛、影響を広言する英国の小説家・文筆家は多い。 【表題作「足に敷かれた花」のあらすじ】 架空の王国ピスエルガに仕えるラウラ・デ・ナジアンジは疲倦宮(つかれうみのみや)ユーセフ親王と恋仲だった。宮中ではさまざまな悪謀が渦巻き、ゴシップが囁かれる。そこにユーセフとエルジー姫の結婚の話が持ち上がってくる。同時にユーセフの女ったらしぶりも明らかとなり、ラウラは遊ばれていただけであることがはっきりする。裏切られたと感じたローラは、宮廷から身を引き、修道院へ向かうことになるが……。
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3.5私は、母と「誰かの精子」の間に生まれた―― 不妊治療と生殖ビジネスの深い闇を、当事者が暴く。 人間の倫理を問う、出色の科学ノンフィクション。オーストラリアの著名ジャーナリストである著者は、27歳のとき、自身がドナーによる精子提供で生まれたことを知り、生物学上の父親を探す調査を開始した。 いまやドナーによる懐胎(DC)は世間の認識以上に広く浸透しているが、その実情は世間の想像以上に異様で、多くの問題をはらんでいる。 DC児たちにドナーが誰かを知る権利は保証されていないため、持っているかもしれない遺伝性の疾患や、いるかもしれないきょうだいの存在、あるいはその数を知るすべはない。 本書は「第三者の生殖細胞から誕生した人間」について、また「人間を繁殖させること」について、DCの当事者が10年という歳月をかけて綴ったものである。 母の不妊治療医ヤン・カルバート自身が精子ドナーだと知り、 これまでに世界各地から75人の異母兄弟を見つけたジョーイ・ホフマンによる国連でのスピーチより: 「自分が大量生産された人間というモノのひとつに思えてきます。(中略) どうかお願いです。これからは子どもたちの基本的な権利や利益を、優先リストの最下位に置くのではなく、最優先にするように努めてください」
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4.0ヘレンが隣家で見つけたガラスパイプは、麻薬密売に関する重要な証拠品だった。もし警察が隣家へ捜査に来てしまったら、バレてしまうかもしれない――かつての罪から逃れるためにヘレンという偽名を名乗っていることが。窮地を脱すべく彼女は策を練るのだが……
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4.0その華やかで美しい旋律は、凄惨な死を引き寄せる。 音楽の都で出会った孤高の天才バイオリニストと、純真無垢なピアニスト。 相反する彼らを待ち受ける悲しき運命とは……。 音楽×ミステリ×ファンタジーの傑作、待望の邦訳。 すべての音楽家の故郷であり聖地であるエダン。 この平和な都市のはずれで惨たらしい殺人が起きた。 その中心にいたのは孤高の天才バイオリニスト、アナトーゼ・バイエル。 そして、数多の音楽家を魅了し、その命を奪ってきた罪深きバイオリン〈黎明(れいめい)〉。 稀代の音楽家と伝説の名器、そして、導かれた者しかたどり着けない『氷の木の森』。 数奇な運命がもたらすのは世にも美しい旋律か、残酷な死の呪いか―― 世代を超えて愛される韓国ファンタジーの名作!
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4.0『帰ってきたウルトラマン』が高視聴率を獲得し、円谷プロの熱望した続編の制作が始まった。『ウルトラマンA』には、市川森一発案による男女合体変身という野心的なアイディアと、〝超獣〟という新たなコンセプト、それに小学館の学習雑誌で展開された〝ウルトラ兄弟〟の設定が正式に取り込まれることとなった。そして1972年4月7日に放送された第1話『輝け!ウルトラ五兄弟』は見事28.8%の高視聴率を獲得した。しかし、自信を付けた制作陣の前に、思わぬ障害が待ち受けていた…。ファン待望のドキュメンタリー第6弾! 過去5冊のシリーズで圧倒的評価を得た著者が、今回も現存する資料を精緻に分析。スタッフの多くが共通する宣弘社作品『シルバー仮面』にもスポットを当て、『ウルトラマンA』企画の成立から内容の変遷までを丹念に描く!
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3.4※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」から、イラストレーター・しきみの自選作品集が登場! 描き下ろしとして芥川龍之介+しきみ『悪魔』も掲載 小説とイラストの出会いを祝福する、魅惑の1冊。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。そのなかからイラストレーター・しきみによる作品をピックアップした美しい画集が新たに生まれました。 収録されているイラストは、萩原朔太郎『猫町』、江戸川乱歩『押絵と旅する男』、夏目漱石『夢十夜』、坂口安吾『桜の森の満開の下』、谷崎潤一郎『魔術師』のなかから選ばれた、イラストレーター本人がお気に入りのものばかり。 さらに、描き下ろしとして芥川龍之介『悪魔』も収録し、通常シリーズとはことなるサイズ感で小説とイラストが楽しめます。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 【目次】 萩原朔太郎『猫町』 江戸川乱歩『押絵と旅する男』 夏目漱石『夢十夜』 坂口安吾『桜の森の満開の下』 谷崎潤一郎『魔術師』 芥川龍之介『悪魔』(全文収録・イラスト描き下ろし) ※本書について 本書は、乙女の本棚シリーズとして刊行された『猫町』『押絵と旅する男』『夢十夜』『桜の森の満開の下』『魔術師』のなかから、イラストレーター・しきみ自身が選んだイラストを掲載しています。巻末の『悪魔』のイラストは描き下ろしです。小説部分は『悪魔』は全文、その他は抜粋となります。
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-もう「中身がない」とは言わせない! 互いに関連し合うストーリーの「三大要素」最後のピース、テーマについて徹底的に掘り下げたありそうでなかった執筆指南書。 小説、映画、マンガ、演劇、ゲーム、アニメーション……あらゆる物語が輝き出す。 プロットとキャラクターを一生懸命に考える人は多いのに、テーマが置き去りにされがちなのはとても残念なことです。 これまでテーマは、その創作法を習得することはもちろん、深化させるためにどう語ればいいのかさえ難しいと考えられてきました。しかしテーマがストーリーにおいてどのような機能を持ち、プロットやキャラクターにどのような相互作用を及ぼすのかを理解することができれば、「テーマとは曖昧なものだ」という考えと決別することができます。 テーマとは、ストーリーに統一性をもたらす着想や題材であるためプロットやキャラクターはテーマと無関係ではありません。テーマが定まっていないストーリーでは「プロットとキャラクターはいいけど、ストーリーとしては駄作」と言われるのがオチですが、優れたストーリーではこれらの三大要素が一体となって共生しています。 本書はテーマの役割や機能について、プロットやキャラクターとの関係についてじっくりと解説しています。小説や映画だけでなく、マンガやゲーム、アニメーションなど、さまざまなジャンルにおいて自分で意識的にテーマを構築できるようになる、ありそうでなかった実践的創作術です。
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3.8フランスの本屋大賞最終候補作! 父と息子の不器用な愛の物語 フランス北東部。妻亡き後、わたしは息子二人を男手一つで育ててきた。長男のフスは小さい頃は素直だったのに、反抗期を迎え地元の不良とつるむようになったが、いつかは分かり合えると思っていた。あの日、あの事件を起こすまでは――。不器用な父子の感動物語
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-亡命チベット人医師が遺したチベット愛と苦難の長編歴史小説 1925年、若きアメリカ人宣教師スティーブンス夫妻は幾多の困難を乗り越え、チベット、ニャロン入りを果たした。現実は厳しく布教は一向に進まなかったが、夫妻は献身的な医療活動を通じて人びとに受け入れられていく。やがて生まれた息子ポールと領主の息子テンガは深い友情で結ばれる。だが、穏やかな日々も長くは続かない。悲劇が引き起こす怨恨。怨恨が引き起こす復讐劇。1950年、新たな支配者の侵攻により、人びとは分断され、緊迫した日々が始まる。ポールもテンガもその荒波の中、人間の尊厳を賭けた戦いに身を投じてゆく。 【目次】 この本について 第1部 第2部 第3部 第4部 第5部 訳者解説 【著者】 ツェワン・イシェ・ペンバ チベットのギャンツェ生まれ。医師であり作家。1941年にインドのイギリス式学校に入学して英語を身につけ、1949年にロンドン大学に留学。医学を学び卒業後はブータン、インドなどで外科医として活躍。1957年にチベットで過ごした日々をエッセイに綴った『少年時代のチベット』をロンドンで出版。1966年にはチベット人として初めての長編小説『道中の菩薩たち』を出版。その後創作活動から離れていたが、晩年ようやく実現したチベット旅行をきっかけに『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』を執筆後病没。享年79歳。 星泉 1967年千葉県生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授。チベット語研究のかたわら、チベットの文学や映画の紹介活動を行っている。訳書にラシャムジャ『雪を待つ』、共訳書にトンドゥプジャ『ここにも躍動する生きた心臓がある』、ペマ・ツェテン『ティメー・クンデンを探して』、タクブンジャ『ハバ犬を育てる話』、ツェラン・トンドゥプ『黒狐の谷』などがある。『チベット文学と映画制作の現在 SERNYA』編集長。
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-昭和は“円本”に始まり『ノルウェイの森』に終わった。激動の64年を彩った「あの本」の誕生物語。 (※本書は2002/7/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
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3.0加害者告発に加え、否認した母と傍観者だった自分も性虐待に加担していたという自責から書かれた本は他に類を見ない。まさに震撼の書である。――信田さよ子 ■本書の内容 30年前、わたしの双子の弟を性虐待したのは、誰もが敬うエリート学者の「継父」だった。そして、現実から目を背け、わたしたち姉弟を糾弾したのは、誰よりも自由と解放を重んじたはずのフェミニストの闘士、母だった――。 1980~90年代、自由礼賛の名の下に、左派インテリの両親はわが子の人生を支配した。「継父」による加害が発覚したあとも、周囲の大人たちは(ひとりを除き)目をつぶり、告発しないことを選んだ。その共謀の過程で、子どもたちは名ばかりの同意と沈黙を強いられてきたのである。 著者は、傍観者としての、小さな加担者としての罪悪感を見つめ直し、苦悩の記憶を掘り起こしながら、文学的努力を払い、その経験を言語化する。 実父は「国境なき医師団」創設者のひとり、叔母はトリュフォー監督も認めた有名女優、母も継父も著名な言論人ということもあり、2021年1月の原書出版時にはフランス中に激震が走った。本が出版された1週間後には、「#MeTooInceste」というハッシュタグで8万件ものツイートが流れ、マクロン大統領が「子どもに対する性犯罪」の対応に関して声明を発するまでに至ったという。 本書は、被害がなかったことにされる構造と、沈黙にともなう罪悪感をありありと表現した一冊だ。フランスで32万部突破、海外版権15か国の話題作、ついに邦訳。
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4.1★柴田元幸がいちばん訳したかったあの名作、ついに翻訳刊行。 ★オリジナル・イラスト174点収録。 ★訳者 柴田元幸の「作品解題」付き。 「トム・ソーヤーの冒けん」てゆう本をよんでない人はおれのこと知らないわけだけど、それはべつにかまわない。あれはマーク・トウェインさんてゆう人がつくった本で、まあだいたいはホントのことが書いてある。ところどころこちょうしたとこもあるけど、だいたいはホントのことが書いてある。べつにそれくらいなんでもない。だれだってどこかで、一どや二どはウソつくものだから。まあポリーおばさんとか未ぼう人とか、それとメアリなんかはべつかもしれないけど。ポリーおばさん、つまりトムのポリーおばさん、あとメアリやダグラス未ぼう人のことも、みんなその本に書いてある。で、その本は、だいたいはホントのことが書いてあるんだ、さっき言ったとおり、ところどころこちょうもあるんだけど。 それで、その本はどんなふうにおわるかってゆうと、こうだ。トムとおれとで、盗ぞくたちが洞くつにかくしたカネを見つけて、おれたちはカネもちになった。それぞれ六千ドルずつ、ぜんぶ金(きん)かで。つみあげたらすごいながめだった。で、サッチャー判じがそいつをあずかって、利しがつくようにしてくれて、おれもトムも、一年じゅう毎日(まいんち)一ドルずつもらえることになった。そんな大金、どうしたらいいかわかんないよな。それで、ダグラス未ぼう人が、おれをむすことしてひきとって、きちんとしつけてやるとか言いだした。だけど、いつもいつも家のなかにいるってのは、しんどいのなんのって、なにしろ未ぼう人ときたら、なにをやるにも、すごくきちんとして上ひんなんだ。それでおれはもうガマンできなくなって、逃げだした。またまえのボロ着を着てサトウだるにもどって、のんびり気ままにくつろいでた。ところが、トム・ソーヤーがおれをさがしにきて、盗ぞく団をはじめるんだ、未ぼう人のところへかえってちゃんとくらしたらおまえも入れてやるぞって言われた。で、おれはかえったわけで。 ——マーク・トウェイン著/柴田元幸訳『ハックルベリー・フィンの冒けん』より ■タイトルの表記について(本文「解説」より) ハックはまったくの無学ではないし、学校に行けばそれなりに学びとるところもあるようだから(まあ六七(ろくしち)=三十五と思っているみたいですが)、もし漢字文化圏の学校に通ったとしたら、字もある程度書けるようになって、たとえば「冒険」の「険」は無理でも、「冒」は(横棒が一本足りないくらいのことはありそうだが)書けそうな気がするのである。
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4.5「この期に及んで、僕の話など聞いて、何になるというのです?」明智小五郎は、日本人ばなれした彫りの深い顔に笑みを浮かべながら、じっと蓑浦を見つめた。特徴的なモジャモジャ頭は、かつて蓑浦元警部補が事件の相談を持ちかけたときと、ほとんど変わりがなく、まだ白髪が混じることもなかった。しかし六十歳を過ぎた彼の顔には、細かな皺が刻まれていた。……(本文より)。謎に包まれた出生の秘密、一高・帝大時代の暮らしぶり、江戸川乱歩との邂逅、そして二十面相との秘められた関係等々、名探偵が自らの生い立ちを独白する。乱歩研究の第一人者が、研究の粋を尽くして描き上げた、明智小五郎の知られざる生涯!
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-種田山頭火は、1882(明治15)年現在の山口県防府市生まれの自由律俳人。「層雲」の荻原井泉水門下。1925年に熊本市で出家得度し、26年放浪の旅に。句友に支えられながら、漂泊の旅と一時の定住を繰り返し、40年松山で没、享年59。 分け入つても分け入つても青い山/しとどに濡れてこれは道しるべの石/炎天のした蛇は殺されつ光るなり/水はれいろう泳ぎ児のちんぽならびたり/いさかへる夫婦に夜蜘蛛さがりけり/尾花ゆれて月は東に日は西に/酔うてこほろぎと寝てゐたよ/悲しみ澄みて煙まつすぐに昇る/鴉啼いてわたしも一人 山頭火の残した膨大な数の句、日記や文章、書簡を丹念にたどり、あらためて彼にとっての「旅」の意味を問う。熊本「三八九居」小郷「其中庵」松山「一草庵」と定住しながら、つねに旅への想いはやまない。ここには旅するバガボンドの山頭火がいる。「孤高の人」ではなく、ちょっと変わった愛すべき隣人ともいうべき、かつてない山頭火像を描き出す。これまで調べられてこなかった熊本時代を発掘。評伝の決定版。
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3.7老い、病、性のきらめき、言えなかった秘密、後戻りのできない人生の選択。 「世界最高の短篇作家」による珠玉の10作品。 人生には完璧な絶望も、澄みきった希望もない。 パールマンの短篇集にちりばめられた無言の種は、あなたのなかで芽吹いて、やがてぞっとするほど優雅な花を咲かせるだろう。 ――松家仁之(作家) 愛おしさ、愚かしさ、優しさ、酷たらしさ、善意と悪意、救済と断罪etc. 人間のすべてを知り尽くした作家、それがイーディス・パールマンだ。 ――豊崎由美(書評家) なにかを諦める。苦く、みじめで哀しい一瞬――それらひとつひとつを柔らかい布で磨きあげ、息を呑むほど美しい宝石に変えてしまう。人生の粋を極めた短篇集。 ――倉本さおり(書評家) 本書は、原書Honeydewのうち『蜜のように甘く』(亜紀書房、2020年刊行)に未収録の10篇を訳出した日本オリジナル版です。 【目次】 ■ 介護生活 ■ 救済 ■ フィッシュウォーター ■ 金の白鳥 ■ 行き止まり ■ 斧が忘れても木は忘れない ■ 静観 ■ 花束 ■ 坊や ■ 幸いなるハリー
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-ロマノフ王朝の最後の秘宝が アドルフ・ヒトラーを終わらせる 一九四一年十二月、ヒトラーとムッソリーニ--ふたりの独裁者を狙った暗殺計画が発動。その混乱に乗じて、トリスタンはヒトラーが肌身離さず身に着けていた古代アーリア人の秘宝<スワスティカ>の奪取に成功。ヴェネツィアの【潟@ルビ:ラグーナ】に沈めた。ヨーロッパに地獄絵図を描く男が、その加護を失う日がついに訪れたのだ。 だが、一つ目のスワスティカはいまだドイツにある。ヨーロッパ大陸も依然としてナチスの制圧下に置かれままだ。何千何万というユダヤ人の血が流れ、ナチス・ドイツによる野蛮なユダヤ人絶滅政策は人類史上類を見ない悪魔の所業と化している。二つ目のスワスティカの力を得たイギリスが侵略の危機を脱した一方で、ソ連は@ドイツ国防軍【ヴェアマハト】から猛攻を受け、劣勢に立たされていた。 四つ目のスワスティカが戦局の行方を決めることは明らかだ。その行方を追うトリスタンはパリの市街地地下に蜘蛛の巣を張り巡らすように広がる採石場で、手がかりを【掴@正字】む。第四の秘宝はかつてロシアに君臨した【皇帝@ルビ:ツァーリ】に代々受け継がれていた。だが、ロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ二世が国外に隠し場所を移したため、帝政ロシアは崩壊し、スワスティカの行方も失われてしまっていた……。 古代アーリア人の叡智が秘められし四つのスワスティカをかけて、第二次世界大戦の舞台裏で繰り広げられる聖遺物争奪戦はいよいよ最終局面を迎える。 世界大戦の命運を握るロマノフ王朝最後の秘宝――、その存在を巡り英独米の争奪戦が始まる!!
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4.2カムチャツカの街で幼い姉妹が行方不明になった。事件は半島中に影を落とす。2人の母親、目撃者、恋人に監視される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民の母親……女性たちの語りを通し、事件、そして日々の見えない暴力を描き出す、米国作家のデビュー長篇
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3.9羊飼いの青年が迷い込んだ謎の国「エレホン」。人びとはみな優しく、健康的で美しく――。でも、それには“しかるべき理由”があった。自己責任、優生思想、経済至上主義、そしてシンギュラリティ……。社会の幸福とはいったい何なのか? ディストピア小説の源流とされる幻の長篇が、現代人の心の底に潜む宿痾をあぶり出す。
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-1巻2,420円 (税込)本格ミステリ作家クラブ協賛 本格ミステリ大賞20年を論考し、21世紀の本格ミステリの本流をするどく抉る評論集!! ミステリ作家、評論家の参加する団体・本格ミステリ作家クラブ会員の投票により、その年もっとも優れたミステリとして決定される「本格ミステリ大賞」。2001年からスタートしたこの賞の受賞作に投票をした会員によって受賞作・受賞作家の論考をまとめ、本格ミステリのより濃いエッセンスを抽出する本格ミステリ作家クラブ20周年記念論集。
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3.8読むことの基礎と批評理論の現在が学べる、辞書としても役立つキーワード集! フェミニズム、環境批評、ポストヒューマン、精神分析、ポストコロニアリズム…… 本書では文学理論の基礎的な知識を解説しつつ、最新の文学理論の潮流を初学者にも分かりやすく解説。現代批評の原点を知るためのブックガイドも充実しており、多彩なトピックから文学の魅力を味わい尽くそうと試みています。 第1部「基礎講義編 ― 文学理論のエッセンス Fundamentals」では、文学理論の根本問題である「テクスト/読む/言葉/欲望/世界」の5つのテーマについて論じ、第2部「トピック編 ― 文学理論の現在(いま)を考えるために Topics」では、文学理論の現在進行形の諸問題についてのトピックを取り上げ、新たな思索の糸口を発見=発明することを目指しています。 本書は、文学を「もっと深く読む」ために必要な知識を得る本として、あるときはレポートや論文を執筆する際の手引きとして、断片的な知識を有機的につなげる一助となる機能的な一冊です。 ------------------------ ◆[クリティカル・ワード]シリーズとは 現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズ。基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを提供します。
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4.5ストーリーにさらなる輝きを与えるための、本当に知りたかったメソッドがここに! あなたの物語に足りないのは「キャラクターアーク(登場人物の変化の軌跡)」だった!! 『アウトラインから書く小説再入門』、『ストラクチャーから書く小説再入門』で画期的な創作方法を指南してきた著者が満を辞して上梓したのが、主人公の心の動きに着目した本書である。 「キャラクターアーク」を理解すれば物語の中で登場人物が躍動し、必然的に物語の力が発揮される、なぜならキャラクターアークを書くことは物語を書くことと同義だからだ。 人物がたどる変化の軌跡=「キャラクターアーク」三つの基本形とは、「ポジティブなアーク」「フラットなアーク」「ネガティブなアーク」である。本書では、 ・キャラクターアークを作るには、まず何を考えればいいのか ・ストーリーの構成とはいつ、どのように関係し合うのか ・キャラクターアークはどんな働きをするのか ・作品の長さや内容、ジャンルに関わらず、優れたキャラクターアークを確実に作る秘訣とは何か を詳しく解説しながら創作者のモチベーションを上げ、キャラクターと物語構造についての理解を一気に深める内容となっている。 【本書の内容】 (「イントロダクション」より抜粋) プロットの構成を考える人はたくさんいますが、登場人物とその人物がたどる変化の軌跡(=アーク)に対する意識はおろそかになりがちです。人物を素直に描いていけば、心情の移り変わりは自然に表れるはずだと思われているからです。しかしそれは大きな間違いです。 「プロットと人物は一心同体」というのはプロットの「構成」と人物の「アーク」が一体だということを意味します。言い換えれば、人物の内面の移り変わり(=アーク)がしっかり構成できれば、プロットもテーマもしっかりと安定したものになるということです。 本書は、人物がたどる変化の軌跡=「キャラクターアーク」に注目し、キャラクターアークの基本形な三つの型について詳しく言及しながら、登場人物とストーリー構成がいつどのように関係し合うのかを説明しています。 登場人物の容姿・性格・属性・背景などをひたすら紙に書き出すだけでは、キャラクターは動き出しません。 「読者の心をつかんで揺さぶり、趣味の域をはるかに超えた深みのある作品」を書くためには、キャラクターアークへの理解が必要不可欠なのです。
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3.8ローレンス・ブロック / スティーヴン・キング / ジェフリー・ディーヴァー / マイクル・コナリー / リー・チャイルド / 他 / 田口俊樹 / 白石朗 / 池田真紀子 / 古沢嘉通 / 小林宏明1巻2,420円 (税込)すべての絵には、物語がある。名だたる作家17人による文豪ギャラリー奇才エドワード・ホッパーに捧げる短編集。 米国を代表する名画家、エドワード・ホッパー(1882-1967)。 作家ローレンス・ブロックは、ホッパーの作品は「絵の中に物語があること、その物語は語られるのを待っていること」を強く示唆していると語り、ホッパーの絵から物語を紡ぐこの短編集を考えついた。彼の呼びかけに集まったのは、スティーヴン・キング、ジェフリー・ディーヴァー、マイクル・コナリー、リー・チャイルド……といった錚々たる顔ぶれ。各々の個性を遺憾なく発揮した華麗なる文豪ギャラリーが、ここに幕を開けた――。 ○収録作品「ガーリー・ショウ」ミーガン・アボット 小林綾子 訳 「キャロラインの話」ジル・D・ブロック 大谷瑠璃子 訳 「宵の蒼」ロバート・オレン・バトラー 不二淑子 訳 「その出来事の真実」リー・チャイルド 小林宏明 訳 「海辺の部屋」ニコラス・クリストファー 大谷瑠璃子 訳 「夜鷹 ナイトホークス」マイクル・コナリー 古沢嘉通 訳 「11月10日に発生した事件につきまして」ジェフリー・ディーヴァー 池田真紀子 訳 「アダムズ牧師とクジラ」クレイグ・ファーガソン 不二淑子 訳 「音楽室」スティーヴン・キング 白石 朗 訳 「映写技師ヒーロー」ジョー・R・ランズデール 鎌田三平 訳 「牧師のコレクション」ゲイル・レヴィン 中村ハルミ 訳 「夜のオフィスで」ウォーレン・ムーア 矢島真理 訳 「午前11時に会いましょう」ジョイス・キャロル・オーツ 門脇弘典 訳 「1931年、静かなる光景」クリス・ネルスコット 小林綾子 訳 「窓ごしの劇場」ジョナサン・サントロファー 矢島真理 訳 「朝日に立つ女」ジャスティン・スコット 中村ハルミ 訳 「オートマットの秋」ローレンス・ブロック 田口俊樹 訳 *エドワード・ホッパーの絵画18点をフルカラーで挿入
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4.4冤罪で収監された恋人ファニーを救うため、彼との子を妊娠中のティッシュは奔走するが……若き恋人たちを描いたボールドウィンの名作が新訳で登場。アカデミー賞受賞作「ムーンライト」のB・ジェンキンズ監督により映画化。2019年初頭全国公開予定の映画化原作!
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-講談社〈手塚治虫漫画全集〉創刊や長篇アニメ『100万年地球の旅 バンダーブック』の制作など非常に活動的だった70年代後半の手塚治虫の足跡をまとめる。 手塚マンガ愛好家であり、手塚治虫ファンクラブの会長もつとめたミステリー作家の二階堂黎人が、自身のマンガ受容史を手塚治虫のマンガ家活動の様々と重ねる形で話をまとめる。 1977年から78年の手塚治虫の活動を主に扱い、手塚治虫が『ブラック・ジャック』や『三つ目がとおる』でヒットを飛ばし、手塚プロがふたたびアニメーションの制作をスタートする、非常に活動的な時期を精緻に描く日本漫画史の評伝、第五弾。
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4.5詩人の渾身の訳と画家の叙情豊かな絵で贈る世界名作文学。 全世界で5,000万部突破の感動の名作文学から、詩人であり童話作家であった岸田衿子氏の訳と 安野光雅氏の絵による、新しい翻訳絵本が誕生しました。 ◎颯爽と明るく、ちゃめっけたっぷりのアンが、風光明媚な島の自然から、多くのものを受け取り、心優しい人びとと の魂の触れ合いを通し、目覚め、成長していく、こころ温まるお話がいっぱい詰まっています。 ◎想像することの素晴しさを忘れないためにも必読の書です! ◎総ルビになっていますので、小学1年生から読むことができます 著者について 作:ルーシイ=モード=モンゴメリ (Lucy Maud Montgomery) 1874年、カナダ、プリンス・エドワード島に生まれる。幼い時に母と死別、祖父母に育てられ教師になる。『赤毛のアン』シリーズのほか、小説、短篇集を残し、世界中で多くの読者の心を捉えた。 訳:岸田衿子(きしだ えりこ) 1929年、東京に生まれる。詩人・童話作家。岸田國士を父に持ち、妹は女優の岸田今日子。東京芸術大学油絵科を卒業。詩集に『忘れた秋』『あかるい日の歌』『いそがなくてもいいんだよ』。絵本、童話に『かばくん』『帰ってきたきつね』『プッポコとペッポコ』シリーズ。童詩集に『木いちごつみ』『かぞえうたの本』『へんなかくれんぼ』『森のはるなつあきふゆ』。エッセイ集に『風にいろつけたひとだれ』『草色の切符を買って』。翻訳にアーノルド・ローベル『どろんここぶた』などがある。 絵:安野光雅 (あんの みつまさ) 1926年、島根県津和野町に生まれる。BIB金のリンゴ賞(チェコスロバキア)、国際アンデルセン賞などを受賞。1988年紫綬褒章、2008年菊池寛賞、他を受賞。2012年、文化功労者に選ばれる。 主な著作に『ふしぎなえ』「『旅の絵本』シリーズ(全8巻)」(福音館書店)、『本を読む』(山川出版社)、『小さな家のローラ』(小社刊)などがある。 2001年、津和野町に「安野光雅美術館」、2017年、京丹後市の和久傳の森に「森の中の家 安野光雅館」が開館。
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3.6唯一の味方だった破天荒な祖母を亡くした、七歳の少女エルサ。遺言にしたがって祖母の謝罪の手紙を持ちさまざまな人々を訪ねるうちに、エルサは知らなかった祖母の姿と、自分を取り巻く強い絆を知る。『幸せなひとりぼっち』の著者がおくる、少女の心温まる物語
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3.5両親のいない姉妹と、放浪生活を営んできた奔放な叔母との奇妙な三人暮らし。拠り所となる家(ハウス)の喪失の悲しみを詩情豊かにつづる、ピュリツァー賞・全米批評家賞作家のデビュー作。
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4.7本格ミステリのさまざまな作家やテーマに贋作と評論で鋭く切り込んだ 異色のハイブリッド・ミステリ集!! 本書では、本格ミステリのさまざまな作家やテーマに、贋作と評論の二方向から切り込んでみました。本書に収められた贋作は、すべて“評論的な贋作”、つまり、作家や作品に対する考察を小説の形で表現したものなので、切り込むことができたわけです。そして、カップリングされている評論は、その贋作を生み出す基となった論か、贋作を書くことによって深まったり生まれ変わったりした論をまとめたものです。 それでは、贋作と評論を両輪にして、本格ミステリをめぐる冒険を楽しんでください。
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4.2米Amazon脚本術部門で売上No.1のベストセラー、『SAVE THE CAT! The Last Book on Screenwriting You’ll Ever Need』がついに邦訳!! 「小難しい脚本術の分析書はいらない。シンプルで、しかも本当に大手映画会社が買ってくれる脚本を書くための最低限のコツを教えてくれ!」。本書は、プロにも素人にも役立つこと間違いなしの、売れっ子脚本家による脚本マニュアルです。芸術であると同時に、科学でもある脚本を支配する普遍の法則、本書のタイトルである「SAVE THE CAT !」とは、脚本の常識やストーリーテリングの基本的ルールを表す象徴的なシーンの意味を込めています。売れるために大切なのは大きなスタジオでも多額の予算でもなく、良い脚本を書くための法則に従って書くことなのです。 本書では、業界を知り尽くした筆者が、脚本仲間と一緒に長年蓄積してきた売れる脚本の黄金法則を、いつでも簡潔に、楽しく見直すことができます。ジャンル、プロット、構成、販売戦略、キャスティングなどの基本要素から、誰も教えてくれなかったハリウッドのDNAを受け継ぎ、ビジネスとアートのバランスをうまくとるコツを教えてくれます。映画だけでなくテレビや舞台、ゲームなど、ストーリーを扱うすべての人が必読です。 この業界で勝負するならホームランを狙うのが当たり前! インディーズ映画ももちろんすばらしいですが、メジャーな市場で大ヒットを飛ばしたいあなたのための超実践的な脚本術です。
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3.0女優毒殺事件の苦い解決から二年後の一九七四年。探偵・浜崎順一郎は少年院時代の友・石雄と再会する。石雄は婚外子として名家に引き取られ、資産家となっていた。だが、旧交を温める間もなく石雄の義姉が何者かに殺され……男の友情を哀切に描く『喝采』続篇
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3.7「種明かしをするわけにはいかないので、ここではただ、この本を書いているあいだ、感じやすい(sensitiveである)とはどういうことかについてたくさん考えていた、とだけいっておきましょう」――エイミー・ベンダー 9歳の誕生日、母がはりきって作ってくれたレモンケーキを一切れ食べた瞬間、ローズは説明のつかない奇妙な味を感じた。不在、飢え、渦、空しさ。それは認めたくない母の感情、母の内側にあるもの。 以来、食べるとそれを作った人の感情がたちまち分かる能力を得たローズ。魔法のような、けれど恐ろしくもあるその才能を誰にも言うことなく――中学生の兄ジョゼフとそのただ一人の友人、ジョージを除いて――ローズは成長してゆく。母の秘密に気づき、父の無関心さを知り、兄が世界から遠ざかってゆくような危うさを感じながら。 やがて兄の失踪をきっかけに、ローズは自分の忌々しい才能の秘密を知ることになる。家族を結び付ける、予想外の、世界が揺らいでしまうような秘密を。 生のひりつくような痛みと美しさを描く、愛と喪失と希望の物語。
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-≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信! 6作品をまとめて楽しめる合本版。≫ ――コラボカバー名作・6作品紹介―― ◆中島 敦『李陵・山月記 弟子・名人伝』 中国古典に材をとり、人間の存在とは何か、を鮮烈に問いかける著者の代表作六編を収録。 ◆太宰 治『人間失格』 自己の生涯を極限までに作品に昇華させた太宰文学の代表作。 ◆国木田独歩『武蔵野』 初期の名作を収録した独歩の第一短編集。中島京子氏による豪華解説つき。 ◆江戸川乱歩『D坂の殺人事件』 乱歩が残した作品群から、推理・探偵小説を選りすぐった傑作集! ◆谷崎潤一郎『痴人の愛』 日本人離れした家出娘・ナオミの魔性に捕らわれた男の狂おしい愛の記録。 ◆芥川龍之介『羅生門・鼻・芋粥』 夏目漱石に賞賛された文壇デビュー作「鼻」ほか、理知と清新な抒情、卓抜な虚構と明晰な文体を示す作品群。 <シリーズ累計250万部突破!「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――! 【小説「文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人VS.京極夏彦」の冒頭部分が巻末に収録されています。】
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-辻口病院長夫人・夏枝が青年医師と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと育つ陽子。やがて、辻口の行いに気づくことになった夏枝は、激しい憎しみと苦しさから陽子に気づかれないように冷たい仕打ちを続ける。徹は陽子に愛情をそそぐが、思いを自制するために友人・北原に陽子を紹介する。北原と陽子は心通わせるが、夏枝は複雑な嫉妬心から、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう――。人間の愛と罪と赦しに真正面から向き合う不朽の名作『氷点』と、その後の「真実」を前に苦悩する人々を描いた『続 氷点』。愛と罪と赦しをテーマにした著者の代表作であるロングセラーを、1冊にまとめた合本版。
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4.5サフォーク州の人里離れた海岸に位置する聖アンセルムズ神学校の学生が、近くの砂浜で砂の下に埋もれた変死体となって発見された。公式見解は事故死とされたが、納得しない学生の義父が、ロンドン警視庁に再捜査の圧力をかけてきた。少年時代に同校で夏期休暇を過ごした経験をもつダルグリッシュ警視長に白羽の矢が立ち、彼は校内に滞在して調査にあたることになる。時を同じくして、同校の閉校を推進する教会幹部も到着するが、ダルグリッシュはそこに不穏な空気を感じた。はたせるかな、嵐が荒れ狂う夜、彼の目と鼻の先で残忍な殺人事件が!
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3.9夜、家を虎がうろついている……海辺の家で一人暮らす75歳のルースのもとに、ある日ヘルパーのフリーダが現れた。不思議な魅力を持つフリーダに、ルースは次第に心を許すようになるが。オーストラリアで多数の文学賞に輝いたサスペンスと抒情に満ちた傑作長篇。
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4.0一匹狼の刑事が退職する、それは人生の墓場に足をつっこんだも同然だ――警察を定年で辞してなお、捜査員として署に残る元警部リーバス。相棒だった女性刑事は昇進し、自分は捜査権限も減じた「手伝い」の身。が、そんな彼の前に特大の未解決事件が。1999年から2008年の間に三人の女性が失踪し、いまだ行方不明だという。最初の失踪者の母から、娘のことを諦めていないという強い想いをぶつけられたリーバスは、事件現場のA9号線に乗り込んだが……英国読者の熱烈な期待に応え、リーバス・シリーズ堂々の再始動。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 堤中納言物語は、それぞれの物語の作者や成立が別だと見られる上に、鎌倉・室町時代古写本を欠くのが謎を深くしているが、そうした中で本来の形態とおぼしい十冊本のうち、まさに霊元天皇に溯る高松宮本の風格と気品。詳細な解説と書写関係が近接する桂宮本との厳密な校異付き。
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 四歳より十三年間、昭和天皇第一皇女照宮成子内親王のお相手を勤め、女子学習院高等科卒業、結婚後、独学で京極派和歌・中世女流日記研究を開始…。その異色の経歴と研究者としての業績は一部では「伝説」とも言われているほどである。氏の大正・昭和・平成、その83年間を語って頂いた。「人として、生きるための思想」とは何だったのか、古典文学の面白さはどこにあるのか。その秘密を明らかにする。「女房の眼」を持つ国文学者のロングインタビュー。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 第一人者が、最も読みやすく親しみやすい『古今集』を現代人に提供。日本文化の源泉、古今集全首を本書一冊で堪能。作者名索引・作者解説・和歌各句索引付き。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 季語を末尾の文字からの逆引きで引く辞典。通常の季語辞典とは逆の末尾から読んで五十音順に掲載。21400語を収録し、類語辞典としても活用できる。歳時記の副読本として、いつも身近に備えておきたい。
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-「ここでは憎しみに浸かりきりというわけではないが、やはりちょっぴり人間的悲惨を感じている。ともに語り合う人間がだれもいない。……なんという精神的孤独だろう。撃墜されたとしても絶対になに一つ後悔しないつもりだ。未来の蟻塚の世界はわたしを恐怖させる。……」『戦時の記録』三分冊の最終巻をなす本書は、1943年11月から1944年7月までを収める。北アフリカ、アルジェでの無為の日々から戦列に復帰したサン=テグジュペリは、1944年7月31日、コルシカのボルゴ基地からフランス南部上空の偵察飛行へと飛び立ったまま、未帰還となった。彼が愛してきた、目に見えない絆で結ばれた整いとしての文明の崩壊、その瓦礫と廃墟、蟻塚、人間の砂漠…未来の世界への深い危惧を抱きつつも、「ひとはかならず自分の力の限界までいく義務があるのだ」と、戦闘員としての自分の持ち場に、義務を果たしに戻っていったサン=テグジュペリの最晩年の日々を、多くの証言と資料によって辿る。
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-『戦時の記録』3分冊の第2冊目にあたる本書は、1942年から1943年までのサン=テグジュペリをめぐる資料、証言を収める。苦渋の選択の結果であった合衆国亡命の日々に、連合軍の北アフリカ上陸の報に接し、歓びのうちに発表された「まずフランスなのだ」。サン=テグジュペリは、この公開状でおこなった呼びかけに忠実に、フランスの解放のため、一兵士としてみずからの生命をかけるべく戦列に復帰した。政治抗争の罠にとらえられながら、『戦う操縦士』、『ある人質への手紙』、そして『星の王子さま』のなかに、人間が生きるよすがとなる磁力線の存在を、言葉、階級、党派を超えて人間を結び合わせるものの存在を鮮やかに示して――。近年になってはじめて完全に公表された「アンドレ・ブルトンへの手紙」を新たに加え、〈戦時の記録〉全3冊は、ミュンヘン協定(1938)の直後にはじまり、第二次大戦勃発後のサン=テグジュペリの最後の日々をたどる。
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-〈戦時の記録〉全3冊は、ミュンヘン協定(1938)の直後にはじまり、第二次大戦勃発後のサン=テグジュペリの最後の日々をたどる。その第1巻である本書は、33-2飛行大隊の一員として任務に赴いたのち、パリ占拠とヴィシー政府の樹立、独仏休戦を経て、動員解除を受けてアメリカへ渡り、かの地で合衆国参戦を迎えるまでを収める。ニューヨークのフランス人社会のなかで、ドゴール派とヴィシー派の抗争に巻き込まれながら、サン=テグジュペリはつねに、政治や党派を超えて「尖塔をそびえ立たせた大聖堂の一つ一つの石材となるべき」人間と、その人間の肉体と精神をはぐくむ母胎としての文明の運命に思いを寄せた。のこされた覚え書や手紙、また、レオン・ヴェルトやアン・モロウ・リンドバーグをはじめ、彼をめぐる人々による証言が、当時のサン=テグジュペリの面影を生彩豊かに伝える。
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4.0戦争を未然に防ぐために、女性には何ができるか? 貴重な三ギニー貨幣をどこに寄付すればよいのか? ヴィクトリア朝の家父長制の偽善とファシズムのイデオロギーを比較・批判し、反戦の基本的な構想を展開する。女性と文学を扱った『自分だけの部屋』と並ぶ、ウルフの代表的長編エッセイ。
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4.0【カラー/固定型】カラー・大画面での閲覧に最適化されたコンテンツです 名探偵シャーロック・ホームズが21世紀のロンドンに蘇ったら? 全世界でホームズ人気を再燃させ、英国アカデミー賞を受賞した人気ドラマのシリーズ1、2全六話を徹底解剖。 放送直後から大反響を呼んだドラマ「SHERLOCK/シャーロック」。名探偵シャーロック・ホームズが21世紀のロンドンを舞台に活躍するという目新しさと、コナン・ドイルの原作小説を随所に盛り込んだストーリーで、ホームズ熱を全世界で再燃させました。 本書ではシリーズ1、2(全6話)を、シャーロックの相棒ジョン・ワトソンの作ったスクラップブックの形式で紹介。あちこちにシャーロックからの反論が挟まっています。また、ドラマでは全貌が見えなかった警察の捜査資料や、証拠物件の写真なども掲載し、各話を深く掘り下げています。 コラムではコナン・ドイルの原作小説との対比や、撮影の裏話を掲載。ドラマをより楽しめるガイドブックとなっています。 収録インタビュー ベネディクト・カンバーバッチ(シャーロック・ホームズ役) マーティン・フリーマン(ジョン・ワトソン役) スティーヴン・モファット(企画・制作総指揮) マーク・ゲイティス(企画・制作総指揮、マイクロフト・ホームズ役) アンドリュー・スコット(ジム・モリアーティ役) ララ・パルヴァー(アイリーン・アドラー役)
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