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人恋しくて女性用風俗に行ったあとで考えたお金とケアと欲望のこと
離婚後、晴れて独身にもどった“わたし”(著者)。新たなパートナー作りに踏み出すも上手く行かず、手を伸ばしたのは“女性用風俗”。「すごくよかった」という興奮と「これは性的搾取ではないか」という後ろめたさが同時にやってくる。 性的なことは親密な間柄でのみ行われると思っていたけれど、お金を払えばその「親密さ」を飛ばすことができた。じゃあ、さっきのわたしは何にお金を払ったんだろう。 女性の性欲は本当に男性のそれと違うのか。女性の欲望が蔑ろにされている一方で男性の欲望は蔑まれていないか。他者を「書きたい」という欲望は危ういものなのか。正しさと欲望の間に横たわるものを見つめ、対話し、考える。 セラピスト、オーナー、辞めた人……。著者が女性用風俗にかかわる人に取材しながら、自身の体験を綴る、渾身のルポエッセイ。 -
憂鬱な愛人 新装版
夏目漱石の長女との結婚の顛末を描いた松岡譲の幻の名著! 近年、文学者たちを主人公とするゲーム「文豪とアルケミスト」の登場人物としても人気が高い松岡譲。 本書は、夏目漱石の娘婿である松岡が夏目家の令嬢・筆子と結婚するまでのいきさつを描いた長編小説である。 筆子との結婚を望み破れた久米正雄が先に発表した『破船』により、当時の世間は、久米に同情。松岡は冷たい目にさらされた。 そして、結婚から10年--松岡自身がようやく結婚に至るまでの真実をもとに書いた小説が、本書と言われている。(※諸説あります) トータル1,200ページにもおよぶ大作が、90年の時を経て、新仮名遣い・上下巻で再登場! ▼内容 夏目漱石の弟子であった松岡譲が、夏目家の長女・筆子と結婚するまでのいきさつ、親友を失い、仲間から孤立し、先輩を敵に回し、世間の非難を浴びたことを詳細に記した長編作品。 ※本書は1928~31年に第一書房より刊行されたものを再編集して復刊した新装版を電子書籍化したものです。 -
舞って件のごとし【電子特典付】
作家デビュー10周年の節目に届いた「神社ツアー」の提案。しかし、その裏で小野寺夫妻を襲ったのは、「最凶の呪い」だった。 謎の体調不良に苦しむ妻・ワカを守るため、お馴染みの龍神ガガ、そして新たに枕元に現れた甘党の予言獣「美夜件(びゃくだん)」と共に、夫妻は呪いを解く鍵を求めて仙台から東京、富山、京都、名古屋、茨城など、日本各地を駆け巡る。 旅先で明かされるのは、徳川家康が江戸や名古屋の町づくりに施した壮大な結界術、平安京を護る陰陽道の秘儀、そして崇徳院や菅原道真ら怨霊たちの真実など。 一見バラバラに見えた歴史の「点と線」が繋がった時、たどり着いた驚愕の真実とは?! 圧倒的な知的好奇心を刺激する、著者の集大成にして新境地の歴史ミステリー・エンターテインメント! 【電子特典付】 電子書籍版には、単行本未収録の、持っていると魔を祓ってくれそうな「護符イラスト」ほか、計2点の豪華イラストを収録! -
そして物語のおわりに
医学生・張田雅之は、アルバイト先の店長の招きで、友人の久郷一と共にとある離島を訪れる。店長の父・柏谷高視は大手ゼネコンの会長でもあり、自身が所有するこの島で、親類や知人を招いて年末を過ごすのを習慣にしていた。集まった人々の前で高視が病気で余命幾ばくもないと明かされた翌朝、彼は四肢を切断され、池に浮かべられた死体となって発見される。高視の部下の男も同様に惨殺されていた。屋敷内のすべての通信設備は壊され、船も二日後まではやって来ない。出入り不能の孤島と化した中、猟奇的な事件を調べるために、張田は医学生としての知識を活かしたある提案をする──。『そして誰もいなくなるのか』でセンセーショナルなデビューを飾った著者による、第二長編。 -
あなたに
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 矛盾を抱えて生きるあなへ──、人生をともに歩む詩、絵本化。・詩人・谷川俊太郎氏の母校で、1968年から卒業式で朗読され続けている詩「あなたに」を待望の絵本化!・火・水、人間の持つ矛盾を通して、生きることの根源を描いた詩に、日本絵本賞受賞作家・ザ・キャビンカンパニーが新たな生命を吹き込む。・人生の節目や困難な局面で手に取るたび、前へ進む勇気と力を与えてくれる美しい一冊。詩人・谷川俊太郎氏の母校で1968年から卒業式で朗読され続けている詩「あなたに」が、待望の絵本化。火と水、人間の持つ矛盾を通して生きることの根源を描いた美しい詩に、日本絵本賞受賞作家・ザ・キャビンカンパニーが新たな生命を吹き込みました。人生の節目や困難な局面で手に取るたび、前へ進む勇気と力を与えてくれる一冊。矛盾を抱えて生きるすべての人に贈る、人生をともに歩む詩絵本。 -
予言館の殺人
幼い頃に「予言館の殺人」と呼ばれる事件に巻き込まれ、両親を亡くした慎司は、大学に通う傍ら、昨今顕著になってきた悪夢に悩まされていた。それは母が「ワタシノ……シンジ」と自分の名前を呼んで首を絞めてくるというものである。そんな中、推理作家の赤城蘭堂の養女・花蓮から「予言館の殺人の真相を解き明かす」という招待状を受け取った彼は、両親の死の真相と悪夢の原因を探るため、今は蘭堂の所有物となったその館に足を運ぶことになる。そこで行われようとしていたのは、未解決事件と噂される「予言館の殺人事件」を、霊能者たちの霊視によって解決するという、前代未聞の実験だった――。 -
パンフィル船長の冒険
アレクサンドル・デュマは『パンフィル船長の冒険』という子供向けの動物小説の外見を装った奇想天外な空想小説を世に出した。一八三〇年代のパリの演劇から美術、グルメまでの流行を背景にして読者を楽しませるばかりか、猿、熊、カエル、猫、犬といった動物を登場させ、パンフィル船長という破天荒な人物の冒険を語るのである。この希代の冒険家はマルセイユからアフリカ、果てはアメリカ大陸のセントローレンス川からフィラデルフィアにまで進出し、奴隷商人になり、最後にはどうやら架空国家投資詐欺事件を起こすらしい。パリの画家のアパルトマンと世界を股にかけるパンフィル船長の息もつかせぬ二重の物語をどうかご堪能ください。 French Translation Alexandre Dumas a fait ses débuts brillants en 1829 avec Henri III et sa cour, enchaînant les succès théâtraux avec Antony, La Tour de Nesle, Kean, Caligula, et Mademoiselle de Belle-Isle. Ce n'est qu'après 1839, avec le roman historique La Comtesse de Salisbury et Édouard III, qu'il a fait ses débuts dans le monde du roman, où il captiverait plus tard le monde entier avec Les Trois Mousquetaires et Le Comte de Monte-Cristo. C'est durant cette période, alors qu'il commençait à s'aventurer dans le genre romanesque, que Dumas publia Les Aventures du Capitaine Pamphile, un roman fantaisiste excentrique déguisé en histoire animalière pour enfants. Ce récit, qui divertit les lecteurs en les plongeant dans les tendances du Paris des années 1830, de la scène théâtrale à l'art et à la gastronomie, met en scène des animaux tels que des singes, des ours, des grenouilles, des chats et des chiens, et raconte les aventures d'un personnage extravagant, le Capitaine Pamphile. Cet aventurier hors pair voyage de Marseille à l'Afrique, et même jusqu'au fleuve Saint-Laurent en Amérique et à Philadelphie, devenant marchand d'esclaves, et finissant apparemment par orchestrer une escroquerie à l'investissement dans un État fictif. Nous vous invitons à savourer cette double narration haletante, qui se déroule entre l'appartement d'un peintre parisien et les pérégrinations mondiales du Capitaine Pamphile. English Translation "Othon the Archer," a short story by Alexandre Dumas, was serialized in the French daily newspaper Le Siècle from its inaugural issue on December 25, 1838, until January 24 of the following year. Published as a standalone book in 1840, the work is a fantastic tale set in the Holy Roman Empire, skillfully weaving in an anecdote from the First Crusade. At its core, however, the story can be considered a companion piece to Dumas's first major historical novel, The Countess of Salisbury and Edward III (translated into Japanese by the author of the original text, published by Digital Estate in 2025). "Othon the Archer" is a short story rich with historical context and vibrant imagination. The narrative follows the protagonist, Othon, who returns from the Crusades to face challenges and adventures in his hometown. Through his journey, the story vividly depicts the social conditions, religious beliefs, and nuanced human relationships of the era. The addition of fantastical elements blends historical fact with fiction, inviting readers into a timeless world of storytelling. -
冷蔵庫婆の怪談
地方に住む小学生の間でかつて流行していた“冷蔵庫婆(れいぞうこばばあ)”の怪談。それを模倣したような、連続児童殺害事件が発生する。被害者たちの遺体は異様な状態で冷蔵庫の中に遺棄されていた。民俗学のフィールドワークの手法を用いて怪談を執筆する作家・呻木叫子(うめききょうこ)は警察から捜査協力を要請されるが……表題作のほか、大足様(おおあしさま)と呼ばれる神の祟りで、娘が二十五歳になると必ず自殺してしまう蘆野(あしの)家のおぞましい秘密に迫る「蘆野家の怪談」など、四編の本格ミステリ×怪異譚を収録する。/【目次】ハザコ男の怪談/蘆野家の怪談/冷蔵庫婆の怪談/満月館の怪談 -
私的応答
記憶なんかは幻なんやから、自分の好きな角度速度で眺めたらよろしい。 自然を許すとはどういうことか。 されたことは消えないし、許していかないと自分の心に害が及ぶ。 でも、許すことは、考えないこと、忘れることとは違って――。 ☆☆☆☆☆ 『ここはとても速い川』で野間文芸新人賞、『この世の喜びよ』で芥川賞、『無形』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞! 早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞も受賞した純文学界のニュースター、待望の最新長編! ☆☆☆☆☆ 1995年、その時、まず驚きだけがあった。母と娘の厚美と三人で暮らす銅子を襲った地震。開けた場所に皆で布団にくるまって感じた恐怖、倒れたミシン、昨日とは違う景色、避難所の体育館、シャワーを浴びにいった梅田……。震災から幾年月、銅子と厚美の日常は続いていくが、あの経験を忘れるということはなく――。 芥川賞作家の静謐な筆致が紡ぎ出す、昭和から令和、母娘三代に流れる「時間」と震災の「記憶」の物語。 -
生きとるわ
又吉直樹6年ぶりの長編小説! 「生きる」とは、こんなにもやりきれなくて、おかしい―― 累計354万部『火花』から10年後に書き上げた、新たなる代表作! 公認会計士として傍目には順調な生活を送っている岡田。 しかし、高校時代の仲間だった横井に500万円を貸したことから、その人生は狂い始める。横井は他の仲間たちからも借金を重ねたあげく、姿をくらましていた。 阪神タイガースのセ・リーグ優勝が決まった夜、岡田は大阪・道頓堀で偶然横井と再会する。 貸した金を取り戻そうとする岡田は、逆にさらなるドツボにはまっていく…… 人間の「闇」と、「笑い」を両立させた奇跡的作品! -
コンフィデンシャル・ゲーム
知られざる歴史の1ページを、黒白の駒が入り乱れる盤上に再現した快作――――貴志祐介 一手に託す、世界の分岐点。 大胆で変幻自在な語りが生み出す、唯一無二のチェス・エンタメ小説! フランス、アメリカ、ソ連、イギリス、日本 各国の命運を分けた瞬間に、「秘密の対局」があったとしたら…… チェスが編み出す世界の「もしも」に、驚嘆すること間違いなし! 読み終えたとき、新たな歴史の証人となる。 ~収録作紹介~ 「ナポレオン・オープニング」 絶海の孤島に流されたナポレオンと、そこへ忍び込んだ青年〈ナイト〉。皇帝の運命を占う一局が始まる。 「フランクリン・ギャンビット」 各州ゆずらず、侃々諤々の合衆国憲法制定会議。それを収めるのは、長老〈ビショップ〉の威厳である。 「コミュニスツ・ディフェンス」 スターリンの右腕である老獪な副首相〈ルーク〉は、核兵器撤去に反対するキューバへ赴いた。 「ヴィクトリアン・メイト」 社会や制度を変えるには、女王〈クイーン〉の力は必要か? 荘厳な宮殿で繰り広げられる、女同士の熱き一局。 「ジャパン・ヴァリエーション」 終わりなき戦争の日々に突入する日本。チェスとともに数奇な運命を辿った名もなき少年〈ポーン〉の肖像を描きだす。 -
猫に満ちる日
出会ったころは掌に載るほど小さかった子猫は、二十年近い歳月を経て死が近い。老いと病で苦しむ猫を懸命に介護する「私」。 猫との日々を思い、係累や友人の死に様が脳裏をよぎることもある。夫と別れ、懸命に仕事をしながら住処を転々と移っても猫は一緒だった。 猫と暮らしつづけるため、東京中を歩き回って見つけた都心に近いマンションの一室を購入して数年後、猫の老いが始まっていた。 檻のなかに籠もるような「私」と猫の住む部屋に男友達が訪ねてくることもあったが、やがて離れていった。「私」はいつしか猫を殺してしまいたいほどの愛着を抱いていた。 休暇を取り、猫と冬の海に赴いた「私」。猫はキャリーバッグから這い出て、残りすくない生命力をふりしぼって岩場でマーキングをする。「私」は自分が大地の一部になったような快感に浸る――。 生命のリアルと根源をリリカルに描く傑作連作小説。 -
偽妹【ぎまい】
妹が遺した嘘と秘密とは? エドガー賞最終候補作 不可解な死を遂げた妹。生前の足取りを追う姉は、やがて事件に隠された嘘と秘密にたどり着く。エドガー賞最終候補のサスペンス。 -
心の浮力
李箱文学賞受賞作「心の浮力」を含む最新短編集。 喪失と疎外、自責と愛などをテーマに、家族や介護、格差など同時代の社会問題を通して現代人の生を描く。 「言葉の届かない場所にあるはずの、人の心の複雑な薄闇に、李承雨は言葉で見事に光をあてる。精緻きわまりない八編。」――江國香織 「僕が感じてきたように、母も常に感じてきた、そうでなくてもいつか感じることになる深い後悔と罪悪感については思いが及ばなかった。喪失感と悲しみは時とともに和らぐが、後悔と罪悪感は時が経つほど濃くなることに、喪失感と悲しみはある出来事に対する自覚的な反応だが、後悔と罪悪感は自分の感情への無自覚な反応で、はるかにコントロールが難しいということに気づけなかった。」 母は僕を、もうこの世にいない兄の名前で呼ぶようになった。 夢を追い不器用に生きた兄と、堅実に歩む僕。兄弟と老いた母の愛の形を描いた李箱文学賞受賞作「心の浮力」を含む最新短編集。 【目次】 消火栓のバルブを回すと水が溢れた 空き家 心の浮力 電話に出る(出ない)べきだった 帰宅 声たち 水の上の眠り サイレンが鳴る時─剝製になった天才のために 作家の言葉 訳者あとがき 日本の読者のみなさんへ 【著者】 李承雨 1959 年生まれ、韓国全羅南道長興出身。1981 年、「エリュシクトーンの肖像」が「韓国文学」新人賞に選ばれデビュー。長編小説に『生の裏面』『植物たちの私生活』(ともに藤原書店)、中編小説に『真昼の視線』(岩波書店)、短編集に『香港パク』(講談社)などがある。大山文学賞、東仁文学賞、李箱文学賞など受賞多数。 平原奈央子 1980 年生まれ、福岡市出身。九州大学文学部史学科(朝鮮史学研究室)卒業。ソウルの梨花女子大学で語学研修、西江大学へ留学。 -
シュレディンガーの殺人者
ライターの田中永遠とオカルト雑誌『レムリア』の編集者・礎怜のコンビは、廃校となった元小学校に伝わる七不思議調査のため深夜の校舎に忍びこむ。ところがその場所を密かに拠点としていたテロリスト集団と鉢合わせし、捕まってしまう。永遠はそのうち一人から、ある人間の殺害と引き換えに、校舎から怜とともに解放するという密約を持ちかけられた──。やむを得ず殺人を犯す永遠だが、覆面探偵を名乗る人物に真相を暴かれ映写室に監禁される。だがそこは七不思議の一つ『時が戻る映写室』であり、気がつくと時間が殺人依頼の直前に巻き戻っていた。再び殺人に挑む永遠だったが、またしても失敗し……。鮎川賞作家が新たに挑戦する、トリッキーな長編ミステリ。 -
今日も演じてます
「陰キャ」「良き母」「サラリーマン」「アイドル」「できる人」「道化」…などを演じてきた8人の人生を紐解くインタビュー集。何かを演じて生きることの意味を考えながら、どんな自分でありたいかを自問自答できる 「ちゃんとした大人を演じる」「頼れる上司を演じる」「いい子を演じる」――私たちは日々、なんらかの役割やキャラクターを演じています。 本書は、「陰キャ」「良き母」「サラリーマン」「アイドル」「できる人」「道化」…などを演じてきたという自覚を持つ8人の人生を紐解くインタビュー集です。演じることで感じた違和感や苦しみ、得られたもの…。赤裸々な語りは、個人的な物語であり、今を生きる私たちが共有している物語でもあります。 何かを演じて生きることの意味を考えながら、「どんな自分でありたいか」を自問自答できる一冊。「今日も演じちゃったなあ」と感じた夜に、その苦みや甘さをかみしめながらページをめくってみてください。 【目次】 「陰キャ」を演じる…するめ(20歳・技術職) 幼稚園の頃から『アメトーーク!』が好き/女の子の前では演じてしかいない 他 「良き母」を演じる…ゆきんこ(53歳・倉庫のパート勤務) ママ友関係からフェードアウト/八十代の親の喧嘩に遭遇して 他 「サラリーマン」を演じる…麦畑(38歳・一般企業勤務) サラリーマンは負け犬だと思っていた/「野原ひろし」になれた喜び 他 「大人」を演じる…みゆき(41歳・営業会社勤務) CA時代のストレスは怖い先輩/セールストークがしんどくて 他 「アイドル」を演じる…マサト(46歳・プロレスラー) いじめられていることに気がつかなかった/自分に合わないキャラでは人気が出なかった 他 「できる人」を演じる…真由子(30代後半・事務職) キラキラ起業女子の講座に参加した/「自分らしさ」という言葉にモヤモヤする 他 「道化」を演じる…ユウスケ(30歳・フリーランス編集者) 「成績いいキャラ」から降りられない/自分の性と向き合い始めた 他 「普通」を演じる…yariko(45歳・事務職) 母親に気に入られたくて「信者」を演じた 他 【著者】 月と文社 「日常をもっと、味わい深く」をコンセプトに、読むことで自分と対話したくなるような本づくりを目指す出版社。代表の藤川明日香は出版社で20年以上、主に雑誌の編集に携わった後、2023年に月と文社を設立。これまでに、イラスト短編集『東京となかよくなりたくて』、インタビュー集『かざらないひと 「私のものさし」で私らしく生きるヒント』『こじらせ男子とお茶をする』、翻訳絵本『ゴッホとひまわり』、エッセイ・アンソロジー『私の孤独な日曜日』を出版。 -
寝てる場合じゃねえんだよ
夢の中だけでも王子様に会いたい。 大学寮で同室になった二人の男。 かたやアメフト界の貴公子。 こなたツラのいい陰キャ。 だが、二人には壮絶な秘密があり……。 『とらドラ!』『砕け散るところを見せてあげる』著者最高傑作! なんか言えや。そう思うのと同時に、なんかすげーな。とも思う。 伸びかけてモサつく黒髪も、無個性を極めた細い黒縁の眼鏡も、無難を通り越して投げやりな服装も、 とにかく目に見える情報のすべてが叫ぶみたいに陰キャ感を主張している。のに、 顔が。顔面が。とんでもなく、整っている。 そいつはとても陰キャっぽいまま、それでもとても美しいものとして、この部屋の左側に存在している。 正反対の男子2人の出会いが、すべてを変える。 【目次】 第一話 出会い 第二話 討伐 第三話 「は?」 第四話 カレーの王子さま 第五話 おやすみ 第六話 最後の討伐 装画 冨士原 良 装幀 川谷康久 -
放課後にはうってつけの殺人
1988年北海道千歳市。クリスマスイブの夜、十三歳の浅葉悟は、父の机から「血のついたコート」を発見する。テレビは白いワゴン車が絡む女児殺害事件を報じ、警察は町を巡回していた。父の乗る車もまた白いワゴンだったのだ。平穏な日常を守るために、悟は少し離れた林に行き、「血のついたコート」を焼くのだが、その一部始終をクラスメイトの見船美和に見られてしまう。見船は悟に「私といっしょに、犯人をさがしませんか?」と意外な提案を持ちかけるのだった。 乙一氏絶賛――目隠しをされて夜のドライブに連れ出されたような緊張感と暴力。なんて心を抉ってくる小説なんだ。胸が引き裂かれた後、食い散らされるような読書体験だった。 -
チームⅣ
“伝説の学連選抜”を駆けた男たちが箱根駅伝に帰ってきた――名手・堂場瞬一が放つ青春駅伝小説のベストセラーシリーズ、集大成的傑作! 箱根駅伝本戦出場を逃した大学から「関東学生連合」として選ばれた16人。 刻んだタイムが公式記録に残らない矛盾に揺れながら、選手たちは己の誇りと向き合い、東京~箱根間往復217.1kmを一本の襷でつなぐ戦いに挑む。 彼らを率いるのは17年前「学連選抜」の一員だった天才ランナー・山城悟。 そして山城が襷をつないだアンカーの浦大地が、優勝候補・城南大の監督として立ちはだかる。 名将と呼ばれる浦だが、大学側との確執で大会後の退任が囁かれていた……。 選手たちの葛藤と、監督二人の絆が交錯するとき、箱根路に2日間だけの特別なドラマが幕を開ける――! 堂場瞬一著作200冊記念作品。 -
Θの散歩
大江健三郎、荒川洋治、メルヴィル、カフカ、井戸川射子、加藤典洋、聖書、田中小実昌、武田百合子、村上春樹、ドストエフスキー、小島信夫を読むことが子育てに与える影響について 「小説家を目指す」人たちは、小説を書こうと構えるので、萎縮したり、型に嵌ったりして、何のために書きたいと思ったの? と思うんだけど、この人からは書く楽しさや自由が感じられ……濃密な時間の流れに浸っていると、人生で最も貴重な記憶が何年ぶりかでリアルに蘇ってきた。読んでいてほんとに楽しい。 保坂和志(作家) 【目次】 ZINE『小島信夫の話をしたいのだけれど』が話題を集め、『これは歯的な話』で第七回ことばと新人賞佳作を獲った富田ララフネ、商業デビュー作品。 【著者】 富田ララフネ 作家。1990年東京都生まれ。京都大学文学部卒。 ZINE『小島信夫の話をしたいのだけれど』が話題を集め、『これは歯的な話』で第七回ことばと新人賞佳作を獲った作家のデビュー小説です。 -
刹那の夏
災害により甚大な被害を受けた地にボランティアとして訪れた女性二人組。宿の娘は、生涯独身を貫いた伯父の遺品であるミニチュアの文机と本が入れられたボトルを彼女たちに見せる。ボトルの中の本の開けない頁に記されているはずの言葉をみつけるため、三人は伯父が少年時代の夏の追憶を綴ったノートから、隠された秘密を探っていく――表題作ほか、通り魔殺人が連続して起きている北の果ての町で、アパートの隣室同士になった孤独な男女の交流が思わぬ展開を遂げる「地の涯て(ランズ・エンド)」など五編を収録する。〈七海学園シリーズ〉の名手が満を持して贈る、技巧と叙情が紡ぐミステリ短編集。/【目次】刹那の夏/魔法のエプロン/千夜行/わたしとわたしの妹/地の涯て(ランズ・エンド) -
いつも、いつまでも。 丹波新聞「鳥部」フォトブック
奇跡の白スズメ夫婦にモフモフの冬モズ、ギュッとくっつく子ツバメ兄弟――。「癒される」「こんな記事だけ見ていたい」とYahoo!ニュースの写真コーナーで大人気。誰が呼んだか「丹波新聞鳥部」の野鳥記事がフォトブックになりました! 黄金色の田んぼで、一面の銀世界で、桜咲き誇る山里で、今日もただただ生きる鳥たち。レンズを向ける鳥部員の眼差しと愛あるツッコミに、クスリと笑えてジンとくる一冊です。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
血痕の記憶
実話に想を得た歴史ミステリ 19世紀パリ。記憶を失い精神病院に収容された少女と付添人の愛は、やがて恐るべき真実を暴く。エドガー賞最終候補の歴史ミステリ -
匂いに呼ばれて
すべての香りに物語がある。時代も距離も超えて辿る、美しく哀しい記憶の旅。香りと人と時間が奏でるショートストーリー。フランスで刊行され高く評価された作品を、著者自ら邦訳した幻想的な一冊。 ************************** 悲しみの匂いとはどんなものだろう。人の気配を匂いから感じることがあるが、不在の匂いとはどんなものだろうか。 誰かが死ぬとき、この世界の秘密の一部は永遠に失われてしまう。 人はみずからの秘密を抱えてあの世に旅立つ。残されたものにできることは、物語を語ることだけ。それが真実か否かは一生わからないまま。 秘密はどのような匂いをさせているのだろう。〈本文「ニューヨークで」より〉 -
幸運であるトムとセセリチョウの世界
今夜 ボクは砂漠をさまようだろう もちろん キミを探しに行くんだ 三十六の詩で編まれた小さな物語集 たとえ大きなものになれなくても、社会からずり落ちていても、あなたはすべてを包み込む自然とその循環の中で生きている。 遠い“過去の記憶”を宿し、たくさんの生きものたちと出会い、共に歌い、夢をみて、木々や雲とさえ語り合える。 生と死に向き合いながら物語を紡ぎ、それらを自らの声で語ることを長年ライフワークとしてきた著者。 本書は、この星の多様な仲間たちの言葉や営みにかさねて、著者が胸の奥に秘めた想いを初めて綴った詩集。 犬にまつわる五編も加えた全三十六編を収録。 【目次】 『幸運であるトムとセセリチョウの世界』 土 タヌキ コスモス サンショウウオ オサガメ シジュウカラ ウスバカゲロウ カラス クジラ コウモリ シマリス オットセイ ヒキガエル キタキツネ シオカラトンボ 藻 アゲハチョウ イモリ ホタル ラクダ アブラゼミ ムクドリ 雲 繭 コオロギ ナマコ セセリチョウ ヤブイヌ ツバキ ドングリ ブナ 『犬は犬ではない』 花火 砂の犬 犬は犬ではない 犬ぞり 尻尾のない犬 【著者】 ドリアン助川 作家、詩人、歌手。明治学院大学国際学部教授。 一九六二年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。一九九〇年にロックと詩の朗読を融合させたバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。九五年からはラジオ番組のパーソナリティーを務めた。 一九九八年、長野パラリンピックの大会歌「旅立ちの時」を作詞。一九九九年にバンド活動を休止、三年間ニューヨークに滞在。 帰国後、本格的に作家活動に入り、映画化もされた『あん』など、数多くの作品を世に送り出してきた。現在も、作家活動と並行して朗読や歌による表現活動を続けている。 -
ラバウルの迷宮
〈戦後最大の“捕虜収容所×忠臣蔵”サスペンス〉 終戦直後、ラバウル。 10万の日本兵がひしめく捕虜収容所で、元情報将校に下された密命はただ一つ――「禁じられた忠臣蔵を上演せよ」。 暴動の火種がくすぶる舞台に、紙の雪は降るのか。 ・ ・ 【読みどころ】 ●実在した〈ラバウル捕虜収容所での忠臣蔵上演〉がモデルの歴史サスペンス。 ●ジャングルに舞う“雪”が暴く、戦争VS芸術の衝突。 ●密林の奥と、地下迷路に封印された〈戦中の極秘事件〉――衝撃の真相ミステリー。 ●かつて殺し合った日本兵と豪州軍人。そこに芽生える、希望の絆。 ●戦後80年、日本人の「生き方」を問う壮絶なスペクタクル。 ・ ・ 【推薦コメント】 「手に汗握る反乱劇。映画化を熱望!」 ――鴻上尚史(作家・演出家) ・ 「異色の舞台と題材、謎を呼ぶストーリー、熱い人間ドラマ。 どれもが面白く、読みどころが多すぎる」 ――細谷正充(文芸評論家・アンソロジスト) ・ ・ 戦争が終わった時、いかに生きるかの戦いがはじまった。 エンターテインメントで描く〈慟哭〉と〈感動〉の物語。 -
七人の記者
大学の新聞部に所属する美ノ輪七海は、学内での男性教授のセクハラ問題を追及するうち、同大出身の政治家らが絡む私学助成金の不正受給疑惑を突き止める。 大学でたまたま出会ったタウン誌の老記者や新聞部のOBに相談を持ちかける中で、七海の「真実の追及」に対する情熱に心を動かされた者たちが集い、タウン誌の小さな事務所兼自宅を拠点に取材を始める。 しかし、新聞、テレビ、週刊誌、Webニュースは、政界や広告主から圧力をかけられており、大手メディアの上層部は現政権に完全にコントロールされていた。 さらに、どこかから情報が漏れ、検察に取材資料も持ち去られる。 追い詰められた彼らは、真相を書いたタウン誌を都内中心部でばら撒く「ゲリラ戦法」を思いつくが……。 -
イン・ザ・メガチャーチ
☆2026年本屋大賞受賞☆ 【第9回未来屋小説大賞】 【第2回あの本、読みました?大賞】 沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。 あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。 「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」 -
国際俳句歳時記 夏
かつて、いろいろな俳人たちが似たような試みをした。しかし、そのほとんどは自らの仲間の作品を紹介することに終始したり、あるいは海外での覇権を目指すものだった。しかるに、この『国際俳句歳時記 夏』はあまりにも無欲である。向瀬美音は、同じ季語を違う国の人たちがどう愛し、どう作品にするかをひたすら見守った。 (序より・櫂未知子) Reckless hoping to tie in with haiku / Its a daring challenge ―― Contains 99 words of "KIGO" ―― In the past, various haiku poets have made similar attempts, but most of them have been limited to introducing the works of their own colleagues or aiming for overseas supremacy. This International Haiku Chronicle of Summer, however, is too unselfish. Mine Mukose devoted herself to seeing how people from different countries loved the same seasonal word and how they created their own works. (Michiko Kai) -
信念の経営者・小原鐵五郎
終戦の5日前に合併成立! すべては、町に、人に、元気を取り戻すために。城南信用金庫の小原鐵五郎――その生涯と抱き続けた想いに迫る長編小説。昭和20年(1945)8月10日、終戦間際に15の組合が合併して城南信用金庫が誕生したのは、戦後の復興を見越したものであった。専務となった小原鐵五郎は、地元の中小企業を育成発展させるため、町の人びとの生活を豊かにするため、そして、地域社会の繁栄を後押しするために奮闘する。業界全体を発展させたことで「信用金庫の神様」とも言われた男が貫いた、その精神は……。累計35万部突破の企業小説シリーズ、最新作! -
ブレイクダウン
若き小隊長と怪物級無敵男の最強バディが駆け抜ける、 壮絶アクション×驚愕の国際謀略エンターテインメント! 舞台は2001年、日本最東端の小さな港町・枝室。 想像を絶する巨大な陰謀と最悪な戦争が待っていた──。 「戦争と国家が、このモンスターを生み、育てたのだ。」 杉江松恋氏、驚嘆! 「犯罪小説の読み手として至福の読書体験だった。 駆りたてられるように読み、物語が示す世界の破滅がいかに身近かを思い、しばし茫然とした。」 交通事故で兄を亡くした陸上自衛官の市瀬の官舎に、異相の大男・佐川が訪ねてくる。「あんたの兄弟は事故死じゃない。殺しだ」。不可解な死の謎を追う二人に次々と危険が迫り来る。元自衛官の芥川賞作家が放つ、大砲級のエンタメ超大作! -
月を見に行こうよ
世界各国から詩人や小説家などの文筆家が招かれ、およそ二か月半にわたって滞在・交流する、アイオワ大学の国際創作プログラムIWP(International Writing Program)。 このプログラムに招かれた経験をもとに、背景の異なる個性的な創作者たちとの交流、各々の作品に対する姿勢や創作への覚悟を描いた、書く者たちの物語。 【著者略歴】 李琴峰(り・ことみ) 1989年、台湾生まれ。作家・翻訳家。2013年来日。早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了。2017年、『独り舞』で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。2021年、『ポラリスが降り注ぐ夜』で第71回芸術選奨文部科学大臣新人賞、『彼岸花が咲く島』で第165回芥川龍之介賞を受賞。著書に『星月夜』『生を祝う』『シドニーの虹に誘われて』『日本語からの祝福、日本語への祝福』他。 -
女人太平記
――これまでの歳月を振り返ってみると、竹向殿と私(足利尊氏)とは、奇縁で結ばれているものですね。後の北朝初代・光厳帝の典侍を務めた日野名子〈ひのなかこ〉は、関東申次として権勢をふるった西園寺家の若き当主・公宗の正室となる。だが彼女の栄光の日々は、後醍醐院の謀略と足利尊氏の裏切りにより、あっけなく失われることに。そしてそれは、数多の武家と公家、皇族が互いに争い合う、混沌の時代の幕開けだった――。度重なる戦乱に人生をかき乱され続けた彼女が最後に見抜いた、尊氏の抱える「秘密」とは。名子が著した、最後の宮廷女流日記文学として名高い『竹むきが記』を下敷きに、激動の室町幕府揺籃期を活写する歴史長編。 -
粒と棘
ある男は、上海から空輸されたダイヤモンドの行方をめぐって追手から逃げる――飛行士として空を駆けた日々に思いを馳せながら。ある少年は、みずからと似た境遇の浮浪児を集めて地方の農家に身売りする――それが彼らにとっての幸福に違いないと信じながら。ある女は、紙芝居の出版社で働く傍ら許婚とともに義兄の帰りを待ち続ける――父のいなくなったこの国で自由とは何か悩みながら。一九四五年、第二次世界大戦の終結とともに被占領国となった日本の状況は一変した。あらゆるものを失い、時に犯罪に手を染めてもなお、生きるために人々はもがく。惨めにも、時に気高く。占領と復興の十年を駆け抜けた名もなき人々の生を描破する珠玉の六編。/【目次】幽霊とダイヤモンド/少年の街/手紙/軍人の娘/幸運な男/何度でも -
13月のカレンダー
勤めていたバイオ企業を辞職した侑平は、父方の祖父母がかつて住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪れていた。両親が離婚し、祖父母が亡くなって以来疎遠だった父から連絡があり実家を売ると言う。身勝手な父に反発を覚えたが、15年ぶりにその家に足を踏み入れた侑平は、祖父の書斎の机に積み上げてあった書類の中から、十三月まである不思議なカレンダーと脳腫瘍で余命いくばくもない祖母の病状を綴った大学ノートを見つける。その中に「寿賀子、『十三月はあったのよ』という」と書かれた一文が。祖母を知る関係者と接するうちに、導かれるように広島の地へと辿り着き、自らのルーツを知ることになり・・・・・・。 太平洋戦争終結から80年。愚かな戦争の記憶を継承する、至高の大河小説。 【著者略歴】 宇佐美まこと(うさみ・まこと) 一九五七年、愛媛県生まれ。二〇〇六年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。一七年『愚者の毒』で第七〇回日本推理作家協会賞 〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。二〇年『展望塔のラプンツェル』で第三三回山本周五郎賞候補、同年『ボニン浄土』で第二三回、二四年『誰かがジョーカーをひく』で第二七回大藪春彦賞候補に。他の著書に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『夢伝い』『月の光の届く距離』『その時鐘は鳴り響く』『謎は花に埋もれて』など。 -
K 時代の恋人
昭和の歌姫〈K〉と 青酸コーラ殺人事件。 時代が二人の運命を繋ぎ、翻弄する-- 『クリーピー』『号泣』著者が 昭和100年に贈る 新境地の恋愛×サスペンス! 内田剛さん(ブック・ジャーナリスト)、絶賛! 「甘美な記憶に苛烈な現実、そして昭和が生み出した鮮やかな闇。 魂の奥底にまで響く余韻はいつまでも消えない!」 昭和40年代半ば、私は学生運動で揺れる大学を中退し、デビュー間もない女性歌手〈K〉のマネージャーとなった。 やがてスターダムに上り歌姫と呼ばれる〈K〉への恋心を封印し、 新宿の居酒屋で働くキエを映画に誘い、交際を始めるが、ある衝撃的な出来事をきっかけにキエは姿を消す。 二人を再び繋いだのは、日本を震撼させた青酸コーラ無差別殺人事件だった! -
新釈 小泉八雲『怪談』
会社員の森下は、単独登山中に滑落死した同僚・能見香織の慰霊のため、上司と先輩の三人で雪山に赴く。山荘の主人から、「この山には遭遇した人間に〈問いかけ〉をする雪女の伝説がある」と聞かされた翌日……(白い吐息 新釈「ゆきおんな」)。大勢の死者を出したツアーバスの事故から、奇跡的に生還した芳一。後遺症で視力を失うも、一躍脚光を浴びて……(午前零時の講演会 新釈「耳なし芳一」)。その他「ろくろ首」「水飴を買う女」「貉(むじな)(のっぺらぼう)」と、有名作をモチーフにした全五編を収録。小泉八雲の代表作『怪談』刊行から約百二十年、妖しくおぞましい世界が令和に蘇る!/【目次】「白い吐息――新釈「ゆきおんな」」慰霊登山に向かった会社員たち。山荘で「この山には雪女の伝説がある」と聞かされた翌日……/「デラシネの頭骨――新釈「ろくろ首」」不可解な殺人事件と二つの失踪事件を、刑事が追うが……/「マイ・ファミリー――新釈「水飴を買う女」」仲が冷え切った夫婦。妻が夫に、「勤め先に水飴を買う女の幽霊が来る」と言い出し……/「午前零時の講演会――新釈「耳なし芳一」」多くの死者を出したバス事故の生還者が、次々に事故死し……/「『贖罪(しょくざい)』という名の人形――新釈「貉(むじな)(のっぺらぼう)」急逝した人形作家の追悼展に、夜な夜な幽霊が現れて…… -
空と海と大地の言葉辞典
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 すべての言葉に実際の用例つき! * 世界を言い表す、美しい自然の言葉辞典 =============== 「太陽が落ちてしまつても、 夕映えがある。 残紅がある。余光(よこう)がある。 薄明がある」 ―斎藤茂吉『接吻』 「若い男女が短夜(みじかよ)を徹して 森のなかで愛をかたる」 ―荒俣宏『花空庭園』 「ヘロインは、ふらふら立って 鎧扉を押しあける。 かっと烈日(れつじつ)、どっと黄塵」 ―太宰治『音に就いて』 (本文より用例一部抜粋) 思わず目を閉じて、そのシーンにひたりたくなるような、 想像力を掻き立てる状況描写。 そんな人の心を震わせる表現のエッセンスになる 自然に関する言葉たちを集めました。 最大の特徴はすべての言葉に、 実際の小説や詩歌の用例がついていること! 先人たちの卓越した言葉選びに触れることで、 その言葉の魅力や奥深さを感じることができます。 小説・マンガ・歌詞・短歌・俳句・脚本・ネーミング・二次創作などに お役立てください。 また、今をときめく約50名のイラストレーターの 心揺さぶる素敵なイラストを100カット以上掲載。 言葉とともに存分にその世界観にひたれます。 創作に携わる方のみならず、言葉好き、イラスト好きの方も 紙面を眺めるだけで素敵な時間を過ごせること間違いなしです。 【目次】 ●空の言葉 空/春の空/夏の空/秋の空/冬の空/朝の空/昼の空/夜の空/太陽/月/星/風/雲/霧/露/靄/霞/雨/虹/雷/雪/霜/鳥 ●大地の言葉 山/岩/石/土/砂/原/水/川/湖沼/池/滝/氷/炎/花/草/葉/木/野菜/果実/穀物/大地の動物/虫 ●海の言葉 海/波/潮/磯/島/海の生き物/ ●番外編 時/神/自然の色 【著者プロフィール】 神永 曉(かみなが さとる): 1956年、千葉県生まれ。1980年に小学館の関連会社尚学図書に入社し、1993年に小学館に移籍。40年以上にわたりほぼ辞書編集一筋の人生を送る。担当した辞典は『日本国語大辞典 第二版』『現代国語例解辞典』『美しい日本語の辞典』など多数。2017年に小学館を定年で退社後も、『日本国語大辞典 第三版』に向けての編纂作業に参画している。著書に『悩ましい国語辞典』『さらに悩ましい国語辞典』(単行本は時事通信社、文庫本は角川ソフィア文庫)、『辞書編集、三十七年』(草思社)、監修書に「日本のことばずかんシリーズ」(講談社)などがある。 <電子書籍について> ※本電子書籍は同じ書名の出版物を紙版とし電子書籍化したものです。 ※本電子書籍は固定型レイアウトタイプの電子書籍です。 ※本文に記載されている内容は、印刷出版当時の情報に基づき作成されたものです。 ※印刷出版を電子書籍化するにあたり、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。また、印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。 株式会社西東社/seitosha -
四維街一号に暮らす五人
全米図書賞受賞作家の最新作! 台湾グルメ×レトロ建築×女子共同生活 「あんたと一緒にいない日々は、とても寂しかった」 ワケあり住人たちが味わう未知の痛みと、百年前の台湾料理。 昭和十三年築の日式建築・四維街一号には、 四人の大学院生と酒呑み大家が暮らす。 一階は、BL作家の知衣と聡明でモテる小鳳、 二階は、苦学生の家家とシャイな乃云。 互いに秘めた想いを抱え食卓につく住人たちは、 あるとき『臺灣料理之栞』という古書を発掘する。 五人の孤独が手繰りよせた〈ある家族の苦い歴史〉とは――― ◆池澤春菜さん満腹◆ 「なんでこんなに懐かしいの? 四維街一号に、きっとわたしも住んでいた」 -
アイムホーム
家、部屋、身体、生活ーー詩人・向坂くじら、最新作品集。 一冊の窓から強風が入る。 “ただいま”と帰ってきやがった孤独も まっとうに味わう恵みの讃歌。 杉咲花(俳優) 【目次】 【著者】 向坂くじら 詩人。2022年埼玉県桶川市に「国語教室ことぱ舎」を設立し、小学生から高校生までを対象とした国語の指導を行う。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」でアーティストとしても活動。著書に詩集『とても小さな理解のための』(百万年書房)小説『いなくなくならなくならないで』(河出書房新社)エッセイ集『ことぱの観察』(NHK出版)『犬ではないと言われた犬』(百万年書房)、共著に『群れから逸れて生きるための自学自習法』(明石書店)など。1994年名古屋生まれ。慶應義塾大学文学部卒。 -
筏までの距離
小原晩、カツセマサヒコ推薦!! 恋ではない。友情ではない。 ふたりの関係の、呼び方を教えて。 学生の頃、彼女とはよく大学の付属植物園で過ごした。花の名前もよく知らないのに。 ある日彼女は、園内の礼拝堂の前で突然、耳鳴りがすると言った。 昨日、眠れなくて、宇宙の動画を見ていた時からずっと耳鳴りがする。 宇宙で鳴っている音を想像してからずっと、と――「植物園にて」 新幹線で出会った女性と偶然にも温泉街で再会した私は、 彼女に導かれて、古びたリゾートマンションの屋上から花火を眺めていた。 30分足らずで終わった花火の後、彼女は先に部屋に行っていると言い残して、 屋上から去ったが――「筏までの距離」 デビュー作で芥川賞候補に挙がった著者が贈る、 書き下ろし2篇を含む、わたしとあなたの8つの物語。 【著者略歴】 水原 涼(みずはら・りょう) 1989年兵庫県生まれ、鳥取県育ち。北海道大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。2011年に「甘露」で第112回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作が第145回芥川龍之介賞候補作になる。著書に『蹴爪(ボラン)』、『震える虹彩』(安田和弘との共著)がある。 -
クロエとオオエ
お待たせいたしました、ド直球のお仕事ラブコメです。 恋と宝石。 「宝石の価値ってそんなに重要?」 思いがけない彼女の言葉がぼくを心地よく壊す。 当たり前を超えていけ 「いや、ごめん要らないわ、これ」 「は!?い、要らないってお前……嵌めてみもせずに!?」 横浜で三大続いた宝石(ジュエラー)商の嫡男・大江頼任と、彫金を家業とする職人の娘・黒江彩。 最初のデートで頼任が贈ったリングを突き返してから、二人の関係は「メシ友」と「恋人」の間で謎のまま。 頼任の店のお得意様のブライダルジュエリーのオーダーを皮切りに、クロエがジュエリーデザインを引き受けるようになってから、二人の関係性が変わっていく。 宝石をのぞくと見える美しい別世界。これを表現できるのは彼女だけ。 -
国際俳句歳時記 秋 ―国境を越えた魂の震撼 International Saijiki:Autumn
30カ国以上の俳人が共演する季語・作品集。英語、日本語、仏語の対訳で秋の優れた国際俳句を味わう。 30カ国を超える俳人が参加し、インターネットで毎週開催されている句会「HAIKU ガーデン」を主宰する俳人・向瀬美音。そこで詠まれた秋の秀句を、季語ごとに編集し、日本語、英語、フランス語の対訳で味わう。 【目次】 序 時候(じこう・jiko)season/saison 天文(てんもん・tenmon)astronomy/astronomie 地理(ちり・chiri)geography/geographie 生活(せいかつ・seikatsu)life/vie 行事(ぎょうじ・gyoji)event/ceremonie 動物(どうぶつ・dobutsu)animals/animaux 植物(しょくぶつ・shokubutsu)plant/plante 解説 鈴木比佐雄 あとがき 向瀬美音〈Afterword〉 Postface 【著者】 向瀬美音 1960年、東京生まれ。上智大学外国部学部卒業。日本ペンクラブ会員、日本文藝家協会会員。2013年頃から作句を始める。2019年、第一句集「詩の欠片」上梓。現在、「HAIKU Column」主宰。2022年、第二句集「カシオペア」上梓。 Born in Tokyo, 1960. Graduated from Sophia University, Faculty of Foreign languages. Currently,she preside at “HAIKU Column”. -
ティータイム
【注意】本作は全く優雅ではありません。 まず思いつかない、ぶっ飛んだ設定の奇想文学の集合体です。 「摩訶不思議なる読書旅。その果てに待つのはさらなる絶望、それとも大解放?」 ――万城目学(作家/『八月の御所グラウンド』) ※本作を読まれる皆様へ 本作はデビュー作『百年泥』で芥川賞を受賞した著者による短編集です。 作中に、やたら大人びた兄妹や、インドから脱出できない日本人や、 電車の網ダナの上で生活する女性や、末恐ろしいサンタクロースが登場します。 この奇妙さに、一度吸い込まれてみましょう。 ・・・・・・ちゃんと、戻ってきて下さいね。 なぜか笑えて、どこか怖い。 奇妙奇天烈な小説を4篇収録した、約5年ぶりとなる待望の新作。 【著者略歴】 石井遊佳(いしい・ゆうか) 1963年大阪府枚方市生まれ、埼玉県在住。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。2017年「百年泥」で第49回新潮新人賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第158回芥川龍之介賞を受賞。これまでの著書に『百年泥』『象牛』がある。 -
人間的教育
なぜ働かなくてはいけないのか―― すべての大人の心を抉る、不遇の天才・佐川恭一の“アンチお仕事小説”傑作選。 正直、面白すぎて、佐川恭一という存在に嫉妬!!!! ――三宅香帆(文芸評論家) 自分の分身を読んでいるような、生きることを肯定されるような感覚になった。 ――押見修造(漫画家) どうしようもなく惨めで情けない人間を愛し、競争社会の欺瞞を暴く文芸界の鬼才・佐川恭一。そのディープで人間臭い魅力をこの一冊に!受験・学歴と童貞のルサンチマンを描いてきた佐川恭一による「アンチお仕事小説」8篇を収録。電子書籍で人気を集めた「ナニワ最狂伝説ねずみちゃん」、小説すばるで話題となった「ジモン」「万年主任☆マドギュワ!」など社会人の悲哀をブラックユーモアたっぷりに描く傑作短編集。 装画=押見修造 解説=樋口恭介(SF作家) 「たとえば僕らがまだ、競争と勝利に取り憑かれているなら」 -
電報予告殺人事件
ヴィクトリア朝大英帝国の巨大情報網の核となった電信事業。それを担う一員である電信士ローラ・テンパートンは、仕事と家庭を持つという夢の間で悩む日々を送っていた。ある晩、彼女は電信局を訪れた局長アクトンの甥ネイト・ホーキンスを案内するが、アクトンは密室と化した局長室で死体となって発見された。容疑者と目されたネイトの無実を確信したローラは、自らの職能を活かして調査に乗り出す。翌日、警察署には謎めいた電報が届くが、そこには被害者アクトンともう一つ別の名が記されており……。本格ミステリならではの趣向を随所に凝らした第三十三回鮎川哲也賞受賞第一作。 -
記念日
ままならず、愛おしい、たったひとつのこの体。 「早く年を取りたい」と願う23歳のミナイ。 ガタがきはじめた肉体に翻弄される42歳のソメヤ。 キャリーを押して歩く76歳の乙部さん。 ひょんなことからルームシェアをすることになった、ソメヤとミナイ。 噛み合わぬ日々を送る中、突然、ミナイから不思議な提案がなされる。 ――「明日から、おばあさんになってみませんか?」 やがて本物の「お年寄り」である乙部さんも加わり、 年齢も性格も職業もばらばら、本来交わるはずのない女性三人の人生が絡まりもつれ、転がり始め・・・・・・。 他者との交わりが日常にささやかな灯をともす。 代わり映えしない生活を寿ぐ、小さなハレの日の物語。 【著者略歴】 青山七恵(あおやま・ななえ) 1983年、埼玉県生れ。筑波大学図書館情報専門学群卒業。2005年「窓の灯」で文藝賞受賞。2007年「ひとり日和」で芥川賞受賞。2009年「かけら」で川端康成文学賞を受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『すみれ』『めぐり糸』『風』『ハッチとマーロウ』『私の家』『みがわり』『はぐれんぼう』『前の家族』などがある。 -
理想の彼女だったなら
こんな未来なんて想像もできなかった。そもそも未来なんて思い描けなかった━━。 トランス女性の作者による声や経験が主体性を持って読者に届けられる。 ストーンウォール図書賞受賞はじめ大きな支持を集めたトランスガールの青春小説。川野芽生さん推薦! むしろ、ごくありふれた、青春の物語。それが、彼女には、彼女たちには、なかった。これまでは。 ━━━━川野芽生 「本書の、最もすばらしい部分は(略)トランスジェンダーの若者が、自分を尊重できるようになっていく物語、となるだろう」(訳者あとがきより) 【あらすじ】 アマンダ・ハーディは、ある出来事から高校最後の年を新しい街で過ごすことになる。彼女にはある目的があった━━できるだけ目立たず、人との関わりを避け、ただ日々をやり過ごす。卒業したら自分を知る者のいない場所に消える。すべては自分の人生を生きられる未来のため。ここは通過点にすぎない。それでも転校先での数々の出会いは、彼女の心の氷を溶かしてゆく。その先に見出したものとは━━? 【目次】 理想の彼女だったなら 作者からの覚え書き 謝辞 訳者あとがき 【著者】 メレディス・ルッソ テネシー州チャタヌーガ出身。『理想の彼女だったなら』はストーンウォール図書賞ヤングアダルト部門を受賞したほか、ラムダ文学賞とウォルター・ディーン・マイヤーズ賞でファイナリストに選出されるなど大きな評価を得ている。長篇第二作目Birthday(2019)のほか短篇“The Coronation”(2020)や、エッセイ“The Most Important Act of Resistance” (2017)なども発表。彼女の作品はこれまで11言語に翻訳されている。 佐々木楓 クィアな文学や映画を研究。フェミニスト。トラウマやPTSD、発達障害の問題に関心がある。共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(書肆侃侃房、2020)。 -
裏組織の脚本家
人生の台本を書き換えられるとしたら、誰の人生を“サンプル”にしますか? 台北・西門町にある浮木(フームー)という居酒屋には、闇の組織「ワラビ」のメンバーが潜伏している。屋根裏の小部屋「ワラビの部屋」に「新しい人生の台本」を抱えて入れば、人生を変えることができる。ただし、それには条件があった……。 台湾発のSFファンタジー <あらすじ> 恋人と母を自動車事故で失った何景城(ホージンチョン)は、物語のなかで彼女たちを生かしたいと、二人が登場する小説をインターネットで発表していた。ある日、謎の組織「ワラビ」から声がかかり、人生の台本を書く「脚本家」として組織に加わることになる。 病気のため車椅子になった林雨琦は、順風満帆な羅夫人の人生をサンプルとし新しい人生を生きようとするが、彼女が亡くなったと聞き……「トラックを駆ける女」。事故死した恋人の劇団仲間、劉筱漁が事故のあと劇団を去り、借金のためナイトクラブで働いていると知った何景城は「ワラビの部屋」の話を持ち掛けるのだが……「マクベス夫人」など。 手に入れた人生は正しかったのか。恋人の死は偶然ではなかったのか。ワラビの部屋とは……。依頼者たちの人生が交錯していくミステリー仕立てのファンタジー小説。 【目次】 第1章 トラックを駆ける女 第2章 暗闇に覆われた英語教師 第3章 マクベス夫人 エピローグ 番外編 巨人の悩み 訳者あとがき 【著者】 林庭毅 1986年、台中生まれ。作家。主な著作に長編小説『災難預言事務所』(台北・奇幻基地出版、2023年)、『冤伸倶楽部』(台北・奇幻基地出版、2022年)、短編小説集『夜夜夜談 BBS marvel板詭異誌』(台北・城邦原創出版、2013年)など。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。獨協大学国際教養学部准教授。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門分野は華語文学・華語映画。近年の主な著書に『戦後台湾の文学と歴史・社会』(単著、関西学院大学出版会、2022年)、『中国語現代文学案内』(共著、ひつじ書房、2024年)、『越境する中国文学』(共著、東方書店、2018年)など。近年の主な翻訳に劉梓潔『愛しいあなた』(書肆侃侃房、2022年)、黄崇凱『冥王星より遠いところ』(書肆侃侃房、2021年)など。 -
「見えない都市」を歩く 文学で旅するイタリア
「想像力」という地図を携えて、いざイタリアの旅へ イタロ・カルヴィーノ、チェーザレ・パヴェーゼ、ナタリーア・ギンズブルク、ウンベルト・エーコ、アントニオ・タブッキ、ウンベルト・サバ、ディーノ・ブッツァーティ、ジュンパ・ラヒリ、そして須賀敦子……イタリア文学の名作の数々を“街”という視点で編み直す。北はヴェネツィア、ミラノから、南はシチリア島まで。個性豊かなイタリアの各都市を訪ね、文学作品を手に歩くような視点で、作家たちが遺した声と足跡をたどる。 本書内に登場する作家たちとの親交も深いイタリア文学の泰斗による、斬新かつ詩情豊かな文学ガイド。 2022年4月~6月にNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の世界」で放送された講座の、待望の書籍化! 【内容】 1. 旅立ちにあたって――《見えない都市》とヴェネツィア 2. 故郷の風景──カルヴィーノとサンレモ 3. 作家たちの遭遇──パヴェーゼ、ギンズブルグとトリノ 4. 子どもと労働者の街トリノ──『クオーレ』と『マルコヴァルド』 5. 旅のはじまり、謎のはじまり──タブッキのジェノヴァ 6. 夢と物語と災厄──ピノッキオと『デカメロン』のフィレンツェ 7. 国境の街、混淆の文化──ズヴェーヴォとサバのトリエステ 8. 歴史からこぼれ落ちた島──ピランデッロと『山猫』のシチリア 9. 半島のなかの異郷──『キリストはエボリで止まった』と『フォンタマーラ』 10. 陽気と喧噪の裏側──フェッランテ、モランテとナポリ 11. 堆積する時間──モラヴィア、パゾリーニ、ラヒリとローマ 12. 生き急ぐ街──エーコ、マンゾーニ、ブッツァーティとミラノ 13. 水が刻む時、ふたたび《見えない都市》へ──ヴェネツィア -
koro
『悪友』で熱烈な支持を集める著者の、無二の進化を遂げた渾身の第二歌集。 第1回定家賞次席! 眼の奥に錆びた秤が一つあり泣けばわずかに揺れる音する 【栞文より】 「救われたくない。ゆるされたくない。そう何度も叫んでいる。(中略)できれば全て脱ぎ捨てたいのだ。そうすればふたたび穢れず生きていける」(江戸雪) 「榊原の美意識は現代短歌において実に独自性が高い。そしてその根底には、神秘への思慕がある」(黒瀬珂瀾) 「この作家の器の大きさに感嘆した。自在な言葉が相応な重さを持って宇宙の謎に拮抗している。人間が人間である悲苦から逃げることなく、現代人の知性によって真っ向から対峙している。(中略)怖るべし・怖るべし・怖るべし」(水原紫苑) 【収録歌より】 銀漢に表裏があれば手触りは違うのだろう 指輪を外す 百合のように俯き帽子脱ぐときに胸に迫りぬ破約の歴史 額縁を焼(く)べてきたかのような貌ゆっくり上げてただいまと言う ボトルシップの底に小さな海がある 語彙がないから恋になるだけ ヘアバームのくらいにおいだ泣くのなら最初の一粒から見ていたい 【目次】 夢寐奇譚8 I TAKEOUT ONLY かつて栄えていた都市 敗者復活戦 天窓 水際 果報は奪う Le paradis 目の敵 II Geschichte 大逆転 余沢の先 ハーケン 対価 白と黒 あるト書き 花束 王 低温注意報 囮 木偶も麒麟も 雪原を征く 不凍港 III 絶縁 グッド・モーニング 死ぬまでのすべての春 悪い影響 みずうみ FLOW 謀反 アンバー Classic あとがき 【著者】 榊原紘 1992年愛知県(三河)生まれ、奈良県在住。第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。2020年、第一歌集『悪友』刊行。短詩集団「砕氷船」の一員。 -
バックミラー
宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた――。シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会の人々のままならぬ人生を写した、令和の《没落小説》、爆誕! 日常版「滅びの美学」――麻布競馬場推薦。 「宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた。」 元ストーカーと暮らしながら他人のストーカーを覗き見る、落ち目のミュージシャン 極度の無駄嫌いで、ビジネスのため東京駅至近の高層マンションに住むM&A会社社長 緑豊かな公園前の低層マンション生活を送るも、突然樹木伐採が始まり困惑する女…… 麻布競馬場(作家)、 推薦!。 “日常版「滅びの美学」――極限まで乾燥したユーモアが、人生の空虚を容赦なく照らし出す。” シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会に生きる人々のままならぬ人生を写す、令和の《没落小説》爆誕! 『バックミラー』発売記念 著者コメント 初の短編集です。厳選した12作の中には、名刺がわりにしたい作品が幾つもある一方、「これは見られたくない」という、作家や人間の恥部そのものを表出させつつ、思わぬ角度から光を当ててくる作品もあり――。結果的に、代表作と思える一冊になりました。 -
感情増幅類語辞典
小説、脚本、マンガ、演技、二次創作、TRPG…… すべての創作者必携の大ヒット類語辞典 第8弾 キャラクターを窮地に追い込み、その感情を揺さぶれば、必ず読者は共感する── 創作者のバイブル『感情類語辞典[増補改訂版]』と併用してさらに感情の表現を豊かにできる、頼もしい副読本が登場! 心を揺さぶる物語を紡ぎたいあなたへ── 「強い感情」を伴う言動をどのように描くか悩んだとき、 本書が編集者のようにアイデアを生む手助けをしてくれるでしょう。 ──林士平(マンガ編集者/『SPY×FAMILY』『ダンダダン』担当編集) あらゆるストーリーテリングにおいて、感情は重要な要素のひとつです。しかし、現実味のあるキャラクターを描こうとすればするほど、その表現は難しくなるもの。なぜなら彼らは生身の人間と同じように、しばしば本当の感情を押し殺し、めったに自分をさらけ出そうとはしないからです。かたくななキャラクターを前に、感情の描写に行き詰まり、ストーリーの展開の次の一手に困ったとき、役に立つのが本書『感情増幅類語辞典』です。 本書では、キャラクターの感情そのものではなく、感情を大きく《増幅》させるシチュエーションに注目。つまり、キャラクターがなんらかの窮地に立たされ、それまで抑圧していた感情を大爆発させるきっかけとなるような、具体的な状況や条件を紹介しています。そのような感情増幅器=〈感情ブースター〉を投入すれば、キャラクターは自ずと心のバランスを崩し、物語を大きく前進させてくれるでしょう。普段は理性的なキャラクターが突然わっと泣き出してしまうようなとき、読者は感情移入し、共感してくれるはず。本書があれば、ギャップを抱えたリアルなキャラクターを生み出し、説得力あるストーリーを作ることができます。 しかし、キャラクターの感情が増幅するシチュエーションと言っても様々。「空腹」「寒さ」「二日酔い」など内的な感覚もあれば、「洗脳」「拘束」「催眠状態」といった日常生活では体験できない(できればしたくない)外的な要因による状況、あるいは「認知の衰え」「パニック発作」「感覚過負荷」など、特定の精神的・身体的なコンディションから生まれる状態などが、心のバランスを崩壊させる最後のブロックとなり得ます。 本書では多種多様な52の〈感情ブースター〉を収録し、それが生み出す「外的なシグナル」や「内的な感覚」、その影響を隠すための「努力」、「引き起こされるネガティブな状況」、「対立・葛藤や緊張を高めるシナリオ」まで、細かく具体的に解説しています。 また、各見出し語では「このブースターにより生まれる感情」として、『感情類語辞典[増補改訂版]』に掲載されている感情をリストアップ。2冊をあわせて使えば、描きたい感情に対してどのブースターが一番効果的かを知り、キャラクターの心の揺れ動きをリアルに表現することができるでしょう。 さらに、シリーズを通して好評の前半パートでは、〈感情ブースター〉がいかにキャラクターを自らの内面と向き合わせ成長を促すのか、ストーリーの構造の中でどのような効果を発揮するのか、ブースターを用いる適切なタイミングや、むしろ避けたほうがよいタイミング、心身の健康状態を描くときの留意点などを解説。感情を増幅させるブースターを多用するのではなく、ここぞという効果的なタイミングで使うための助けとなります。 『感情類語辞典』の読者から寄せられた、より具体的に感情(を引き出す状況や条件)を描きたい!という要望に応える形で書かれた本書。まさにクリエイターの声から生まれた、クリエイターのための辞典! ぜひシリーズと合わせて、創作にお役立てください。 【『類語辞典』シリーズについて】 フィルムアート社の『類語辞典』シリーズはSNSを中心に爆発的に広まり、これまでの累計刷部数は35万部(紙+電子)を超える大ヒットを記録しています。人間の喜怒哀楽を項目化し、それぞれの感情に由来する行動や反応を集めた『感情類語辞典[増補改訂版]』。あらゆるキャラクターの明るい面、暗い面から人物描写を深めたい方におすすめの『性格類語辞典 ポジティブ編』 『性格類語辞典 ネガティブ編』。255もの「場面」を通して物語の舞台・世界観をつくりあげるための『場面設定類語辞典』。読者の共感を呼ぶ多面性のある豊かなキャラクターや、リアリティのある状況設定を描くための『トラウマ類語辞典』。キャラクターの人生にとって欠かせない要素=職業を適切に設定するための『職業設定類語辞典』。ストーリー全体を通して緊張感が高まっていくような対立や葛藤を適切に組み込むための『対立・葛藤類語辞典 上巻/同下巻』。 そしてこれらの中に収録されている、創作に役立つ様々なツールをダウンロードできる特設サイトも併せてご活用ください。 -
スローンはもう手遅れだから
ねぇ、あなたの愛はホンモノなの? 2023年タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた、大ベストセラー作家コリーン・フーヴァーが放つ話題作! 背筋が凍る×胸に迫る恋愛小説! 21歳の女子大学生のスローンにとって、恋人アサとの生活は地獄だった。アサは麻薬密売グループのリーダーで、支配欲が強く、スローンに異常な執着心を抱いていた。しかし自閉症の弟を支えるにはアサの「汚いカネ」に頼るしかなかった。そんな折、スローンはカーターという男子学生と知り合い、好意を抱く。だが、彼はアサを逮捕するべく大学に潜入中の麻薬捜査官だった。そして、彼女が下した最後の決断とは? -
我らが緑の大地
森のあらゆる生物が襲い来る! 植物の「魔の手」から 逃れられるか!? 人類の命運を託されたのは、 ワーママ研究者と、その息子 震撼のパニックサスペンス! スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。コマツナは虫にかじられると毒を合成したり、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せたりするなど、植物もほかの生物と同様、驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて緊急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……? -
A DAY IN YOUR LIFE
小説家の槙村朗がパーソナリティーを務めるラジオ番組「A DAY IN YOUR LIFE」は、読者から募集した「何でもない一日、奇跡を感じた一瞬、幸せだった日々、不思議なことがあった日」などの〈あなたの一日〉を読みやすい物語に仕立てて、送っている。 じつは、彼は不思議な能力を持っていて、人が書いた文字を見ると、事実か事実でないかがわかるのだ。 その力もあって、投稿内容の真実を見抜き、物語にしている。 そんな槙村も、不思議な体験を子供の頃にしている。誘拐され、助けに来た父親が殺されたのだが、なぜか犯人の男に奇妙な話を聞かされたということが。 彼はその真相を知りたいと思っていたが……。 「東京バンドワゴン」「花咲小路」などの人気シリーズを執筆し、『国道食堂 1st season』で、2024年度の徳間文庫大賞した著者による最新作。 -
デカンの風がやむとき
空港に揺れる国旗はゆうゆうとデカンの風を手繰り寄せつつ インド↔日本 無意識の混沌が押し寄せてくる イメージと音による シュルレアリスムの世界 ――加藤治郎 【収録歌より】 目に見えぬものに追われて夕暮れの西ベンガルに息をひそめる 水差しの静けさだけを受け入れて僕は光とひとつになった てのひらに僕の頭は支えられ喉にふくらむ粥の甘さは 地に落ちた蜻蛉の動く小刻みに蟻には蟻の歩幅があって 来た道もゆくべき場所も失って椎弓を這うデカンの風は 【目次】 Ⅰ インド脱出、そして不確かな記憶 インド脱出 記録としての小文(1) 数か月の日本滞在 星の上澄み インド再赴任と短い滞在 コルカタ もうろうと インド再脱出と日本での強制隔離 短い日本滞在 Ⅱ カルナタカ州へ再々赴任、そしてデカンの風がやむとき デカンの風(六月) デカンの風(七月) COVID +ve アユーダ・プジャ 柿渋色の大地に 西ベンガルへの旅 1 西ベンガルへの旅 2 西ベンガルへの旅 3 駐在の終わりに 帰任準備 記録としての小文(2) Ⅲ 帰国から令和六年元旦まで 帰任して 1 帰任して 2 インドより奇妙な 1 インドより奇妙な 2 インドより奇妙な 3 父の死に 令和五年夏 アモルフな境界 御堂筋 VUCAの時代 日本を生きる 時の継ぎ目に あとがき 【著者】 須田覚 1965年 長崎市生まれ 1996年‐2000年 イタリア駐在 2018年‐2023年 インド駐在 2020年7月 第一歌集『西ベンガルの月』刊行 現在 会社役員、未来短歌会会員、つくば市在住 -
声に出せずに叫んでる
母さんを殺したのは、俺だ――。 許せなかった。自分自身も、父の再婚も、大好きだった音楽も。 高校2年生の羽山陽介は母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。 男手一つで育ててくれた父と、突然紹介された父の恋人に懐く無邪気な妹。 あの人が家に来るたび作ってくれるカレーは、母の得意料理だった。 「俺、絶対認めないから」。 気持ちの整理がつかない日々の中、学校で不可解な事件が起こる。 切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達。 突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト――。 それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。 本当は誰かに叱ってほしい。お前を許すと言ってほしい。 誰も本当の意味では分かり合えない、それでも分かり合いたい。 僕たちは、必死にもがいて手を伸ばしている。 デビュー作で青春の「痛み」を暴いた若き才能が掬い上げるのは、 「痛み」の先にある一筋の「救い」。 -
ものごころ
子供の世界へダイブする、カラフルな短篇集 植物や花、虫やさまざまな生き物が乱舞する、色鮮やかで心躍る「子供の世界」へ! 二人の少年が川原で拾った、怪我をした犬の命運は。(「心臓」) 子供が飲み込んでしまったスモモの種はいつ出てくるのか。(「種」) 「穴」で芥川賞を受賞して以来、独自の小説世界を築いてきた小山田浩子さん。近年では海外に招かれる機会も多く、「日本発のマジックリアリズム」の旗手として注目を集める著者が、言葉の奔流のような文体と、顕微鏡をのぞきこむような高精細な描写で「子供の世界」に挑む9篇。 子供の世界へ身体ごとダイブし、子供が見るように世界を見る、唯一無二のカラフルな小説集。 -
路地裏の二・二六
昭和10年(1935)8月12日、陸軍省にて相沢三郎歩兵中佐が軍務局長・永田鉄山少将を惨殺する事件が起きる。そのとき、部屋にはもう一人の人物がいた――。憲兵大尉・浪越破六【なみこし・ばろく】は、この事件には、語られていない「真実」があると確信する。そんな折、浪越は渡辺錠太郎陸軍大将から、密命を受ける。そして運命の日に向けてのカウントダウンが始まった。気鋭のミステリ作家が、2.26事件と同時進行していた「ある事件」を大胆に描き出した本格長編。昭和史を揺るがす重大事件の謎をめぐる圧巻の歴史ミステリ。伊吹亜門氏デビュー10周年を飾る勝負作! -
氾濫の家
妻は自分のモノ。子供たちも自分のモノ。金を稼いでくるのは俺なのだから、家族は俺の言いなりにならなくてはならない。 郊外の住宅地に住む五十代の専業主婦、新井妙子。 ある日、隣の家で殺人事件が起きる。被害者の隣人が著名な大学教授だったこと、一人息子がいたことを、妙子は事件を通じて初めて知る。 平穏そうに見えた隣家で何が起きていたのかーー事件はやがて、妙子自身の家庭の闇をあぶり出していく。 『誰かがこの町で』で「同調圧力」を、『シャドウワーク』で「DV」を描いた異能のミステリー作家、今度のテーマは、この国に根深く残る「家父長制」! -
PRIZEープライズー
村山由佳が描く、業界震撼の“作家”小説! 「どうしても直木賞が欲しい……!」 賞(prize)という栄誉を獰猛に追い求める、あるベストセラー作家と彼女を取り巻く人間たちの、破壊的な情熱が迸る衝撃作! あらすじ ライトノベルの新人賞でデビューした天羽カインは、3年後には初の一般小説を上梓、その作品で〈本屋大賞〉を受賞。以来、絶え間なくベストセラーを生み出し続け、ドラマ化・映画化作品も多数。誰もが認める大人気作家である。 ――しかし彼女には何としてでも手に入れたいものがあった。それは〈直木賞〉という栄誉。 過去に数度、候補作入りするものの、選考委員からは辛口の選評が続いた。別居する夫には軽んじられ、まわりの編集者には「愛」が足りない。私の作品はこんなに素晴らしいのに。いったい何が足りないというの? * 『南十字書房』に勤める緒沢千紘は、天羽カインの担当編集者である。学生のころから大ファンで、編集者になってからは必死のアピールのすえカインの担当となった。〈直木賞〉が欲しいとのたまうカインに振り回されつつも、彼女の情熱に応えるべく、自らのすべてを懸けてカインに没頭するようになってゆき――。 * 一方『文藝春秋』のカイン担当、「オール讀物」編集長の石田三成は当惑していた。文春から出す新作を「絶対に候補作にしろ」とカインに詰め寄られたのだ。そしてその日カインが宿泊するホテルのカードには、手違いで「石田三成」の名前が載っていて……。 果たして天羽カインは直木賞を獲得することができるのか。 あまりのリアリティに業界震撼! 文芸を愛するすべての人に捧げる容赦ない作家小説。 -
教場の風
中学受験も塾も、まったく未知の世界だった。 挑む子供たち、信じる教員たちの姿が心に残る。今野敏 「大切なのは『どこ』にではなく『どこか』に受かることだろう?」 二岡教場で中学受験組の担当だった曽谷は、生徒獲得至上主義の教場長の言葉に反感を覚えていた。 ある日、カンニング騒動に巻き込まれた曽谷は、グループでも屈指のエリート教場・北沢教場へと配置替えとなる。 指導のしがいがあると張り切る曽谷だったが、北沢教場には、最難関男子校を志望する宮井、気弱な性格ゆえに志望校に迷う松川、勝気な女子生徒戸畑など、気配り必須、寄り添い必須の悩める生徒が集まっていた。 「絶対合格」「より上の学校へ」を課せられた新人講師・曽谷は、彼らを合格させることができるのか。 加熱する中受を現役講師が描く、受験エンターテインメント。 第7回大藪春彦新人賞作家 鮮烈なるデビュー作 -
ミステリな建築 建築なミステリ
名探偵は「事件」の謎を解き明かし、 小説家は現場となった「建築」の謎を解く。 『グリーン家殺人事件』(ヴァン・ダイン)が書かれてから九十六年、『黒死館殺人事件』(小栗虫太郎)から九十年、『虚無への供物』(中井英夫)から六十年。いまでも謎解きのミステリは世界中で書かれ続けています。 ミステリの核となるトリックは、事件の舞台となった建築にこそ隠されています。 また、時代が移り変わる中で、春風のように颯爽と登場した近代建築の中にも多くの思念と謎が秘められています。 この本では、前半に「鹿鳴館」「中銀カプセルタワービル」「水晶宮」などの近代建築から建築に潜むミステリを読み、後半では『Yの悲劇』『ねじれた家』『悪魔が来りて笛を吹く』などの名作ミステリから近代建築を論じます。 本格ミステリ「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズなどで有名な、建築を愛する小説家・篠田真由美さんが紐解きます。 建築に潜むミステリを、ミステリの鍵となる建築を解き明かす一冊。 -
ユニコーンレターストーリー
海を越え、手紙でつながるふたりの夢と挑戦のゆくえ。ことばはやさしい嘘をつき、絵は真実を語る・・・・・・かつてない青春小説! イラストと文章のスリリングな相互作用。大人気イラストレーターが細部までこだわりぬいた、やさしくて力強い“唯一無二”の物語。 【辻村深月さん推薦!】 大人になるってどういうことか。ハルちゃん、ミチオくん。かけがえのない、ふたりの大切な時間を読ませてくれてありがとう。 おさななじみのハルカとミチオ。10歳でミチオがアメリカへ引っ越し、ふたりの文通がはじまった。日米の学校や文化の違い、部活やバンド活動のこと、将来への迷い、友人や家族との問題。手紙だからこそ伝えられるさまざまな思いを共有しながら、やがてふたりはあるプロジェクトに挑戦することに・・・・・・。
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