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くたかけ
ゆるやかに解体される家族の物語。 海辺の町に暮らす三世代の女たち。 一家にからみつく奇妙な男。 男の持ち込んだ三羽の鶏。 彼は宗教者か犯罪者か。 家族のねじが狂い始めて。 ―ゆるやかに解体される家族の物語。 おとうさん、おかあさんのいないせかい じゆうで、ひろびろとして、あたまのうえに真っ青な空がある 好きなところへ、いつでもいける かえってこなくていい 死んでしまってもいい もうだれも、ほんきでわたしを待っていない 季刊文科連載作、待望の単行本化! 【目次】 1 麦と佐知 2 蟹が泡を吹く 3 赤ネズミ 4 帯の声 5 運動会 6 芋 虫 7 ダルマさんが転んだ 8 嵐と留年 9 朝のバロック 10 柴山さんの絵 11 なんで生まれてきたの 12 鶏小屋 13 なをという名前があります 14 存在の底の砂 終章 くたかけ 【著者】 小池 昌代 小池 昌代(こいけ まさよ) 詩人、小説家。1959年東京都江東区生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、小説集に『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、『たまもの』(泉鏡花文学賞)、エッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)、絵本に『あの子 THAT BOY』など、著書多数。 -
ジェラール・フィリップ 最後の冬
1959年夏、ジェラールは体調不良に苦しみ始める。本人そして家族にとって苛酷な4か月を綴った、胸締め付けられるクロニクル。 目次 ラマチュエル 一九五九年 八月 セルジー 一九五九年 九月 トゥルノン通り 一九五九年 十月 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月五日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月六日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月七日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月八日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月九日 モンパルナス大通り 一九五九年 十一月九日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十一日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十二日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十三日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十四日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十五日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十六日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十七日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十八日 ヴィオレ医院 一九五九年 十一月十九日 木曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十日 金曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十一日 土曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十二日 日曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十三日 月曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十四日 火曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十五日 水曜 トゥルノン通り 一九五九年 十一月二十六日 木曜 途上 一九五九年 十一月二十七日 金曜 ラマチュエル 一九五九年 十一月二十八日 土曜 マルリー・ル・ロワ 一九五九年 十一月二十九日 日曜 訳者後書き -
海は地下室に眠る
稲毛海岸近くの古い洋館・伝兵衛邸の地下から、正体不明の絵画が発見された。ドレスを翻し踊る女を描いたその絵は、過去にこの地域で流行っていた“赤いドレスの女”の怪談を思い出させるという。 学芸員のひかりは、絵について調べようとしていたところに映像作家の黒砂からある資料を預かる。千葉一の花街として栄えた蓮池にまつわるインタビューを集めたその資料では、ひかりの祖母が”流転の王妃”として知られる嵯峨浩との戦前戦中期の交流について語っていた。 地下室の絵画と祖母の過去、そして“赤いドレスの女”の怪談。欠片をひとつずつ紐解くと、運命に翻弄された女たちの秘められた過去が明らかになる――。 -
愛しいあなた
『父の初七日』監督脚本のエッセイ・リウ。映画の原作エッセイがベストセラーとなった著者の初短編小説集。 何を書くか、どうコラージュするのか、その細かな取捨選択に宿る煌めき。 読みながら、自分が出会ってきたあらゆる愛しい人を思い浮かべたけれど、読み終える頃にはこの小説が、愛しいあなたになっていた。――金原ひとみ(小説家) 子供が欲しい。でもそれってホルモンのせい? でも、過ぎてしまえばそれでいいなんて私は思わない…「愛しいあなた」。私は年上の人しか好きになれないんです。父の秘密と私の恋…「失明」。台湾の現代女性の愛と痛みを衝動的に描いた短編小説集10編。 【目次】 愛しいあなた プレゼント ものにできない マシューとクレア わたしたち 失明 レーシック 日めくりカレンダー 上海・新・桃花源記 記憶喪失と失踪 著者あとがき 訳者あとがき 【著者】 劉梓潔 1980年、台湾・彰化県生まれ。小説家、脚本家、台湾・逢甲大学人文社会学院専任教授。国立台湾師範大学社会教育学系卒業。著作に長編小説『希望你也在這裡』、『外面的世界』、『真的』、短編小説集『自由遊戯』、『遇見』、エッセイ集『化城』、『父後七日』など。映像作品に台湾映画『痴情男子漢』(脚本)、『父後七日』(監督・脚本)、台湾ドラマ『滾石愛情故事』(脚本)、『徴婚啓事』(脚本)など。受賞歴に金馬奨最佳改編劇本賞、台北電影節最佳編劇賞、林栄三文学賞、聯合文学小説新人賞など多数。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。獨協大学国際教養学部専任講師。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻は台湾文学・台湾映画。著書に『戦後台湾の文学と歴史、社会』、『越境する中国文学』(共著)、『台湾研究新視界』(共著)など。翻訳に黄崇凱『冥王星より遠いところ』、李喬『藍彩霞の春』、李喬『曠野にひとり』(共訳)など。 -
冥王星より遠いところ
文学キャンプ出身の「七年級」作家・黄崇凱。台湾における尊厳死問題を示唆した長編デビュー作。 どんなに大切な時間も、やがて忘れ去られてしまう—— この小説の語り手はその運命に本気で抗おうとする。「惑星X」の存在を信じ続けた天文学者と同じ、狂気と紙一重の切実さで。 モザイクのように繫がる過去と未来、現実と虚構が、日本を越え、アメリカも越えて、遠く太陽系の果てに新しい地平をつくる。――滝口悠生(小説家) 文学キャンプ出身の「七年級」作家・黄崇凱、日本で初めての単行本。台湾における尊厳死問題を示唆した長編デビュー作。 【目次】 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 遠いニッポン 黄崇凱 訳者あとがき 【著者】 黄崇凱 1981年、台湾・嘉義市生まれ。小説家。国立台湾大学歴史学系卒業、同大学歴史学研究所修了。著作に長編小説『新宝島』(2021年)、『黄色小説』(2014年)、『壊掉的人』(2012年)、短編小説集『文芸春秋』(2017年)、『靴子腿』(2009年)など。短編小説「水豚」(邦題:カピバラを盗む)は文学ムック『たべるのがおそい vol.3』(2017年)に掲載。受賞歴に金鼎賞(2018年)、呉濁流文学賞(2018年)など多数。 明田川聡士 1981年、千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。獨協大学国際教養学部専任講師。専攻は台湾文学。著書に『戦後台湾の文学と歴史、社会』(単著、関西学院大学出版会、2021年近刊)、『越境する中国文学』(共著、東方書店、2018年)、『台湾研究新視界』(共著、台北・麦田出版、2012年)、翻訳に李喬『藍彩霞の春』(単訳、未知谷、2018年)、李喬『曠野にひとり』(共訳、研文出版、2014年)など。 -
ドールハウスの惨劇
第25回ボイルドエッグズ新人賞受賞、衝撃のミステリー! 正義感の強い秀才×美麗の変人、ふたりの高校生探偵が驚愕の事件に挑む! 舞台は鎌倉にある名門・冬汪高校。 同高二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに、生徒や教師から依頼を受け、思ってもみない方法で解決を図る"学内便利屋"として活動している。その名も「たこ糸研究会」。会長は蓮司、副会長は麗一。取り壊しの決まっている古い校舎の一角が、ふたりの部室にして"事務所"だった。 ある日蓮司は、道を歩けばスカウトが群がり学内にはファンクラブすら存在する超絶美少女、藤宮美耶という同級生から、ある依頼を受ける。 その依頼とは――。 蓮司と麗一が依頼を引き受けたがゆえ、惨劇の幕は開く! 舞台は、鎌倉に佇む白亜の豪邸。ふたりは特異な家族にまつわる、おぞましい事件の真相をひもといてゆく。 新進気鋭の著者が放つ、渾身のミステリー! -
香港陥落
1941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた―― 元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞のダブル受賞作『名誉と恍惚』を凌ぐ、傑作長篇。 -
食われる国
この国にはもう、抵抗する力がない。 人種差別、AI裁判、民間刑務所、洗脳教育―― 俺たちは、求められるようにしか生きられないのか。 2050年。日本の国力は低下し、海外資本が大量に流入。人口も減少し、かつて栄えた都市も今や廃墟と化していた。刑事である谷悠斗は池袋で発生した外国人拉致事件を追ううち、中国資本「未来集団」が経営するカジノに潜入することになる。これが地獄の始まりだった。 不当逮捕された悠斗は民間刑務所に収監される。洗脳とも言える教育の果てに「未来集団」の一員として、日本国土の買収を繰り返すことになる――。 悠斗に、この国に希望はあるのか? 荒廃が待つ未来の中に微かな光を示す傑作長編。 -
絶縁
奇跡のアンソロジー、日韓同時刊行! 突如若者に舞い降りた「無」ブーム。世界各地に「無街」が建設され――。 (村田沙耶香「無」) 夫がさりげなく口にした同級生の名前、妻は何かを感じとった。 (アルフィアン・サアット「妻」/藤井光・訳) ポジティブシティでは、人間の感情とともに建物が色を変える。 (ハオ・ジンファン「ポジティブレンガ」/大久保洋子・訳) 先鋭化する民主化運動の傍らで生きる「あなた」たちの物語。 (ウィワット・ルートウィワットウォンサー「燃える」/福冨渉・訳) 都市に走った亀裂、浸透する秘密警察、押し黙る人びと。 (韓麗珠「秘密警察」/及川茜・訳) ブラック職場を去ることにした僕。頭を過るのは死んだ幼馴染の言葉だった。 (ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」/星泉・訳) 家族の「縁」から逃れることを望んできた母が、死を目前にして思うこと。 (グエン・ゴック・トゥ「逃避」/野平宗弘・訳) 3人の少年には卓球の練習後に集う、秘密の場所がある。 (連明偉「シェリスおばさんのアフタヌーンティー/及川茜・訳) 6人の放送作家に手を出した男への処罰は不当か否か。 (チョン・セラン「絶縁」/吉川凪・訳) -
夜叉ヶ池(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第29弾は、文豪・泉鏡花×イラストレーター・しきみのコラボレーション! 戯曲としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 人の生命のどうなろうと、それを私が知る事か! ......恋には我身の生命も要らぬ。 竜神が住むといわれる夜叉ヶ池。1日3回鐘を撞かなければ、池から津波が起こり、村は水の底に沈んでしまうという言い伝えがあった。 泉鏡花の名作が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは萩原朔太郎『猫町』、『詩集『青猫』より』、江戸川乱歩『押絵と旅する男』、夏目漱石『夢十夜』、坂口安吾『桜の森の満開の下』、谷崎潤一郎『魔術師』を担当する大人気イラストレーター・しきみによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
北海道警察
轢き逃げの通報を受け、臨場した北海道警察本部大通署機動捜査隊の津久井卓は、事故ではなく事件の可能性があることを現場で知る。それは被害者が拉致・暴行された後に撥ねられた可能性が高いからだった。その頃、生活安全課少年係の小島百合は、駅前交番で保護された、九歳の女の子を引き取りに向かう。その子は、旭川の先の町から札幌駅まで父親に会いたいと出てきたようだった。一方、脳梗塞で倒れた父を引き取るために百合と別れた佐伯宏一は、仕事と介護の両立に戸惑っていた。そんな佐伯に弁護士事務所荒らしの事案が舞い込む……。それぞれの事件がひとつに収束していく時、隠されてきた闇が暴かれていく――。コロナ禍に見舞われながらも懸命に生きる人々を鮮やかに描く、心に残る傑作警察小説!大ベストセラー道警シリーズ、最新作。 -
シグマフォース シリーズ⑮ ウイルスの暗躍 合本版
生命を進化させた〝謎のウイルス〟が いま――人類に終末をもたらす…… ベストセラー・シリーズ最新作! この本はパンデミック小説ではない。だが、それよりもはるかに恐ろしい。 なぜか? その理由は、私が科学者たちから聞いたある警告にある。 〝ウイルスは、自然界に存在するものも、我々の体内に存在するものも、どちらも我々を変化させ、進化させてきたが、それを終えたわけではない。今も、その作業を続けている〟 ――ジェームズ・ロリンズ ◉科学的事実から──人類の進化の歴史と密接に絡み合うウイルスについて 本書はウイルスの不思議な生態について――特に感染を引き起こすこの微小な構造体が、目には見えない広大なネットワークで地球上のあらゆる生命体を結びつけていることについて、深く掘り下げている。私がこの物語を書こうと思い立ったのは、「コロナウイルス」が現在の我々の時代精神の一部になるよりも、COVID-19が世界的なパンデミックとして拡散するよりも、ずっと前のことだった。感染症が世界を席巻している中で、この小説を完成させるべきなのだろうかと自問した。現実の世界がどんなフィクションの作品よりもはるかに恐ろしい(そして悲痛な)状況にある中で、致死性のウイルスについての物語を執筆するのは不遜の極みなのではないか、そう感じたのだ。しかも、この時期にそのような題材に取り組み、世界中が苦しみにあえいでいる中で疫病についてのフィクションをエンターテインメントの材料にしようとするのは、無神経なのではないかとも思った。読者の皆さんは本書を手にしているので、私の熟考がどのような結論に至ったのかはおわかりだろう。なぜこのような判断を下したのか? まず、私は以前の小説(『ダーウィンの警告』『モーセの災い』)でもパンデミックの脅威を扱った。本書の狙いは過去の作品と同じではない。この物語の着想は疫病そのものを扱おうというのではなく、その起源を――ウイルスの奇妙な生態をより深く見ていこうというものだった。それは読者にとって関心の高い題材なのではないかと思った――今だからこそ、取り組むべき重要なテーマと言えるかもしれない。 〈上巻・あらすじ〉 アフリカのコンゴ民主共和国のジャングルで奇病が発生、患者は無気力で無反応になる一方、感染した動物は攻撃的になり、人間を襲うという。調査のためアフリカに飛んだグレイ・ピアース隊長率いるシグマフォースの隊員たちは、謎の感染症の調査と、患者が発生した国連の支援キャンプから拉致された医師の捜索に当たる。だが、同じ一味と思われるグループに仲間を奪われてしまう。グレイはタッカー・ウェイン大尉と軍用犬ケインに医師たちの捜索を任せ、自分たちは感染症の原因となるウイルスの発生源とその治療法を探す。鍵を握るのはキリスト教の宣教師だったウィリアム・シェパード牧師と、伝説の「骨の王国」……しかし、この感染症を権力の拡大に利用しようと画策する人物がいた。 -
彼女たちのいる風景
私たち、38歳。全てが順風満帆にすすんでいる、はずだった。 出産によって「マミートラック」に追いやられてしまった凛。 シングルマザーとして、発達障害の子供を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。 週刊誌のサブデスクまで上り詰めがらも、不妊治療がうまくいかない美華。 月一回のランチ会で愚痴をこぼすことでストレスを解消していた私たち。 いつの間にか「本当の悩み」は避けるようになっていた―。 相手を見下すことでしか自分の人生を肯定できない「私」は心が汚れているのだろうか。 「女」、「妻」、「母」。 役割を背負わされ、反発しながらも生き抜く、三者三様の戦い。 -
アインが見た、碧い空。 あなたの知らないベトナム技能実習生の物語
小説×解説で、技能実習制度の本質がわかる。 ──夢やぶれた技能実習生が、未来を取り戻す物語。 技能実習生として日本で働く道を選んだアインは、単純労働の繰り返しの果てに、ひとつの事実に気づく。彼女の将来の可能性は、もうどうしようもないほどに行き詰まってしまっていた。 実習生の挫折と再起を描く「小説」と、元・実習生の再教育に取り組む著者による「解説」が、技能実習制度の本質を明らかにする。制度の真の問題点「キャリアの搾取」と、それが日本社会に残す負の遺産とは何か。そして、日本とアジアの豊かな未来を実現するためには、いったい何が必要なのか。 【目次】 はじめに 主な登場人物 第1部 碧い空の上。trên bầu trờixanh. 解説Ⅰ アインの決断──ベトナム技能実習生 解説Ⅱ 技能実習制度──「現実」の歪み 解説Ⅲ 「問い」から見えるもの 解説Ⅳ 呪縛 第2部 碧い空の中。trên đường đến bầu trờixanh. 解説Ⅴ 行政書士と在留資格制度 解説Ⅵ 「ベトナム人犯罪」 解説Ⅶ 評価されるキャリア 解説Ⅷ 技能実習制度の歪み、その正体。あるいは、文化資本のギャンブル的変容。 第3部 碧い空の下。dưới bầu trờixanh. 解説Ⅸ 在留資格制度における〈実務経験〉と〈上陸拒否期間〉 解説Ⅹ 評価されるキャリアと日本の実像 解説Ⅺ 日本の「簿外債務」=負の社会関係資本 エピローグ アインが見た、碧い空。 あとがき 【著者】 近藤秀将 特定行政書士、社会学者、小説家。ベトナム国立フエ科学大学特任教授、立教大学平和・コミュニティ研究機構特任研究員。1978年生まれ。早稲田大学教育学部を経て、M.A. in Sociology(立教大学)、現在東北大学大学院教育学研究科博士課程後期課程に在籍。2012年に「行政書士法人KIS近藤法務事務所」を設立、中国・モンゴルをはじめとしたアジア圏の専門家として、イミグレーション法務等を中心に幅広く活動している。著書に『外国人雇用の実務』(中央経済社)ほか多数。 -
おとなは子どもにテロをどう伝えればよいのか
2015年1月7日、フランスの新聞社をテロリストが襲撃し、編集長や風刺画家ら12名が殺害されるという一連のテロ事件がおきました。このシャルリー・エブド事件のインパクトは、世界中の人々に表現の自由とは何かを改めて考えさせることとなりました。 本書はこの出来事を受け止めたフランスの著名作家が、娘との対話の形をとりながら、テロリズムとは何か、テロリストとは誰か、テロの恐怖とそれを乗り越えるにはどうしたらよいのかをめぐって、真剣に思索を深めていきます。 本書では、ライシテ(政教分離)などとの関連でテロの問題が論じられますが、話はフランス国内に限らず、世界中で拡大するイスラム原理主義にもとづくテロ全般に及びます。 国際社会においてテロが終息する気配は一向に見えておりませんが、ウクライナ情勢でむき出しになった国家の暴力や、日本における安倍元首相襲撃事件とその後の政教分離の政治問題化など、いまの社会の動向を考えるうえでも有益な知見を提供してくれます。 テロリズムはなぜ起きるのか? と疑問に思ったらまず読んでいただきたい一冊です。 -
人でなしの恋(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第28弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・夜汽車のコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 人でなしの恋、この世の外の恋でございます。 美男子と結婚して約半年。ある日夫の奇妙な行動に気づき、その後を追ってみると......。 江戸川乱歩の名作が、ノスタルジーを感じさせる美しい作品で大きな話題を呼び、本シリーズでは谷崎潤一郎『刺青』、坂口安吾『夜長姫と耳男』を担当するイラストレーター・夜汽車によって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
1と0と加藤シゲアキ
◆収録内容 ・競作「渋谷と○○」 (恩田陸、最果タヒ、珠川こおり、中村文則、羽田圭介、深緑野分、堀本裕樹、又吉直樹) ・対談 (白石和彌、前川知大、又吉直樹) ・インタビュー&対談再録 ・戯曲「染、色」 ・小説「渋谷と一と〇と」 ・脚本「渋谷と1と0と」 ・ショートフィルム『渋谷と1と0と』撮影現場レポート ・10年の作家生活を振り返る2.5万字超ロングインタビュー ・《1と0と》撮り下ろしグラビア ・『ピンクとグレー』から最新の雑誌連載までを網羅する全著作ガイド ・作家とアイドルの境界線を紐解く、ライブパフォーマンス解説 ・書店店頭から10年を見届けてきた書店員座談会 and more... -
秘境駅のクローズド・サークル
どこをさがしても見つからない。いくらさがしても見つからない。残り一球が見つからないと帰れない。いったいボールはどこへ行ったのだ? 闇雲にさがしても無駄だ、頭を使おうと高校野球部の部員たちは推理でボールの行方を突きとめようとする。著者の出発点となった「ボールがない」をはじめ、天文部員が天体写真を添付したメールの謎の解明に挑む「宇宙倶楽部へようこそ」、実在のスイッチバック駅を舞台に殺人の謎を描いた表題作など五編。ああでもない、こうでもないと推理を重ねたその先に、意外なところから真相がひょっこりと顔を出す、鵜林ミステリの個性を示した第一作品集。 【目次】 ボールがない 夢も死体も湧き出る温泉 宇宙倶楽部へようこそ ベッドの下でタップダンスを 秘境駅のクローズド・サークル あとがき -
呪縛伝説殺人事件
二階堂黎人デビュー30周年 オーソリティと気鋭が本格ミステリーの深淵を追い求めた意欲の合作!! 栃木県の片田舎に小さな村があった。その村には〈アヤの祟り〉という言い伝えがあり、アヤという名の女性が村に入ると災いが起こるというものだった。現在村は〈梅屋敷〉と〈藤屋敷〉の二つの家を中心に動いていた。東京から家に戻ってきた〈梅屋敷〉の跡取り和壱が、密室内で拳銃自殺をした……。 村にアヤという器量良しの女がいた。夫と仲睦まじく暮らしていたが村長に目をつけられ夫は大雨の夜に川に流され亡くなった。その後村では子供が神隠しにあって殺害される事件が続いた。村人はアヤを疑い石を投げて殺し、簀巻きにして池に投げ込んだ。池はアヤの血で真っ赤に染まった。池は〈アヤの池〉と呼ばれるようになった。村に災いが起こる時、池は赤く染まるようになったという。 -
いつもの木曜日
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2021年、2022年本屋大賞2位受賞作家・青山美智子さんが贈る『木曜日にはココアを』に繋がる温かな物語。 累計26万部を突破した『木曜日にはココアを』。その12編の物語に登場した ワタル、朝美、えな、泰子、理沙、美佐子、優、ラルフ、シンディ、アツコ、メアリー、そしてマコ。 これは彼、彼女たちがあの日に出会う前の物語。そんな前日譚を田中達也さんが作ったミニチュアとともに読む、 絵本のような小説です。カップにココアが注がれるその瞬間を味わってください。 -
列車探偵ハル2 アメリカ横断列車の誘拐事件
少年ハルは、伯父とともにアメリカ横断列車「カリフォルニア・コメット号」に乗り込んだ。しかし、途中駅で下車した際、乗客の少女が目の前でさらわれてしまう。マジシャン志望の少女とモノマネ上手の少年と友達になったハルは誘拐事件を追うことに!小学3年~ -
詩集『山羊の歌』より(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第27弾は、詩人・中原中也×イラストレーター・まくらくらまのコラボレーション! 詩集としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる 30歳でこの世を去った詩人による、生前に刊行された唯一の詩集。 中原中也の『山羊の歌』が、アンティークのような不思議な魅力を放つイラストで話題の大人気イラストレーター・まくらくらまによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
子ども地球歳時記
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1964年と2020年の東京五輪をまたぐJALハイク・プロジェクト50年超の軌跡。 (※本書は2019/11/16に発売された書籍を電子化したものです) -
立原えりか自選26の花
「人魚のくつ」(1956年作)始め数百編の作品より自ら選んだ26編の花。心にやさしく触れるファンタジーの世界。 (※本書は(2013/11/1に発売された書籍を電子化したものです) -
殺し屋の息子
お前があの男の息子なのか――? 刑事と極道が「平成の刀狩り」に封じた過去が、時を超えて牙を剝く。 元警視庁刑事の藤原は二十年前、新宿署時代に「平成の刀狩り」で大量の銃器を摘発する大功績を挙げるも、女性関係で失脚したまま定年を迎えた。雨の夜、池袋の不動産会社で強盗殺人が発生、金庫からは一億円の現金が奪われる。容疑者は刑期を終えたばかりの昇龍会幹部・明石。二十年前の功績は、すべてこの明石の提供によるものだった。事件後、藤原の前に現れたのはかつての不倫相手で現・公安部係長の橘。彼女は藤原に「明石を始末しろ」と告げる……。一方、六本木のギャングチーム「ゼウス」に所属する南部は、バイオ燃料の研究者やエンジェル投資家とチームを組み、ベンチャービジネスでの成功を夢見ていた。児童養護施設出身で天涯孤独の南部は、「ゼウス」から足を洗うために大金が必要であった。だがある日、南部の目の前に藤原と名乗る男が現れ、顔も知らない父親の話を始める。その瞬間、刑事と極道が封じたパンドラの箱が開き、裏社会に血の嵐が巻き起こる。なぜ警察は明石の命を狙うのか? そして明石の真の目的とは――? -
風を彩る怪物
「私たち、本当は何になりたいの?」 音大受験に失敗した名波陽菜は自信を取り戻すため、姉の住む自然豊かな奥瀬見にきていた。 フルートの練習中に出会ったのは、オルガン制作者の芦原幹・朋子親子。同い年の朋子と〈パイプオルガン〉の音づくりを手伝うことに。 だが、次第にオルガンに惹かれた陽菜はこのままフルートを続けるべきか迷ってしまう。中途半端な姿に朋子は苛立ちを募らせ、二人は衝突を繰り返す。 そんな中、朋子に思いもよらぬ困難が押し寄せる! 絶望に打ちひしがれながら、オルガン制作を続けるか葛藤し、朋子は〈怪物〉を探しに森の中に入っていくが……。果たしてオルガンを完成させることはできるのか? 二人の十九歳が〈パイプオルガン〉制作で様々な人と出会い、自ら進む道を見つけていく音楽小説。 -
イーヴィル・デッド 駄菓子屋ファウストの悪魔
「ドS刑事」シリーズ著者が贈る ノスタルジックホラーの最高傑作! 狂気の馬鹿笑いが鳴り響く 1980年代、ゲームに明け暮れた少年少女の冒険記 子どもたちはなぜトンネルで消えたのか? 駄菓子屋でゲームに明け暮れる中学2年の哲太。 ある日、最新機種『ゼビウス』を完全攻略する女の子が現れた。 転校生の珠代だ。彼女は哲太たちとともに、 心霊スポット・旧本坂トンネルを訪れる。 しかし、仲間の内、ひとりだけ帰ってこない……。 トンネルで相次いで失踪した子どもたちの共通点を探ると、 あるゲームが浮かび上がった。『イーヴィル・デッド』だ。 失踪した仲間を救うために、彼らは奔走する。 三つ叉槍、口裂け女、放火された映画館、村の呪い……。 トンネルで待っていた魔物とは!? 予測不能ホラー×ミステリーの新傑作! 【目次】 プロローグ 坪井哲太 久米龍太郎 坪井哲太 加茂満雄 麻生珠代 坪井哲太 エピローグ -
鼠(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第26弾は、『風立ちぬ』などで知られる文豪・堀辰雄×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 彼等は鼠のように遊んだ。 少年たちの秘密の隠れ場。 ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。 堀辰雄の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当する大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
亡命者
夫と死別し、神とは何かを求めてパリに飛び立った私。極限の信仰を求めてプスチニアと呼ばれる、貧しい小さな部屋に辿り着くが、そこは日常の生活に必要なもの一切を捨て切った荒涼とした砂漠のような部屋。個人としての「亡命」とは、神とは、宗教とは何か。異邦人として暮らし、神の沈黙と深く向きあう魂の巡礼、天路歴程の静謐な旅。 著者を敬愛する芥川賞作家石沢麻依による解説を巻末収録。 "……私は、内部からパアッと照らしだす光の中にいた。生まれて以来、何処にいても、居場所でないと感じつづけた、わけが、わかった。わかった、わかった。と、何かが叫んでいた。逆なのです、わたしたちすべて、人間すべて、あちらからこちらへ亡命してきているのです。あちらへと亡命するのではなく、この亡命地からあちらへ帰っていくのです。かつて、そこに居たのですから。”──本文より 芥川賞作家石沢麻依さん大推薦! 待望の文芸文庫化。 「『亡命者』は私にとっても思い入れの深い作品です。初めて読んだ時は、それまでの作風との違いに困惑したものの、最後のページにたどり着く頃には、深い白と青の光景に言葉を失くしました。入れ子構造の巡礼世界に、こんな領域まで言葉がたどり着けるのか、と畏れも感じた覚えがあります。そして、現在、自分がドイツにいることにより、個人としての「亡命」とは何なのかを考えさせられています。」 -
春の心臓(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第25弾は、若き日の芥川龍之介が翻訳したアイルランドの文豪・イェイツ×イラストレーター・ホノジロトヲジのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 少年は薔薇と百合とを両腕に抱えきれぬほど集めた。 アイルランドの湖のほとりで、老人と少年は今まさに秘密の儀式を執り行おうとしていた。 若き日の芥川龍之介が翻訳したイェイツの『春の心臓』が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは江戸川乱歩『人間椅子』、夢野久作『死後の恋』、『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』を担当する大人気イラストレーター・ホノジロトヲジによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
抹茶ミルク
コロナ禍で発足したZoomを使ったオンラインの「YAMI大学」。その中の「深呼吸学部」(橘川幸夫・学部長)では、さまざまな活動と交流を産み、「深呼吸BOOKS」として、オリジナル出版を開始した。 第一弾となる『抹茶ミルク』は、滝和子による書き下ろし小説。描かれる家族との不条理な出来事と、愛すべき人々の織りなす掌小説は、多くのサポーターに支援され、見事にクラウドファンディングを成立させ、より幅広い読者が手にする機会を得た。 推薦の言葉 これは、機能不全家族の物語だ。核家族の闇が噴出してくる。健全な家族と機能不全家族との境界は限りなくあいまいだから、読者は封印していた家族問題を掘り起こされ、痛みと癒しのプロセスを進めることになる。 田原真人(参加型社会学会会長 社会活動家) 滝和子さんがご家族や僕ら友だちのことも思い、手紙のような気持ちで小説を書いていることはかねてより知っていた。ある日「平野さんのために最終章を書き足した。書かなければならないと思ったから。」と最終稿が送られてきた。その瞬間から僕の中で小説を書く・読むという行為の意味が根本的に変わってしまった。商品でも文学でもない、全く新しい参加型小説なるジャンルが突然目の前に現れたことに、僕は心底驚いたのだった。であれば次に来るのは返歌であり、アンサーソングだ。僕もこの「抹茶ミルク」を機に小説を書くことになるのだろう。これはそういうムーブメントの始まりだと思うので、何だか少しピンときた人はぜひ参加されたし。 平野友康(情報経営イノベーション専門職大学 超客員教授 ZoomとVR 旅芸人の一座 座長) 滝さんとは、お仕事経由で知り合いました。イラストレーターとしてご指名してくださり、ご縁が続いております。 とても気さくな印象の方でとてもリラックスしてご一緒に仕事させてもらっていますが、小説は実体験が元になってることも相まって、ギャップがすごいです! 和遥キナ(イラストレーター) (※本書は2021/10/5に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
あなたも読んでみませんか。話題の本250冊
平成の30年間にわたって「公明新聞」に連載の大好評コラム「話題の本」から250篇を収録。出版界に精通した著者が読書子におくる最高の本選びガイド! (※本書は2019/9/1に発売し、2022/3/25に電子化をいたしました) -
敵は家康
アルファポリス第6回歴史・時代小説大賞特別賞受賞作! 礫投げが得意な若者・弥七は陰(ほと)と呼ばれる貧しい集落で、夢も希望もなく、地を這うように生きてきた。あるとき、図らずも自らの礫で他人の命を奪ってしまったことで、元盗賊のねずみという男とともに外の世界へ飛び出す。やがて二人は、作事集団の黒鍬衆(くろくわしゅう)の一員として、尾張国の砦造りに関わるようになる。それは弥七にとって、人生で初めての充実した時間だった。だが、尾張を狙う今川義元が領主・織田信長に戦を仕掛けたことで、そんな日々は終わりを告げる。弥七のいた織田領の丸根砦に、大軍が攻めてきたのだ。弥七は織田の兵とともに、戦うことを決意する。しかし、その大軍を率いるのは松平元康、のちの天下人・徳川家康で――。桶狭間の合戦前夜、名もなき青年が戦国の世を駆け抜ける! -
千年の読書:人生を変える本との出会い
◆推薦コメント◆ 読書を愛する人は、本について語り合うのも大好きだ。三砂さんと一緒に喫茶店に行き、いろんな話をしたくなった。 ――佐渡島庸平(株式会社コルク代表取締役) 本と実人生は、こんなにも近い。ひりひりするような切実と熱に驚かされた。 ――平松洋子(エッセイスト) 三砂さんの読書遍歴と思考を辿りながら、みるみると自分の生きるこの瞬間が愛おしくなりました。 輝く命の連なりのなかで、僕も本を読み、言葉をつづりたい。そういう思いでいっぱいです。 ――後藤正文(ミュージシャン) ◆内容紹介◆ 「シェイクスピアはマーロウがいなかったら、マーロウはチョーサーがいなかったら、チョーサーは無名の詩人たちが道を拓き、生のままの粗野な言葉づかいを直していなかったら書けなかった」―ヴァージニア・ウルフ 私たちが何気なく本屋で手に取る一冊は、実は人類の悠久の歴史と地下水脈のようにつながっています。 そして私たちが千年前に書かれた『源氏物語』に共感したり感動したりできるのは、「本」というメディアが存在するからです。 本には人の人生を変えるほどの力があります。俳優を目指していた著者の友人は、サン・テグジュペリの『夜間飛行』を読み、パイロットになることを決意しました。 本書は、人気イベント兼冊子「読書の学校」発起人であり、梅田 蔦屋書店で人文コンシェルジュを務める書店員・三砂慶明氏による、とてもパーソナルで、それゆえに普遍的な、本をめぐる考察。 なぜ、本には人生を変えるほどの大きな力があるのか。 そしてどうしたらそんな本に出会うことができるのか――。 雑誌「サンガジャパン」に2016年から5年間連載した内容を凝縮し、さらに大幅に加筆しました。 「生きづらさ」「働き方」「お金」「食」「幸福」「死」といったテーマで各章を構成。 250冊を超える古今東西のおもしろい本を縦横無尽に紹介する読書エッセイ。 本を通した世界の見方、そして「人生を変える一冊」に巡り合うためのヒントを紹介します。 -
編集者とタブレット
編集者ロベール・デュボワが週末に原稿の束を抱えて帰ることはもうない。持ち帰るのは何本もの原稿の入ったタブレットのみだ。紙の本は消えてしまうのか? 読者は何を求めているのか? なじみのレストランでの、ワインと料理に舌鼓を打ちながらの著者との打合せも、もうなくなるのだ。今や、ワインよりビール、コーラとハンバーガーの若者たちが中心となり……彼らの提案の新鮮さに驚かされもする。おまけに行きつけの昔ながらのビストロはスシ・レストランに身売り! 紙に埋もれて生きてきた昔ながらの編集者デュボワが直面する時代の変化の嵐。当惑そして諦め……しかし軽やかに飄々とそれらを超越する彼。変わりつつある出版界と読書人たちに捧げる、小品でありながらも風格ある一冊。 -
和らぎの国 小説・推古天皇
『利生の人 尊氏と正成』で日経小説大賞を受賞した天津佳之氏の受賞第一作は6世紀末に即位した史上初の女性天皇、第33代、推古天皇を主人公に、この国の精神のなりたちに迫る野心的な作品。神代から始まる『古事記』はこの推古天皇の時代で終わっており、まさに日本が神話から歴史に移る時代の物語です。「和を以て貴しと為す」初の成文法・十七条の憲法、「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す」との国書を中国の皇帝に捧げた初の遣隋使、氏姓によらない朝廷内の官僚の序列を初めて示した「冠位十二階」……朝廷が次々と国家体制を整える改革を断行したのは、推古天皇の御代でした。摂政・聖徳太子が主導し、政治を安定させるべく仏教の興隆を進めるなか、激動する東アジアとの関係を巡って生じた軋轢をも融和させる女帝の祈りに、人々は神代の昔から続く、この国に在る真心を見ました。和らぎの国とは、はたして――奇しくも昨年2021年は聖徳太子の1400年忌にあたり、この作品にも登場する聖徳太子創建の法隆寺はじめゆかりの寺院で盛大な法要が営まれ、大阪と東京の美術館・博物館では聖徳太子をめぐる特別展覧会が開かれたばかり。本作には、聖徳太子の伝説をめぐる、あっと驚く仕掛けも隠されています。 -
愛国百人一首
万葉集、防人歌、元寇時の歌、南朝の悲歌、国学者の歌、尽忠報国の歌、尊攘志士の憂国の歌…。歌人・川田順が昭和十六年に編んだ、この国を想う名歌のアンソロジー。日本人の心の歴史の金字塔。 (※本書は2005/5/17に発売し、2022/2/28に電子化をいたしました) -
VRChatガイドブック~ゼロからはじめるメタバース
「ゲーム」じゃなくて「メタバース」!! 今日から現実と仮想の二拠点生活はじまります。話題のソーシャルVRアプリを徹底解説! お気に入りのアバターをまといVR空間でコミュケーションできる話題のアプリ「VRChat」。その楽しさの秘密はもちろん、操作方法などのチュートリアルを丁寧に解説。また、すでに楽しんでいるユーザーたちの取材を通して、その魅力に迫ります。「自分の好きな姿で、なりたい自分になる」ための1冊! Chapter1 VRChatの基本操作と基本概念 Chapter2 VRChatの楽しみ方 Chapter3 VRChatを楽しむキーパーソンたち Chapter4 ヘビーユーザーの高度な楽しみ方 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
願いの始まり 神神化身
「もう一度聞く。お前の本願は何だ?」 この世界では “カミ”に優れた歌と踊り――「舞奏」を奉じれば、どんな願いでも叶うという。 六原三言(むつはら・みこと)には叶えたい願いがなかった。 類まれなる才能に恵まれ、それ故に孤独でもあったが、ただ“カミ”のために舞奏を極められればそれで良かった。 しかし、皋所縁(さつき・ゆかり)はその違和感を見逃さない。探偵を辞め、とある願いを叶えるため必死に舞奏に喰らいついてきた皋は、三言のような人間を理解できなかった――。 斜線堂有紀が挑む「ライフワーク」であり壮大な伝奇ミステリ。 Twitterで話題の連載小説が待望の書籍化。 謎を秘めた青年達の才能と業、願いをめぐる物語が幕を開ける。 -
ミッドナイト・ライブラリー
全英1位!世界43カ国刊行 その図書館には “選ばなかった人生”が待っていた。 BTSメンバーも読んだ 各国でロングセラーの話題の1冊がついに日本解禁! ――あなたには、やりなおしたい過去はありますか? ノーラはその日人生のどん底にいた。飼っていた猫を亡くし、仕事をクビになり、 いくら悲しくても話を聞いてくれる家族も友人もいない。頭をめぐるのは後悔ばかり。 「私がもっといい飼い主だったら」「両親にも亡くなる前にもっと親孝行ができていたら」 「恋人と別れなければよかった」「故郷に戻らなければよかった」 生きている意味などもうないと、ノーラは衝動的に自らの命を絶とうとする。 だが目覚めたとき、目の前には不思議な図書館が佇んでいた――。 英米Amazonで驚異の20万レビュー超え。 『In the SOOP』でRMやV、JINをはじめとするメンバーがこぞって読んだことでも話題の、 今こそ読みたい、優しさに満ちた世界的ベストセラー小説。 -
青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集
〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) 【目次】 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ ・電話……The Telephone ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲 ■年表 ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 ___________________ -
シソンから、
《私たちの心には、“彼女”のかけらがあるから》 女性への暴力や不条理が激しかったころ、美術家として作家として、時代に先駆けて生きたシム・シソン。 ユーモアを忘れずにたくさんの仕事をし、二度結婚して四人の子供を育て、世の評判をものともしなかった人。 そんな〈家長〉にならい、自由に成長してきた子供と孫たちは、彼女の死後十年にあたり、ハワイでたった一度きりのちょっと風変わりな祭祀を行うことにするが…… 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』のチョン・セランが贈る家族三代の物語。韓国で16万部を突破した待望の最新長編小説。 ――20世紀を生き抜いた女性たちに捧げる、21世紀を生きる女性たちからの温かな視線。 -
焼け跡から立ち上がった10人の男たち
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和20年8月15日敗戦―焦土と化した祖国日本の明日に向かって雄々しく立ち上がった男たちの物語。 (※本書は2013/7/1に発売し、2022/1/7に電子化をいたしました) -
死刑囚の命を救った歌―渡辺はま子「あゝモンテンルパの夜は更けて」
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和20年8月終戦―はるかフィリピン・モンテンルパの刑務所に収容された死刑囚を含むBC級戦犯たち100余名。彼らの命を救ったのは「気骨の歌姫」渡辺はま子のたった一曲の歌だった。全員、無事日本に帰国するまでの苦難を描く感動の物語!! (※本書は2015/7/1に発売し、2022/1/7に電子化をいたしました) -
ひび割れから漏れる
「私、雷に打たれたいんだよね」 僕の隣で、千歳さんがそう呟いた。 いつも制服の下にハイネックのシャツを着ている風変わりなクラスメイト。 彼女に頼み込まれてこの夏、雷を“落とす”ための避雷針作りを手伝わされることに。何でもなかったはずの僕の日常が、彼女によって少しずつ彩られていく。 きっと、千歳さんは何かを隠している。 それでも千歳さんと一緒にいたくて、ずっとこんな日が続けばいいのにと思っていた。 彼女の“ひび割れ”にも気づけないまま……。 トゥーファイブクリエイターアワード《小説部門賞》受賞作。 ゆっくりと進む恋と痛み。少年と少女が“心”を見つけるひと夏の物語。 -
詩集『青猫』より
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第24弾は萩原朔太郎×イラストレーター・しきみのコラボレーション! 詩集としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは ただ一疋の青い猫のかげだ 都会的な風景を妖しく切り取る名詩集。 萩原朔太郎の『青猫』が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズでは萩原朔太郎『猫町』、江戸川乱歩『押絵と旅する男』、夏目漱石『夢十夜』、坂口安吾『桜の森の満開の下』、谷崎潤一郎『魔術師』を担当する大人気イラストレーター・しきみによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
「ウルトラセブン」の帰還
放送開始50年! かくてヒーローは去った。新事実多数の決定的ドキュメンタリー。圧倒的分析力で「そのとき何があったのか」を再構築する迫真のドキュメント。新発見の資料を総合することから見えてくる“歴史的事実”…。著者にしか書けない驚異の一冊。「ウルトラマン」から半年を経た1967年10月1日、待望の「ウルトラセブン」がテレビに姿を現した。子供達は大喝采で迎え、金城哲夫をはじめとする若きスタッフも自信満々であった。しかし、ある人物が作品の先行きに危惧を抱いていた…。前作2冊でファンの度肝を抜いた著者が、ついにシリーズ最高の人気作に挑む第3弾。豊富な一次資料を駆使し、あくまで同時代の視点で、制作過程を再構築する。かくて「ウルトラセブン」は朝焼けの空へ飛び去った……! -
「怪奇大作戦」の挑戦
放送50年、若き才能と時代が生んだ奇跡の名特撮ドラマ、決定的ドキュメンタリー登場。前作『「ウルトラセブン」の帰還』で絶賛された驚異の分析力で定説に挑む! 1968年9月15日、第1話「壁ぬけ男」の放送で円谷プロの新シリーズ「怪奇大作戦」は幕を開けた。怪獣も宇宙人も登場しない新路線に戸惑っていたのは、視聴者だけでなく、金城哲夫をはじめとするスタッフも同様だった。一方で「マイティジャック」の失敗が、若き才能が集う〝梁山泊〟の先行きに暗い影を落としていた。それでも彼らは、切磋琢磨の中から、テレビ史に残る珠玉の傑作を送り出していく…。金城哲夫、上原正三、実相寺昭雄、円谷一、飯島敏宏…60年代後半、夢の映像工房に集った若き才能の角逐と光芒。その足取りを丹念に分析し、「そのとき何があったのか」を再構築する。前3作で圧倒的評価を得た著者が挑む、待望のドキュメンタリー第4弾。今回も史料と証言から、名作の歴史的事実に迫る。 -
弓を引く人
【『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョが贈る「人生を実り豊かにする」教え】 この国で最高の弓の達人である哲也は、現在、小さな村の普通の大工として生きていたが、 ある日、遠い国から来た別の弓の達人から挑戦を受けた。 哲也はこの挑戦を受けることによって、その弓の達人だけでなく、村の少年にも弓の真髄を 教えるのであった――。 「矢は一本一本、異なる飛び方で飛翔する。 あなたは何千本という矢を射ることができるが、 その一本一本が異なる軌跡を描いて飛んでゆく。 それが弓の道なのだ。」 プロローグ 仲間たち 弓 矢 的 姿勢 矢の持ち方 弓の握り方 弓の引き方 的を見る 矢を放つ瞬間 繰り返し 的に向かって飛翔する矢を見る 弓も矢も的も持たない射手 エピローグ -
自死という生き方 覚悟して逝った哲学者
著者は立命館大学の哲学講師。2006年4月、自死を遂げるが、そこには一冊分の完成原稿が残されていた。自殺の意味と理由、方法、哲学的背景、そして決行日に向けての心理分析と行動録……淡々と描かれる「積極的な死の受容」の記録がここに。 ※2008年に刊行された本書は、「人生観を試される衝撃の書」として話題になりました。 65歳の春。晴朗で健全で、そして平常心で決行されたひとつの自死。 「人生の果実は充分味わった。」そう感じた著者の遺稿『新葉隠 死の積極的受容と消極的受容』に、評論家・浅羽通明氏による解説と御子息による巻末文を加え、『自死という生き方 覚悟して逝った哲学者』と改題して出版したものです。 電子書籍化した本書を読むことで、様々に変容する世の中を生きる我々もまた「老いと死」に向き合えるかも知れません。 -
神秘の夜の旅――越知保夫とその時代【増補新版】
昼の光の届かない深みに広がる「魂の風景」 同人誌に批評を発表するのみで著作を遺さなかった越知保夫(一九一一~一九六一)は遺稿集『好色と花』により、遠藤周作、島尾敏雄、平野謙らに絶賛され脚光を浴びた。 理性の光を超えて実在の風景へと手を伸ばした彼の精神の軌跡を若松英輔が縦横に論じた傑作批評に、新原稿を加えて編む決定版。 人間と「死者」との交わりを探究したその精神の軌跡を、小林秀雄、井筒俊彦、須賀敦子、池田晶子、そしてキリスト教との連なりの中に描き出す日本精神史の試み。 【目次】 ■はしがき ■信仰の実践と逮捕まで ■詩と愛 ■批評家の誕生 ■聖者論――越知保夫と小林秀雄 ■実在論――越知保夫と井筒俊彦 ■死者論――越知保夫と二人の劇作家、チェーホフとマルセル ■異端論――越知保夫と須賀敦子 ■あとがき 〈増補〉 ■遅れてきた遺言 ■驢馬の仕事 ■悲しみの神学――近代日本カトリック感情史序説 ■増補新版 あとがき -
四月の岸辺
群像新人文学賞から現れた、揺らぐ時代の表現者。第63回群像新人文学賞優秀作を受賞した「四月の岸辺」と、それに連なる飛躍作「導くひと」を収録する第一作品集。 「四月の岸辺」評より―― 「この小説でしか表せなかったなにかが読まれてほしい、この先を書いてほしいと思った」柴崎友香氏 「マイノリティであっても非マイノリティと同様に平穏な日常生活もある様子を丁寧に描きつつ、マイノリティ同士でもどちらかが加害者になってしまう瞬間を厳しく捉えた、たいへん頼もしい小説」松浦理英子氏 「導くひと」評より―― 「信心とは洗脳の牢なのか、篤信と狂信の境は。入れ子構造を折々に反転させる語りが固定観念を揺さぶる。デビュー作からの大脱皮だ」鴻巣友季子氏(朝日新聞「文芸時評」2021年4月28日) これは、つづきの物語。 「四月の岸辺」:三人の従姉妹たちと暮らす「私」は、スカートをはいて通った小学校を卒業し、ぶかぶかの詰襟を着て中学校に通い始めた。みずからを「森の子ども」と呼ぶクラスメイトの少女と、ささやかな交流が始まるが――。 「導くひと」:テロ事件を起こした教団を離れ、東京からひとり山梨の集落に移住した男は、子ども時代を「森の共同体」で過ごしたという青年と出会う。彼の眼はあまりに澄んでいた――。 -
Kの昇天(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第23弾は梶井基次郎×イラストレーター・しらこのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 影と『ドッペルゲンゲル』。私はこの二つに、月夜になれば憑かれるんですよ。 満月の夜、療養で訪れた土地の砂浜で私はK君と出会った。 梶井基次郎の『Kの昇天』が、 美しい空間の色彩構成で叙情的な余韻のある作風で知られ、 書籍の装画などで活躍する イラストレーター・しらこによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
鳥獣戯画/我が人生最悪の時
「凡庸さは金になる。それがいけない。何とかそれを変えてやりたいと思い悩みながら、何世紀もの時間が無駄に過ぎてしまった」――28年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える高山寺を興した高僧明恵。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。時を超え、主体を超え、物語は旋回していく。語りの力で何者にもなりえ、何処へでも行くことができる小説の可能性を、極限まで追い求めた谷崎賞作家最大級の野心作「鳥獣戯画」。単行本未収録の傑作短篇「我が人生最悪の時」を併録。自筆年譜付きの決定版。 -
時の子供たち【上下合本版】
生き残った人類は宇宙船で難民のように生きていた。荒廃した地球を脱出した人類の唯一の希望は数千年前の遺産――。 * * * * * * * * 地球の終わりを予測した人類は新たなプロジェクトを進めていた。惑星を改造し、地球の生物とその知能強化をうながすナノウイルスを送り込むテラフォーミング計画だ。ドクター・カーンが担当する惑星では、数十世紀後に進化した猿たちが地球の文明を引き継くはずだった。 だが、その計画を人類への冒涜だと考える過激派の妨害により、カーンのプロジェクトは失敗してしまう。辛くも難を逃れたカーンは、いつか地球から救援隊が来ることを願い、救援信号を送りながら監視ポットで人工冬眠に入る。 妨害工作により全滅した猿たちのかわりに、ナノウイルスが進化させる宿主として選んだのは蜘蛛だった。蜘蛛たちは狩猟の腕を上げ、言語を覚え、共同体を作り、文明を発展させてゆく。天の光を仰ぎ見ながら――。 2016年度アーサー・C・クラーク賞受賞作。 -
詩集『抒情小曲集』より(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第22弾は室生犀星×イラストレーター・げみのコラボレーション! 詩集としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの 故郷・金沢への思いやその風景をうたった作品が中心となった第2詩集。 室生犀星の『抒情小曲集』が、 書籍の装画やCDジャケットなどで活躍し、 本シリーズでは、小川未明『月夜とめがね』、 梶井基次郎『檸檬』、芥川龍之介『蜜柑』を担当するなど 幅広い世代から支持を得ているイラストレーター・げみによって描かれる。 名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
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