千葉聡の作品一覧
「千葉聡」の「進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え」「愛の終焉」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「千葉聡」の「進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え」「愛の終焉」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
探検記を読んでいるかのようなスリル。研究者の人たちのエピソードが面白くて、そのひたむきさがほほえましい。冒険譚に吹き出すほど笑った箇所も少なくなかった。楽しく読んでいるうちに、地味なカタツムリの世界にいつのまにか引き込まれていた。
カタツムリ研究に命をかける学生さんや研究者仲間が次々に登場して、彼らの武勇伝とその結果得られる研究成果が次々と紹介される。素人から見るとたかがカタツムリなのだが、学者にとってはそれは進化研究の貴重な対象なのだ。世間とのそうしたズレが、読んでいて余計に面白い。学生さんや研究者仲間への愛情がひしひしと伝わる。
最後は将来に希望の持てて感動した。
Posted by ブクログ
間違いなく良書であった。科学的というのが絶対に正しいということはない、というのがよく分かった。
科学者自身の価値判断とどうしても無関係ではいられないし、無関係を決め込んで科学絶対主義のようになると優生学のような倫理観を破壊する方向にも傾きうる。
社会学など文系の話と科学って相反する部分もあると思っていたが、結局科学も社会的活動の一つであり、社会の中で科学者が価値観を表明しつつ、常にフィードバックをうけて変わっていくのが良いあり方なのだと理解した。
人間だからどうしても物語で分かろうとしてしまう、というのもとても共感。客観性は難しく、たぶん個人では本当に客観的になれていることなどないのだな、、と
Posted by ブクログ
ダーウィンが示したことと社会に流布している進化論的イメージや社会進化論など進化論の他分野への拡大解釈や進化論的比喩との差が大きいかということは吉川浩満『理不尽な進化』でも読んでいたが、ダーウィンの進化論の名の下に「ダーウィンが言っていた」という呪いの言葉でいかに誤った認識が広まり、社会に代償さまざまな悲劇が起こってきたか、その歴史や経緯緻密に構成した内容で良かった。特に後半の優生学については知らなかったことも多かったので読んで本当に良かった。排外主義が拡大したり、生物学遺伝学その他の学問的技術的発展、AIを始めとした他分野の発展など様々な文脈からいつでも優生学的な論理や帰結に戻ってしまう危険性
Posted by ブクログ
Xに、「スペース」という、音声を個人で配信できる機能があるらしい。
その「スペース」を使い、歌人の初谷むいさん、寺井龍哉さん、千葉聡さんがテーマを決めて短歌を募集。選ばれた短歌を発表、御三方で講評するという、私製ラジオのような番組を書籍化。
とても楽しく、読後は短歌というものがますます好きになった。
まず、御三方(プラス、表には出ないけれど裏方の編集者の大久保さん)の、和気あいあいとした雰囲気が心地よい。
鼎談ではなく、リスナーがいる開かれた空間という場所なので、交わされる言葉も内に籠もることなく外に向けられていて、配信している人も、聴いている人も、一緒に番組を楽しんでこう、という気遣いが感