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原生林で5歳のASD児が行方不明になった。1週間後無事に保護されるが「クマさんが助けてくれた」と語るのみで全容を把握できない。バッシングに遭う母のため義弟が懸命に調査し、4人の男女と一緒にいたことは判明するが空白の時間は完全に埋まらない。森での邂逅が導く未来とは。希望と再生に溢れた荻原ワールド真骨頂。
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Posted by ブクログ
行方不明だったASD児の空白の時間を叔父が明らかにしようとする推理小説。なんだけども、発達問題、個々の価値観、バイオレンス、ファンタジーなど様々な要素が盛り込まれていました。子どもは5歳ということでしたが、年中さんで5歳になった児です。発達絡みの物語では同じ5歳でも年長さんか年中さんかは大事。特性は...続きを読む濃いけど、人への親和性もあるので今後の成長が期待できるお子さんです。で、この子との接触した事情ありの大人たちがどう影響されていくかがみどころの一つ。
ASD児について詳しいなという印象。真人君の5歳というのは年中さんで5歳になっているという年齢。年長さんじゃないよ。子どもの一年は大きいのでここ注意。とはいえ軽度ならもう少し疎通良いのでは?と思いながら読んだけど、なるほどねという感じでした。特性や受診について話していたりすれども主治医は出てこないと...続きを読むころがASDがメインではなくあくまで人間模様がメインなんだなって思わせる。 世の中こんなにも人に話せない事情のある人がいるのだなとか、人は見えないところで関わり合ってるもんだなとか、色々思いながら一気に読んだ。 発達障害、誹謗中傷、バイオレンス、ミステリー、ファンタジー、盛りだくさんです。本筋とは関係ないのだけど保育士である叔父の、保育士としての話も読みたい。対応良さそうだったので。それから途中で休憩入れながら読みましょう。一気に読んで腰と首に来ました(笑)
文句なし星5つ 久々に読んだ作家さんだが、やはり面白く愛がある 長く、登場人物が色々と出てくるがそれぞれに物語があり、最後の「森のくまさん」がほんと可愛い! 次は?次は?と気になり分厚いがあっという間に読み終わった。色々あってもほっこりできるのがこの作家さんのいいところ!社会風刺も含まれる考える必...続きを読む要のある事だらけ。それでも人の愛が嬉しい。 神森で母と逸れ迷い込んでしまった真人マヒト5歳。 1週間の行方不明で出会った人々?と何をして過ごして誰に会っていたのか、解明していく叔父の冬也、の物語。 マヒトは無事に発見されたものの、ASDへの理解のなさ、SNSの誹謗中傷、学校教育の中での無秩序… 母の岬はシングルマザー、夫の弟冬也、途中から仲間になるユーチューバーの拓馬、たっくま笑 ある〜日森の中♬ 歌う、マフラーをくれた美那 理実は、あっくまのおばさん笑 タクマのあくまで原始キャンプで火おこし 谷島はたにくま…笑 暗く不気味な森の中の話なのに怖さよりも笑いがあり、人の愛があり… 面白かった! 折しも紅葉の季節。 そうだ、冥土行こう。 p. 93 猫みたいに猫撫で声を出す。猫を撫でる時の人の声だと思ってるヒトが多いけれど、「猫が人に撫でられた時に発する声」なのだ。ここ、テストにでますよ。 p.304 ケンムン、木の上に棲んでるの。私の島では大きなガジュマルを棲家にして、魚の目玉が好きで、漁師の目を盗んで、とれたての魚の目玉をくり抜いて食べちゃったり、森のなかで迷った人を道案内するふりをして、もっと奥に連れ込んじゃったり。 p.337 ずっと聞いていると、甲高い笑い声に聞こえてくる。なんだか森に笑われているみたいに。人間のちっぽけさに対する嘲笑だ。 p.438
5歳児が一週間森で迷子となるが、元気な姿で現れる この一週間に様々な事情を抱えた4人の大人が次々と彼に関わることとなる 彼にとってはそれぞれが『森のくまさん』なのであった また、母親に対してネット上での誹謗中傷をした人を突き止めていく様子は見えない相手と戦う辛さや大変さが伝わった
心がなごむいい本でした 争いやSNSでの誹謗中傷など毎日嫌なことばかり見聞きする毎日ですが、こういう本を読んだら心がすくわれます
すごい本に出会ってしまった! サスペンスなのか、ミステリーなのか、と想像をふくらませながら読み進めると、それは想像を超えた結末でした。 『神森』というところにある、富士の樹海よりも広く深い森。 母とトレッキングに来ていた5歳児が行方不明になる。発達障害のひとつASDである真人(マヒト)くんは1週...続きを読む間後に無事見つかるが、事件の前とは様子がかわっていて… 森で出会った男女4人。 彼らはそれぞれに秘密や闇を抱えていて、真人くんと出会うことで運命が変わっていく。 本当に真人くんが愛おしくて、最後まで目が離せませんでした! そして、最後の最後に、、、 このオチがすごい。 ぜひ、森の中へ迷い込んでみてください。
5歳児が樹海とも呼ばれる森の中で行方不明となり、一週間後に無事保護された。 どこで誰といたのか聞いても「くまさん」としか答えてくれず、シングルマザーである母親は世間からの誹謗中傷に晒される。 一週間の謎が少しずつ解き明かされ 最後の畳み掛けがお見事。
樹海のような神森で行方不明になってしまった5歳の真人(まひと)。ASDの強い症状を持ち、夜の気温も低い秋、生存が絶望視されるなか一週間後に元気な姿で発見された。本人からの聞き取りは症状のため困難で、「くまさん」に助けられたとしか言わない。一体この一週間なにがあったのか。 読み始めは悪い人だらけの登場...続きを読む人物ばかりで、この本は楽しくなるのか?と感じながら読んだ。しかし、語り手の軸となるのが、真人の母と叔父の冬也、それから真人が森で関わった1人である拓馬になってからは楽しくなって一気に読んだ。 一週間に関わった人物の事情、背景、関わることになった状況の運びが面白く読後感も読み始めに比して上々でした。最後の関わりはちょっとできすぎな気もしましたが…。真人ヒントは名前の由来になったヤツね。 殺人や性的嗜好表現あり、中学校以上です。 キャラクターの魅力があり、続編が読みたい本。
とても読み応えがあった。 自分にはちょっと大変で、時間かかっちゃったけど。 でも、さいごのさいごは 涙ながれる展開に。 自分もこんな人たちと関わっていたから、 小説とは言え、他人事とは思えず、 色んなことを考えさせられた。 すてきな本をありがとうございました。
5歳の男の子が森で行方不明になっていた1週間。 どう過ごしていたのか? 出会った様々な人たちの事情とエゴ。 結果、真人が受けた影響と成長に、グッときてしまった。
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