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十五世紀の中国、明の時代。北京から南京に遣わされた皇太子は爆発による襲撃に襲われる。さらに北京にいる皇帝も命を狙われていることを知った皇太子は、幾度と襲い掛かってくる刺客から逃れつつ、南京から北京へ向かう幾千里にもわたる決死行が始まる――!
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Posted by ブクログ
二段組の文章は字だらけで流石に目がくらっとする。しかし内容が面白いので良いペースで読めた。 虚実混在であると思うが、その詳細は次巻で解説があるとのこと。 この時代の人々の血や汗や糞尿の臭いが漂ってくるようなリアルさがある。 ストーリーの骨子が明確なので、地形や建物、位置関係などの理解が多少テキトウで...続きを読むも迷子になることはなかった。 訳者あとがきに、自然規則だけに従っていては民衆は生存できない。人為規則でその弊害を正すことが必要だ。と、ある。要は、ほっとくと人間は、ずるい奴が愚かな人をだまし、強いものが弱いものをいじめる。そうならないために人道主義的なルールが必要だということであろう。この国のトップはそれを忘れてしまっているのだろうか。
この本、どうしても欲しくて購入。小口が黄色で、表紙が中国って感じで、手に取ってペラペラとめくっていきたい!自分のものとして持ちたい!という所有欲がめらめらと湧いた本。この本を読む自分が素敵な気がするというファッション買いだけど、それはそれでいいよね。
こちらでの評価が高かったので手に取ってみました。面白い!今まで中国の方の書いた中国の時代小説を読んだことなかったので少し不安がありました。(「薬屋のひとりごと」的な中華風の日本人が書いた小説や、「三国志演義」なような中国の方が原作だけど最早あちこちで意訳されてる…のどっちかくらいしか読んだことなく)...続きを読む でもそんな心配、杞憂でした。 ただ、他の方も書かれてますが漢字多めで、中国人なら共通認識で知ってるのかな?漢詩とか地名とか人の名前とかちょいちょい出てきてカッコ書きで簡単な説明はあるのですが、それだけじゃわからない!!せめて日本語版には地図だけでもつけてもらいたかった。。でも、それを上回る面白さでした。躓きながらもつい前へ前へ読み進めてしまう面白さ。形態的にはペーパーバックの一種なんですかね?ページ数も多く文字も二段書きでボリューミーなので読むの大変なハズなのですが全く大変と思いませんでした。 あらすじにも書いてますが主要キャラは4名ですが、誰かだけが活躍…みたいなことはなく、それぞれ良いところも良くないところもあるんです。絶妙に追っ手を振り切ったと思ったら、え!そんなことで…みたいなこともあり、かなりピンチな状況で上巻は終了します。全二巻らしいので、あと一冊でちゃんと収集つくのだろうか。。下巻も楽しみです。
最高におもしろかったです!中国語を漢文調に巧みな翻訳がされていて、漢字多め、漢字の画数多めの「冒険歴史ミステリー」です! 学生のとき、朝に漢字小テストとかあるとイヤでした・・・漢文の授業?とくに思い出なく、灰色気分だったかなぁ? でもこの本は、楽しかった!言葉のリズムがいい、キレキレ。意味わか...続きを読むらん言葉も多いけど、並んでいるワードが新鮮に感じられます。読むだけで、教養あるひとになった気分です。 日本なら室町のころ、中国王朝の「明(みん)」初期が物語の舞台です。 この楽しさは、漢文調のノリに加えて、次々と展開する物語の「スピード感」の凄さにあると思います。 作者の馬(マー)さんの臨場感あふれる丁寧な表現で、わたしは600年前の「明(みん)」のテーマパークを「ミステリー・ライド」で走り抜けてる、みたいでした。 疾走する主人公たち4人の「チーム」もすばらしかったです。偶然出会い、得手あり不得手あり、それぞれの事情を抱えた「でこぼこチーム」です。でも、なんか歯車合っちゃったりするんですよね〜(笑) 絶対的エースがいるわけでもない。降りかかる苦難に、時にユーモラスに、時に考えて考えて自分のできることで立ち向かう。その姿に感動と成長を感じます。 読んで驚いたのは「スピード感」だけの物語じゃないところ。ほんとうに「エンターテインメント」でした。 ひとつは緩急ある展開です。ゆったりとした時間なら、たちまちに「旅」気分になれます。明(みん)の幽玄な山河を背景に漢詩を吟じます。 はたまた、中医学の精巧なる技の数々がていねいに書かれています。その複雑怪奇な医術の表現がたまりません! でも、なんといっても、とこどころでてくる「料理」のおいしそうなこと!宮廷料理とかではない、明(みん)で庶民が食べていたやつです!麺やらパオやら魚やら、食欲が刺激されます! 裏表紙には馬(マー)さんについて書かれています。馬(マー)さんは、「「歴史的可能性小説」の探求に力を注いでいる」、そうです。 『両京十五日Ⅱ 天命』の巻末で、そのへんの虚実の塩梅を「物語の周辺について」と題して詳述されているとか。 このチームはどうなる?まだまだおいしそうな料理は出てくるのか?(笑) すぐにでも読みたいところですが、わたし、こんなにおもしろいと思っていなかったこともあり、諸般の事情でちょっと先になりそうです(T_T) わたしの頭には、中国史や世界史、まったくインストールされていないので、そのときを待つ間に、四大奇書も出版されたという時代「明(みん)」について、ちょびっとでも仕込んでおきたいです。
面白かった。 くすっと笑えるところもあり、壮大なところもあり、好きだと思った。 キャラクターのバランスがいい。 下巻が楽しみ。
面白い! けど、地図が欲しい! 簡単なもので良いから地図が載っていたら、もっと臨場感を持って楽しめた 中国古装劇でもこの時代を扱っている作品はいくつかあるので、黒幕の予想はついてしまってるのだけど…このあとどう話が転がるのか楽しみ 于謙には、登場したら面白くないわけがないと思ってしまう謎の信頼感が...続きを読むあって、今回も裏切られなかった ドラマではいかにも特務機関な錦衣衛(精鋭揃いで一糸乱れぬ統率めっちゃ怖い、でも制服かっこいい)が多い中、この話では今のところちょっとへっぽこ…なところも、あれは南京だからなのか、今後印象は変わるのか変わらないのかちょっとかなり気になるポイント (図)
中国の歴史には疎いので、どうかと思ったが、エンタメ小説で面白い。歴史上の人物にも親しみが持てる描き方で、太子が色々と経験する過程で成長していくのに好感が持てる。後半も楽しみです。
このミス一位に飛びついたが、読むのに一苦労した。用語が難しい、例え話が理解できない、歴史に興味が持てないなどで、一向に進まない。思い切って読み飛ばし、登場人物と流れだけおさえることにすると、ハラハラドキドキの大冒険の連続で、面白いかもと思えるようになった。 皇太子なのに、どうしてこんな目に?と思...続きを読むうほど、朱せん基の旅は命がけだ。支えとなってくれる仲間はキャラが濃く訳あり。旅の行方も、事の真相も気になって仕方ない。しかも、あとがきによると実在人物のストーリーらしく驚かされる。 はまってきたところで、第二部にも着手したい。
いゃー、素晴らしい ドキドキ、ワクワク圧巻の前編480頁!! 南京から北京への道程を4人の凸凹コンビならぬカルテット!?が右往左往しながら北京を目指す、一大冒険活劇!!! 息つく暇も無いほど、次から次へと災難が降っくるが、それぞれの4人のキャラが得意分野を活かして、苦難を乗り越えていく物語 伏線、...続きを読む回収も各所に配置されており、ページを捲るのが止められない〜 我々、日本人には聞き慣れない明という時代背景をリアルにそして明確に描写しており、後編の北京への到着編!?が楽しみでならないぃー 興味をお持ちの方、是非❢
明の皇太子・朱瞻基の乗った船が爆破され、太子は運よくそこから逃れたものの次々と危機が襲い掛かる。大がかりな反逆の裏には誰が関わっているのか分からず、誰を信じて良いのかもわからない。そんな中で味方となった三人と共に、都へ戻ることにする太子。だが皇帝が危篤との報もあり、敵が事を起こすと予想される期限まで...続きを読むは十五日しかない。とんでもない読みごたえの歴史サスペンスです。 中国、しかも古い時代を舞台とした物語に慣れていないので、序盤は取っつきづらく感じました。見慣れない漢字がいっぱいある。聞き慣れない用語が多くて注釈がいっぱいある。漢詩の引用も多くて、古文の授業を思い出す。でもルビが多いのはとってもありがたい(笑)。読み進むうちに、ぐんぐん引き込まれていきます。 国の暗部を知り、憤りを糧に奮起する太子。「ひごさお」と呼ばれるぼんくら息子かと思っていたら実はできる呉定縁。学はあるけれど案外世間知らずな于謙。とにかく才気煥発な蘇荊渓。一見アンバランスなこのチームが実に素晴らしいです。いがみ合ってしまう太子と呉定縁の関係が変わっていくのも読みどころ。そして次から次へと現れ襲い掛かってくる強大な敵たちに、知力とアクションで立ち向かい切り抜けていく見せ場の多いこと! 終始盛り上がりっぱなしで、展開に飽きさせられません。これで前半なの? まじで? ノリとしてはずーっとクライマックス感があるんだけど。病仏敵って確実に一番恐ろしいラスボスじゃないの。ホラーの怪物並みに登場シーンが怖すぎます。 そして大変な展開になったところで次巻へ続く。巻を置くを能わずとはこのことだあ。
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両京十五日
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馬伯庸
齊藤正高
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