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遠い太陽の光が海辺の一日に降り注ぎ、生まれては消える波のうねりを情感豊かに描きだす。男女六人の独白が物語るのは、幻想のように過ぎた半生の思い出。くり返す描写と語りが重なるとき、意識が風景に打ち解けていく。ウルフの傑作、四十五年ぶりの新訳!
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Posted by ブクログ
これこそ私が目指していた既存の支配的な言語体系を解体したものでは。波のごとく、寄せては打ち返す人生の悲哀を、敢えて6人のアイデンティティーを融和させることにより、美しく描き出す。
全体を通して詩的、抽象的、暗示的な言葉が溢れているので、一度読んだだけでは細部までは到底理解できない。 まずは「6人のうち誰に一番共感出来るだろう」などと考えながら最後まで筋を追ってみた。 寄せては返す波のように、6人の感情の揺れ動きが非常に印象深い。羨望と軽蔑、愛情と憎しみ、一体感と疎外感。 親し...続きを読むい人物に抱く、相反するが並立する感情が、難解だが美しい表現で綴られている。 訳者の解説にもある通り、6人にはウルフの多面的な部分が投影されているようだ。 また、バーナードが自分に言い聞かせるように繰り返す、「月曜日のあとには火曜日が来て、また水曜日が続くのです」という言葉。仕事を持ち、家族を持ち、家を持ち、一見すると豊かで楽しい人生を送っていても、どうしても埋められない虚しさと物足りなさがある。しかし、次の瞬間には、折り合いをつけてやっぱり楽しく人生を謳歌しようではないかと、前を向く。 このバーナードの気持ちが一番共感出来たかもしれない。人間の本質的な感情をよく表していると思った。
台詞がト書きのような具合で延々続き、台詞だけで物語が展開していく。劇=詩《プレイ・ポエム》の極地ここに極まれり。
独特な文体でしたが、とても新鮮な読書体験ができました。綺麗な小川の流れを見ているような気持ちで読みました。内容は少々難解で分からない部分も多かったのですが、雰囲気の勢いに任せて味わいました。間に挟まれる1日の時間の描写が素敵でした。
パフォーミングアーツを鑑賞しているような感覚だった。タイトル通り、誰かの語りに別の誰かの語りが(場合によっては同じ人の語りが)打ち寄せては消えていく。感情を揺さぶるでも、答えにたどり着くでもない、こんな読書体験があるのかと読み終わって震えた。
ちゃんと入ってきていない。 詩に触れてこなったし(散文とは言え詩的な受容体を要する気がする)、読むのに早すぎたか遅かったかもしれない。味わいはまだ。うっすら。これが円だとすれば、接線にぶつかれば円に入っていけるのに、まだ平行線、とでも言おうか。 感性で読みたいのに邪魔が入ってきてしまう。本の読み方、...続きを読む意識の仕方をやっぱり鍛えないとな、と思った。 美しい本だと思う。 繰り返されるフレーズ。 青灰色の装丁、よくぞ選んでくれた。
SNSでおしゃれに紹介されていて、憧れを持って手に入れて、読み出してびっくり!難しいというか、流れが、意味が頭に入って来ない…最初の20ページほどで中断し、数ヶ月。それでも何とか再開し読み進めるうちに、(ああ、タイトルの波とは、この波のように寄せては返すような文章の構成のことを言うんだな…)と理解し...続きを読むてから何とか最後まで辿り着きました。訳者あとがきに著者ウルフのご主人が「一般の読者には最初の100ページは難解すぎるだろう」とおっしゃったとあり、私は心の内で「それな!」と叫びました(笑)私が特別読解力がないわけではなかったのだ…と安堵しました。というわけで、内容についての感想はあと2回くらい読まないと書けそうにありません。頑張ります(拳)
ほんとにね、寄せては返す波のようだよね、文章が。なんだか主体の境界線が溶け合ってしまって誰ともいつとも定かでないような感じがして、『きことわ』がこれの何かを受けているのかなとちょっと思いました。
同窓の男女6人の人生が彼らの独白オンリーで綴られているんだけど、あまりに詩的で繊細、内面的に描かれていてはっきりした筋を追うような作りにはなっていない。ところどころで海辺の夜明けから日没までの美しい風景描写が挿入されて、人生のうつろいと重なり合う。読み始めは素敵だなあと思ったものの、ずーっと同じ調子...続きを読むにあいまいで装飾が多い文章なので疲れてしまった。飴玉をなめるみたいにゆっくりゆっくり読む本だと思う(そうしなかった私に非がある)。一番好感度高かったのはロウダ。最後に自殺したことが明かされるけど、そうなっちゃうよねえ、と思わされる。 全体を通して精神しか書かれないので、中盤で皆の精神が溶け合い、一つになったかのように感じられるシーンも自然と入ってきた。自分たちは6人の個別の存在ではなく、一つなのだとバーナードは言う。そもそも最初から、彼らの独白は会話しているわけでもないのにお互いに答えあっている。でも、ゆるくつながった独白で進めるという書き方がその焦点に特化しすぎていて、感動的というよりは、そういう風に書いてあるからそうなるよな、という感想が勝った気がする。
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