灯台へ(新潮文庫)

灯台へ(新潮文庫)

「いいですとも。あした、晴れるようならね」スコットランドの小島の別荘で、哲学者ラムジー氏の妻は末息子に約束した。少年はあの夢の塔に行けると胸を躍らせる。そして十年の時が過ぎ、第一次大戦を経て一家は母と子二人を失い、再び別荘に集うのだった――。二日間のできごとを綴ることによって愛の力を描き出し、文学史を永遠に塗り替え、女性作家の地歩をも確立したイギリス文学の傑作。(解説・津村記久子)

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灯台へ(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    小説の技法?が斬新すぎて少しだけ難解に感じた。
    たった2日間の出来事に細かすぎる情景描写、心理描写、人間関係が詰め込まれていた。

    たいてい小説を読むと、ここが印象に残った!っていうシーンがあるんだけど、本作品にはそういうのがなくて作品全体を通じてぼんやりと印象深く、なんとなく古臭く、自分の子供時代

    0
    2025年10月06日

    Posted by ブクログ

    ジョイスやプルーストと並び称されるモダニズム作家の珠玉の名作。
    第1部と10年後の第3部はラムジー家の夏の別荘でのそれぞれの1日。それを結ぶ第2部は10年という2つの時間を家人が不在の中で語られる個人的な出来事や第一次大戦を交えた短いエピソードの中で深い悲しみとともに濃密に結びつける。
    主人公一家と

    0
    2025年09月20日

    Posted by ブクログ

    本当に凄い、人生ベストブックの一つ
    なんで凄いのかは言語化するのが難しいけど、結局自分は個人的・私的・内省的な作品が好きなんだなと
    あと「瞬間を永遠にする」という芸術観がめちゃ刺さる
    まだ何回も読み返すだろうな

    0
    2025年09月09日

    Posted by ブクログ

    衝撃。初めは一体なにを見せられているんだと思ったが、一挙手一投足への正確な心の機微の描写が癖になり、皆で食事をする場面なんかはなんて面白いんだ!
    ひとつの出来事に対する意識の流れはどこか納得感があり(自分もぼんやりとこんな流れで意識が進むことがあるなあと思う場面が多々ある)、それが各々の人物で精度を

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    初V・ウルフ。流石に文学史に燦然と輝く名作。思考や会話の視点が次々と入れ替わり、境界や主体をあえて曖昧にしつつ心理の描写はあくまでも細かく淡々と進む。登場人物たちはお互いのことをあれこれと考えながら話し行動しているが、わかり合えているのかというとそんなことはなくて、それでも人間関係は続いていくし、そ

    0
    2025年04月16日

    Posted by ブクログ

    文字を目で追うことでしか感じ取れない作品。登場人物ではない全知の超越的な存在が、全てを記録しているかのようだった。それでいて、心情と動作が、川のせせらぎがいかにして織りなされているかがわかるほど緻密な解像度で流れていくので、その心情と動作が生み出されることに共感しながら読むことができる。

    0
    2025年04月07日

    Posted by ブクログ

    イギリスの1920年代の"現代小説"。タイトルは知っていたけど、今回文庫化したのを機に初めて手を伸ばせた作品。充実の読後感。何の話を読まさせられてるの?という気持ちから、だんだん小説の全貌が分かるにつれ、心にくるものがあった。読み終わったあと、もう一度最初から読み直したくなる。生

    0
    2024年12月01日

    Posted by ブクログ

    ウルフ初かも。いや初じゃないかも?
    二部の、寂寥たる屋敷の描写が本当に素晴らしくて、大人になって良かったなと思った。
    解説読んでへえ~となったけど、それはそれ。小説は理由で読むものじゃないもんね!

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    結構長くてまじめな感想を書いていたのに誤操作で消えてしまい、心が折れて放置してしまった……
    改行は少ないわ主語は分かりにくいわ、読みやすさとは程遠い文体だし続きが気になるタイプの作品でもないのだが、鋭い人間観察眼があり、精細に描写された登場人物像は現代にも通じるところがあって、面白かった(と思う)

    0
    2025年10月11日

    Posted by ブクログ

    最初、小説だからと追うべきストーリーを探して読んでいるうちは意味がわからなかったけれど、読み方が違うのか❗️と納得してから、一気に読み進んだ。
    人の心の中は、こんなにも散らかっていて、面白い。
    ある意味、すごくリアルだなと思った。

    0
    2025年07月24日

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