作品一覧

  • ウクライナ、ガザ、そして「松本人志問題」へ
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    1巻2,200円 (税込)
    二つの戦争のはざまで考える 激変する世界や日本の状況を、どうしたら自分たちの言葉で表現することができるのか。 複雑に絡み合う現代を〈往復書簡〉という形で 互いの見解を探りながら、問題の核心に迫る
  • 吉本隆明 忘れられた「詩的大陸」へ 『日時計篇』の解読
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    1巻2,750円 (税込)
    没後10年に画期的な読解 吉本隆明の初期詩作品『日時計篇』には、新しく発見されなければならない世界や思考を解く鍵がひそんでいる! だれも手をつけなかった未踏の「大陸」に、精緻な解読で挑む。 テキストの対比、変転の追究により発見の喜びをもたらし、新時代を拓く概念を提示する。 「日時計」を物理的な時間の計量物としてではなく、「関数」のサンプルとして理解し、さらにそこから生き物の身体そのものが「日時計」であり、「季節体」としてあるのだという、ごくごく当たり前のことに考察が及んだときには、身体が震えるような感動をおぼえたものである。(「あとがき」より)
  • 10代の真ん中で
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    1巻858円 (税込)
    中学生になるころからいろいろなことがわからなくなってくる.たとえば国語は何を勉強するものなのか,歴史ってなんなのか.ともだちとか親についてもこれまでとは違った感じになる.1人の中学生がある先生とメールでやりとりしながら,なぜわからなくなってきたのか,どこがわからないのか,大人になるってどういうことなのか,考えていく.

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  • 古事記の根源へ 『NHK100分 de 名著 古事記』はなぜ「火の神話」を伝えないのか
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    1巻1,320円 (税込)
    『古事記』は鉄=火の神話であり、その「火」が「日」にすり替えられる仕組みを読み解き、国家成立の謎に迫る。 古事記を稲作神話と読む代表例として、三浦佑之氏の『NHK100分 de 名著 古事記』を取り上げ、どこがどう違うのか、細部まで検討する意欲作。 古事記の一見荒唐無稽にみえる物語は多義的な「謎かけ」であり、「あらすじ」を読むだけでは理解できない。これを稲作神話と天皇制に収斂させるのではなく、「喩=メタファー」「詩的形象」として多義的に読み解いていく画期的試み。古事記をめぐるこれまでにない「謎とき」を愉しむ一冊。
  • いじめの解決 教室に広場を 「法の人」を育てる具体的な提案
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    1巻1,870円 (税込)
    大人はいじめを解決できない! 法律をつくり、「見回り」やスクールカウンセラーを増やしても、いじめはなくならない。子ども社会に潜むいじめを生み出す人類史的な構造を見据えながら、「大人の監視」を強めるだけの国や学校の施策に対し、子ども自身の手で問題を解決しうる方策を具体的に提案する。本当に役立ついじめ論。
  • 『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    問題提起の書 本書によって、ベストセラーをもっと有効に活用しましょう。 感動の古典的名作といわれ、漫画とあわせて大ベストセラーになっている吉野源三郎『君たちはどう生きるか』ですが、この本が生き方の模範のようにされていることに異論があります。以下の重要な問題が見逃されていると考えるからです。 ★人間観…作品の冒頭、コペル君が発見し、おじさんが科学的なものの見方として称揚する「人間分子観」は、この本の根本的なものの見方になっています。しかし、このものの見方の偏重は、進歩に寄与しない人間を排除し、人間ひとりひとりを尊重しない人間観となります。これを作品にそって具体的にみていきます。もちろん対論を提示します。 ★すり替え…「貧困」や「格差」は「労働者」の問題に、「共同の意志」と「個人」の問題が「個人」と「個人」の友情の問題にすり替えられています。こうしたすり替えは作品のいたるところに存在します。 ★英雄礼賛…文庫版解説の丸山真男氏もさじを投げ、漫画版では削除された「ナポレオン礼賛」の章。上記の人間観が英雄礼賛に結びつくのは必定です。コペル君・おじさんの発想の危うさが際立っています。 ★解決法…事件の解決は、「力」にうったえる方法によっています。本当の解決とはいえません。本書の「いじめ」に対する考え方を明確に示します。
  • 「あなた」の哲学
    5.0
    この本はおそらく日本ではじめての「あなた」論です。少なくとも日本語で書かれた「あなた」についてのたぶん唯一の、最初の徹底した考察でありましょう。ギリシア以来、哲学は「わたし」を問い続ける反面で、とても大事なものを取りこぼしてしまいました。それが「他者」ではない「あなた」を考察することで見えてきます。

ユーザーレビュー

  • 「あなた」の哲学

    Posted by ブクログ

    本書は、児童文化を専門とし

    現在は、同志社女子大学教授であるである著者が

    「あなた」という概念について論じる著作です。


    筆者は「おひとりさま」ブームなどに疑問を呈した上で、

    それらが前提とする哲学的な「他者」概念とは異なる

    日常の感覚に根ざす「あなた」概念の重要性を解説します。


    「あなた」概念が、「怪物」としての「他者」とは対極に位置するという指摘や

    フーバーやニーチェの訳をめぐる考察など

    興味深い記述は多くありました。

    なかでも、個人的に印象深かったのは、

    認知症の妻との生活を描いた、

    耕治人の小説『そうかもしれない』に関する箇所です。


    0
    2010年06月27日
  • 『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本を読んで初めて「君たちはどう生きるか」を読んだともいえる本だと思う。

    著者は第二の主人公を北見くんであると言っていたが、私はおじさんであるとこの本を読んで敢えて思った。何故ならおじさんは作者である吉野源三郎が写し出されていて、だからこそ本人の葛藤そしてそれを私達に提示しているからだ。

    おじさんは共産主義的な思考を持ちながらもその中に内包するファシズムに無意識的に違和感を持っている。
    労働者の素晴らしさを説いたかと思えばナポレオンの虐殺記録を英雄視したりするように

    だからこそ、そこを解決する部分はとってつけたような説明をする。つまりは作者自身がその問の解をまだ見つけられていないからだ

    0
    2024年11月02日
  • 『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう

    Posted by ブクログ

    ここまでかと思うほどコテンパン。確かに時代背景深く読まず乗っかる風潮にひと釘刺したのか。子どもたちに薦めたのを後悔しましたよ。

    0
    2020年10月11日

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