山海記

山海記

2,090円 (税込)

10pt

3.8

東北の大震災後、水辺の災害の歴史と土地の記憶を辿る旅を続ける彼は、その締めくくりとすべく、大震災と同じ年に台風12号による記録的な豪雨に襲われた紀伊半島に向かった。バスの車窓から見える土砂災害の傷跡を眺める彼の胸中には、クラシック好きで自死した友・唐谷のことなど、さまざまな思いが去来する。現代日本における私小説の名手が、地誌と人びとの営みを見つめて紡ぐ、人生後半のたしかで静謐な姿。

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山海記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年05月26日

    主人公と一緒に旅をした気になった。主人公と一緒に過去の出来事や旧友を偲んだ気になった。
    とても大きな喪失の後、旅に出ずにはいられない気持ちはとてもよくわかる。

    愛読していた著者が被災され、どのようなことを感じ、どう行動され、どうなっていかれるのか。
    私小説を愛読していた読者は待ち望んでしまう。はし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月02日

    天災、人災(歴史)、自殺、病気を通して死を見つめ、そして個人にとっては災害よりも身近な生死が最大の事件であり、その積み上げが世界である事を認識させてくれる良書だと思う。

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    Posted by ブクログ 2019年06月05日

     10年前、2009年に豊橋を出発して伊勢に亘理、吉野から山に入り十津川を新宮まで抜け、串本を回って和歌山まで自転車で走った。
     十津川は北海道以上に何もなく、100km走ってコンビニもない。
     昼飯どうしようかと、当時はつるんで走る二人で困り、十津川の河川敷にテントを張って野宿したりと、五日間走っ...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年03月29日

    山海記(せんがいき)

    佐伯一麦著
    2019年3月20日
    講談社

    奈良県橿原市の大和八木駅から和歌山県の新宮駅まで、高速道路を通らない路線バスとしては日本一長いバス路線がある。距離166.9キロ、停留所数167、所要時間6時間30分、乗車料金は5250円。私も最初に大阪から車で十津川村~新宮へ取材...続きを読む

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