ミッテランの帽子

ミッテランの帽子

小説・文芸
2,090円 (税込)

10pt

舞台は1980年代。時の大統領ミッテランがブラッスリーに置き忘れた帽子は、持ち主が変わるたびに彼らの人生に幸運をもたらしてゆく。うだつの上がらない会計士、不倫を断ち切れない女、スランプ中の天才調香師、退屈なブルジョワ男。まだ携帯もインターネットもなく、フランスが最も輝いていた時代の、洒脱な大人のおとぎ話。

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ミッテランの帽子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ダニエルは妻と子が不在の時に、自炊ではなくレストランで牡蠣を食べようと思い立ち、予約はなかったがレストランに行く。と、隣の席はミッテラン大統領だった。ミッテラン大統領は帽子を忘れて帰ってしまった。ダニエルは出来心で帽子を手に入れる。

    仕事場で彼は上司と対決した。財務部の状況をダニエルより上手に分析した人はいなかった。財務部最高責任者に朝食に誘われて、コーヒーまで注いでもらった。彼はルーアンの財務部長に任命された。しかし彼はルーアン行きの電車の中にミッテランの帽子を忘れてきてしまった。

    小説家のファニーは、既婚者のエドワールと不倫の恋に落ちていた。彼女はいつも次に会うのを最後にしようと思っていたが、その勇気がなかった。たまたま電車で帽子を見つけた。似合っていた。エドワールは誰か他の男からもらったプレゼントの帽子だと勘違いした。エドワールとは別れた。それをファニーは作品に書いた。

    調香師のピエールは最近新しい香水を作れていなかった。精神科医に通っていたが、はかばかしくない。ピエールは帽子を手に入れた。帽子と髭が合わないと妻に言われて、髭を剃った。彼は奇跡の復活を遂げた。帽子はレストランで取り違えられ手を離れていった。

    書簡が数通。登場人物たち同士のもの。

    ベルナールはレストランで帽子が替わったことに気がつかなかった。ベルナールな家にある時計や絵画を売り、ジャン・バスキアの絵を飾った。そして帽子を盗まれた。

    ダニエルは帽子のすり替えられたレストランを探し出し、ボーイを買収して帽子の持ち主を探った。帽子を売った店に電話して住所を聞き出す。帽子を取り返したのだ!帽子を取り返したらヴェネチアに行こうと決めていた。

    ヴェネチアでダニエルは帽子を石の上に置いた。その隙に帽子ご持って行かれるが取り返す。その時に帽子にメッセージが挟まれていることを指摘された。

    ダニエルはエリゼ宮に電話して、ミッテラン大統領と会う約束を取り付けた。

    0
    2026年03月11日

    Posted by ブクログ

    ミッテラン大統領の帽子が狂言回しで,ミッテランがブラッセリーに置き忘れた帽子が何人もの人々の手を転々とする間に,なぜか不思議なことに,その人たちそれぞれに成功をもたらす.
    飄々としたタッチで語られているのだが,なんとも言えない味わいの,おとぎ話.

    0
    2025年08月29日

    Posted by ブクログ

    「その帽子を手にした日から、冴えない人生は美しく輝きはじめる。」

    元フランス大統領フランソワ・ミッテランが置き忘れた帽子をきっかけに、くすぶっていた4人の人生が大きく変化していきます。

    1人1人にどのように帽子が渡っていくのか、そして何をきっかけに離れてしまうのかもこの本の見どころの一つです!

    あまりフランス文学は読んできていませんが、この本はトップクラスに気に入りました。

    本編を読んだなら、是非訳者あとがきのところまで読んでほしいです!

    0
    2024年03月06日

    Posted by ブクログ

    1980年代パリ。冴えない会計士ダニエルは、予約なしで訪れたブラッスリーで大統領フランソワ・ミッテランの隣の席に案内される。
    ミッテランが置き忘れた帽子から始まる四つの物語。

    一人目のダニエルはちょいとどうなの?的な行動が目に余るけど(リアルな人間らしさはある)二人目以降はフィクション感があって楽しい。私は三人目の調香師の話が好き。四人目になると一気に政治色が出るけど、それもまた良し。
    何より、実在する大統領がこんなかたちでフィクションに登場するのが→

    楽しい。日本にはない感覚な気がする(日本の大臣を物語に脇役としておしゃれに登場させる国内作品、私は読んだことないけどあるのかな?)
    政治が日常にある好例ではないかと。
    それにしても、著者はミッテラン大統領が好きなんだろうなぁ。良き。

    0
    2024年02月27日

    Posted by ブクログ

    面白くて一気に読んでしまった。物語としては、赤いモレスキンの女の方が好きだけど。
    1986年から1988年の物語。ミッテラン大統領は名前しか知らなかった。テロが多かったことも初めて知った。興味はどんどんと広がっていった。

    0
    2022年11月03日

    Posted by ブクログ

    1980年代フランス、時の大統領ミッテランの帽子を巡る物語。

    15区の高層マンションに住むダニエル、バティニョール地区で密会を重ねるファニー、モンソー公園を散歩するピエール、パッシー通りのベルナール…
    昨日すれ違ったあの人かもしれない!と思わせる、登場人物たちの息づかいが感じられるような一冊。

    0
    2022年11月02日

    Posted by ブクログ

    お洒落な大人のおとぎ話と紹介されているように、読み進めてほっこりと優しい気持ちになりました。

    物語は、ミッテラン大統領がブラッスリーで帽子を置き忘れたところから始まります。
    新たに帽子の持ち主になった人たちは、それをきっかけに人生を好転させていきます。
    能力の低い同僚に出世をこされた男、不倫を切れない小説家志望作家、スランプ中の天才調香師、固定概念に囚われたブルジョワ男、そして最後に手にするのは…?


    舞台は1980年代のフランス。
    今でいうハイテク機器がない時代の、帽子を介した不思議な巡り合わせが素敵な設定です。

    読みながら当時のフランスの政治的背景や生活を知ることができてとても興味深かったです。
    フランス小説は初めてだったけど、温かみのある文章でまた他の本も読みたくなります!

    0
    2022年06月24日

    Posted by ブクログ

    「洒脱な大人のおとぎ話」と表現されているけれど、本当にそのとおりだった。
    オシャレで不思議で、でも少し無理がないかなぁ?と思うような「おとぎ話」で、とても楽しかった。

    一つの物が人の運命を変えるなんてことがあるのなら、私も1度くらい経験してみたいなぁと思う。

    0
    2022年06月09日

    Posted by ブクログ

    大統領がブラッスリーに置き忘れた黒い帽子が、手にした人々に次々と勇気と人生の転機をもたらす大人のおとぎ話。
    ローランの邦訳3作品。刊行順で読むかフランス本国での発表順で読むか…はたまた作中の時系列順で読むか。散々迷ってここから笑

    帽子は単なる魔法のアイテムではなく、被ることで自分の中の眠っていた自信や欲望に気づかせてくれるもの。80年代パリのエスプリが効いたお洒落な空気感と、テンポよく持ち主が移る群像劇の構成がお見事でした。
    人生の偶然がもたらす奇跡を信じたくなる。小粋で心温まる上質なフランス映画のような一冊。

    0
    2026年08月01日

    Posted by ブクログ

    手にした人々の運命を変えるミッテランの帽子の物語。
    この先はどうなるのかと期待したり、帽子を手にした人の人生を知ったり…すごくおもしろかった。
    予想していなかったラストに心揺さぶられ、また〝そうだったの〟という驚きもありました。
    かつてのフランスの香りや芸術、歴史なども想像したり感じられたりして、ノスタルジックでオシャレな雰囲気の物語だった。
    作者の他の作品も読んでみたくなった。

    0
    2025年11月25日

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