梅原猛の作品一覧
「梅原猛」の「仏教の思想【全12冊 合本版】」「ヤマトタケル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「梅原猛」の「仏教の思想【全12冊 合本版】」「ヤマトタケル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「やるべきこと」という偶像崇拝に自ら陥り「わたしは不幸だ」などと言っている人は、この本を読んでみるのもありかもしれない。
唯心によれば、「ただ神を信じる(仏教では念仏を唱えること)、そうした他力の力のみによって天国へ行くことができる。だから極楽浄土へ行ける奥義を教えてほしいといわれても念仏を唱えろというよりほかはない。」と親鸞は言う。また、親鸞は「(他力ではなく自力の力を第一において極楽浄土へ行くために云々やっている)善人でさえ天国へ行けるのだから馬鹿正直に念仏だけ唱えている悪人が天国へ行けるのは当然ではないか」と言う。
これは本書の最初数ページに書かれていることである。ここを読んだとき、
Posted by ブクログ
880
羽生 善治
将棋棋士。1970年生まれ。1996年、史上初めて七大タイトルを独占。2017年、永世七冠の資格獲得。2018年、国民栄誉賞。
梅原 猛
哲学者。1925年生まれ。京都市立芸術大学、国際日本文化研究センター名誉教授。ものつくり大学総長、日本ペンクラブ会長などを歴任。1999年、文化勲章。
尾本 恵市
1933年生まれ。分子人類学者。東京大学、国際日本文化研究センター名誉教授。2015年、瑞宝中綬章。
将棋にはこのように、理系と文系といった学問領域の枠を超え、さらには芸術から文明論に至るまで、実に多彩な「見どころ」「考えどころ」がある。あらゆる人の知的好奇心に訴えかけ
Posted by ブクログ
梅原氏が書かれた天台宗の本覚思想についての本や、空海の思想に関する本は別々に読んでいたのですが、本書は、最澄と空海を対比している本、ということでとても興味深く拝読しました。最澄と空海は平安時代に生きた日本仏教の二大巨頭で、この二人の交流関係自体もドラマになりそうな波乱の展開を見せます。
私自身、それぞれの教え(天台宗、真言宗)についての基礎知識はあったのですが、梅原氏の明快な解説で理解がさらに深まった気がします。そして本書の最大の特徴は、題名にもあるように両者の対比です。本書を通じて感じたのは、当たり前かもしれませんが、両者には共通点もあれば相違点もあること。共通点は、例えば山岳への想い(梅
Posted by ブクログ
これまでの科学技術文明が人類の生活水準を劇的に押し上げてきた反面、環境破壊を通じて地球への負荷も目に見えて大きくなっています。そのような中で本書では人類全体が指針とすべき新たな「哲学」として、天台思想の「草木国土悉皆成仏」を挙げておられます。これは生きとし生けるものすべてが仏の本性を持っている、という仏教の思想の1つで、神道にもそのルーツをたどることができます。この本の大きな特長は、梅原氏が世界の様々な「哲学」と「草木国土悉皆成仏」思想を比較しその優劣を論じているところで、仏教でいうところの教判論だと思いました(注:様々な教えの違いを分析しその優劣を述べるのを仏教では教判と呼びます。例えば空海
Posted by ブクログ
本書は大きく3部構成からなっています。1部は宮坂氏による空海および真言密教の解説。2部は宮坂氏と梅原氏の対談。そして第3部が梅原氏の論考です。対談が読みやすいというのもありますが、全体を通して、難しすぎず易しすぎずというレベルに書かれていて非常に好感が持てました。確かにいきなり本書から密教の勉強をはじめようとすると厳しいかもしれませんが、例えば『密教』松永有慶、などを読んだ後であれば、十分読み進めます。レベルが低すぎることもなく、かなり難しい用語も適宜解説を加えながら述べられています。梅原氏の論考がある分、他の密教関係の本よりも独特な解釈があったり、西洋哲学との比較があったりと、興味深く読みま