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娘を殺した男がすぐ目の前にいる。贖罪や反省の思いなど微塵も窺えないふてぶてしい態度で。
東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。牧師である宗佑は、受刑者の精神的救済をする教誨師として犯人と対面できないかと模索する。今までは人を救うために祈ってきたのに、犯人を地獄へ突き落としたい。煩悶する宗佑と、罪の意識のかけらもない犯人。死刑執行の日が迫るなか、二人の対話が始まる。動機なき殺人の闇に迫る、重厚な人間ドラマの書き手・薬丸岳の新たな到達点。
Posted by ブクログ 2024年01月29日
自分の中でベスト10に入る小説でした。
読むのが苦しく、面白かった!と気軽に人に言えないような不思議な気持ちです。
こんな復讐の仕方があるのか!と途中で衝撃を受け、そこからは一気読み。
凶悪犯に対して簡単に世間は死刑!とコメントするけれど、死刑囚に一人の人間として接している刑務官にとって死刑執行はと...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月27日
2024/1/27
死刑囚、刑務所モノはわりと読むけれど、教誨師という立場は初めて読んだ。
若い女性を続けて惨殺した男。
無敵の人で、ふてぶてしく、反省の色は全くない。
反省の気持ちを持たせるためには生きる希望を持たせること、死にたくない、と思わせることが必要。
落とし所はどこなんだろうと考え...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月18日
遺族の心の葛藤や復讐の思い、犯人の冷酷さと人間性を描いた人間ドラマ小説。牧師の宗佑(そうすけ)さんは、受刑者の救済に尽力する教誨師として活動していた。
死刑判決を受けた犯人は冷酷な態度を崩さず、自らの罪に対する反省や贖罪の意思は微塵も見せなかった。その犯人に大切な人を殺害された宗佑さんは、犯人との対...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月29日
「13階段」や「グリーンマイル」などで、死刑囚の映画は視たが、この本ほど、詳細に描かれているのは初めて。
絞首刑というものが、それを執行する刑務官、教誨師など、どれだけの精神的なストレスを与えるのか、ひしひしと伝わってくる。
処刑の方法は、もっと見直されなければ、成り手がいなくなってしまうのでは?...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月23日
教誨師や刑務官がこんなにも壮絶な苦しみを背負い、日々死刑囚と向き合っているという事に衝撃を受けました。
娘を惨殺された復讐ができるのか、それとも違う結末が待っているのか凄く気になって一気に読んでしまいました。
最後はある意味スッキリしたというか、いい終わり方だったと思います。
重く辛い内容でしたが、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月05日
「最後の祈り」
読み終わって、本を閉じて、改めて表紙絵をながめながら、それぞれの最後の祈りは届いたのかと、また胸が苦しくなった。
プロローグから衝撃的で、考えさせられるテーマに、単なる一小説として読み進めるにはとても苦しかった。その分、すごく考えさせられた。
終わり方も、私はよかったと思った。
この...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月24日
薬丸さんの20冊目。贖罪や赦しといった重いテーマが多いが、その中でもこれはかなりヘビー。2日間で読んでしまいました。
牧師である保阪は、本当の父親であることを告げられないまま、結婚式直前に娘とお腹の子どもを惨殺された。
父親であることを告げられなかったのには、深いわけがあった。犯人の石原は罪の意...続きを読む
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