藤野千夜の一覧
「藤野千夜」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー
-
厳しい現実を突きつけられるし、個人的にも重なる部分があるけれど、重苦しい話になっていないのがいい。
変に楽観的なところもなく、かといって悲観的にもならず、ままならない現実を淡々と受け止め、自分のやるべきことをやりながら日々を過ごす新平の姿に励まされる。
Posted by ブクログ
-
久しく恋愛小説から離れていたので肩慣らしのように選んで読んだ一冊。好きだった作家の作品ばかりなので、読後感はいい。恋愛小説を読むと自分の日常すら物語のように言語化されていく感覚を思い出した。でも長いこと離れていたので恋愛小説特有の「におい」に鈍感になっていた。寂しいにおい、切ないにおい…。読みすすめ
...続きを読むる中で少しは鼻がきく状態に戻っているといいが。
ミーヨンさんの作品は私には少し理解に時間がかかったので、また読み返すと思う。全体的に「次読んだとき、前とは違う感想を抱くだろうな」と思わせられる作品ばかりだった。
ただ最近「百合」の作品も読むようになったせいか、作中の女友達との関係が百合的な関係に思われてならなかった。特に角田光代さんの『そしてふたたび、私たちのこと』とか。
Posted by ブクログ
-
主人公の加部春生は去年妻の久里子を病気で亡くし、今だにめそめそしていて、一人息子で高校生の亜土夢にも呆れられています。そして妻の久里子も過労死で夫の春生を亡くしていて、亡くなったその日の朝に、昨夜の小さな喧嘩がきっかけでちょっとした意地悪をしてしまったことを悔いています。
1章ごとに交互に主人公が入
...続きを読むれ替わり、同じ人物がパラレルワールドのように登場し、物語が進行します。妻を失った夫と、夫を失った妻の、それぞれの優しさが溢れる感動の物語です。ずいぶん泣きました。
Posted by ブクログ
-
藤野千夜はずっと好きで、今回は初の自伝的な小説ということで、期待して読んだが、裏切られなかった。藤野さんがあの学校の卒業生だと知っていたが、敢えて自ら触れないのは、いい思い出がなかったからかと思っていたが、読んでみると、あの学校だからこそ、素晴らしい中高生時代が送れたのだとわかった。知的レベルが高く
...続きを読むお互いの個を尊重し、個性を重視する先生と仲間がいたから、世の中や自分自身に違和感を感じながらも楽しく過ごせたのだなと。マッチョな学校に行っていじめられたら、今の藤野さんはなかったな、と。
書くことに迷いもあったろう。「おしおき」なんて、本人にとっては闇に葬りたい記憶だったにちがいない。35年経ってやっと書けるようになったというのは、よく分かる。(「ビューティーペア」はいい得て妙過ぎる。藤野さん、確かに似ている。これは絶対フィクションじゃない。)
私は藤野さんより少し年下だけど、漫画好きだったので、書かれている漫画のことをありありと思い出した。懐かしい。あの頃の少女漫画は今とは全く違って独特の世界があった。男子の漫画はスポコンかギャグ漫画が殆どで、少女漫画を男子は読まないというのが普通。読んでいるのがバレるのは恥だった。姉妹がいるならともかく、いなければ変態の烙印が押されかねない。そんな少女漫画に心を寄せる男子が集まったクラブなら、ホモセクシャルが多くても納得できる。当時はホモセクシャルは変態扱いだったし。それを個性として当時から認めていた麻布(あっ、言っちゃった)に感動。
できればこの後の大学時代、編集者時代も書いてほしいなあ。
それにしても、この表紙の絵はない。恥ずかしくて買えないじゃん!裸でなくてもいいのに。ボーイズラブがメインの小説じゃないんだよ!思春期から青年になるまでの男子たちの個性的で不器用で滑稽で切ない青春小説だよ。その年ごろなら恋愛があって当然。それがたまたま同性愛だっただけ。
文庫化するとき表紙変えてほしい。
Posted by ブクログ
-
美々加、甘えん坊で宝塚が大好きな11歳。
バツイチママと二人で暮らしている。
ある日、学校の帰り道に出会った黒猫ちゃんの後をついていったら、
昭和49年にタイムスリップしてしまった!
そして目が覚めたら、小岩井さやという女の子になっていて…。
もうね~めちゃめちゃ楽しい時間でした♪
カバーがこれま
...続きを読むた可愛くて、
こんな絵柄のビニール製の筆箱持ってました。
小岩井家での暮らしぶりが、昭和生まれにはたまらなく懐かしい。
カルピス・ハイクラウンチョコレート・瓶のヨーグルト
リリアン・ママレンジ・魔女っ子メグちゃん
給食の先割れスプーン・あげパン・銀紙に包まれたマーガリン
ゴムでできた虫・超合金ロボット
懐かしい~~。
ひ弱でお薬のシロップや肝油ドロップを飲まされているさや。
テレビのCMを真似てふざけてばかりいる、お気楽な弟まさお。
まるで幼い頃の自分と弟みたいで苦笑い。
余談ですが、私は文明堂のくまちゃんのCMが映ると大喜びしたそうです♪
美々加と仲良しのクラスメート達、小岩井家の温かな家族団らん。
あぁこの感じ…
昭和のあの風景がまざまざと甦って来ます。
これだけ便利な生活が当たり前となった今、
それと引き換えに、人は大切な何かを失ったのかもしれませんね。
かといって、あの時代で今また生活できるとは思えないけれど。
タイムスリップのつじつまとか、難しいことはよくわかりませんが、
最終章#生まれる日は心が震えました。
Posted by ブクログ
藤野千夜のレビューをもっと見る