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夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身――。明石家の主である新平は散歩が趣味の健啖家で、女性とのコミュニケーションが大好き。妻は、そんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は恋人が男性の自称・長女。三男はグラビアアイドル撮影会を主催しては赤字で、親に無心ばかり。皆いろいろあるけれど、「家族」の日々は続いてゆく。そんな一家の日常をユーモラスに、温かな眼差しで綴った物語。解説・木内昇
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Posted by ブクログ
時が行ったり来たりして少し混乱したが読みやすかった。 まさかの実話だったとは驚いた。 実際に新平のように一人で妻の面倒を見て、定職につかない子供も養うという家庭も少なくないのかもしれない。 新平にはこれからも息抜きするタイミングを与えて欲しい。
もう間近に迫っていることの本はついつい自分と並べる、比較する、で読んでしまいます。こんなおじいさんならまず心配ないけれど‥‥ やっぱり自分のこととして考えて終わりました。
新平の最後は長年連れ添った妻と一緒に過ごそうと決意する姿、自立できない息子たちに困ればいいと潔く言える軽快さが心地よい。 自称・長女は女心を分かっているのか英子にさり気なく寄り添うところに愛を感じた。
いろいろあっても割り切って、できることをするだけ…というような新平の生き方が、清々しくも感じられます。けれど、割り切れない私には冷たく感じたり、いやいや見習わなくては…と感じたり心が揺れました。
あまり期待せずに「老後の生活の参考になれば」と思って購入。主人公の新平がなかなか魅力的だった。欠点もあるが、趣味を持ち、昔会社だった別宅もあり、年をとってもオムライスやハンバーグをぺろりと平らげる食欲もある。何より健康で自分の足で歩けるのがよい。息子3人は引きこもりだったり借金を抱えてきたりと全員独...続きを読む身だが、いちいちそんなことを気にせずマイペースで人生を楽しんでいる様子がよかった。私もあまり先のことは心配せずにマイペースで人生を楽しんで行こうと思えた。
歳をとっても 楽しみを見つけ、自分のルチーンをこなす努力が大事だと再認識。 子どもの成長だって、思うようにならなくても、それでもいいかー、と思える本
母が新聞で見つけて買ってきたものを、回し読みさせてもらった。 70代前半の母と父の過ごしてきた時代を、なぞるようなじいさんとばあさんの今が描かれている。 なるほど、そこに母はピンときて、クスッと笑い共感したのだなとおもった。 破廉恥で恥ずかしい、言ってはいけないこととしての、エロ。実生活には溢れ...続きを読むているエロを、曝け出しているところが好感触だった。 2024年末ころに話題となったことによって知った、ドラマ「となりの団地」だったが、何度となく見過ごしてしまい、いまだに観れていなかった。 「となりの団地」も著者の作品と知って、「となりの団地」もドラマではなく、本で読みたい!とおもい探すも、中古品は見つからず、次の縁が巡ってくるのを待ちたいと思う。
結局はすべてが自分の選んだ道と思って、新平は生きてきた。 いいことも、わるいことも。 東京に出てきたのも自分。英子と結婚したのも自分。勤め先の専務を怒鳴りつけてやめたのも自分。家を建てたのも、会社を設立したのも、調子に乗って会社をつぶしかけたのも自分…。 おとうさん、と聞こえた妻の声を思い出しながら...続きを読む、無言で考えていた。 いざとなったら、息子たちがちゃんとするだろうなんて、そんな甘い期待はもうかけらもありません。今はまだ妻の面倒をみなくちゃいけません。そこまでが私の人生の仕事、と覚悟してます。 私、明石新平は九十四、妻の英子は九十三歳になりました…
大正生まれの明石新平。米寿を過ぎたが日課となった趣味の散歩のおかげかますます元気だ。散歩で立ち寄る、興味のある建築物や昔風の喫茶店でのひとときは活力の元にもなっている。 実は新平にはこだわりがある。そのこだわりが、男として、一家の主として、そして会社経営者としての新平を、これまで支えてきた。 ...続きを読む 家庭内には心配の種が尽きないが、そんなものに弱音など吐いていられない。そう思いつつ新平は、今日も散歩に出かけていく。 そんなじいさんのダンディズム溢れる1年をコミカルに描くヒューマンドラマ。シリーズ1作目。 ◇ 深夜、物音で新平が目を覚ました。妻の英子が隣に敷いた布団に正座して泣いている。どうしたと尋ねる新平に、首を振ってなんでもないと答えた英子は丸い体を布団の上にころんと横たえた。 翌朝、新平が起きると、英子はけろっとした顔で普段どおりに振る舞っている。だから新平は夕べのことは何も聞かないでおくことにして、日課の体操を始めた。 新平と英子は北関東の山間の町で幼馴染として育った。新平の1つ下の妹と英子が同級生で家も近かったため、子どもの頃は一緒に遊んでやったりしたものだった。 その後、新平は棟梁だった父親のもとで大工になり、英子は東京の女学校で学んだあと郷里に戻り郵便局勤めをしていた。 ある時、英子の実家の改築を新平の父親が引き受けることになった。 こうして再会した新平と英子。2人が恋仲になるまでに時間はかからなかった。今から71年前のことである。 ( 第1話「秘密の部屋」) ※全10話とエピローグからなる。 * * * * * 読むまでは、ほどよく枯れて恬淡とした老爺の日常譚だと思っていました。けれど大違い。 主人公の新平は、散歩を日課にして元気に歩き回り、女性を見れば話しかけ、年齢を感じさせない健啖家ぶり。さらには持ちアパートの管理人室を自分の部屋にして、秘蔵のビデオや写真集などを ( 几帳面に整理して ) 並べ、時々楽しんだりしています。米寿を過ぎてこの元気。その矍鑠とした様子に感心しました。 9人兄弟の長男。大工の棟梁の息子。自らも大工になり、東京で建設会社を設立して社長としてそれなりに成功を収めた人物。それが新平です。 けれど新平は、そんな人物にありがちな頑固で横暴なワンマン家長ではないのです。妻や息子の無礼を笑って受け流すような鷹揚さを持っています。 さらにメンタルもなかなか強い。普通、妻に明らかな認知症の兆候が見られるようになれば、もっとうろたえたり困ったりするでしょう。 おまけに3人の息子もひと筋縄ではいかないアラフィフ男たちです。長男は自閉気味の引きこもりであり、3男は堅実に働くことができずに借金まみれで、ともに実家で居候暮らし。独立して立派に生計を立てている次男はトランスジェンダーです。 3人とも独身で、高齢の新平たちには頭痛の種でしかないはずなのに、新平だけでなく英子も悩んでいるようには見えません。(3男に無心されて貸した2000万については時々返済を促していますが、強く迫っているわけでもないようです。) 息子の人生は息子のものと割り切り、自分たち亡き後はそれぞれでなんとかしろと考えているのでしょう。こういうスタンスは見習うべきだなと思いました。 本作のいいところは、ちっとも深刻な展開にならないという点にあります。 他の作家さんなら中心テーマにしそうな家族の問題を、藤野さんは解決に向かわせることなく新平の日常の色づけとして扱っています。 戦争で死と隣り合わせの経験をした男の強みなのか、抱える問題に急な処置が必要になったときだけ適切に手をうって凌ぐ度量が新平にはあります。解決を焦って悪手を打つということを決してしない。 その新平のスタンスこそ、藤野さんのスタンスなのではと感じました。 続編があるそうなので、それも読みたいと思っています。 (『じい散歩 妻の反乱』なんと魅力的なタイトルでしょうか ⁉ )
全体を通して特別、大きな事件があるわけじゃないが、新平の不器用さ、寛容さ、家族愛を堪能させてもらった。 子は旅立つ。殆どの家庭の子は大人になるにつれ、親元から離れていく。 ただ、これを読んでずっと家族といるという幸せもあるんじゃないかと考えさせられた とりあえず、息子達はもっと協力しろよ!
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