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1985年12月24日。霞が関の内務省本省庁舎では、国会待機が奇跡的に解除されたとの報を受け、この日が警保局職員の定時退庁日に指定された。定時を過ぎて、庁舎に残っている職員は、二条実房・特高企画課筆頭補佐ら6名だけだ。穏やかな聖夜の静寂は、しかし、侵入してきた見知らぬ3人の男女によって破られる……。本格ミステリと警察小説が奇跡のハイブリッドを遂げて誕生した、美しくも凄惨なる悲劇。渾身の傑作!
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Posted by ブクログ
二条実房シリーズ第三段。 手の込んだ舞台設定は、自然ではなく、物語としてエンタメ性は高く、かつゲーム的に面白い。 そして、そうやって前半100ページ以上をかけて整えた舞台、前提の中で、本格ミステリをやる。 今回も、その独自性とミステリとしてのクオリティがミックスアップした快作だと思う。 4+
相変わらず、序盤はリーダビリティ皆無。5年経ち、新たな配属先に就いた二条君の周辺機構を、丁寧に、過剰に、ねちっこく100頁以上に渡って説明しています。 しかし、そこを抜ければ息もつかせぬスピードで、人質、犯人、交渉人との叡智の限りを尽くしたバトルが展開されます。コンゲーム風な展開に、ただただ翻弄され...続きを読むていると、突然降って出る不可能殺人に、これは本格ミステリなのだと気付かされ、また一段と引き込まれました。 そして、終盤は例によって例の如く、しつこいくらいのロジカルな推理が待っています。ここで、冗長に見えた前半にも伏線が張ってあったことに気づかされ、さらに、思いもよらぬ伏線が大量に回収されると、もうニコニコせざるを得ません。 感傷的な幕引きも、『鐘』までとは言いませんが、表紙のように、お堅い話にも一つの色を差したようで、また僕のツボを突いて来ます。 今年読んだ新刊の中では、上位に入ってくる作品でした。
ひょっとしてシリーズものです…? 作中でほのめかして、最後まで明らかにされなかった内容があって「???」だったんですが既刊続刊に書かれてんのかな。ハードカバーで一見してシリーズとわからないシリーズものやるならそれ単体でも読めるようにして欲しいな…。 読み始め、「」内で改行されるから読みづらかった~...続きを読む! 加えて、登場人物みんな特徴的な論調で話すのでとっつきにくさもあり。 でも、キャラクターを把握して世界観、時代背景を理解したあとは割とスラスラ読めた。論拠として羅列してる中身がやや弱い気もしたなー。結構主観的。それゆえの面白さももちろんあったのだけれど。
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