小説 - 切ないの検索結果

  • 欲しいのは、あなただけ
    3.8
    「お願いやからして下さいと、言うてみろ」――19のとき夢中になった人は男らしい人だった。囚われの身となり、こじ開けられ、これでもかこれでもかと辱めを受ける。男らしい人の言いなりになっている自分が好きだった――。「金曜の夜は絶対に抱きたい」――30を過ぎて優しい人に恋をした。優しい人は金曜の夜、わたしの部屋で過ごしたあと知らない場所に去っていく。彼にもらった期限切れの定期券がわたしのお守りだった――。責任とか、結婚とか、家庭とか。わたしが欲しいのはそんなものじゃない。わたしが欲しいのは……。一度でも恋に溺れたことのある人へ送る超ド級の恋愛小説。

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  • 星か獣になる季節
    3.7
    地下アイドル・愛野真実の応援だけを生き甲斐にするぼくは、ある日、彼女が殺人犯だというニュースを聞く。かわいいだけで努力しか取柄のない凡庸なアイドルである真実ちゃんが殺人犯なんて冤罪に決まっていると、やはり真実ちゃんのファンだという同じクラスのイケメン・森下とともに真相を追い始めるが──。歪んだピュアネスが傷だらけで疾走するポップでダークな青春小説!
  • 星狩る獣の後宮
    3.0
    豚になるな。狼になるな。ただ強き獣になれ。 三百年の歴史を刻む星殷国には、建国以来、受け継がれている契約があった。それは代々、東方の少数民族で特異な力をもつ『影守の民』の巫女を皇后に迎えること。 だが、新皇帝瑛学と恋仲にあった巫女ソマリが皇后に迎えられた半年後、契約は最悪の形で破られる。 妹のククナは姉の復讐のため、宮女として後宮に潜り込むが、美貌の皇子・白悠に気に入られて――。 心に獣を宿す少女が人の皮を被ったケダモノたちを狩る、壮絶なる中華後宮復讐譚。
  • 星砂物語
    3.8
    1945年、1958年、2011年の3つの物語をつなぐ、沖縄の小島で起きたある出来事。ありがちな甘い人間ドラマとも読めるパート1から、ものの見事に跳躍する物語の力と予想外の結末! あの日あの島の洞窟で本当は何が起きたのか? 13年後に発見された3体の遺骨はいったい誰のものなのか? そして、受け継がれる命脈ともいえる存在が目の前に現れる・・・。過去と現在をつなぐ戦後70年に登場した戦争小説の傑作!
  • 星空の16進数
    3.6
    17歳でウェブデザイナーとして働く藍葉のもとを、私立探偵のみどりが訪ねてきた。「あるかた」の依頼で藍葉に百万円を渡したいというのだ。幼い頃に誘拐されたことのある藍葉は、犯人の朱里が謝罪のために依頼したのだと考え、朱里と会わせてほしいとみどりに頼む。藍葉は、誘拐されたときに見た色とりどりの不思議な部屋を忘れられずにいた。風変わりな人捜しを引き受けたみどりは、やがて誘拐事件の隠された真相に辿り着く。 解説 似鳥鶏
  • 星ちりばめたる旗
    4.5
    1巻1,870円 (税込)
    日本人であることが、罪になる。祖母は、母は、そんな時代を生き抜いた――日本人というルーツに苦しめられた祖母、ルーツを捨てようとした母、そしてそのルーツに惹かれる私。アメリカ在住日系人家族の三世代を描く百年の物語。太平洋戦争を挟んでの日本とアメリカの姿、時代に翻弄されながらそこに生きる人々のアイデンティティのありようを描き出し、現在の世界に巻き起こる問題をも浮かび上がらせる骨太な感動作。
  • 星なき王冠(クラウン) 上
    3.5
    灼熱の世界と氷の世界―― 人が住めるのはその2つの世界の境界線のみ。 破滅の迫る中、世界を救うための危険な旅が始まる――。 構想十年――〈シグマフォース〉のジェームズ・ロリンズによる大型ファンタジー・シリーズ、遂に日本上陸! 自転が止まった惑星〈アース〉――片側は灼熱の世界、もう片側は暗闇に閉ざされた氷の世界。 生命を維持できる環境はその2つの世界の境界線――星を帯状に取り巻く「クラウン(王冠)」と呼ばれる細長い地域のみ。 そんなクラウンに暮らす盲目の少女が、月が落下して世界が滅ぶ夢を見る。 しかし、戦争の足音が忍び寄りつつある世界では、誰も破滅の前兆の話など聞きたいとは思わない。 彼女の予言が現実のものになるのか――より重要なのは、どうすれば破滅を阻止できるのか…… それを突き止めるのは彼女とその仲間たちの手に委ねられる。 ◉著者――ジェームズ・ロリンズからのメッセージ 「構想に10年、執筆に数年、そして読者の皆さんに長らく辛抱していただいた末に、本書をようやく出版できた。 この壮大な物語を誇りに思うとともに、それが皆さんの手元に届くと考えると胸が高鳴る。 このシリーズの誕生に関して、科学スリラーの作者がどんな経緯で叙事詩的なファンタジーの執筆に手を出したのかを説明しておこう。 この物語は私のルーツへの回帰に当たる。 創作活動を始めてまだ間もない頃、私はジェームズ・ロリンズとしてスリラーを書く一方で、ジェームズ・クレメンスの名前でファンタジー作品も書いていた。 『星なき王冠』はこの2つの人格を融合させたもので、ジャンルにまたがる「科学ファンタジー」とでも呼ぶべき作品だ。 さあ、『星なき王冠』にようこそ。私と一緒に皆さんも新しい世界への第一歩を踏み出してくれることを願う。」 〈あらすじ〉 自転が止まった惑星〈アース〉では、常に太陽の光を浴びる灼熱の世界と永遠の夜が続く氷の世界に二分され、人間はアースを環状に取り巻くその狭間の「クラウン」という地域で暮らしている。ハレンディ王国のブレイク修道院学校で学ぶ盲目の少女ニックスは、ある事件をきっかけに目が見えるようになり、同時に不思議な力を手にする。その力が彼女に見せたのは「ムーンフォール」――月の落下によるアースの破滅という未来。隣国との戦争を控えた王国では、ニックスの予言を巡って国王や側近の思惑がうごめき、軍を派遣して彼女を宮殿に連れてくることに決まる。そんなある日、ニックスは修道院学校に迫る危機を予知する。自らの新たな能力に戸惑いつつ、ニックスは学校と町を脅威から救おうと試みる。
  • 星に祈る おいち不思議がたり
    3.9
    「おいちは江戸の女性ですが、今に繋がる生き方を貫いています」――あさのあつこ 現代女性にも通じる悩みを抱える主人公を思わず応援したくなる人気時代小説最新刊。父のような医者になりたいと願う娘おいちに、絶好の機会が訪れる。女性の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。おいちは、希望に胸を膨らませ、夢への第一歩を踏み出そうとする。そんななか、深川で謎の連続失踪事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は見出せなかった。不可解な事件が気になるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、事件を解決に導くことができるのか。一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。仕事も家庭も持ちたいという娘の密かな願いは、叶えられるのか。人気の青春「時代」ミステリー第五弾!
  • 星に祈る おいち不思議がたり
    3.6
    1巻1,799円 (税込)
    おいちの人生に急展開!? 父のような医者になりたいと願うおいちに、絶好の機会が訪れる。女の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。希望に胸を膨らませ、夢の実現に向けての一歩を踏み出したおいち。そんななか、深川で立て続けに、謎の行方不明事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は何一つ見つからない――。事件のことが気にかかるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、仙五朗と力を合わせ、事件を解決に導くことができるのか。一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。おいちは、幸せをつかみ取れるのか。人気の「おいち不思議がたり」シリーズ第五弾!
  • 星になれない君の歌
    値引きあり
    4.5
    この涙を、私は一生忘れない。 「このまま死にたくなかったら、俺に協力して。お願い!」 夭折した幼馴染み・拓朗の幽霊に体を乗っ取られた都萌実は、あの世とこの世の境目に連れて来られてしまう。 生前ソングライターを目指していた拓朗は、片思いしていた人へ贈る歌を作っている最中に亡くなってしまい、どうしてもそれを完成させたいらしい。 幽霊という存在に恐怖が拭えない都萌実だったが、姉弟同然に育った拓朗に“お願い”と言われたら断れない。 こうして都萌実は拓朗とひとつ屋根の下、一緒に歌を作ることになり――。 幽霊となった幼馴染みと過ごす最期の日々。ラストは涙、感動の物語!
  • 星に願いを
    値引きあり
    4.2
    1巻1,108円 (税込)
    花実母娘のルーツとなる祖母の壮絶な人生譚。  花実は中学三年生となった。進路を考える年頃。そして、ほんのり初恋の気配も。そんなある日、花実の母・真千子がひったくりの被害に遭う。その事件から、花実は「金」に対しての意識がより強くなり、よりシビアな中三となる。事件の犯人が判明するが、それは予想外のほろ苦い結果に。  そんなある日、見知らぬ女性から祖母タツヨの訃報が届く。以前「太陽はいつもひとりぼっちだ」と言い放ち去って行った祖母。そして、その女性からタツヨの日記を渡される。そこには、暗く辛い昭和を生き抜いてきたタツヨの長い長い凄惨な人生が刻まれていた。それを読んだ花実は・・・・・・。  前半と後半ではまったく違う世界を味わえる作品。本当に二十歳の著者が書いたのだろうか、と驚く展開、描写。著者のまったく新しい一面を見ることが出来る渾身の長編小説です。
  • 星の王子さま
    4.2
    子供のまなざしを借りた大人批判の物語という原著者の意図を見事に日本語化。内藤訳への対抗から新訳がこぞって大人の物語に変えるなか、新定番訳といいうる唯一の訳業。
  • 星の王子さま
    4.4
    砂漠に不時着した主人公と、彼方の惑星から来た「ちび王子」の物語。人の心をとらえて離さないこの名作は、子供に向けたお伽のように語られてきた。けれど本来サン・テグジュペリの語り口は淡々と、潔い。原文の心を伝えるべく、新たに訳された王子の言葉は、孤独に育った少年そのもの。ちょっと生意気で、それゆえに際立つ純真さが強く深く胸を打つ――。「大切なことって目にはみえない」。感動を、言葉通り、新たにする。
  • 「星の王子さま」物語
    3.5
    従来の伝記的事実を丁寧に洗い直し、最新の資料・研究をもとに新たな解釈を提示。作品の物語世界と作者の実人生とが偶然にも重なり合い、その最晩年に美しく見事に結晶する様を描く。
  • 星の子
    3.8
    林ちひろは中学3年生。病弱だった娘を救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込み、その信仰が家族の形をゆがめていく。野間文芸新人賞を受賞し本屋大賞にもノミネートされた、芥川賞作家のもうひとつの代表作。《巻末対談・小川洋子》
  • ほしのこ
    4.0
    1巻1,629円 (税込)
    わたしはひとりじゃない。 夜、見上げれば、わたしには わたしが生まれた あの赤い星の近くの星が見える。 子どもと、かつて子どもだった人へ贈る物語。 芥川賞受賞第一作! 「生きるというのは永遠に巡ってゆく 回ってゆくのだと、流れるイメージの 中でほしのこが可愛く力強く教えて くれました。天ちゃん、カッコイイ。」 のん(女優・創作あーちすと) 【出てくる人】 天――海辺の小屋で暮らす少女。父は大雨の日、山から星に帰ってしまった。 ルル――その冬はじめての雪が降った日、小屋にあらわれた女の子。 飛行機乗り――山に、飛行機が落ちてくる。飛行機乗りは、ケガをしている。
  • 星のしるし
    3.3
    1巻1,017円 (税込)
    世界はしるしに満ちていて、もろく、美しい――。『春の庭』で第151回(2014年上期)芥川賞を受賞した柴崎友香の傑作! 30歳を目前にした会社員・果絵と、その恋人、友人、同僚、居候らが大阪の街を舞台に織りなすゆったりとしたドラマ。祖父の死、占い、ヒーリング、UFO、宇宙人……。日常の中にごくあたりまえにあるいくつもの見えない「しるし」が、最後に果絵にひとつの啓示をもたらす。繊細で緻密な描写力によって、世界全体を小説に包みこむ方法を模索してきた、純文学の世界で最も注目される作家の集大成的作品です。
  • 星の塔
    4.1
    螺旋(らせん)が屋上まで続き、今度はその道と入れ子のような下りの螺旋に変わる。珍しい造りだが世の中に皆無というものでもない。実際に会津若松の飯盛山にはおなじ構造の『さざえ堂』と呼ばれる塔が現存している。──(本文より) 山奥の村の古い時計塔、そこに住む古風な令嬢に隠された秘密をめぐる表題作ほか、「寝るなの座敷」「花嫁」「子をとろ子とろ」「蛍の女」「猫屋敷」「首継ぎ御寮」と、現代に甦る東北地方の怖くて甘美で不思議な七つの話。
  • 星の時
    4.3
    地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きなタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった――。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。
  • 星の涙
    4.7
    感情表現が苦手な高2の理緒は、友達といてもどこか孤独を感じていた。唯一、インスタグラムが自分を表現できる居場所だった。ある日、屈託ない笑顔のクラスメイト・颯太に写真を見られ、なぜかそれ以来彼と急接近する。最初は素の自分を出せずにいた理緒だが、彼の飾らない性格に心を開き、自分の気持ちに素直になろうと思い始める。しかし颯太にはふたりの出会いにまつわるある秘密が隠されていた…。彼の想いが明かされたとき、心が愛で満たされる。
  • 星のふる里
    4.0
    夫・浩一が失踪した。安定した日常に身を任せつつも「夫に女がいるのではないか」と疑いはじめた矢先の出来事だった。事故か、計画的な蒸発か? 妻・耀子がわずかな痕跡を追うと、愛人・眉村理枝の存在にたどりつく。愛人の存在にショックをうける耀子だったが、女同士の奇妙な連帯感が生まれ、浩一を探して理枝はギリシア、トルコへと飛んだ。女性心理の機微と夫婦関係の脆さを赤裸々に描き、ミステリー・ロマンの新しい方向を示した意欲作。
  • 星の見える家
    3.2
    安曇野で一人暮らしをする佳代子。病気がちの弟のため、家族で引っ越し、ペンションを始めたのだが、体調が回復した弟が東京の高校に進学したことを機に、家族はゆるやかに崩壊していく。一人になった佳代子は、ペンションをやめべーカリーを始めるのだが、そこにはある秘密が……(表題作)。再び生きることを目指す女性の恐怖と感動を描く、オリジナル短編集!
  • 星のように離れて雨のように散った
    3.8
    孤独をおぼえる人に光射す物語 小学生の頃に失踪した父をモデルにした創作小説と宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を修士論文に選んだ大学院生の私。賢治の未完の物語に導かれるように、私は押し込めていた過去の自分と向き合っていく。 そして結婚を前提に同棲を望む恋人の亜紀との関係に息苦しさを覚え始め……。 迷いや痛みを抱えるすべての人に光射す傑作小説。 解説・柴崎友香 ※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 星降るシネマの恋人
    4.7
    あの人と私をつなぐのは、80年前の一本の映画。 丘の上のミニシアター「六等星シネマ」で働くことが唯一の生き甲斐の22歳の雪。急な閉館が決まり失意に暮れていたある夜、倉庫で見つけた懐中時計に触れて気を失う。目覚めたのは1945年。しかも目の前には、推しの大スター三峰恭介が! 彼の実家が営む映画館で働くことになった雪は、恭介の優しさと誠実さに惹かれていく。しかし、雪は知っていた。彼が近いうちに爆撃で亡くなる運命であることを――。 号泣必至の恋物語と、その先に待ち受ける圧巻のラスト。 『キミノ名ヲ。』著者が贈る、新たなるタイムトラベルロマンス。
  • 星降る楽園でおやすみ
    3.2
    午後六時十分、横浜にある無認可保育室に二人組の男が押し入り、園長の早紀とともに五人の子どもが人質に取られてしまう。身代金は一人五百万円、期限は夜中の十二時。早紀は共謀者の存在に疑心暗鬼になり、人質家族はそれぞれの手段で我が子救出を試みるが、事態は思わぬ方向に展開していく。家族の絆を問う緊迫の六時間!
  • 星へ落ちる
    3.6
    彼には同棲している男がいる。私は彼が来てくれた時に迎え入れればいいだけで、彼を望む権利などない―(『星へ落ちる』)。彼の彼氏に嫉妬する『私』、彼に女の影を感じて怯える『僕』、出て行った彼女を待ち続ける『俺』。相手を愛おしいと思えば思うほど、不安で押し潰されそうになってやり場のない感情に苦しんでしまう男と女と男を、それぞれの視点から描き出した切ない恋愛連作短編集。
  • 星々たち 新装版
    値引きあり
    3.7
    人生の闇と光を炙り出す。桜木ワールドを凝縮した傑作 奔放な実母・咲子とも、二度目の結婚で産んだ娘・やや子とも生き別れた塚本千春という女。 昭和から平成へと移りゆく時代、血縁にとらわれず、北の大地をさすらう千春は、やがて現代詩の賞を受け、作家を夢見るが……。 千春の数奇な生と性、関わる人々が抱えた闇と光を、研ぎ澄まされた筆致で炙り出す珠玉の九編。直木賞作家・桜木紫乃の真骨頂! 新井見枝香さん(エッセイスト・踊り子)激賞! 「桜木紫乃は、その小説にどうしても必要な言葉しか残さない。だから私は、一言一句漏らすまいと、かじり付くようにして読む。」
  • 星々の舟
    3.9
    家族だからさびしい。他人だからせつない──禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄と、いじめの過去から脱却できないその娘。厳格な父は戦争の傷痕を抱いて──平凡な家庭像を保ちながらも、突然訪れる残酷な破綻。性別、世代、価値観のちがう人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ瞬き、輝きながら「家」というひとつの舟に乗り、時の海を渡っていく。愛とは、家族とはなにか。03年直木賞受賞の、心ふるえる感動の物語。
  • 捕食
    3.8
    蘭の花に擬態するハナカマキリみたいに、まぎれ込んでしまったほうがいい、捕食者に気づかれないように。そう言って、いづみはするりとトラウマを抱えた真尋の心に入り込んできた。彼女と一緒なら、自分は変われる。いづみに憧れ、彼女のようになりたいと願ったのに……。あなたは誰? なんのために私に近づいてきたの? 不安に駆られ、いづみの過去をたどっていくと、何人もの女が、彼女の周りで姿を消していた――。真相に迫る真尋は、ついに彼女のおぞましい姿を目にしてしまう。『強欲な羊』『ゴーストフォビア』を凌駕する、戦慄のサスペンス。
  • 捕食
    3.0
    就職活動に失敗し、レストランの契約社員として働く輝は、ある日、年下の上司からカードスキミングを指示される。解雇を恐れ、心を無にしてそれを実行するが、愛人の雪と来店した常連客・黒川に見破られてしまう。罪を着せられ、解雇を告げられた輝に、黒川が誘いかける。自分の運営団体「ライフキュアセンター」で働かないか、と。それが、地獄の始まりだった――。現代社会の歪みに落ち込んだ者たちの末路とは。傑作長編!
  • 星読島に星は流れた
    3.6
    天文学者サラ・ディライト・ローウェル博士は、自分の住む孤島で毎年、天体観測の集いを開いていた。ネット上の天文フォーラムで参加者を募り、招待される客は毎年、ほぼ異なる顔ぶれになるという。それほど天文に興味はないものの、家庭訪問医の加藤盤も参加の申し込みをしたところ、凄まじい倍率をくぐり抜け招待客のひとりとなる。この天体観測の集いへの応募が毎年驚くべき倍率になるのには、ある理由があった。孤島に上陸した招待客たちのあいだに静かな緊張が走るなか、滞在三日目、ひとりが死体となって海に浮かぶ――奇蹟の島で起きた殺人事件を描く、俊英会心の長編推理!
  • 星をつなぐ手 桜風堂ものがたり
    4.4
    桜野町にある桜風堂書店を託され、仲間たちとともに『四月の魚』をヒットに導いた月原一整。しかし地方の小さな書店だけに、人気作の配本がない、出版の営業も相手にしてくれない、などの困難を抱えることに。そんな折、昔在籍していた銀河堂書店のオーナーから受けた意外な提案とは。そして桜風堂書店を愛する人たちが集い、冬の「星祭り」の日に、ふたたび優しい奇跡が巻き起こる。『桜風堂ものがたり』感動の続編。
  • 星を拾う男たち
    3.5
    1963年に第2長編『死の内幕』を上梓した天藤真は、第3長編『鈍い球音』が刊行される71年までの8年間、中短編のみを発表することになる。4時起きで仕事に向かう勤勉な拾い屋コンビが出くわした朝一番の収穫は、二階屋の窓から落ちてきた死体だった――表題作「星を拾う男たち」のほか、旧〈宝石〉終刊号を飾った“史上最も完全な予告殺人”を描く「極楽案内」や、シリーズキャラクターのひとり、中央探偵社の仙石達子部長が登場する「密告者」「重ねて四つ」など、短編集成2巻目となる本書には、63年~66年発表の11編を収める。【収録作】「天然色アリバイ」「共謀者」「目撃者」「誘拐者」「白い火のゆくえ」「極楽案内」「星を拾う男たち」「日本KKK始末」「密告者」「重ねて四つ」「三匹の虻」
  • 聖母 ホスト・マザー
    3.9
    愛する夫の赤ちゃんが欲しい。なのになぜ。美沙子がガンの治療で子宮を失ったのは、まだ三十歳になる前。壮絶な喪失感と赤ちゃんへの想いは、やがて、美沙子とその家族を思いがけない選択の連続に追いこんでいく。代理出産は罪なのか。誰が代理母を引き受けるのか。ひとつ選択するごとに悩み、答えを探しつづける美沙子たち。ベストセラー『感染』の著者が描くヒューマンサスペンスの傑作!

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  • 細長い場所
    3.8
    1巻2,200円 (税込)
    個であることをやめるとき――名前も記憶も肉体も失って、気配や残存となったわたしたちの心は最後に誰と、どんな旅をするのか。生と死のあわいに見る、懐かしいのに不思議な風景。
  • ほたるいしマジカルランド
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    大阪の北部に位置する蛍石市にある老舗遊園地「ほたるいしマジカルランド」。「うちはテーマパークではなく遊園地」と言い切る名物社長を筆頭に、たくさんの人々が働いている。アトラクションやインフォメーションの担当者、清掃スタッフ、花や植物の管理……。お客様に笑顔になってもらうため、従業員は日々奮闘中。自分たちの悩みを裡に押し隠しながら……。そんなある日社長が入院したという知らせが入り、従業員に動揺が走る。
  • 螢川・泥の河
    4.1
    1巻572円 (税込)
    土佐堀川に浮かんだ船に母、姉と暮らす不思議な少年喜一と小二の信雄の短い交流を描いて感動を呼んだ太宰治賞受賞の傑作「泥の河」。北陸富山の春から夏への季節の移ろいの中に中三の竜夫の、父の死と淡い初恋を螢の大群の美しい輝きの中に描いた芥川賞受賞の名編「螢川」。
  • 蛍たちの祈り
    4.1
    1巻1,899円 (税込)
    蛍が舞う夏祭りの夜──山間にある小さな町に暮らす中学生の坂邑幸恵と桐生隆之は、生きるために互いの秘密を守り合うことを決めた。それから十五年後、大人になった幸恵と隆之の予期せぬ再会が、家族や友人、町の人々の人生に大きな影響を与えていく。明かせぬ秘密を抱え、思い描いた道のりではなかった。それでも、この小さな光が照らす世界を大切に生きたい。一人一人のささやかな祈りを描いた、心震える傑作小説。
  • 蛍の森
    4.3
    ある者は朝食を用意している最中に、或いは風呂を沸かしたまま、忽然と姿を消した。四国山間部の集落で発生した老人の連続失踪事件。重要参考人となった父に真相を質すべく現地に赴いた医師は、村人が隠蔽する陰惨な事件に辿り着く。奇妙な風習に囚われた村で起る凶事。理不尽な差別が横行した60年前の狂気が、恨みを増幅して暴れ出す――。ハンセン病差別の闇を抉る慟哭の長編小説。
  • 北海で殺そう(電子復刻版)
    4.0
    トラベルライターの瓜生慎は身重の妻真由子と取材中、文英社編集局長の堂本に呼び戻された。堂本の娘百合が友達の天城香と家出したというのだ。BFとの交際に反対された香に同情しての家出だが、書置きで心中をほのめかしていた。『あおば』で上野を発った慎は、二人を追って青森から北海道へ渡り、道内各地を駆け巡る。やがて慎は二人の少女の家出に絡む連続殺人事件に巻き込まれ、てんやわんや……。

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  • ホテル・アイリス
    3.8
    染みだらけの彼の背中を、私はなめる。腹の皺の間に、汗で湿った脇に、足の裏に、舌を這わせる。私の仕える肉体は醜ければ醜いほどいい。乱暴に操られるただの肉の塊となった時、ようやくその奥から純粋な快感がしみ出してくる…。少女と老人が共有したのは滑稽で淫靡な暗闇の密室そのものだった――芥川賞作家が描く究極のエロティシズム!
  • ほとけさまと心が「ほっこり」温まるお話
    5.0
    心が癒されると、人にも自分にもやさしくなれます。先行きが見えない毎日に戸惑ったり……、いいことやうれしいことを心の底から味わえなかったり……。そんな、なかなか「ひと息」がつきにくい私たちをスーッとラクにしてくれる「ちょっといいお話」が、ほとけさまのまわりには、たくさんあります。さあ、少しだけ心のリラックス、してみませんか。「なんだかいつもツイていない」「私ばっかりどうして?」と思ったら……◎心のざわつきが簡単に止まる方法◎「ガタピシ(我他彼此)」するのが人間関係だから……◎幸せに生きるために必要な「四つの食事」◎仏教でいう「我慢」という言葉からわかること◎「人生を変えるチャンス」は誰からもたらされる?ほとけさまからの「上手に生きるアドバイス」をぜひ受け取ってみてください。

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  • ほとけの心は妻ごころ
    3.0
    家ではよくしゃべるが外ではおとなしい夫。勘定に細かく、会社でのあだ名は「カンコマ」。中年にもなって美貌が自慢で妻を野獣呼ばわり。オロカな夫を見つめる妻の日常を、鋭い筆致とユーモアで描く10編。
  • 不如帰
    3.7
    「ああ辛い! 辛い! もう――もう婦人(おんな)なんぞに,生まれはしませんよ.」日清戦争の時代,愛し合いながらも家族制度のしがらみに引き裂かれてゆく浪子と武男.明治31-32年発表,空前の反響をよんだ徳冨蘆花(1868-1927)の出世作は,数多くの演劇・映画の原作ともなり,今日なお読みつがれる.改版(解説=高橋修)

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  • ほとんど記憶のない女
    4.1
    「とても鋭い知性の持ち主だが、ほとんど記憶のない女がいた」 わずか数行の箴言・禅問答のような超短編から、寓話的なもの、詩やエッセイに近いもの、日記風の断章、さらに私小説、旅行記にいたるまで、多彩で驚きに満ちた〈異形の物語〉を収めた傑作短編集。カウボーイとの結婚を夢みている自分を妄想する「大学教師」、自分の料理を気に入らない夫の好みを記憶を辿りながら細かく分析していく「肉と夫」、思考する〈私〉の意識とメモをとる〈私〉の行為を、まったく主語のない無機質な文体で描く「フーコーとエンピツ」他、全51編を収録。「アメリカ小説界の静かな巨人」デイヴィスの、目眩を引き起こすような思考の迷路や言葉のリズム、また独特のひねくれたユーモアは、一度知ったらクセになる。
  • 歩道橋の魔術師
    4.2
    1979年、台北。中華商場の魔術師に魅せられた子どもたち。現実と幻想、過去と未来が溶けあう、どこか懐かしい極上の物語。現代台湾を代表する作家の連作短篇。単行本未収録短篇を併録。
  • ほどける骨折り球子
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    自分の「弱さ」と「強さ」に後ろめたさを抱く男女の"守りバトル"、その結末は?芸能界でも活躍中の新鋭作家・長井短の傑作小説集! 映画現場の「見えない存在」を描く「存在よ!」併録。
  • 火床より出でて
    値引きあり
    3.8
    鬼才が放つ恐るべきハードボイルドミステリ! 誘拐されて殺された目も鼻もない子供。彼は黒い山肌を這い登ってゆく。誰も待つことのない賽の河原をさまよいつづける――。 男は大きな夢を持っていた。それは、殺人事件の加害者の心の暗部に直接働きかけるケア・センターづくり。しかし、その慈愛に満ちた男はいったいどこに消えてしまったのか。 彼との再会を願う殺人犯の娘のため、探偵は過去の闇へと分け入る。そして、すでに解決したと思われた事件は、探偵の前に驚くべき異なった貌を現わす。 コミック界の鬼才が、ミステリに挑戦して大きな反響を呼んだ傑作、待望の文庫版を電子化! 『追憶の夜』を改題のうえ、加筆改稿して新たに世の中に問う問題作。 著者プロフィール 山上たつひこ(やまがみたつひこ) 1947年徳島県生まれ。70年、ポリティカルフィクション「光る風」。72年、ギャグ作品の「喜劇新思想体系」。74年、「がきデカ」。87年、初の短篇小説「カボチャ通り」を発表。

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  • 骨、家へかえる
    5.0
    帰る家を探し続ける智子、駆け抜ける俊敏な馬を見落としてしまう陽平、午後4時の只中に立ち尽くす詩子、電気椅子に座り死刑執行を待つ滝也。『灰の水曜日』のまま静止した世界、生きていく中で感じる差異。男女四人が憂い哀しむ心情を抱きながら大きく、そしてゆっくりと交錯していく。中原中也賞等数多くの受賞歴を持つ詩人が美しい文体を用いて描く純文学。
  • 骨と作家たち
    3.6
    著名な作家でもあった大学教授が悲劇的な死を遂げてから25年。その追悼式がひらかれる前日、教授の教え子たちが大学の施設に宿泊することになった。かつて作家を志し、教授の下で創作に鎬を削った彼らが旧交を温めるなか、激しくなっていく吹雪。ある部屋のベッドではカラスの死骸が発見され、ベストセラーを生んだ同窓生のひとりは姿を見せようとしない。そして翌朝、階段の下で首の骨を折った死体が見つかり──。実力派作家がミステリファンの心をくすぐるあの設定を、練達のテクニックで描く傑作!/解説=三橋曉
  • 骨と肉
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    臼原市で死体遺棄事件が起きた。被害女性の遺体は強姦の跡があっただけでなく、身体の一部が切り取られており著しく傷つけられていた。数日後、ふたたび臼原署管轄内で女性が惨殺遺体で発見される。捜査本部に参加する千葉県警本部の刑事・八島武瑠はある事件を思い出していた。二十年前に三鷹で起きた連続女性遺体遺棄事件。今回と同じく遺体はひどく損傷し、彼女たちの容姿も似通っていた。捜査をすすめる武瑠に、従弟の願示が急に接近してくる。彼は独自に調べるうちに、真相に至ったと話す。二十年前の事件の犯人は亡くなった双子の弟で、いま起こっている事件の犯人はその模倣犯だ――武瑠の周囲に暗雲が垂れ込み始める。すべて根源は、壊れかけた家族にあった。 『死刑にいたる病』などで注目の作家が描くサスペンスミステリー。
  • 骨を彩る
    4.0
    十年前に妻を失うも、最近心揺れる女性に出会った津村。しかし罪悪感で喪失からの一歩を踏み出せずにいた。そんな中、遺された手帳に「だれもわかってくれない」という妻の言葉を見つけ……。彼女はどんな気持ちで死んでいったのか――。わからない、取り戻せない、どうしようもない。心に「ない」を抱える人々を痛いほど繊細に描いた代表作。
  • 骨を弔う
    値引きあり
    3.8
    30年前、本当は何を埋めたんだろう。  謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。  しかし、それは記事の発掘場所とは明らかに異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。最初は訝しがっていた哲平も、次第に彼の話に首肯し、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息がわからないなか、事態は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。 ※この作品は過去に単行本版として配信した『骨を弔う』の文庫版です。
  • 骨ん中
    値引きあり
    3.0
    「ちょんまげぷりん」作者デビュー作を電子化! バブル崩壊後の94年、日本海に面する東北の地方都市・岩館で大きな影響力を誇る川戸建設会長・川戸英太郎は、ゴルフ場開発に伴う暴力団系企業への多額の不正な債務保証での特別背任容疑の渦中にいた。さらに、逮捕直前には、息子で社長の英介が自殺するという最悪の事態を迎えたが、英太郎は表情を変えることなく、嫌疑をすべて認め、裁判は淡々と進んでいった。 有罪判決が下り、すべてを失ってなお、心に平明を宿しているようにみえた英太郎は、やがて静かに朽ちていった。しかし――。すべてが結末を迎えたに見えた8年後の02年冬、この事件を静かに追い続けていた東日新聞社社会部記者・宮浦弘樹は、英太郎の死亡記事を地方紙の片隅に偶然見つけたことから、物語は大きな転調を迎え、重厚な三代にわたる一族の“血の物語”を呼びさます。

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  • 焔(新潮文庫)
    3.5
    焔を囲んだ人達が、それぞれの身に起こったことを語り出す――。近隣諸国と武力衝突の危険性が高まるなか、人々が“あること”を始める「ピンク」。突然泣き出してしまう“謎の病”が大流行する「眼魚」。南米やアフリカなど各地から集まった力士が頂点をめざす「世界大角力共和国杯」。祈りや驚嘆、希望など様々な思いを込めて語られた九つの物語は、最後に大きく燃え上がる。谷崎潤一郎賞受賞作。
  • 炎の色 上
    3.8
    1927年、パリ。銀行家の父を亡くしたマドレーヌは、その莫大な遺産を相続する。しかし、その地位を狙う者は多かった。裏切りと詭計に遭いながらも、彼女は闘い生き抜こうとするが。ゴンクール賞受賞作『天国でまた会おう』三部作、一気読み必至の第二作登場!
  • 炎の陰画
    4.0
    1巻550円 (税込)
    昭和二十年三月十日、空襲の劫火をくぐりぬけた戦災孤児の健は、いつしかすべてをなめつくす美しい炎の妖しい魅力にとり憑かれていた……。戦争の傷痕を背負った人間の哀しみと異常な心理を描く表題作、夜になると家族が次々に箪笥に上って座りこむ、能登の民話にヒントを得た奇譚「箪笥」ほか、摩訶不思議な世界への扉を開く異色短篇「白鳥の湖」「森の妹」「ちゃあちゃんの木」「逃げる」「散歩道の記憶」を収録。自らの体験を背景に据えて、短篇の名手が紡ぐ妖(あやか)しの世界。
  • 炎 の 女
    3.0
    私をこんな女にしたあの女、初恵が憎い――日陰の青春に悩む女・律子にきざした殺意。この殺意は仲の冷めきった初恵の夫・直樹の計画と合致した。ベッドで交わされた妄想は現実となり、殺人は成功。しかし、律子は何者かに襲われ、大火傷を負う。続いて起こる連続殺人? そして現場に残る〃ミツコ〃の香り……。 検事・霧島三郎が、人間心理の深淵に挑む。
  • 炎より熱く
    3.3
    真志歩は、大学を卒業し医療事務の仕事に就いたばかり。知り合いの刑事から、入退院を繰り返す患者を探るよう頼まれる。保険金詐欺を疑っているようだ。実態をつかめぬうち、患者と同じ雑貨店に勤める女性が転落死する。事故か殺人か? 今度は店のオーナーに接触を試みるが……。DV、詐欺、セクハラ、殺人など複雑な問題の渦中で真志歩は──。情念が生み出す世界を描くヒューマンミステリー。
  • 焔火
    3.9
    1巻1,562円 (税込)
    昭和初期の東北の寒村で貧しい狸とりの息子として、侘しい暮らしを送る男。肺病の家系にあり、村八分にされている。そんな彼の心の慰めは、おミツという村の女だった。盗人の家に生まれ、差別さて続けたおミツと男は惹かれあう。しかし、あるとき村長の息子たちに捕らえられ、おミツは殺され、男は村長の息子等を殺して、命からがら生まれた村を離れる。自然の中でつかの間の幸せを味わう男に迫る追っ手の魔の手。彼の運命はいかに
  • ホモサピエンスの瞬間
    3.0
    1巻1,119円 (税込)
    介護施設に毎週、マッサージ治療の機能訓練に通う主人公の鍼灸師。五十山田さん(仮名)のひどい首凝りをほぐすうちに浮かび上がる、日中戦争の記憶とは――? ホモサピエンスとは、人間の、人間らしさを脱ぎ捨てた姿。 「還ってしまっていいのですか? 人のかたちをした獣に」と呼びかける 幻の少女の声。 ユーモアと軽快さを武器に、異文化間の緊張をやわらげようとする試み。 整体で身体の記憶と歴史を探る、第154回芥川賞候補作!
  • ホリデー・イン
    3.9
    1巻509円 (税込)
    「初めまして、お父さん」。 元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の登場で一変! 思いもよらず突然現れた息子と暮らすことになった大和は、宅配便会社「ハニー・ビー・エクスプレス」のドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続。 宅配便会社の仲間や、ホストクラブ経営者のおかま・ジャスミン、ナンバーワンホストの雪夜らも巻き込んでの、大騒動を描いた『ワーキング・ホリデー』が刊行されたのは2007年。その後の大和と進の物語を書いた『ウィンター・ホリデー』が2012年、同年には『ワーキング・ホリデー』が映画化され、文庫も含め「ホリデー」は人気シリーズへと成長。 本書には親子の物語ではなく、彼らを取り巻く人々の物語、いわば「ホリデー」シリーズの外伝ともいえる6つの短編が収録。 1 「ジャスミンの部屋」 …… ジャスミンが拾った謎の中年男の正体は? 2 「大東の彼女」 …… お気楽フリーターの大東の家族には実は重い過去があった 3 「雪夜の朝」 …… 完璧すぎるホストの雪夜にだってムカつく相手はいるんだ! 4 「ナナの好きなくちびる」 …… お嬢さまナナがクラブ・ジャスミンにはまった理由 5 「前へ、進」 …… まだ見ぬ父を探し当てた小学生の進の目の前には―― 6 「ジャスミンの残像」 …… ヤンキーだった大和とジャスミンの出逢いの瞬間 ハートウォーミングな6つの物語。 解説・藤田香織
  • ほろびぬ姫
    3.5
    両親を事故で失くしたみさきは19歳で美術教師の夫と結婚した。それから4年。あなたはあなたが連れてきた――嵐の晩、彼女の前にふたりの「あなた」があらわれる。夫が、長い間音信不通だった双子の弟を探してきたのだ。混乱するみさきに、僕はもうすぐ死ぬんだ、と告げる夫。衰弱していく兄になりかわるように、その存在感を徐々に増していく弟。眩惑的な文体で綴る愛のサスペンス。
  • 滅びのモノクローム
    3.4
    CM制作者・日下(くさか)が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!? 第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。(講談社文庫)
  • 滅ぼす 上
    3.7
    謎の国際テロが多発するなか、2027年フランス大統領選が行われ、経済大臣ブリュノと秘書官ポールはテレビタレントを擁立する。社会の分断と個人の幸福。フランス発の大ベストセラー。
  • ホロー荘の殺人
    3.9
    アンカテル卿の午餐に招かれたポアロを待っていたのは、血を流している男と、その傍らでピストルを手にしたままうつろな表情をしている女だった。それは風変わりな歓迎の芝居でもゲームでもなく、本物の殺人事件だった! 恋愛心理の奥底に踏み込みながらポアロは創造的な犯人に挑む。

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  • 本格小説(上)(新潮文庫)
    完結
    4.4
    全2巻825~924円 (税込)
    ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。
  • 本格ミステリ漫画ゼミ
    3.0
    個性的な名探偵や謎解きをビジュアルで描く本格ミステリ漫画は、多くのミステリ作家やファンを育ててきた。その歴史を概観し、魅力的な作家と作品を紹介することが本書の目的である。 乱歩作品、ホームズ、ルパンなどのコミカライズから、『金田一少年の事件簿』『名探偵コナン』『Q.E.D.証明終了』『スパイラル~推理の絆~』『DEATH NOTE』などオリジナルまで。ミステリ漫画はこんなにも面白い! 『Webミステリーズ!』に連載されたコラムを大幅に加筆・改稿。本格ミステリ大賞受賞の書評家が贈る、ミステリ漫画史を辿る史上初のブックガイド!
  • 香港陥落
    3.8
    1巻1,881円 (税込)
    1941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた―― 元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞のダブル受賞作『名誉と恍惚』を凌ぐ、傑作長篇。
  • 香港・濁水渓 増補版
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    「類稀なる傑作。私たちの甘さを根底から容赦なく揺さぶってくる」(東山彰良氏「解説」より) 金だけだ。金だけがあてになる唯一のものだ――。 戦後まもない香港で、故郷を捨てた台湾人たちがたくましく生き抜く姿を描き、一九五六年、外国人初の直木賞受賞作となった「香港」。日本統治と国民党の圧政のもと、ある台湾人青年が味わった挫折と虚無を主題とする「濁水渓」。著者の青春時代が結晶した代表作に、作家デビュー当時を回顧した随筆「私の見た日本の文壇」を増補した新版。〈解説〉東山彰良
  • 香港の甘い豆腐
    値引きあり
    3.8
    初めて訪れた香港で知る、私の出生の秘密。 学校に行っていないことが母親に発覚し、厳しく詰問されていた女子高生の彩。その母親との諍いの最中に、うっかり口にした、「どうせ父親も知らないから」という言葉がきっかけで、母親は突然、半ば強引に彩を香港へと連れ出す。どうやら彩の父親はいま香港にいるらしい。生まれてからこのかた彩には父親という存在の影すらなかった。自分がうまくいかないことの全ては、そのせいではないかと思っていた。頭が悪いのも、溌剌としていないのも、夢がないのも、希望がないのも、全部。とはいえ父親に会いたいとは一度も思ったことがなかった。そんな彩の気持ちも知らない母親が、彩に唐突に訊く。「懐かしい感じ、する?」「するわけないじゃん、香港になんか来たことないのに」。すると母親は「遺伝子には町の記憶は入ってないのね」と思いもかけないことを口にした。もしかして、私の父親は日本人ではないのだろうか、香港の人? そう疑問に感じ動揺する彩だったが、熱気と活気に溢れる香港の街、そして力強い響きを持つ広東語に惹かれるうちに、少しずつ気持ちがほどけていく。

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  • 本性
    3.7
    他人の家庭に入り込んでは攪乱し、強請った挙句に消える正体不明の女〈サトウミサキ〉。別の焼死事件を追っていた刑事の元に15年前の名刺が届き、刑事たちは過去を探り始め、ミサキに迫ってゆくが…。
  • 本心 分冊版 プロローグ/第一章 <母>を作った事情
    無料あり
    3.0
    1~3巻0円 (税込)
    【『本心』分冊版 プロローグ/第一章 <母>を作った事情(全14巻)】 愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか? 『マチネの終わりに』『ある男』に続く、平野啓一郎 感動の最新長篇! 「常に冷静に全てを観察している賢い主人公の感情が、優しくそして大きく揺れるたび、涙せずにはいられない。」── 吉本ばなな 「心配だっただけでなく、母は本当は、僕を恥じていたのではなかったか?」 ロスジェネ世代に生まれ、シングルマザーとして生きてきた母が、生涯隠し続けた事実とは── 急逝した母を、AI/VR技術で再生させた青年が経験する魂の遍歴。 ◆ 四半世紀後の日本を舞台に、愛と幸福の真実を問いかける、分人主義の最先端。 ◆ ミステリー的な手法を使いながらも、「死の自己決定」「貧困」「社会の分断」といった、現代人がこれから直面する課題を浮き彫りにし、愛と幸福の真実を問いかける平野文学の到達点。 ◆ 読書の醍醐味を味合わせてくれる本格小説! 【あらすじ】 舞台は、「自由死」が合法化された近未来の日本。最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、「自由死」を望んだ母の、<本心>を探ろうとする。 母の友人だった女性、かつて交際関係のあった老作家…。それらの人たちから語られる、まったく知らなかった母のもう一つの顔。 さらには、母が自分に隠していた衝撃の事実を知る── 。
  • 本日はコンビニ日和。
    3.7
    大好きなすみればあちゃんが、1年前死んだ――。純平が住む小さな町・虹色町には、何でも揃うコンビニがある。お店を作ったのは、町の人気者だった純平の祖母・すみればあちゃんだ。そんなばあちゃんが残したのは、18歳の純平をコンビニオーナーにするという遺言だった。自信のないままオーナーになった純平だが、個性豊かなスタッフとお客に囲まれ働くうち、すみればあちゃんの想いを知ることになり……。切なくて温かい、こもれびの物語。
  • 本日はどうされました?
    3.5
    E病院で入院患者の連続不審死が発生。噂を聞きつけた週刊誌のフリー記者は、独自に調査を始める。同僚への聞き込みの結果、疑いは一人の女性看護師に。コミュニケーションが苦手で不器用。院内では問題児だった彼女。だが、証言者たちの供述に記者は違和感を覚える……。誰もが表と裏の顔を持っている。何が真実で何が嘘なのか。集団社会に潜む人間の悪意を描く長編ミステリー。
  • 本日は悲劇なり
    4.0
    名門女子高の校内で自殺した少女。彼女の死の謎を追及するTVリポーター。そこには悲しい真実が隠されていてーー。赤川次郎の真骨頂、切ない中編ミステリーを2編収録。
  • 本日もセンチメンタル
    5.0
    成屋詩織は17歳。とってもセンチで感激屋。「死ぬ前に、思いきり甘いものが食べたい」という犯人の引き起こした強盗事件に巻き込まれ、なぜかその妻・啓子と赤ん坊を引きとることに…。ところがその親子が次々に蒸発。なんと啓子は暴力団の娘だった! 成屋一家は親子をかくまっていると誤解され命を狙われるが、そこに花八木というとぼけた刑事があらわれて、もう大混乱! 感激して泣いてばかりはいられない。さあ詩織、この決着どうつける?
  • 本多正信 家康に天下をとらせた男
    3.0
    「なんとしても、わがあるじに天下をとらせてやりたい。そのためには、あの秀吉に負けない権謀術数を磨かなければ」――正信は最近、ようやくこのことの面白味がわかりかけてきていた。一度は家康に弓を引きながら、許しを得て、ついには家康最大の腹心となった本多正信。類い稀な着想と企画力を武器に、徳川政権の地位を不動のものにした名参謀、その独創的生き方とは!
  • 本と歩く人
    4.2
    老書店員と少女が織りなす現代のメルヒェン 本を愛し、書物とともにあることが生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた九歳の少女と出会い、みずからの閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。 老舗の書店〈市壁門堂〉に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立て、そこで自足している。 ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく…… 歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流、そして思いがけない結末を迎えた後はほのぼのとした読後感に包まれる。読書と文学へのオマージュといえる、いわば現代のメルヒェンのような作品。 二〇二〇年の刊行後、ドイツで一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、六十万部を記録した。現在、三十五か国で翻訳されている。 【目次】 第一章 独立の民 第二章 異邦人 第三章 赤と黒 第四章 大いなる遺産 第五章 言葉 第六章 未知への痕跡 第七章 夜の果てへの旅  謝辞/訳者あとがき
  • 本当にさらさら読める!現代語訳版 泉鏡花 [観念・人世]傑作選
    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    人気アニメ『文豪ストレイドッグス』等にも登場し、知名度抜群の文豪「泉鏡花」だが、実際は、その(大変な美文ながらも)少々歯ごたえのある文体から、多くの挫折者を生み出してきたのもまた事実。 しかし、芥川龍之介らと同時代に大人気を博した、その文学の価値、人情噺の魅力は、現代においても比類がないものがある。 その泉鏡花作品が、本当に読みやすく、味わい深い、白水銀雪氏の現代語訳で、令和の現代に蘇った!  訳文は、秋山稔先生(金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長)が一文一文まで完全監修。 面白くてたまらない、そして切なく心に沁みる、泉鏡花の観念小説・人情噺の世界を、ストレス0で、お楽しみください。泉鏡花入門のための一つの大きな選択肢として――泉鏡花没後80周年記念企画・第二弾。 収録作品:外科室、歌行燈、琵琶伝、清心庵、義血侠血、婦人十一題、若菜のうち/作品解説:秋山稔 ●秋山 稔:金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長 ●白水銀雪:慶應義塾大学大学院博士課程中退(専攻:数学)。システムエンジニア・プロジェクトマネージャー・コンサルタントとして、宇宙分野を中心とする科学技術系システム開発に従事。現在、蓼科にて山暮らし
  • ほんとうに誰もセックスしなかった夜
    値引きあり
    3.0
    至純の愛を描く心ふるえる恋愛小説。 物語は、十年前の展覧会場から始まる。画家の卵である主人公は、そこで初めて「わたしだけの神様」に出会う。二十歳以上年上の彼は額縁職人だった。すぐに〈わたしたち〉は愛しあう。でも、恋は一年しかつづかなかった。そして十年後の再会。〈わたし〉は高校の美術教師になっている。三十八歳。再会はホテルの一室だった。そこでの優しくて官能的な性描写は、ため息が出るほど美しく、嘆賞に価する。 〈わたし〉が唯一気に入っている自作の絵は「夜の街なみ」を描いた風景画だ。「夜の風景は、いかなる光を浴びせられても夜のままなので安定しているし、すべての色を使うには昼よりも夜のほうが描ききれると、わたしは考えている」。その絵を見た高校生の教え子たちはこう感想を述べる――「誰も愛しあわなかった夜みたい」「愛しあうって、どういうこと?」「セックスだろう」「誰もセックスしなかった夜みたい」 物語は、〈わたしだけの神様〉の死、感動的な終結に向かって静かに穏やかにながれていく。
  • ほんとうの空色
    4.1
    貧しい母親と2人暮らしの少年フェルコーは絵が得意だが,絵具を持っていない.ある日,野原の花のしるで青い絵具をつくり,空を描いた少年は,つぎつぎと不思議な出来事にめぐりあう.少年の淡い恋を描く,みずみずしいハンガリーの名作.

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  • ほんとうの花を見せにきた
    4.2
    郷愁を誘う大河的青春吸血鬼小説! 中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま歳を取らない。 マフィアによる一家皆殺しから命を救われた少年は、バンブーとその相棒の3人で暮らし始めるも、 人間との同居は彼らの掟では大罪だった。 禁断の、だが掛けがえのない日々――。 郷愁を誘う計3篇からなる大河的青春吸血鬼小説。 【目次】 ちいさな焦げた顔 ほんとうの花を見せにきた あなたが未来の国に行く 解説・金原瑞人
  • ほんとうはいないかもしれない彼女へ 第1回 本にしたい大賞受賞作
    4.0
    1巻1,188円 (税込)
    「泣ける恋愛映画」の記事をどうしても今晩中に書かねばならないライターの俺が雨の中DVDショップに行くと、そこには目ざす作品を手に取る美しい少女が。不可思議な二面性をもつ彼女との出会いと別れを爽やかに描く、第1回「本にしたい大賞」受賞作!
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)
    3.7
    兄と妹の近親姦から国作りが始まる『古事記』、義母を犯して子を産ませた光源氏が、結局、妻を寝取られるという「不倫の恋」満載の『源氏物語』、セックス相手によって人生が変わる「あげまん・さげまん」神話、男色カップル弥次喜多の駆け落ち旅『東海道中膝栗毛』など、古典文学の主要テーマ「下半身」に着目し、性愛あふれ情欲に満ちた日本人の本当の姿を明らかにする、目から鱗の一冊!(特別対談・まんしゅうきつこ×大塚ひかり)
  • 本と私と恋人と
    4.3
    わたしの大好きな作家のひとり  ――コリーン・フーヴァー 母亡きあと、妹のリビーの面倒を見るため、ノーラは文芸エージェントとして奮闘してきた。冷酷至極で無愛想でツンツンした仕事人間――周囲からはそう評価され、つき合う男性にはフラレてばかりだけど、すべては愛する妹のため。そんなある日、その妹が、三人目の子供を出産する前に休息したいと姉妹だけの田舎町へのバケーションを提案する。つい同意したものの、たどり着いた田舎町のカフェで出くわした男性の姿に声を失った。チャーリー・ラストラ! かつて本を売り込んだとき、剣もほろろに拒絶された相手。だが悪夢はそこで終わらず…… 原題:Book Lovers Amazon.com2022年のベスト・ブック選出! goodreads2022年年間ベスト・ロマンス賞第1位獲得!
  • 本にだって雄と雌があります
    4.2
    本も結婚します。出産だって、します。小学四年生の夏、土井博は祖父母の住む深井家の屋敷に預けられた。ある晩、博は祖父・與次郎の定めた掟「書物の位置を変えるべからず」を破ってしまう。すると翌朝、信じられない光景が――。長じて一児の父となった博は、亡き祖父の日記から一族の歴史を遡ってゆく。そこに隠されていたのは、時代を超えた〈秘密〉だった。仰天必至の長編小説!
  • ほんのかすかな光でも
    3.8
    『ショウコの微笑』『わたしに無害なひと』などで人気を博し、数々の賞を受賞してきた実力派作家の最新短編集! 手をのばし、すれ違う、 二人に差しこむひとすじの光。 人間関係の感情の機微を卓抜した力で描くチェ・ウニョン。 〈書くこと〉を使命とする強い意志。問い直される女性への差別。 【収録作】 大学で研究者を目指す私と女性講師を描く、表題作/基地村での女性殺害問題と校内誌編集部を描く、「役割」/雇用形態の異なる二人の車中での会話を描いた、「一年」/DV問題を扱った、「返信」/「夫と妻と子ども」という「一般家族」を超えた繋がりを描く、「種まき」「伯母さんへ」「消える、消えない」 2018年から2023年までに書かれた中短編全7編。
  • 本の背骨が最後に残る
    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる。一冊につき、一つの物語。ところが稀に同じ本に異同が生じた時に開かれるのが市井の人々の娯楽、「版重ね」だった。「誤植」を見つけるため正当性をぶつける本と本。互いに必死なのはなぜか。誤植と断じられた者は「焚書」、業火に焼べられ骨しか残らないからである。表題作他7編収録。最注目の作家が凶暴な想像力を解放して紡いだ、妖しく美しい悪夢の如き物語たちがここに。
  • 本のない、絵本屋クッタラ おいしいスープ、置いてます。
    3.9
    札幌にある『本のない、絵本屋クッタラ』はインクブルーの三角屋根が目印の、店主・広田奏と共同経営の八木が切り盛りする本屋兼カフェ。メニューは季節のスープセットとコーヒーのみだが、育児に悩んだり、自分の今の立ち位置に迷った客が今日もやってくる。名の通り店に本はないが、奏は静かに耳を傾けると、後日悩みに寄り添う絵本をそっと差し出す。それは時に温かく、時に一読しただけではわからない秘密をもっていて……。
  • 本ボシ
    値引きあり
    3.5
    河原で少女の全裸死体が発見されて、初めて捜査本部に詰めることになった一杉研志。目撃情報から浮かび上がったのは、とかく噂の絶えない小学校教師。その不敵な容疑者が取調官の説得に落ちた瞬間、事件は解決した……。しかし2年後またもや起きた少女殺害事件に、研志の過去までが甦る。『図地反転』改題。(講談社文庫)
  • 本物の読書家
    3.8
    書物への耽溺、言葉の探求、読むことへの畏怖。 群像新人文学賞受賞作『十七八より』で瞠目のデビューを遂げた、 新鋭にして究極の「読書家作家」乗代雄介による渾身の中編集、ついに文庫化。 表題作のほかに「未熟な同感者」を収録。
  • 本屋さんのダイアナ
    4.5
    私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。
  • 奔流の海
    4.0
    人は運命に抗うことができるか? 1968年、後に「千里見の七夕崩れ」とよばれる大型台風による土砂崩れで、町は多数の死者・行方不明者を出した。 20年後、同じ町の旅館の娘・清田千遥は、東京からやってきた大学生・坂井裕二と出会う。裕二はなぜか夜ごと町を徘徊していた―― 激流に飲まれた運命がやがて大きな感動へとたどり着く。 『代償』『悪寒』のベストセラー作家・伊岡瞬史上、 最も残酷で美しい青春ミステリー! Apple Books Store 2022年上半期ベストブック(ミステリー部門) ※この電子書籍は2022年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に
    3.5
    人気シリーズ「心霊探偵八雲」の中学時代のエピソード『真夜中の図書館』、物語が禁止された国に生まれた子どもたちの冒険『青と赤の物語』など、小説が愛おしくなる8編を収録。旬の作家による本のアンソロジー。
  • ホーム アウェイ
    4.0
    都心から離れた郊外で、念願のマイホームを手に入れた鶴川一家。初めは豊かな自然に囲まれ満足していたが、すぐに何かがおかしいことに気づく。ごみの収集がこない。テレビも映らない。バスも通っていない。しかも、住民は何故か老人ばかり。この完全な陸の孤島で、一家は恐怖の陥穽に嵌りこんでいく――。現代の病、人間の闇を描破したサスペンス・ホラー。
  • ホームズと推理小説の時代
    4.0
    舞台はヴィクトリア朝のロンドン、拡大鏡を片手に元軍医のワトソンとともに活躍した鷲のような鋭い目、細身で寡黙な探偵。そう、彼の名前はシャーロック・ホームズ。登場以来時代を超え全世界を魅了し続けてきたのは、なぜか? その疑問をもとに推理小説がどのように誕生し、黄金時代を迎えていったのかをホームズを起点に丹念に辿る。本書はその歴史、基礎知識を交えながら、イギリス、アメリカ、そして日本の推理小説を概観し、正当な評価を与えるべく英文学者、愛好家の視点から考察する。推理小説を愛する多くの読者に捧げる一冊。書き下ろしオリジナル作品。
  • ホームドアから離れてください
    3.3
    親友のコウキがマンションのベランダから飛び降りた。そして、僕は学校に行くのをやめた。引きこもっていたある日、新聞記事で「空色ポスト」の存在を知る。新宿御苑にひっそり置かれている、手紙ではなく写真を運ぶポストだ。外の世界へ踏み出した僕は、写真を通じて親友の意外な真実を知り──。人との距離感に迷いながら懸命に生きる、友情の物語。
  • ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者
    4.1
    霊感系大学生の森司は、飲み会で、高校の同級生、果那と再会する。ストーカー男を撃退したいという彼女の頼みで、森司は彼氏役を引き受けることに。そのせいで、オカルト研究会内であらぬ誤解を受け……。
  • ホーンテッド・キャンパス この子のななつのお祝いに
    4.1
    藍の卒業を祝し、オカ研の面々は温泉に出かけることに。しかし猛吹雪のせいで、吊り橋を渡らないと行けない秘境のお宿に行き先を変更する。ところが吊り橋が落ち、宿に閉じ込められることになり……。

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