ユーザーレビュー にんじん ジュール・ルナール / 窪田般彌 これは大人が読む本だと今さら気づいた。子供の頃読んだ気がするがたぶん子供向け版だったと思う。赤裸々な自伝である。子供時代の思い出は無邪気なだけではないはずである。両親のいやな面を見たり、残酷なことを楽しんだり(動物だけでなく人に対しても)、異性に性的な感情を抱いたり。みんなが平気で忘れて向き合わない...続きを読む恥ずかしい子供時代。これこそがこの作品の素晴らしさだ。読んだきっかけは大竹しのぶのミュージカル「にんじん」を見たからだが、原作には悪役の母親も正義の味方の女中も純粋な主人公も出てこない。とても人間らしく、時に懐かしく時に失望させられるそんな家族、仲間、知り合いたち、にんじん本人だ。 Posted by ブクログ にんじん ジュール・ルナール / 窪田般彌 これで一冊書けてしまうルナールがすごい。ただ滑稽に見せたいのでも悲劇的に訴えたいのとも違う。嘘でも本当でもない見せ方で経験と和解することができるのが彼だったのだとしたら、なんて偉大な書き手だったのだろう。個人的に背表紙の作品紹介は、?と思う。 Posted by ブクログ にんじん ジュール・ルナール / 窪田般彌 ジュール・ルナールの代表作「にんじん」。10年ぶりに再読。 家族全員から「にんじん」と呼ばれる時点で、すでに悲劇だが、特に母親から愛されないことへの反抗心と極端な自我を発揮する「にんじん」は強く、たくましい。 父親との手紙のやりとりや兄弟との会話、挿絵の雰囲気などは、どこか滑稽で、愛情溢れる家族にも...続きを読む見えてくる。 Posted by ブクログ 地底旅行 窪田般彌 / ジュール・ヴェルヌ 16世紀のアイスランドの錬金術師が残した記録を元に、アイスランドの死火山の火口から地球の中心を目指すドイツの鉱物学者の話。ディズニー・シーの「センター・オブ・ジ・アース」の元ネタです。 次々と描写される地底世界の様子に、ページをめくる手が止まりません。何て想像力。未知なる物に対するワクワクする気持...続きを読むち。小学校の壁新聞で、将来の夢を「理系の博士」と書いていたのは、ひょっとしてヴェルヌを読んでいたからでしょうか。 Posted by ブクログ 地底旅行 窪田般彌 / ジュール・ヴェルヌ 書名は知ってるけど読んだことの無いものを読んでみようシリーズ(^^;)。 序盤やや世界に入りにくかったけど、深度が増していくにつれて世界にも深く入れるようになり。 途中で世界が開けてからは急に世界が生き生きとし始めるのですが、最後が急に収束するので「アレ?」って思ってみたりして。 ただ全体としては冒...続きを読む険もののワクワク感は素晴らしく良く出ているのではないかと思われます。 Posted by ブクログ 窪田般彌のレビューをもっと見る