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出産を間近に控えた姉に、毒に染まっているだろうグレープフルーツのジャムを食べさせる妹……妊娠をきっかけとした心理と生理の繊細、微妙なゆらぎをみごとに描く、第104回芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」。住人が消えてゆく? 謎に包まれた寂しい学生寮の物語「ドミトリイ」、小学校の給食室に魅せられた男の告白「夕暮れの給食室と雨のプール」。透きとおった悪夢のようにあざやかな三篇は、すべて小川洋子の独特な静謐な世界を堪能できる珠玉の短篇集です。
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Posted by ブクログ
小川洋子さんの「博士の愛した数式」をあまり好きになれず、そこから疎遠になっていたけれども、これはとても良い!好き!妊娠カレンダー、姉に赤ちゃんができ、その母体の変化に翻弄される妹。悪阻という形で姉を捉えた赤ちゃん、でもその母体の変化ばかりでどこに赤ちゃんがいるのか不明、という妹から見た妊娠の不気味さ...続きを読む不思議さ。超おもしろすぎたー!あと新人っぽい、世の中に、は?を突きつけてやる!という気鋭さがある。
姉の妊娠中の記録が、妹目線で描かれている。赤ん坊の染色体を破壊させるかもしれないグレープフルーツジャムを毎日のように作り、食べさせる描写には震えた。ものすごく怖いのに、頁を捲る手が止まらなかった。
風景や物の描写がとんでもなく丁寧。静謐で幻想的な情景を下地にして、嫌悪感と共感が入り混じる人間のグロテスクさが描かれていくのが、心地よい違和感というか、幻想的な世界に浸っているようでとても好きです。
どれも余韻を残した終わり方 その余韻が心地良い。 2024.12.28 再読 「何事も定義しようとするとたちどころに、本当の姿を隠してしまうものですね。」
妊娠カレンダー
なにか怖いと思うシーンが何回かあり、思わぬ方向に話が進んでいくのではという冷静な興奮を与えてくれるストーリーだった。
一年ぶりくらいに小川洋子の本を読んだけれど、ほんとうに美しい文章を書く…。文章が澄み渡りすぎて、きれいすぎて、なんかちょっと官能的な、怖いような。うまく言えないけど、なんせうっとりしてしまう。透きとおった悪夢って表現がほんとうにぴったりな一冊だった。夢が現実かわからない、ほのぐらい境目をたゆたうよう...続きを読むな感覚。はあ。良い。ため息出るわ。表題作がいちばんわかりやすくてすきだったけど、三篇ともよかった。溢れ出る小川洋子感。特に理由もなく、小川洋子作品を読んでいなかったけれど、ひさしぶりに読んだらまじでよかった。これからいっぱい読も。
小川洋子さんは初読みだった。 なるほどこういう作家さんかと今さらながら知った。 本の後ろを読んで、買ってみたが表題作である妊娠カレンダーはほのぼのした、妊婦の日記ではなく、なんとも言えない鬱屈した気持ちというか、妊婦が全員朗らかな気持ちでいるわけではないとか、なかなか鋭い切れ味のお話で好みだった。 ...続きを読む他の2作も良かったが、これは私の解釈が追い付かない部分もあった。これが小川洋子さんという作家という事が分かり、読んで良かったと思う。
妊娠した姉への歪んだ愛情が毒入りジャムとなり胎児へ届く__不穏な空気を纏った短編集 美しい描写に引き込まれながら読み進めると、どろりとしたものが喉元を通るような不快感がやってくる。これは悪夢か現実か?曖昧で朧な結末が私たちを話の中に閉じ込めてしまうようだった。
女性ならではの感性が、女性の私でも驚くほど鋭く反映されていて、もうそれだけで大変恐ろしく感じた。結婚して妊娠している姉と、姉の夫と、自分というなんとも居心地の悪い同居は行き場のない、名前のない悪意を生み出しているように見えた。『妊娠』という行為や母親という役割は時に女性の足枷となるが、本作や湊かなえ...続きを読むの「蚤取り」においては独り身でいる身近な女性の劣等感を引き起こすものとして描かれる。女性としてこれまで求められてきた役割を、出来るけどやらない、と、出来ない、では大きな違いがある。そうした心の柔らかく弱い部分に触れる作品は、自分の隠してきた部分や見ないようにしてきた部分がそのまま映し出されるようで、決して読んでいて気持ちのいいものではないが、知らず知らずのうちに手にとっているものである。
ラランドのニシダが紹介していたので読んでみた。 気味悪いのに描写の精巧さや文体が心地良い。比べるつもりはないけど、村上春樹を読んでいるみたいで、読書そのものの時間を楽しめた。 ストーリーというか、内容は不気味で懐かしくてよくわからない感じだったけれど、あとがきで急に現実に戻され、その感覚がエンタメと...続きを読むしてめっちゃ爽快で読み応えがあった。
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小川洋子
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