猫と罰

猫と罰

1,760円 (税込)

8pt

「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、自称“魔女”が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へ迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う日本ファンタジーノベル大賞2024受賞作!

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猫と罰 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    可愛らしい装画には少し違和感のあるタイトル。
    読み終わった後に、このチグハグ感がしっくりくる。

    人も猫も基本的には自分の事しか考えてないけど、人は、猫をどうにかする力がある分、その力の使い方は考えないといけないよね。

    展開のリズムもよく、時に涙しながら一気読み。
    彼に安寧の時が来ますように。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    猫が主人公の小説は多くありますが、「9つの命」で転生を繰り返す猫、それも夏目漱石に飼われ「吾輩は猫である」のモデルになった猫が主人公というのは面白い設定でした。

    それまでの8つの命で悲惨な死を遂げ、人間にも同族にも心を許せなくなった「クロ」。本当の名前「真名(マナ)」や漱石との思い出を明かすことな

    0
    2024年09月28日

    Posted by ブクログ

    9回目の転生を迎えた猫の視点から、人間界かがせわしない一方、その中で一種矛盾して見える物語を紡ぐという行為の意義を問うている。

    猫は9回転生を繰り返しているだけあって、気まぐれな人間たちを簡単に信用することはない。
    それでも、3回目の人生で永遠の思い出となる作家との出会いがあってからは、物語と向き

    0
    2024年12月04日

    Posted by ブクログ

    猫には九つの命がある。
    最後の命を迎えた黒猫は導かれるように古書店「北斗堂」に
    辿り着く。謎めいた店主と猫たち、訪れる人々。
    彼は「真名」への拘りを抱えながら「北斗堂」で生活することに。
    その中で知る“魔女”と呼ばれる店主の謎。
    更に知る「北斗堂」集う猫たちの記憶と役目。
    人を嫌悪し、同族で群れるこ

    0
    2024年11月05日

    Posted by ブクログ

    表紙の雰囲気から、ハートウォーミングなお話かと思いきや、全然違います。主人公のクロネコは性格がひねくれてるし、態度も悪い。ドーンと重苦しくてなかなか読み進まないんだけど、しばらくしてはたと気付きました。この子、高校時代の私と似てるかも。当時、ウチはお金がなくて、習い事も塾も行かせてもらえず、進路も限

    0
    2024年10月23日

    Posted by ブクログ

    猫目線で書かれているので、猫の気持ちに浸れました。「吾輩は猫である」を読んでから読み返すと、別の気付きがあるのかな?と思うので、読んでみたいと思います。

    0
    2024年10月11日

    Posted by ブクログ

    「猫には九つの命がある」という。おれは九回目の命を生きている。住宅街を気まぐれに歩いたはずだった。個人経営の古書店の前で女に呼びかけられた。「思ったより、早かったね」と。ひとまずおれは逃げ去ったが、どうも気になりこの書店に吸い寄せられていった。茶白の雌猫が声を掛けてきた。「お前か、逃げたやつは」、「

    0
    2024年09月14日

    Posted by ブクログ

    「猫に九生あり」を元に、転生を繰り返す故人作家の猫たちと、書店員の物語。
    というとファンタジーではあるが、テーマとしてはなかなかに重苦しい。
    猫の死が多々描かれるので、猫好きには少々辛い内容にもなっている。
    タイトルには納得感があった。

    0
    2024年08月13日

    Posted by ブクログ

    「猫に九生あり」過去に漱石の飼い猫だった孤高の主人公猫のクロは、9回目の生で、ある古本屋にたどり着く。そこでは、ある呪いに賭けられているという女店主と、文豪の飼育歴のある猫たちが生活していた。果たしてクロは、孤高を貫くのか、また、女店主にかかっている呪いとは…
    猫も本も孤独も好きで、たまに寂しくなる

    0
    2024年08月06日

    Posted by ブクログ

    猫好きでなくても、本好きなら好きになると思う。
    「猫に九生あり」
    猫の目線を通して語られる人間の傲慢さ、世の中の理不尽さ。どんなにAIが発達しても、人間の想像力、創造力には勝てない。本は無くならない。だから人間は生きていける。猫に餌を与え、安心して暮らせる空間を与える対価に、猫を触って幸福感を得る。

    0
    2024年08月03日

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