猫と罰

猫と罰

1,760円 (税込)

8pt

「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、自称“魔女”が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へ迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う日本ファンタジーノベル大賞2024受賞作!

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猫と罰 のユーザーレビュー

3.6
Rated 3.6 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    猫には九つの命がある。
    英国の古い諺にある言葉のとおり、九つめの命を生きる黒猫が主人公。自称「己」、見た目からクロとも呼ばれる彼は三つめの命の時、自分を主人公にしたかの有名な名作を書いた作家の元で暮らし、その時の思い出を誰にも触れさせない聖域のように大切にしていた。九つめの命を生きる現世で、己がたど

    0
    2025年03月28日

    Posted by ブクログ

    2024ファンタジーノベル大賞受賞作

     猫は転生して9回の猫生を生きるのだそうだ。(100万回という話もあるが)
     主人公の黒猫は、1生目は天明の飢饉で人に食われ、2生目嘉永の江戸で馬車に轢かれて死んだ。3生目は文豪の家に居着いて『吾輩は猫である』のモデルとなった。
    4生目は高浜虚子の弟子に飼われ

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    2025年03月06日

    Posted by ブクログ

    可愛らしい装画には少し違和感のあるタイトル。
    読み終わった後に、このチグハグ感がしっくりくる。

    人も猫も基本的には自分の事しか考えてないけど、人は、猫をどうにかする力がある分、その力の使い方は考えないといけないよね。

    展開のリズムもよく、時に涙しながら一気読み。
    彼に安寧の時が来ますように。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    猫が主人公の小説は多くありますが、「9つの命」で転生を繰り返す猫、それも夏目漱石に飼われ「吾輩は猫である」のモデルになった猫が主人公というのは面白い設定でした。

    それまでの8つの命で悲惨な死を遂げ、人間にも同族にも心を許せなくなった「クロ」。本当の名前「真名(マナ)」や漱石との思い出を明かすことな

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    2024年09月28日

    Posted by ブクログ

    日本ファンタジーノベル大賞2024年大賞受賞作。落ち着きの悪いところがある気もするが、本と猫、作家と猫の関わりに想いを馳せるのも悪くない。実在した猫達なのだろうが、作家の方は見当がついても、さすがにわからない。書く事についても恥ずかしくもあるのだろうが、著者の想いが溢れている。

    0
    2025年01月31日

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