【感想・ネタバレ】猫と罰のレビュー

あらすじ

「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、自称“魔女”が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へ迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う日本ファンタジーノベル大賞2024受賞作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

転生繰り返す文豪とか変わった猫たち。
本を書く、と、本を勧める
相手の心に届かなかったらと考えたら怖くなるのは同じなと
猫が物語を読み、苦笑する
なにせ猫の気持ちに真面目に考えるの面白い

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2025年09月13日

Posted by ブクログ

小説新潮の冒頭で引き込まれ、続きを読みたいと望んで …しろがねの葉 と同じ流れ。リラも最高だったし
文芸誌の存在と、ステキな出会いに感謝

ファンタジーノベル大賞2024受賞時の選評では、後半、話のスケールが小さくなってしまうそうなので改稿に期待
→逆に壮大に膨らんで行ったと感じたのだが、改稿されたっぽい
猫の自分語り→古書店で起こる出来事、少女の成長と葛藤 が互い違いに同時進行する感じに変わったのかも。

作者さんの、文章を書き物語を作り出すことに関する苦悩や葛藤が、古書店店主の身の上(物語を作れなくなった神)に投影されている気がした

猫の飄々とした口調が好き&自分にとっては新鮮だった

主人公(主猫公?)の過去の人生(猫生?)、厭世観に、人間の歴史上起こった悲劇や汚さ、自己中心性がこれでもかと表出しており、
段々と他の猫や店主、作家を目指す少女との関わり合いによって変わっていくさまが素直によかったな
人間を第三者的に客観視して見ることのできる存在として、うまく描かれていたと思う

物語への愛、作家達への賛美が感じられて、本ばかり読んできた自分を優しく包み込まれたような気がした
『執筆とは、あるものにとっては治療行為だ。心の傷を言葉という形にし、客観的に捉え、ゆっくりと受け入れるための』読書も同じ、『心の平穏と安寧を保つために必要なことなのだ』

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2025年08月14日

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猫には九つの命がある。
英国の古い諺にある言葉のとおり、九つめの命を生きる黒猫が主人公。自称「己」、見た目からクロとも呼ばれる彼は三つめの命の時、自分を主人公にしたかの有名な名作を書いた作家の元で暮らし、その時の思い出を誰にも触れさせない聖域のように大切にしていた。九つめの命を生きる現世で、己がたどり着いたのは「北斗堂」という名の古書店。そこは数匹の猫が居着いており、猫の言葉を理解する北星恵梨香という女性が店主で、猫達からは「魔女」と呼ばれていた。この謎めいた古書店と魔女の正体は?
ほのぼのストーリーを勝手に予想していたのですが、いい意味で裏切られました。人の世も生きにくいが、猫の世も波乱万丈。己の口から語られる九つの猫生の物語は幸せな時より辛く、時には惨いものが大半でした。頑なに一匹狼ならぬ一匹猫の姿勢を貫いていた己が、北斗堂で過ごす最後の生で、少しずつ人や猫と関わっていく姿へと変化していくところが良かったです。あの頑固者がこんなに成長して、と感無量。
猫と物語を愛する人には刺さるストーリーだと思います。

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2025年03月28日

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2024ファンタジーノベル大賞受賞作

 猫は転生して9回の猫生を生きるのだそうだ。(100万回という話もあるが)
 主人公の黒猫は、1生目は天明の飢饉で人に食われ、2生目嘉永の江戸で馬車に轢かれて死んだ。3生目は文豪の家に居着いて『吾輩は猫である』のモデルとなった。
4生目は高浜虚子の弟子に飼われたが東京大空襲で死に、5生目は高度成長期に悪ガキどもに殺され、6生目ではバブル期の悪徳ブリータの多頭飼育の犠牲になり、7生目は猫島でボスにやられ、8生目はゴミ屋敷の老婆が死んで保健所に収容されたが東日本大震災の津波で死ぬという、まことに波乱万丈の歴史の中で翻弄されたため、人も他の猫も信頼しない。
 9生目で文豪に飼われた猫が集まる古書店北斗堂にたどりつくのだが、そこの主人は猫と話せる魔女と呼ばれる北星恵梨香という女性で、実はなんと元「魁星」と呼ばれた本の神。人間の物語を生む想像力を脅威と感じてそれを潰そうとしたため「北斗堂」という建物に囚われ、自らは物語を作れず、人間によって物語が生み出されるのを見届けるという呪いに縛れれていた、というのだから驚きだ!
 黒猫は、元飼い主の文豪のことも、「金之助」という真名(通名ではない諱=実名)も明かさないのだが、小学生のころから小説を書いていた円(まどか)という少女が高校生になって筆を折ったことに心を痛めて、口述筆記(北星にキーボードを打たせ校正させる)して挫折した少女が立ち直る200枚の物語を作り、USBに入れて円に届けて応援し、数年後彼女の作品が賞を取る。

 「執筆とは治療行為で、心の傷を言葉に変えて受け入れ、自分と他人を癒す」という作者の文学観が素直に出ていて、後半の円の話には感情移入してしまうが、前段の伏線がちょっと長いかな。

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2025年03月06日

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可愛らしい装画には少し違和感のあるタイトル。
読み終わった後に、このチグハグ感がしっくりくる。

人も猫も基本的には自分の事しか考えてないけど、人は、猫をどうにかする力がある分、その力の使い方は考えないといけないよね。

展開のリズムもよく、時に涙しながら一気読み。
彼に安寧の時が来ますように。
後、あの古本屋はどうなったのだろう…。
妄想を膨らませる余韻を残す感じは好きだけど、もう少し知りたかったな!

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2024年10月06日

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猫が主人公の小説は多くありますが、「9つの命」で転生を繰り返す猫、それも夏目漱石に飼われ「吾輩は猫である」のモデルになった猫が主人公というのは面白い設定でした。

それまでの8つの命で悲惨な死を遂げ、人間にも同族にも心を許せなくなった「クロ」。本当の名前「真名(マナ)」や漱石との思い出を明かすことなく頑なな態度を取り続けていたものの、長い月日を経て周りの猫や人への思いやりを持つようになるクロの姿は感動的でもあります。
そして、普通の動物は決して行わない、「物語を紡ぐ」という行為を尊重し慈しむクロの視点は、物語を書くひとにとっても、読書が好きな人にとっても共感できるものではないかと思います。

エンディングも素敵でした。
ファンタジー要素もありますが、文学に向ける作家の熱量やそれぞれの時代に見える人間の「本性の醜さ」なども正面から書かれていますので、少し大人向けかもしれません。

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2024年09月28日

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ネタバレ

夏目漱石に飼われていた猫が、何回か転生した後、現代に生まれ変わり、不思議な古本屋に住む話です。最初はどんな話なのか分からず、読むのに辟易してしまいましたが、話が進んでくると読む手が止まらなかったです。
主人公の猫のツッコミや性格が面白くて、そこが個人的には大好きです。
しかし、導入が退屈だったので、よく一次で落とされなかったな……と思ってしまいました。文章がよかったのでしょうか? あと、最後の円の書いた小説が受賞したのは、そう簡単にいかないだろと、小説を書いたことがある身からすると思いました。
ですが、間違いなく面白い本なので読んでほしいです。後半からは、主人公を応援したくなる心温まる話です。

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2025年08月14日

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漱石に飼われた猫が九つ目の生で猫と話せる古本屋の店主と出会う話。いろんな作家に買われたことのある猫が登場するのが面白い。店主の魔女があんまり魔女っぽくないのも良いよね。『作家と猫』と一緒に読むのもおすすめ。

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2025年05月04日

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日本ファンタジーノベル大賞2024年大賞受賞作。落ち着きの悪いところがある気もするが、本と猫、作家と猫の関わりに想いを馳せるのも悪くない。実在した猫達なのだろうが、作家の方は見当がついても、さすがにわからない。書く事についても恥ずかしくもあるのだろうが、著者の想いが溢れている。

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2025年01月31日

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ネタバレ

実家で飼っていた猫達は何回目だったんだろう?とか思わず考えたくなる話でした。
そして青空文庫で「吾輩は猫である」を探す人多いと思う。私も再読中。
途中途中ウルっとくること多数。動物ものは涙腺が弱くなりがち。
最後の方の夢の中で天照様が出てくるくだりは個人的にいらなかったかなぁ。
あんながっつり出てきて舌打ちまでするような神様ではなく、ちょっと不思議で切ない話(謎は残しつつ〜)で終わって欲しかったかも。

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

9回目の転生を迎えた猫の視点から、人間界かがせわしない一方、その中で一種矛盾して見える物語を紡ぐという行為の意義を問うている。

猫は9回転生を繰り返しているだけあって、気まぐれな人間たちを簡単に信用することはない。
それでも、3回目の人生で永遠の思い出となる作家との出会いがあってからは、物語と向き合う人間に対して特別な気持ちを抱く。
なぜ物語を紡ぐのか、作家やその卵3人との出会いを通して、猫が発見していく意義のどれもが、それぞれ気づきをもたらしてくれると思う。

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2024年12月04日

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猫には九つの命がある。
最後の命を迎えた黒猫は導かれるように古書店「北斗堂」に
辿り着く。謎めいた店主と猫たち、訪れる人々。
彼は「真名」への拘りを抱えながら「北斗堂」で生活することに。
その中で知る“魔女”と呼ばれる店主の謎。
更に知る「北斗堂」集う猫たちの記憶と役目。
人を嫌悪し、同族で群れることもせず、偏屈で孤高に
生きようとする黒猫のかたくなさは、凄惨な過去の命の記憶ゆえ。
だが、あの作家との生活を生きた命の記憶は、彼を捉えている。
そんな彼が魔女や住まう猫たち、そしてあの娘との出会いは、
年月と共に緩やかに、彼の心を変え、思いやる心が芽生えてゆく。
そして、あの娘と魔女にあの男の創作の楽しさ、物語る嬉しさを
教えたい。それだけあの男の存在は大きかったから。
クライマックスの、黒猫の有するあらゆる記憶が溢れ出す
シーンが最高!まるで九つの命のすべてをぶつけるかの如く。
まるで、黒猫の物語を語り尽くすが如くに感じてしまった。

これは、物語を紡ぐ者たちへのオマージュ。

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2024年11月05日

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表紙の雰囲気から、ハートウォーミングなお話かと思いきや、全然違います。主人公のクロネコは性格がひねくれてるし、態度も悪い。ドーンと重苦しくてなかなか読み進まないんだけど、しばらくしてはたと気付きました。この子、高校時代の私と似てるかも。当時、ウチはお金がなくて、習い事も塾も行かせてもらえず、進路も限られた選択肢しかなかった。何不自由なく高校生活をエンジョイしている級友たちの輪に入らず、横目で見てひがんでた。きっと態度にも出ていて、嫌なヤツだったに違いない。私の黒歴史。それが、不思議なことに、この本を最後まで読んだら、黒いページがシュレッダーされました。まだ胸の痛みはあるものの、黒い影は雲散霧消したのです。おかしいな、、なんでだろう? 誰だって似たようなモンなんだから、悩むなってこと? 忘れろ? でも、なかったことにはできないよ?

とにかく、読み始めたら、最後まで読んで欲しいです。ステキな宝探しになるはず。

実は、この黒歴史のせいで、村上春樹の『街とその不確かな壁』が読めないでいるのですが(色々思い出されて辛すぎるから)、今なら読めるかしら。試すのは怖いけど、試してみます。

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2024年10月23日

Posted by ブクログ

猫目線で書かれているので、猫の気持ちに浸れました。「吾輩は猫である」を読んでから読み返すと、別の気付きがあるのかな?と思うので、読んでみたいと思います。

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2024年10月11日

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「猫には九つの命がある」という。おれは九回目の命を生きている。住宅街を気まぐれに歩いたはずだった。個人経営の古書店の前で女に呼びかけられた。「思ったより、早かったね」と。ひとまずおれは逃げ去ったが、どうも気になりこの書店に吸い寄せられていった。茶白の雌猫が声を掛けてきた。「お前か、逃げたやつは」、「まあいずれ、お前も北斗堂に来るよ」と…。前世で小説家と縁があった猫たちがこの北斗堂に集まっている。そして店主の女性は猫たちが「魔女」だという。魔女と猫たちのお話です。面白かった。

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

「猫に九生あり」を元に、転生を繰り返す故人作家の猫たちと、書店員の物語。
というとファンタジーではあるが、テーマとしてはなかなかに重苦しい。
猫の死が多々描かれるので、猫好きには少々辛い内容にもなっている。
タイトルには納得感があった。

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2024年08月13日

Posted by ブクログ

「猫に九生あり」過去に漱石の飼い猫だった孤高の主人公猫のクロは、9回目の生で、ある古本屋にたどり着く。そこでは、ある呪いに賭けられているという女店主と、文豪の飼育歴のある猫たちが生活していた。果たしてクロは、孤高を貫くのか、また、女店主にかかっている呪いとは…
猫も本も孤独も好きで、たまに寂しくなる自分には、感情移入しやすい作品でしたが、ラストにある神への対峙は、まあまあクサく、アツい内容です。
ただ、言葉の力を信じる著者の熱い気持ちが表れていました。

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

猫と作家とファンタジー!面白そう!と思ったんだけど、読み進めるにつれどうにもコレじゃない感…。
設定はいいのに勿体ないなぁという感想です。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ファンタジー?なのか!
表紙に惑わされると内容に「えっ?」と思うかも。我が家の猫も17才。何回か転生してるのかもと思いながら、スラスラ興味深く読ませてもらいました。
作家と猫。昔から切っても切れない仲ですよね。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

ネコのかわいい表紙に誘われて、遍路の友に。ファンタジーなのにクロ、理屈ポイ。「物語がもたらす救済」もいいけど、頭空っぽにして歩く花と春の光に包まれた山野に寝そべるネコたちに癒される。

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2025年04月19日

Posted by ブクログ

3回目以外はあまりにも困難な人生を歩んできた猫の
金之助(またの名をクロ)の9回目(転生最後)の17年の人生(いや、猫生?)で、鬱積した心が再生され最後は浄化されていく過程のなだらかなテンポが心地よかった。それはクロの自助努力だけではなく、北斗堂に関わる人や猫達の関わりなくしてなされなかったことなのでもある。

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2025年01月21日

Posted by ブクログ

読み終えて、まずはコメントを…とは思うのだが、今自分が感じた感情が果たして正しい物なのか?と思い、ちょっと他の方のコメントを観てしまう。

本の作者というものは、文字だけで自分の思い・感情を形にできる天才だと思う。それが良い・悪いに関わらずである。

そういう意味ではこの作品の作者が思ったこと・伝えたかったことは伝えられたんじゃないかなと、自分は思った。

感想としては、個人的にはオチだけちょっぴりな〜と思った。猫を見かけたら、話しかけてみようかなと思う。多分、理解してくれると思う。

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2024年12月15日

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猫は9回生きる。夏目漱石に飼われた猫の猫生が切ない。本屋のお姉さんもあの子もなかなか切ない。うちのコたちは何回目の猫生なのかな。そして本の神様ってそういう名前なんだね。個人的にびっくりした一冊。

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2024年11月16日

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ネタバレ

猫には9つの「生」がある。
過去の記憶を持ちながら、9回の人生(猫生)を生きる。この主人公はまさに9回目を生きる猫、金之助(9回目ではクロと呼ばれている)。過去8回の猫生では人間に裏切られたりつらい思いをしてきたが、ある作家の元で暮らしたことが心に残っている。過去に作家と暮らした猫たちが集まる本屋、北斗堂。気づかずにその本屋に足が向いてしまった金之助はそこの店主である北星と暮らすことになる。

猫の9回の人生が辛いものが多すぎて読んでいて辛かった。時代も違うとはいえ、食べるものがなく人間から追い回されたり、子どもからいじめられたり。人間が信じられなくなっても、今回の人生で出会った北星や本屋にやってくる少女と出会い、本を書くこと、物語を紡ぐことの大切さを感じた。ただ、個人的には北星が元は神で、罰されて本屋の店主として生きているというのがファンタジーすぎて、ちょっと受け入れ難かった。


というか、最近猫や犬が出てくる本をよく読んでるな…

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2024年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙可愛いし猫が好きで読みましたが辛い気持ちのほうが多かったです。
崇高な気持ちで本をよむというより、娯楽で読みたいな‥現実で精一杯なんだもの。物語の中だけでも癒されたいのだが‥。
ネコちゃんがひどい目にあっている描写はたとえ描写でも辛い。ましてや絞め殺す描写なんてショックで受け止めきれませんでした
病院の待ち時間があったから読んだだけ、という感想です。悲しい

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

愛猫に「お前はもしかして9回目か?」と聞いたら、猫が目を見開いて表情を変えたから、もしかしたら図星だったのかもと思いました。しかし、本の内容はよく理解出来なかったです。自分に残念

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2024年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どうしよう…面白くない…
と何度も唱えながら読み続けたかいあって、
終盤の流れるように読める面白い場面に出会えました。諦めなくて良かった。

猫には九つの命がある。

で始まり、面白そうだなと読み始めたものの、
途中から100万回生きたねこ、なのかなぁ
という疑惑が湧く。
魔女の正体や円との関係、色んなことがあったが、
天照との対決以降が一番面白かった。

おすすめするには、私にはちょっと、、、

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2024年09月10日

Posted by ブクログ

読書備忘録856号。
★★★。

猫もの。
カバー絵とか見ると、なんかほのぼの猫小説って感じがしたので借りました。
しか~しっ!ちょっと違った。(^^;)

ネコに九生あり、9回生まれ変わると良く言われますよね。
主人公の猫、おれ。九つ目の生。
引き寄せられるように古書店へ。
店主の北星恵梨香から「思ったより早かったね。おチビさん。名前は?」と話しかけられる。
え?猫と話せる人間?
そして、この古書店には猫が4匹いた。

設定はワクワクするんですが、ネタバレしてしまうと以下のような感じでビミョ~。
読む予定の方は目を閉じて・・・。

なんかね、北星さんはもと神様なんだって。人間が物語を作ることに嫉妬して意地悪したら、天照から怒られて人間界へ追放されたみたい。人間が物語を作るのをそばで見て反省しろと!
幽閉されているのが古書店の北斗堂。北斗堂を離れると命に関わるという設定。
北斗堂に集まる猫は、必ず作家に飼われたという過去を持つ。そしてその作家から真名という猫にとって真に価値のある名前を貰っている。

そんな北斗堂で、おれの過去8回の生が語られるストーリー。三つ目を除いて・・・。
加えて、北斗堂に足繁く通う作家志望の少女を応援するストーリー。

う~ん。
作者さんの作家という職業に対する思いが強く出過ぎていてあまり楽しめなかった。
おれ、が偏屈すぎるのもマイナス。
真名という設定を作ったにも関わらず物語に生きていない。
天照大神って女性神のトップですよね!
こんな些末なことに関わってるって、なんか微妙。もっと日本国の平和に尽力してるはず!

結局おれの三つ目の生で貰った真名はなんだったのか?金之助は自分でつけたとおれは言っている。
まあ「吾輩は猫である」のモデルだった、というのは物語の冒頭の雰囲気から、誰でも容易に想像がつくと思いますけどね。

日本ファンタジーノベル大賞、2024受賞作かぁ。う~ん。

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2024年09月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説家と住んでいた猫の話と聞いて読み始めたら猫が殺されたり、爆破されたり、津波に襲われたり…ちょっと読むのが苦しくなりました。物語は好きだけど動物が亡くなるのは今の私にはきつい。

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2024年08月20日

Posted by ブクログ

クロ(自称 金之助)は、輪廻転生九つめ(最後の命)の猫である。彼の唯一の心の糧は漱石に愛された記憶。『北斗堂』の恵梨香や円、猫仲間に迎えられ、次第に心を開いてゆくクロだが…猫の愛らしい仕草の描写に癒された。

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2024年08月13日

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