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  • 密室を開ける手
    値引きあり

    密室を開ける手

    小説・文芸
    4.2
    1巻379円 (税込)
    祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。そんな時、母親から父親のクリーニングを取りに行ってほしいと頼まれる。面倒と感じつつも葬儀に参列しなかった引け目から、しぶしぶその役目を引き受けた和典。品物を引き取る際に、店員から依頼はなかったがシミ抜きをしておいたという伝言を受ける。そのシミは大部分にわたる血痕だった――。父親は血を浴びるようなことをしたのか、ととたんに不安になり思いを巡らせる中、母親から最近父親が頻繁に長崎に行くようになり、絶対に女がいるに違いないとヒステリックに話していたことに思い至る。本当にそうなのだろうか? そして父親が通っているという長崎は、偶然にも祖父の出身地であることに気が付いた。何かがある――そう直観した和典は、調査にのりだす。そしてだんだんと分かってきたことは、祖父が戦時中叶えられなかったある強い想いがあるということだった。
  • 氷点(上)

    氷点

    小説・文芸
    4.1
    1~4巻682円 (税込)
    辻口病院長夫人・夏枝が青年医師・村井と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと育つ陽子。やがて、辻口の行いに気づくことになった夏枝は、激しい憎しみと苦しさから、陽子の喉に手をかけた――。愛と罪と赦しをテーマにした著者の代表作であるロングセラー。
  • 檻の中の少女
    値引きあり

    檻の中の少女

    小説・文芸
    3.5
    1巻341円 (税込)
    孤独な画家の「僕」は、モデルの美しい少女と、心を通わせていく。ある日、画商の提案で、少女のヌードを描くことになる。その裸体の美しさに衝撃を受けた僕は、辛うじて欲望を抑える。だが、少女が母親の激しい暴力を受けた夜、二人はついに一線を越えてしまう。僕は少女との愛欲に溺れながら、絵を描き続ける。その関係が大きな悲劇を招くとも知らずに……。恋愛小説とホラー小説の融合が生んだ、奇跡の傑作。
  • 怪談のテープ起こし

    怪談のテープ起こし

    小説・文芸
    3.8
    1巻682円 (税込)
    自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。それを集めて記事にしないか? 編集者時代の三津田に企画を提案したライターが突然失踪。後日、三津田の元に届いた1本のテープには何が。カセットやMDに録音された体験談に材を取った6つの怪異譚と、それらを連載し本になるまでの、担当編集者との裏話的なエピソードから成る作品集。この物語を読むあなたは恐怖を「体感」することになる。
  • 失楽園のイヴ
    値引きあり

    失楽園のイヴ

    小説・文芸
    4.4
    1巻401円 (税込)
    イヴの異称を名前に持つ女、上田絵羽。絵羽はある野望をもち、日本国内の超進学校に潜り込む。そこには数学の天才児・上杉和典が在籍していた。絵羽は己の目的を達成するために、自分が目を付けた優秀な人間に扇情的な言葉を投げかける。絵羽からの荒唐無稽な要望に強い拒絶感を感じる一方で、強く惹かれる和典。しかしその裏に見え隠れする、得体の知れない闇に危険を感じ、それが何なのかを探り始める。
  • 蛇行する月

    蛇行する月

    小説・文芸
    3.8
    1巻682円 (税込)
    「東京に逃げることにしたの」。高校を卒業してまもなく、同級生だった順子から清美に連絡が入る。二十も年上の男と駆け落ちするという。故郷を捨て、極貧の生活を「幸せ」と言う順子に、それぞれ苦悩や孤独を抱えた女たちは引き寄せられていく――。自分らしく生きてゆくことの難しさ、そこにある確かな希望を描いた連作長編。
  • ラン

    ラン

    小説・文芸
    4.2
    1巻803円 (税込)
    9年前、13歳の時に家族を事故で亡くした環は、ある日、仲良くなった自転車屋さんからもらったロードバイクに乗ったまま、異世界に紛れ込んでしまう。そこには死んだはずの家族が暮らしていた……。
  • 私のことだま漂流記

    私のことだま漂流記

    小説・文芸
    4.0
    1巻803円 (税込)
    すがすがしく力強い声がする。 この先、人間として小説家として迷ったとき、 私はこの本の言葉に奮い立たされることになるだろう。 ーー宇佐見りん 山田詠美は常に今を生きている。それも常に今に迎合せずに。 だからこそ、誰よりも文学を愛した少女は、誰よりも文学に愛される作家となったのだ。 ーー吉田修一 初めて「売文」を試みた文学少女時代、挫折を噛み締めた学生漫画家時代、高揚とどん底の新宿・六本木時代、作家デビュー前夜の横田基地時代、誹謗中傷に傷ついたデビュー後、直木賞受賞、敬愛する人々との出会い、結婚と離婚、そして…… 積み重なった記憶の結晶は、やがて言葉として紡がれる。「小説家という生き物」の魂の航海をたどる本格自伝小説。 私は、この自伝めいた話を書き進めながら、自分の「根」と「葉」にさまざまな影響を及ぼした言霊の正体を探っていこうと思う。 ーー山田詠美
  • アムリタ (上)

    アムリタ

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻512~543円 (税込)
    甘い笑顔を持つ美しい妹が心を病み、死んだ。姉の私は頭を打ち28年間の記憶を失ってしまう。さらに弟が未来の一部を予知できるようになって……。“半分死んだ”ようになった私と“チャネリング小僧”になった弟は、高知やサイパンへの旅の中で、生命の輝きを取り戻していく。無力感にとらわれ、心が闇に近づく時、支えてくれる日常の確かな手触りと輝きを描ききった。人類を救う永遠の傑作。
  • 遺跡発掘師は笑わない まだれいなの十字架

    遺跡発掘師は笑わない まだれいなの十字架

    小説・文芸
    3.4
    1巻737円 (税込)
    天才・西原無量が派遣された島原のキリシタン遺跡で、天正遣欧少年使節ゆかりとみられる黄金の十字架が出土。しかしそれは仕込まれた遺物だった。捏造工作の裏に隠された陰謀とは!? シリーズ第3弾! ※本書は、二〇一三年九月に刊行された小社単行本 『まだれいなの十字架   西原無量のレリック・ファ イル』を改題の上、文庫化したものが底本です。
  • 赤い博物館

    赤い博物館

    小説・文芸
    3.8
    1~3巻800~850円 (税込)
    『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を射止めた著者がミステリ人生のすべてを賭けて贈る渾身作! 松下由樹主演ドラマ「犯罪資料館 緋色冴子シリーズ『赤い博物館』」原作。 キャリアながら《警視庁付属犯罪資料館》の館長に甘んじる謎多き美女・緋色冴子警視と、一刻も早く汚名を返上し捜査一課に戻りたい寺田聡巡査部長。 図らずも「迷宮入り、絶対阻止」に向けて共闘することになった二人が挑む難事件とは――。 予測不能の神業トリックが冴え渡る、著者初の本格警察小説! 〈収録作品〉 パンの身代金 復讐日記 死が共犯者を別つまで 炎 死に至る病 解説・飯城勇三
  • 医学生

    医学生

    小説・文芸
    3.8
    1巻680円 (税込)
    男女医学生たちが解剖や外来実習や恋や妊娠にあたふたしつつ生き方を探る。そして彼らの十五年後。人生の実感を軽やかに綴った長篇 ※この電子書籍は1998年7月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

    妹背山婦女庭訓

    小説・文芸
    3.9
    1~2巻850~950円 (税込)
    江戸時代の大坂・道頓堀。穂積成章は父から近松門左衛門の硯をもらい、浄瑠璃作者・近松半二として歩みだす。だが弟弟子には先を越され、人形遣いからは何度も書き直させられ、それでも書かずにはいられない。物語が生まれる様を圧倒的熱量と義太夫のごとき流麗な語りで描く、直木賞&高校生直木賞受賞作。 ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神様の次くらいに 人の死なない謎解きミステリ集

    神様の次くらいに 人の死なない謎解きミステリ集

    小説・文芸
    3.2
    1巻850円 (税込)
    デートに誘ったはずが「家電量販店に行こう」と言われ、憧れの女性と開店前行列に並ぶことになった大学生の青年。その日遭遇したある謎解きの顛末から、彼は人の優しさについて思いを巡らすことになる。著者の実体験を反映した佳品の表題作ほか、文化祭前日に生徒会副会長が密室の謎に直面する学園もの「ライオンの嘘」、公園からひとつずつ何かが消えていくのはなぜかを名探偵凜堂星史郎が推理する「小さいものから消えよ」など五編を収録する。日々の暮らしのなかにふと入り込んだ謎とその真相を鮮やかに描いた、人の死なない謎解き作品集。著者初の〈日常の謎〉、文庫オリジナル。/【目次】「さくらが丘小学校 四年三組の来週の目標」児童たちのいざこざを収めるため謎解きに挑む新米教師の悪戦苦闘/「ライオンの嘘」男子サッカー部の部室からパソコンが消失。現場は密室だった――/「神様の次くらいに」家電量販店の開店前行列に並んだ先輩と俺のささやかな謎解き/「小さいものから消えよ」公園からひとつずつ何かが消えてゆく? 名探偵凜堂星史郎の推理/「デイヴィッド・グロウ、サプライズパーティーを開く」『星読島に星は流れた』の青年デイヴィッド、セグウェイに乗って再登場/あとがき
  • 京都幽世百貨店のデパ地下ガール

    京都幽世百貨店のデパ地下ガール

    小説・文芸
    4.3
    1巻850円 (税込)
    京斗百貨店の新入社員・宮野鈴音は終業後、不思議な仔狐に導かれ「この世とあの世の境目=幽世(かくりよ)」に迷い込んでしまう。困っていた鈴音を助けたのは「幽世百貨店」の支配人・蒼一郎だった。神様や妖怪、幽霊たちが訪れる幽世百貨店に感動する鈴音。しかし、デパ地下がない事に気づき、現世のデパ地下の魅力を力説すると、蒼一郎は「百貨店経営を手伝ってほしい」と言い出して……。レトロでキュートなファンタジー! 文庫書き下ろし。
  • 独立記念日

    独立記念日

    小説・文芸
    4.1
    1巻850円 (税込)
    恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失……。さまざまな年代の女性たちが、それぞれに迷い悩みを抱えながらも、誰かと出会うことで、何かを見つけることで、今までは「すべて」だと思っていた世界から、自分の殻を破り、人生の再スタートを切る――。寄り道したり、つまずいたりしながらも、独立していく女性たちの姿を鮮やかに描いた、24の心温まる短篇集。顔をあげ、風を感じてごらん、世界はやさしく豊かだ。『インディペンデンス・デイ』を改題。(解説:瀧井朝世)
  • ナースの卯月に視えるもの

    ナースの卯月に視えるもの

    小説・文芸
    3.9
    1~5巻800円 (税込)
    新川帆立大絶賛! 創作大賞2023(note主催)「別冊文藝春秋賞」受賞作 「号泣しました。様々な痛みを抱えて生きる人々を、そっと包み込んで肯定してくれる優しい作品です。」――新川帆立(作家)       ★感涙必至のお仕事ミステリーが誕生!★ ~元看護師の著者が送る、命の物語~ 完治の望めない人々が集う長期療養型病棟に務める看護師・卯月咲笑。ある日、意識不明の男性のベッド脇に見知らぬ女の子の姿が。それは卯月だけに視える患者の「思い残し」だった――。彼らの心残りを解きほぐし、より良い看護を目指したいと奔走する日々が始まった。ナースが起こす小さな奇跡に心温まるお仕事ミステリー。
  • ぼくらは回収しない

    ぼくらは回収しない

    小説・文芸
    3.7
    1巻850円 (税込)
    数十年に一度の日食が起きた日、名門大学の学生寮で女子学生が亡くなった。密室状態の現場から自殺と考えられたが、小説家としても活躍し、自信と才気に溢れた彼女がはたして死を選ぶだろうか? 三年間をともに過ごしながら、孤高の存在だった彼女の内心を何も知らないまま二度と会えなくなったことに思い至った四人の寮生たちは、独自に事件を調べ始める。第十九回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」を含む全五編を収録。大胆なトリックと繊細な心理描写で注目を集め、新人賞二冠を達成した新鋭による、鮮烈な作品集。/【目次】街頭インタビュー/カエル殺し/追想の家/速水士郎を追いかけて/ルナティック・レトリーバー/解説=法月綸太郎
  • ラストライン

    ラストライン

    小説・文芸
    3.7
    1~9巻800~880円 (税込)
    定年まであと10年のベテラン刑事・岩倉剛。 その特異な記憶力と勘を武器に、相棒の若い女性刑事とともに事件を追う! 定年まであと10年の岩倉剛は50歳になる誕生日の目前、捜査一課から所轄の南大田署に異動となる。 その直後に管内で独居老人が殺される事件が発生。 彼は、元交番勤務で同じく異動してきたばかりの後輩女性刑事・伊東彩香と共に事件の捜査に加わる。 一方、さらに管内では新聞記者の自殺が発覚し――。 行く先々で事件を呼ぶと言われるベテラン刑事。 アナザーフェイス・シリーズに次ぐ新たな警察小説の誕生! 週刊文春に連載され話題となった、待望の新作第一弾。
  • キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇

    キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇

    小説・文芸
    4.2
    1巻590円 (税込)
    IWGPシリーズ初の文庫書き下ろし作品が登場! マコトの親友にして池袋の王様、タカシはいかにして「氷のキング」になったのか? 誰にだって忘れられない夏の一日があるよな――。高校時代のタカシにはたったひとりの兄、タケルがいた。スナイパーのような鋭く正確な拳をもつタケルは、みなからボスと慕われ、戦国状態の池袋をまとめていく。だが、そんな兄を悲劇が襲う。タカシが兄の仇を討ち、氷のキングになるまでを描いた特別長編。
  • アパートたまゆら

    アパートたまゆら

    小説・文芸
    4.2
    1巻799円 (税込)
    わたしはいわゆる潔癖症だ。除菌ジェルは必携。公共の乗り物に乗るときは、マスクと手袋が欠かせない。海やプール、温泉が苦手。そんなめんどくさい性質のわたしはある夜、鍵を忘れてアパートに帰ってきてしまった。部屋に入れず途方に暮れていると、隣人の男性から思いがけない提案――「よかったら、うち泊めますけど」。わたしは思い切って申し出を受けることに。これを機に始まった交流の中で、徐々に彼との距離は縮まるが――。わたしと彼を隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。※本書は、2021年にKADOKAWAより刊行された単行本版を改稿した文庫版です。
  • 蝉かえる

    蝉かえる

    小説・文芸
    3.9
    1巻799円 (税込)
    全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた――。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る「蝉かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、ミステリ連作短編集第2弾。/【目次】蝉かえる/コマチグモ/彼方の甲虫/ホタル計画/サブサハラの蠅/単行本版あとがき/文庫版あとがき/解説=法月綸太郎
  • 卒業

    卒業

    小説・文芸
    4.0
    1巻679円 (税込)
    裕介がゆかりを養女にしたのは十年前。彼は、結婚式を明日に控えた二十四歳のゆかりの成熟した体と絡み合いながらこれまでの日日を思い出していた。土蔵で服を脱がせた日、裸で柱に縛りつけた夏、震えるゆかりの処女を奪った夜。式当日、ウェディングドレスを身に纏ったゆかりに誘われた裕介は、控え室で養女との最後の快楽に溺れていく。
  • 首切り島の一夜

    首切り島の一夜

    小説・文芸
    3.3
    1巻1,078円 (税込)
    壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。 行き先は濤海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。 宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。  その夜、宿泊先で久我の死体が発見される。 折悪しく荒天のため、船が運航できず、天候が回復するまで捜査員は来られない。  宿にとどまった七人は、一夜それぞれの思いにふける……。 彼ら一人ひとりが隠している真実は、事件の全容をあきらかにするのか──。
  • 島はぼくらと

    島はぼくらと

    小説・文芸
    4.1
    1巻847円 (税込)
    この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
  • 霜月記

    霜月記

    小説・文芸
    4.4
    1巻847円 (税込)
    名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子――町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。 18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。 名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、 若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。 総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、 遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。 さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を追うことになるが、 果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。 第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、 令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第三弾。 ~「神山藩シリーズ」とは~ 架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。 それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された 世界観で物語が紡がれる。
  • ナゾトキ・ジパング SAKURA

    ナゾトキ・ジパング

    小説・文芸
    4.7
    1巻847円 (税込)
    ニッポン×ミステリ! 名探偵は留学生!! 精南大学の男子寮《獅子辰寮》の代表となった長瀬秀次は、四月から二回目の三年生。取得単位は絶望的だが、寮での人望は厚い。同室となるのは、アメリカ Los Angeles出身のケビン・マクリーガル。本来なら、一年生からの付き合いで気心の知れた平塚優作がルームメイトになるはずが、所属するゼミの雄島総一郎教授の一存で決まった。ギリギリの成績で教授に弱みを握られている秀次に拒否権はなかった。 桜満開の三月の終わり、大学の旧学生会館で死体が発見された。第一発見者の寮の後輩が、警察に連行され事情聴取を受けたという。後輩の無実を晴らすことはできるのか──? 「ミョーデス!」日本の文化が大好きなだけでなくすぐれた洞察力を持つケビンと、なにかと巻き込まれがちな秀次が、いつの間にか探偵コンビに!? SAKURA! FUJISAN! CHA! SUKIYAKI! KYOTO! 日本の名所名物を巡る数々の事件の謎を解く、キャッチーな本格ミステリ。 日本文化×ミステリ 新たな魅力の扉を この物語がひらく ──書評家・三宅香帆さん絶賛! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ナゾトキ・ジパング』 の文庫版となります。
  • ラストファンタジー

    ラストファンタジー

    小説・文芸
    4.0
    1巻677円 (税込)
    家族って何?「ラストファンタジー」とは「空想、幻想の世界と決別し、現実を生きる」という意味。母親に捨てられ、父親と死に別れた経験を持つシングルマザーはまっとうに子供を育てることができるのか。北海道への熱く哀しい思いとともに、小説とエッセイをミックスして、「水曜どうでしょう」の鬼才、鈴井貴之のルーツと今を一冊に凝縮。
  • 選択

    選択

    小説・文芸
    4.5
    1巻275円 (税込)
    警察庁のバリバリのキャリアで硬骨漢の竜崎伸也を主人公にしたベスト&ロングセラー「隠蔽捜査」シリーズのスピンオフ短編。今回は竜崎の娘で、広告代理店に勤務する美紀が主役を張る。竜崎が警視庁大森署署長在任時の挿話だ。朝の通勤時、乗り換えのために美紀が新橋駅のホームへ降りた際、事件は起きた。若い女性が声をあげ、背広姿の中年男の腕をつかんでいる。痴漢か? 逃げ出した男を美紀はつかまえ、駅員に引き渡したが、警察が来るまで待てという。この日の午前中、重要なプレゼンが控えている美紀は焦った……。
  • アリバイ崩し承ります

    アリバイ崩し承ります

    小説・文芸
    3.5
    1巻673円 (税込)
    連続TVドラマ化!(出演 浜辺美波 安田 顕/テレビ朝日系 2020年1月クール)  本格ミステリ・ベスト10 2019原書房  第1位! 美しき時計屋探偵が、事件や謎を解決!? 時を戻すことができました アリバイは、崩れました! 美谷時計店には「時計修理承ります」とともに「アリバイ崩し承ります」という貼り紙がある。難事件に頭を悩ませる新米刑事はアリバイ崩しを依頼する。ストーカーと化した元夫のアリバイ、郵便ポストに投函された拳銃のアリバイ……7つの事件や謎を、店主の美谷時乃は解決できるのか!? 「2019本格ミステリ・ベスト10」第1位の人気作、待望の文庫化! 解説/乾くるみ 乾くるみ(小説家)さん絶賛! 「本書を通じて、謎解き小説の面白さに目覚めてもらいたい」 「唸り、仰け反り、ひざを打ち、最後には拍手喝采してしまいました」宇田川拓也 ときわ書房本店 「大山節が炸裂している。全てが驚かされるぞ」三島政幸 啓文社ゆめタウン呉店店長 「本格推理小説界の新たなる安楽椅子探偵に惜しみない拍手を送ります」井上哲也 大垣書店豊中緑丘店
  • 教育

    教育

    小説・文芸
    4.0
    1巻792円 (税込)
    またひとり落ちていく――。勝てば天国、負ければ地獄。成績が待遇を決める全寮制の学校で、「教育」という名の支配が、いま始まる。予測不能な芥川賞作家による会心の初長編。 成績向上のため、一日三回以上のオーガズムを推奨する全寮制の学校で、念力テストや授業、翻訳部の部活動に励む私は、ある日、友人の真夏に恋人ができたのを知って――。 勝てば天国、負ければ地獄の、規律と欲望が渦巻く閉鎖空間。 そこで懸命に生きる少年少女たちを描いた、芥川賞受賞第一作となる、会心の初長編。 ◎解説=吉川浩満
  • スプートニクの恋人

    スプートニクの恋人

    小説・文芸
    4.0
    1巻792円 (税込)
    「すみれがぼくにとってどれほど大事な、かけがえのない存在であったかということが、あらためて理解できた。すみれは彼女にしかできないやりかたで、ぼくをこの世につなぎ止めていたのだ」 「旅の連れ」という皮肉な名を持つ孤独な人工衛星のように、誰もが皆それぞれの軌道を描き続ける。 この広大な世界で、かわす言葉も結ぶ約束もなくすれ違い、別れ、そしてまたふとめぐりあうスプートニクの末裔たちの物語。
  • 働く私と彼女の同棲

    働く私と彼女の同棲

    小説・文芸
    4.2
    1巻748円 (税込)
     他人に深く干渉しない“冷めてる女”と言われる茉莉。花屋で働く彼女はある日、母親を亡くした上さる事情から行く宛もない親戚の女子高生・澄玲を預かることに。無理やり押し付けられた茉莉と、傷心でふさぎ込みがちの澄玲では、ろくに会話も成立せず、ぎこちない同棲生活が始まった。  それでも同じ時間を過ごすうち、茉莉は澄玲の家庭環境や学校生活を垣間見る。やがて少しずつ茉莉に心を開き始める澄玲。そんな澄玲の無垢な生き方を知るほどに、茉莉は自身の心の弱さが浮き彫りにされていくことに気づき……。
  • バチカン奇跡調査官 天使の群れの導く処

    バチカン奇跡調査官 天使の群れの導く処

    小説・文芸
    3.5
    1巻792円 (税込)
    キルギスの空港に、機体トラブルに陥った飛行機が緊急着陸。上空に「天使の群れ」が現れ、奇跡の生還へ導いてくれたと機長は話す。 また同日、「巨大キリスト像が動く」という不思議な事件が起こって――。
  • バチカン奇跡調査官 秘密の花園

    バチカン奇跡調査官 秘密の花園

    小説・文芸
    3.4
    1巻792円 (税込)
    ダイアモンド・ライン社の社長、ルッジェリの第一秘書であるエレイン・シーモアに下された密命。それはルッジェリが敵視する、ジュリア司祭の弱みを探ることだった。すべての業務を停止し、表向きは「休暇」としてパリへと飛んだエレインは、ジュリア司祭に接触。エレインは司祭の邸宅の執事見習いに近づき、彼をスパイに仕立て上げようとするが……。(「エレイン・シーモアの秘密の花園」)刑務所に収監中の殺人犯が、生霊となって現役の大臣を殺害した、と自白した事件を、アメデオ大佐が自力で解決しようと奮闘する「生霊殺人事件」、平賀の誕生日に平賀とロベルトが遭遇した事件を描いた「迷い猫」など、バラエティ豊かな三篇を収録した、ドキドキハラハラが止まらない短編集第六弾!
  • 御手洗潔の挨拶

    御手洗潔の挨拶

    小説・文芸
    3.8
    1巻792円 (税込)
    嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか? 奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。
  • Pの密室

    Pの密室

    小説・文芸
    3.9
    1巻792円 (税込)
    完全な密室で発見された残虐な刺殺体。周囲のぬかるみに足跡も残さず消えた犯人。そして現場の床に整然と敷き詰められた赤い紙の謎。幾重にも重なる奇怪な状況に警察は立ち往生するが、小学2年生の御手洗少年は真相を看破する。表題作のほかに、名探偵・御手洗潔が5歳の頃に遭遇した「鈴蘭事件」を収録。ファン垂涎の1冊!
  • 目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

    目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

    小説・文芸
    3.7
    1巻792円 (税込)
    関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」! 探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが? ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか? Gシリーズ第7作!(講談社文庫)
  • ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲

    奇譚蒐集家 小泉八雲

    小説・文芸
    3.7
    1~2巻825~858円 (税込)
    19世紀英国。父母を亡くし、一族から疎まれて北イングランドの神学校に送られたオーランドは、この世の怪を蒐集する奇妙な少年と出会う。生者を道連れに誘う幽霊列車、夜の寄宿舎を彷徨う砂男と聖母マリアの顕現、哀切に歌う人魚の木乃伊の正体とは。怪異が、孤独な少年たちの友情を育んでゆく。のちに『怪談』を著したラフカディオ・ハーン――小泉八雲の青春を綴る奇譚集。
  • ネコシェフと海辺のお店

    ネコシェフと海辺のお店

    小説・文芸
    3.6
    1巻792円 (税込)
    青い波が打ち寄せる浜辺にぽつりと佇む小屋は、料理上手なネコシェフの店。ここに辿り着くのは、仕事や恋愛、子育てなどに悩み「現実から逃げ出したい」と切実に願う人ばかり。マイペースで饒舌なシェフは、旬の魚を使い腕をふるう。ホッキ貝のチャウダー、土鍋で炊いた鯛めし、タルタルたっぷりアジフライ――美味しい料理にほぐれた心の中にある本音に向き合った時、小さな一歩を踏み出せる。疲れた心にそっと寄り添う物語。
  • 名探偵はどこにいる

    名探偵はどこにいる

    小説・文芸
    3.8
    1巻836円 (税込)
    「あたしたちがやろうとしているのは……殺人なのよ」そう言って双子の姉妹が向かったのは、南海に浮かぶ終ノ島(ついのしま)。やがて姉妹の通う高校の教師が、島で死体となって発見される──。果たして、事故なのか、殺人なのか? 二人の言っていた「殺人」とはこのことだったのか? 刑事・今寺は、双子の無実を証明できるのか!? 第12回メフィスト賞受賞作『ドッペルゲンガー宮〈あかずの扉〉研究会流氷館へ』外伝。
  • いつか、虹の向こうへ

    いつか、虹の向こうへ

    小説・文芸
    3.7
    1巻671円 (税込)
    尾木遼平、46歳、元刑事。ある事件がきっかけで職も妻も失ってしまった彼は、売りに出している家で、3人の居候と奇妙な同居生活を送っている。そんな彼のところに、家出中の少女が新たな居候として転がり込んできた。彼女は、皆を和ます陽気さと厄介ごとを併せて持ち込んでくれたのだった……。優しくも悲しき負け犬たちが起こす、ひとつの奇蹟。第25回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞、W受賞作。
  • おまじない

    おまじない

    小説・文芸
    3.8
    1巻671円 (税込)
    「あなたは悪くないんです。」(「燃やす」)「私たちは、この世界で役割を与えられた係なんだ。」(「孫係」)「弱いことってそんないけないんですか?」(「マタニティ」)――さまざまな人生の転機に、まじめさゆえに孤独に思い悩んでしまう女性たちの背中をそっと押して、新しい世界に踏み出す勇気をくれる魔法のひとこと。珠玉の八編、ついに文庫化!巻末に長濱ねるとの特別対談を収録。
  • 逃げこんだ花嫁
    値引きあり

    逃げこんだ花嫁

    小説・文芸
    5.0
    1巻335円 (税込)
    女子大生探偵亜由美のところに、わずか13歳の花嫁が助けを求めてきた。小さな町で起こった二つの大地主の抗争で、その少女は、なんと55歳の男と結婚させられそうになり、逃げだしてきたのだ。おかげで女の子好きのダックスフント、ドン・ファンはしっぽをふりふり大喜び、花嫁を取り返しにやってくる男たちに立ち向かう大活躍! ところが思わぬところで殺人事件が発生して、花嫁は失踪……彼女の将来どうなる? おなじみ花嫁シリーズ、今回も元気に爽かにミステリーします。
  • 標的は花嫁衣裳
    値引きあり

    標的は花嫁衣裳

    小説・文芸
    4.0
    1巻335円 (税込)
    「つかがわあゆみ様――」。デパートの館内放送で呼び出された塚川亜由美。しかし案内所には、もう一人〈つかがわあゆみ〉と名乗る女性が。そして次の瞬間、案内所に銃声が轟いた!
  • 日暮れのあと

    日暮れのあと

    小説・文芸
    4.1
    1巻790円 (税込)
    生と死、そして性愛――人生を謳いあげる至高の短編小説集 【誰だって、人に知られたくない秘密がある。】 「過ぎてみれば、全部、どうってことなかった」 こんなに心を震わす小説が、他にあるだろうか――? 孤独、死、性愛と情熱、そして嫉妬…… 人に悟られたくない、繊細な心の機微を見事に描く極上の短編小説集。 【解説・小川洋子】 老いを感じながら山裾で暮らす童話作家の72歳の雪代。庭を訪れた植木屋の若者から、還暦過ぎの風俗嬢への一途な恋心を聞き嫉妬するが…(表題作)。自分の夫と一緒に死んだ女に、線香をあげる妻が放つ不穏な空気(「喪中の客」)。 誰しも運命に逆らえず秘密を抱えて生きていく。 短編の名手・小池真理子が放つ、至高の7編。 〈あの人に抱いた、言葉にできない想い――〉 ・いつものように彼女に請われても、彼は化粧をしようとしなかった。(「アネモネ」) ・ある日、朽ち果てて使われなくなった玄関のブザーが鳴った…(「喪中」の客) ・若かったおばの白いふくらはぎと甘ったるい声が、彼女の遺骨を抱いて蘇る(「ミソサザイ」) ・40歳の時に恋をした相手は、大学生。旅館で親子と間違われて…(「微笑み」) 単行本 2023年6月 文藝春秋刊 文庫版 2026年4月 文春文庫刊  この電子書籍は文春文庫版を底本としています
  • 麻雀放浪記(一) 青春編

    麻雀放浪記

    小説・文芸
    4.1
    1~4巻671円 (税込)
    終戦後まもない昭和二十年十月、東京。坊や哲(哲也)の物語はここから始まる――。職にあぶれ街をさまよう哲は、麻雀の主のような男出目徳に出会い、徐々に技(イカサマ)を駆使した高レートの麻雀に惹かれていく。出目徳の下でイカサマ技術を覚えた哲は、長年のライバルドサ健のみならず出目徳すらも凌駕しようと、上野下車坂の「喜楽荘」で勝負を挑む。有り金全てを賭けた真剣勝負の勝者は……!? 麻雀史のみならず小説史にその名を残す金字塔「麻雀放浪記」の第一弾。
  • 霧の旗

    霧の旗

    小説・文芸
    4.3
    1巻506円 (税込)
    柳田桐子は、強盗殺人事件の犯人にされた兄の弁護を依頼に、著名な大塚弁護士を訪ねて九州から上京する。が、依頼をことわられる。偶然、桐子を知るジャーナリスト阿部はこの事件に興味をもつが、桐子の兄は獄死する。上京し、酒場の女になった彼女の心は、大塚への復讐に燃える。巨匠が見事に描きあげた復讐譚。
  • うしろむき夕食店
    値引きあり

    うしろむき夕食店

    小説・文芸
    3.7
    1巻407円 (税込)
    二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。 “うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。名物の「料理おみくじ」は、食事も人生も迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。
  • すきだらけのビストロ うつくしき一皿
    値引きあり

    すきだらけのビストロ

    小説・文芸
    4.2
    1巻407円 (税込)
    イルミネーションが輝くサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうとなるいい匂い……ここは期間限定で現れる幻のビストロつくし。猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなシェフが抜群の料理で迎えてくれる。つくしが赴くのはきまって芸術のある場所だ。ピアノが聴こえる野外劇場、絵画が並ぶマルシェ、映画が上映される砂浜――どうやらつくしの二人には、探しているものがあるようで……。弱った心と体をふっくら満たす物語。
  • 暗いところで待ち合わせ

    暗いところで待ち合わせ

    小説・文芸
    4.2
    1巻617円 (税込)
    視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。書き下ろし小説。
  • オリエンド鈍行殺人事件

    オリエンド鈍行殺人事件

    小説・文芸
    3.6
    1巻836円 (税込)
    この中に名探偵は…いません! 笑いと殺意とどんでん返しの傑作短編集 折田~遠藤間を結ぶローカル線、通称〈オリエンド鈍行〉の緊急停止した車内で死体が発見された! 居合わせた7人の乗客は犯人探しを開始する……が、かの名作とは違い、名探偵不在の車内で犯人が見つかるはずもなく、なぜか事件と無関係な問題ばかり解決されていき――。表題作「オリエンド鈍行殺人事件」他、笑いあり涙ありどんでん返しありの短編&ショートショート全10編。面白さ最上級! 【目次】 タイムスリップ・リアリティ 勇者たちのオフ 君のためなら死ねる ファーブル昆虫記を読んで オリエンド鈍行殺人事件 〈ショートショート〉 過保護 猫じゃらしとマイクロチップ 流れ星 こっくりさん 崖
  • 君は強いからと捨てられましたが 恋愛嫌いの令嬢が初恋に溺れるまで

    君は強いからと捨てられましたが 恋愛嫌いの令嬢が初恋に溺れるまで

    小説・文芸
    5.0
    1巻836円 (税込)
    「恋は人を愚かにする」と考える、リアリストな男爵令嬢・アンナ。王太后付きの優秀な女官として活躍していた彼女は、不誠実な婚約者に捨てられたことを機に、ある仕事を任される。それは、戦で長らく領地を空けていた王弟・レオナールの領地経営補佐だった。冷酷という噂とは裏腹に、気取らず柔らかな雰囲気の彼に、アンナは出会った瞬間強く惹かれ……? 初恋に翻弄される令嬢と王弟による、初々しい西洋ロマンス開幕!
  • 孤拳伝(一) 新装版

    孤拳伝 新装版

    小説・文芸
    4.7
    1~5巻836~990円 (税込)
    香港の暗黒街九龍城砦でストリートファイトに明け暮れる少年・朝丘剛。独力で形意拳の一つ「崩拳」を身につけた剛は、香港に売られて死んだ母の怨みを晴らすため、日本へ密航を図る。船内での労役に耐え、上陸した少年を待っていたのは、横浜中華街の老人・劉栄徳だった。劉より中国武術の極意「功夫」を学んだ剛は、今、復讐の鬼と化す。入魂の格闘小説、待望の新装版!
  • 警察回りの夏(〈メディア〉シリーズ)

    警察回りの夏(メディア三部作)

    小説・文芸
    3.7
    1巻836円 (税込)
    母子家庭の幼い姉妹が自宅で殺害される。死体発見時から母親が行方不明の為、母親犯人説が浮上。日本新報甲府支局の南は、本社への栄転を懸け、特ダネを狙って精力的に事件情報を収集。警察のネタ元から犯人の情報を掴み、紙面のトップを飾る記事を書いた。だが、それは大誤報となって……。巧妙な罠に翻弄されながらも、新聞記者としての矜持と野心の狭間で真実を追う男の闘い。長編ミステリー。
  • 長い廊下がある家 新装版

    長い廊下がある家 新装版

    小説・文芸
    3.7
    1巻836円 (税込)
    日比野浩光は山奥で迷子になった。やっと明かりのついた家を見つけると、心霊現象を取材に来た三人の男女が夕食の最中で、ここは「幽霊屋敷」なのだという。酒を飲んで、目覚めると、朝。「幽霊屋敷」と別の家が?がる長い地下廊下の扉のところで、昨日来るはずだった男が血を流して死んでいた。臨床犯罪学者・火村英生が鍵のかかった扉の謎を華麗に解き明かす!(表題作) 表題作他全4編を収録した本格ミステリ作品集。
  • 和カフェこよみ 五月くんの夏のおもてなし

    和カフェこよみ 五月くんの夏のおもてなし

    小説・文芸
    3.4
    1巻836円 (税込)
    鮎めし、水無月、氷室まんじゅう…… 季節のお料理と和菓子と、素敵な器がある、 和める場所。 爽やかな夏のごはんと 優しい言葉が あなたをお待ちしております。 表の顔は美貌の人気モデル“ましろ”。 素顔は豆腐メンタルな陰キャ女子・しずこ。 そんな彼女の"推し″は 和カフェ「こよみ」の学生店主・五月くん。 もうすぐ五月くんの誕生日。 ところが仕事でパリへ撮影に行くことに。 現地で慌ててプレゼントを用意したり、 帰りの飛行機が遅延して、 しずこは推しの生誕祭に間に合うのか!?   季節のごはんと ポーランドの食器が彩る美味しい物語。 一話 菖蒲のお酒と、手のひらを鳴らして 二話 アユの塩焼きと水のない月 箸休め 五月くんのいとこのライくんは 三話 天の川のそうめんと地上のお星さま 四話 タコときゅうりのおむすびと、    透きとおる銀幕の向こう 五話 ひんやりハモの落としと、夏の水菓子
  • 和カフェこよみ しずさんの春めく推しごはん

    和カフェこよみ しずさんの春めく推しごはん

    小説・文芸
    3.9
    1巻836円 (税込)
    セリ、なずな、ゴギョウ、ハコベラ…… 唱えるたびに、 自分に力がわいてくる。 「ものがたり洋菓子店」シリーズで話題 心もお腹も満たされる日本のごはん。 季節のごはんと和菓子、あります。 「美貌の人気モデル“ましろ”──その正体は 引きこもり歴三回を誇る(?)隠キャで 人見知りな”しずこ”である。 不向きな仕事に疲れはて、 偶然入った「和処こよみ」で 迎えてくれたのは、 癒し系の学生店主・五月くん。 季節の食材を使ったあたたかな料理と甘味、 ポーランドの食器について、 やわらかに語る五月くんに会うため、 しずこはお店に通うように。 しずさんと五月くんの美味しい物語。 【目次】 第一話  七草がゆと梅の花びら 第二話  梅とおむすびと春を告げる鳥 第三話 柚子の香りのおうどんと、 ほろほろ崩れるやさしい雨 箸休め しずさんの推し活風景 第四話  菜の花ちらしと真珠を抱くあこや貝 第五話 桜の炊き込みごはんと満開の桜、桜、桜
  • なんとなく、クリスタル

    なんとなく、クリスタル

    小説・文芸
    3.9
    1巻836円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一九八〇年東京。大学に通うかたわらモデルを続ける由利。なに不自由ない豊かな生活、でも未来は少しだけ不透明。彼女の目から日本社会の豊かさとその終焉を予見した、永遠の名作。
  • 人形事件 須美ちゃんは名探偵!?~浅見光彦シリーズ番外~

    人形事件 須美ちゃんは名探偵!?~浅見光彦シリーズ番外~

    小説・文芸
    3.0
    1巻836円 (税込)
    浅見家のお手伝い、吉田須美子が、休日を小松原育代と遊園地で楽しんで帰ってくると、二人が目にしたのは、育代の店、花春の前に置かれた段ボール箱。中には「お願いします」と書かれた紙と人形が入っていた。よく見ると段ボールには不思議な文字も書かれていて――。みんなが笑顔になるご近所ミステリーシリーズ第6弾。身近な謎を須美ちゃんが解き明かします!
  • 花嫁は迷路をめぐる
    値引きあり

    花嫁は迷路をめぐる

    小説・文芸
    5.0
    1巻418円 (税込)
    姉の早苗を訪ねて上京したとも子。土地勘がなく東京の地で迷っていたところを、偶然通りがかった女子大生・塚川亜由美に助けられる。ようやく姉のもとにたどり着いたとも子だったが、姉はとも子を見るなり驚愕する。故郷にいる知人・竜太から、とも子は死んだと知らされていたからだ。再会を喜びながらも、不安と不信感を募らせる2人。一方その頃、竜太も早苗を追いかけるように上京してきていたが、故郷を発った矢先、村役場から2000万円が盗まれる事件が発生。犯人は竜太と報道されて……。表題作のほか、「花嫁たちのメロドラマ」収録。人気シリーズ第32弾。
  • バチカン奇跡調査官 サタンの裁き

    バチカン奇跡調査官 サタンの裁き

    小説・文芸
    3.8
    1巻836円 (税込)
    美貌の科学者・平賀と、古文書と暗号解読のエキスパート・ロベルトは、バチカンの『奇跡調査官』。2人が今回挑むのは、1年半前に死んだ預言者の、腐敗しない死体の謎。早速アフリカのソフマ共和国に赴いた2人は、現地の呪術的な儀式で女が殺された現場に遭遇する。不穏な空気の中、さらに亡き預言者が、ロベルトの来訪とその死を預言していたことも分かり!? 「私が貴方を死なせなどしません」 天才神父コンビの事件簿、第2弾!
  • パズル崩壊 WHODUNIT SURVIVAL 1992‐95

    パズル崩壊 WHODUNIT SURVIVAL 1992‐95

    小説・文芸
    3.0
    1巻836円 (税込)
    女の上半身と男の下半身が合体した遺体が発見された。残りの体と密室トリックの謎に迫る(「重ねて二つ」)。現金強奪事件を起こした犯人が陥った盲点とは?(「懐中電灯」)全8編を収めた珠玉の短編集。
  • 星の王子さま

    星の王子さま

    子供のまなざしを借りた大人批判の物語という原著者の意図を見事に日本語化。内藤訳への対抗から新訳がこぞって大人の物語に変えるなか、新定番訳といいうる唯一の訳業。
  • 自殺プロデュース

    自殺プロデュース

    小説・文芸
    3.5
    1巻517円 (税込)
    深夜のビルの屋上に、管弦楽の演奏が響き、男がそこから飛び降りた。内臓の飛び出た死体に、演奏していた女たちが群がる……。白川琴音が所属する大学の極秘サークルは、自殺する者を何人も、音楽で見送ってきた。がある日、自殺志願者が「やっぱり死ぬのをやめる」と言った途端、美人指揮者の真理乃が豹変。演奏を聴いた者は死なねばならない!?
  • 青い世界の中で、きみが隣にいてくれた

    青い世界の中で、きみが隣にいてくれた

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,485円 (税込)
    自分にないものを、たくさん持っている人たちが眩しかった。 高校1年生の海実は奥二重がコンプレックス。アプリで加工をしているとクラスの男子にからかわれてしまう。ショックのあまり、自分の顔がおかしく見える「思春期の風邪」に罹ってしまった。マスクで顔を隠して学校に通うが、次第に家から出るのもつらくなっていった。そんなとき、よくない噂の多いクラスメイトの久米くんに「俺の息抜きに付き合って」と声をかけられ、授業をサボることになって――。 ひとつの出会いが私の世界を変えてくれる。 共感度抜群!この物語はあなたの宝物になる――。 『青春ゲシュタルト崩壊』の著者が贈る、恋と勇気の青春物語。
  • 邂逅(かいこう)の森

    邂逅(かいこう)の森

    小説・文芸
    4.5
    1巻784円 (税込)
    山の民「マタギ」に生まれた青年・松橋富治は、身分違いの恋が災いして秋田の山村を追われ、その波乱の人生がはじまる。何といっても圧倒されるのは、山のヌシ・巨大熊とマタギの壮絶な対決。そして抑えつけられた男女の交情の色濃さ。当時の狩猟文化はもちろんのこと、夜這い、遊郭、炭鉱、男色、不倫など、近代化しつつある大正年間の「裏日本史」としても楽しめる冒険時代小説です。長篇小説ならではの面白さに溢れた、第131回直木賞受賞作!
  • クライマーズ・ハイ

    クライマーズ・ハイ

    小説・文芸
    4.3
    1巻784円 (税込)
    1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。その日、北関東新聞の古参記者・悠木は同僚の元クライマー・安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑むはずだった。未曾有の事故。全権デスクを命じられ、約束を違えた悠木だが、ひとり出発したはずの安西はなぜか山と無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残して――。若き日、新聞記者として現場を取材した著者みずからの実体験を昇華しきった、感動あふれる壮大な長編小説。
  • 秋田怪談

    秋田怪談

    小説・文芸
    -
    1巻781円 (税込)
    秋田県の最恐ご当地怪談集 北秋田市◆祭りで撮れた不可解な写真 秋田市◆飲み屋街に出る白装束の男 男鹿市◆深夜見た都市伝説のアレ 横手市◆トンネルに現れる謎の警官 仙北市◆秋田藩の公的河童目撃録 由利本荘市◆通夜の日のぴんぽんおばけ ……ほか 秋田県に所縁のある鶴乃大助、卯ちり、戦狐が秋田の各地を巡り土地の人々から聞き集めた秋田の怪異奇譚集。 ・家に続く不幸の理由は、敷地内の郷土神を祀る社が荒れたせいなのか…「みよしさん」(由利本荘市) ・大太鼓祭りで撮れた不可解な写真、その行方は…「ポラロイド写真」(北秋田市) ・座敷ワラシのいると言われる部屋に宿泊してみたら…「禍福は糾える縄の如し」(大仙市) ・歓楽街・川又で飲んだ帰りに髷を結ったいで立ちの男と目が合い…「通町橋の男」(秋田市) ――ほか、仙北の河童やナマハゲ、妖狐など、怪奇伝承から妖怪話、曰くある代物云々…奇々怪々な秋田がここにある。
  • 坂口安吾と中上健次

    坂口安吾と中上健次

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    闘う知性が読み解く、事件としての安吾と中上――日本の怠惰な知性の伝統の中で、「事件」として登場した坂口安吾と中上健次。二人は、近代文学の根源へ遡行しつつ、「自然主義」と「物語」の止揚を目指す。安吾は、自らを突き放すような他者性に文学の「ふるさと」を見出し、中上は、構造に還元することなく、歴史の現在性としての「路地」と格闘する。闘う知性としての安吾と中上を論じた、74年から95年までの批評を集成した、伊藤整文学賞受賞作。 ◎「文学」とは、どんな秩序にも属さず、たえず枠組を破ってしまう荒ぶる魂であった。文学をやっている人がすべてそうなのではない。むしろその反対である。文学という枠組を吹き飛ばすようなもの、それが「文学」だった。私と中上は文壇において暴風雨のような存在であった。そして、われわれがともに敬愛していたのが坂口安吾である。(中略)私は安吾を高く評価していた。しかし、小説家としてではない。私にとって、彼の作品は、哲学であり、歴史学であり、心理学あり……、それらすべてをふくむ何か、要するに、「文学」であった。<「著者から読者へ」より>
  • 出版禁止 ろろるの村滞在記(新潮文庫)

    出版禁止 ろろるの村滞在記(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    奈良県辺境のある奥深い山間部に、村はあった。心に深い傷を負い、積年の恨みを抱えた人々が最後に辿りつく「すくいの村」。だがそこには呪いで人を殺すという根強い噂が。二〇〇八年、近隣の廃村で陰惨な死体遺棄事件が発生。遺体は山奥の湖畔で、切断され樹木に釘で打ち付けられていた……。発禁となった手記、エグすぎる真相、二度読み必至の衝撃作! 『出版禁止 いやしの村滞在記』改題。
  • 実話怪談 揺籃蒐

    実話怪談 揺籃蒐

    小説・文芸
    5.0
    1巻781円 (税込)
    さくり。ぽとん。 母の首が落ちる。 白装束の首なしは、両肩の間にそれをに載せ、くいくいと… 「首斬りさん」より 一生消えぬ怪の記憶。 一読で伝染する恐怖。 脳にねじ込む地獄の烙印、全18話収録! 幼少期から青年期に遭遇した怪が一生を左右する、烙印のごとき忌み話。 ・白装束の首なし女が、寝ている母の首を落としてすげ替える悪夢…「首斬りさん」 ・マンションの廊下に出没する黒い玉。ドアの前で止まると住人に不吉なことが…「黒いボール」 ・実に顔が浮かぶ柿の木。実をもがれると顔の人物が死ぬというのだが…「柿の木」 ・山のあやかしに憑かれた男児。祓い師の大伯母と祈祷小屋に籠った恐怖の4日間…「妖颪」 ・母の実家に伝わる謎の棒。家が絶えた元凶だというが…「お守り棒」 ・購入した二世帯住宅が建つ土地と嫁の血筋には怖ろしい因果が…「祟る土地」 ・北海道で起きた6年にわたる怪事件の一部始終を記録した長編「神居古潭」など全18話収録!
  • 絶叫城殺人事件

    絶叫城殺人事件

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が――。暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壺中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。
  • 濁った激流にかかる橋

    濁った激流にかかる橋

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,562円 (税込)
    激流によって分断された町の右岸と左岸。それをつなぐ唯一の異形の橋。かつての小川は氾濫をくり返し、川幅は百倍にもなり、唯一の橋は拡張に拡張を重ね、その全貌を把握できぬほどの複雑怪奇さを示す。そして右岸と左岸にはまったく気質の異なる人々が住む。この寓話的世界の不思議な住民たちの語る9つの物語。諧謔的かつ魔術的なリアリズムで現代の増殖する都市の構造を剔抉した読売文学賞受賞作。
  • 諷詠十二月

    諷詠十二月

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    「この書は詩歌の理解に熱心な、あるいは熱心ならんと欲せらるる、比較的年少の初学の読者を聴者として、著者の素懐を仮りに題を設けて説かんと企てたもの……」。昭和17年9月、太平洋戦争のさなかに書下された本書は、万葉から西行、子規、晶子の短歌、菅原道真、新井白石、頼山陽の漢詩、芭蕉、蕪村、虚子の句、朔太郎、犀星の詩等々、秀作を鑑賞し、美と真髄を明かす、詩歌入門の不朽の名著。
  • 補陀落渡海記 井上靖短篇名作集

    補陀落渡海記 井上靖短篇名作集

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    熊野補陀落寺の代々の住職には、61歳の11月に観音浄土をめざし生きながら海に出て往生を願う渡海上人の慣わしがあった。周囲から追い詰められ、逃れられない。時を俟つ老いた住職金光坊の、死に向う恐怖と葛藤を記す表題作のほか「小磐梯」「グウドル氏の手套」「姨捨」「道」など、旺盛で多彩な創作活動を続けた著者が常に核としていた散文詩に隣接する人生の不可思議さ、奥深さを描く9篇。
  • 僕が本当に若かった頃

    僕が本当に若かった頃

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    障害をもつわが子と妻との日常、そして夥しい量の読書。少年の日の記憶、生の途上における人との出会い。「文章を書き、書きなおしつつ、かつて見たものをなぞる過程でしだいに独特なものを作ってゆく」という方法意識の作家「僕」が綴る、表題作等9篇の短篇小説。切迫した震える如き感動、特にユーモアと諧謔をたたえて還暦近づき深まる、大江健三郎の精神の多面的風景。
  • みずから我が涙をぬぐいたまう日

    みずから我が涙をぬぐいたまう日

    小説・文芸
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    天皇に殉じて割腹、自死を遂げた作家の死に衝撃を受けた、同じ主題を共有するもう1人の作家が魂の奥底までを支配する〈天皇制〉の枷をうち破って想像力駆使し放つ"狂気を孕む同時代史"の表題作。宇宙船基地より逃走する男が日本の現人神による救済を夢見る「月の男」。──全く異なる2つの文体により、現代人の危機を深刻、ユーモラスに描く中篇小説2篇。
  • やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    入院中の祖母から、庭の様子を見てきてほしいと頼まれた村上真芽(まめ)。彼女が目にしたのは、荒涼とした景色だった。花が咲き誇った庭に、しっかり者の祖母に、いったい何が起きたのか? 庭を復活させようとする真芽は、怪しげな隣人や家の売却計画など様々な困難に直面するが、幼なじみたちの力を借りながら奮闘する。バラ、クレマチス、ミントなど植物が彩る庭を舞台に描く、あなたのための物語。(解説・岩田徹)
  • 怪談和尚の京都怪奇譚

    怪談和尚の京都怪奇譚

    小説・文芸
    4.2
    1巻662円 (税込)
    京都の怪談名人の、ぜんぶホントの怖~い話 死者からの電話、人形の怨念、線路にしゃがむ老婆……。 京都の古刹・蓮久寺の住職が相談を受け体験した、怖くて、ホントで、不思議な実話の数々!
  • クララ殺し

    クララ殺し

    小説・文芸
    3.9
    1巻779円 (税込)
    奇妙な生き物やアリスという少女が暮らす不思議の国の夢ばかりみる大学院生の井森は、ある晩の夢の中で、不思議の国ではない緑豊かな山の中に辿り着く。そこには“お爺さん”なる男と、クララと名乗る車椅子の美少女がいた。翌朝井森は、大学校門の前で、夢で出会ったクララ──現実では「露天くらら」と名乗った彼女から、まるで夢の続きのように話しかけられる。彼女は何者かから脅迫を受けており、命の危機を感じていた。現実では頭が切れるが、夢の中ではビルという間抜けな蜥蜴になってしまう井森。二つの世界をまたぐ邪悪な犯罪計画から、クララとくららを守れるのか? 大人気『アリス殺し』の恐怖×驚愕ふたたび!/解説=千街晶之
  • 震える牛

    震える牛

    小説・文芸
    3.9
    1巻946円 (税込)
    平成版『砂の器』、連続ドラマ化!日本中を震撼させた戦慄のミステリー、ついに電子化! 警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。 田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒屋を襲うだろうか。居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える二人の被害者、仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。  田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化と食の安全が事件に大きく関連していることに気付く。 WOWOW「連続ドラマW」にて2013年6月より、連続ドラマ化! 出演:三上博史、吹石一恵、小林薫ほか 子供たちが口にする加工食品は安全なのか? 地方都市は、なぜ衰退したのか?
  • 緊急取調室

    緊急取調室

    小説・文芸
    3.0
    1~2巻556~627円 (税込)
    特殊犯捜査(SIT)の真壁有希子は、突如、緊急取調室に左遷される。待っていたのは、自白したのに身元を明かさない男や供述を二転三転させる主婦など、厄介な被疑者ばかり。自身の言葉だけを武器に、欲、涙、プライドで塗り固められた真実を彼女は見抜くことができるのか? 取調室という密室で繰り広げられる、刑事と被疑者の攻防を描く新しい警察小説。
  • 狼と兎のゲーム

    狼と兎のゲーム

    小説・文芸
    3.8
    1巻715円 (税込)
    智樹のクラスメイトの心澄望は、警察官の父親から暴力を振るわれて傷が絶えない。夏休みのある日、勤務中の父親のパソコンを壊してしまったと怯える心澄望と智樹がこっそりと家に戻ると、弟の甲斐亜の死体を始末している父親の姿が。慌てて家を飛び出した二人は、迫り来る怪物から逃げ切ることができるか?
  • 骸骨ビルの庭(上)

    骸骨ビルの庭

    小説・文芸
    4.2
    1~2巻660円 (税込)
    大阪・十三に戦前からある通称「骸骨ビル」。戦後の混乱期に住み着いて、オーナーの阿部轍正と茂木泰造に育てられた孤児たちを立ち退かせるために三人目の担当者として送り込まれた八木沢省三郎は、一筋縄ではいかなそうに見える彼らの話に耳を傾けるうちに、困難だったであろう日々を思い描くようになる。
  • 愛国商売

    愛国商売

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    気鋭の若手評論家の初小説! 南部照一は、孤独な自営業者だった。茨城県取手市在住。猫と車を愛する27歳の平坦な人生は、ネット上のとある出会いによって狂っていく。 ひょんなことから保守系言論人の勉強会に参加し、中堅警備会社「シュトケイ」の懸賞論文に応募するや、入選。一躍、保守論壇の新星に祭り上げられ、日本唯一の右派系テレビ局「よもぎチャンネル」レギュラー出演者への道が拓けていく。 順風満帆の照一だったが、彼が足を踏み入れたのは、野心と嫉妬が渦巻き、裏切りや出し抜きが横行する下劣な世界だった。論客同士のパイの奪い合いから、思いも寄らぬ襲撃事件が発生した――。 ◎気鋭の若手論客、古谷経衡氏による初小説。単行本発売時、ネット右翼を騒然とさせた話題作が早くも文庫化! 解説に元外務省主任分析官・佐藤優氏。 <小説の体裁を取っているが、右派の論壇人としてデビューした古谷経衡氏にしか書けない優れた社会人類学的作品だ。21世紀の日本で、愛国心を道具にして、排外主義的ナショナリズムが生成していく過程が見事に描かれている。>――解説/作家・佐藤優氏
  • 悪の花

    悪の花

    小説・文芸
    -
    1巻660円 (税込)
    頽廃の美と反逆の熱を謳って象徴詩の世界に「新しい戦慄」(ユゴーの言葉)を創造した「罪の聖書」と呼ばれる詩集。近代人の「神曲」ともいわれる本詩集は、怪奇、極悪、陰惨の世界を妖しい美の人工楽園のように描き、展開する。本書は杉本秀太郎氏がボードレールの詩集から61編を選んで訳したものである。
  • あじあ号、吼えろ!

    あじあ号、吼えろ!

    小説・文芸
    5.0
    1巻825円 (税込)
    ソ連参戦が噂される満州。国策映画撮影のため、満鉄が誇る超特急あじあ号がハルピンを出発した。得体の知れぬきな臭さを纏う軍人乗客と謎の積み荷。旅程に秘された任務とは? ソ連軍、中国ゲリラの執拗な攻撃が迫る。感動の鉄道冒険巨篇!
  • アミュレット・ホテル

    アミュレット・ホテル

    小説・文芸
    3.5
    1巻880円 (税込)
    〈アミュレット・ホテル〉は犯罪者の楽園。2つのルールさえ守れば、警察の介入が一切なく、銃でも偽造パスポートでもルームサービス可能な犯罪者御用達ホテルだ。(1)ホテルに損害を与えない(2)ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的ルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰め、相応の対価を支払わせる。ホテル探偵VS犯罪者の頭脳戦、濃密なロジックで犯人を炙りだす本格ミステリー。
  • イアリー 見えない顔

    イアリー 見えない顔(角川文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻825円 (税込)
    私立大学で教授を務める私が、病死した妻の葬儀を終えて帰宅した夜の10時過ぎ、自宅のインターホンが鳴った。「奥様、ご在宅でしょうか?」。インターホンのディスプレイに映る女性の姿に見覚えはなく、私が外に出たときには、女の姿は消えていた。あの女は誰だったのか。そんな思いに囚われながら、私は大学の総長選挙に深く関わっていく。やがて近所のゴミ集積場で身元不明の死体が発見され、私の身の回りで起こる不審な出来事と、混沌とした選挙戦のつながりまで見えてきて――。
  • 伊豆七島殺人事件

    伊豆七島殺人事件

    小説・文芸
    2.5
    1巻660円 (税込)
    「もしもし、おい、どうした?」突然切れた電話に不審を抱いた、海洋開発実験中の片桐主任は、水深40メートルの密室“海底の家(マリーン・ハウス)”に潜行した。ここ神津島の新日本重工・海底居住基地では、極秘の実験が進行していたのだ。……海底の密室で刺殺された研究員! 濡れた電話機、床一面に散った揚げ羽蝶は何を物語る? 傑作本格推理!
  • うたかたモザイク

    うたかたモザイク

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、人生の味わいを詰めこんだ17の物語。どんな人にも、どんな日々にも、凸凹や濃淡、裏表はかならずあるから、そんな欠片を集めたこの本のなかに、自分に寄り添う物語がきっとある。文庫化に際し「魔法少女ミラクルミルキー」「大阪の叔父さん」「前夜」「ムーンライダー」を収録。 sweet / spicy / bitter / salty / tasty 第171回直木賞受賞作『ツミデミック』で話題の著者、 一穂ミチの色とりどりの欠片をちりばめた、味わい豊かな作品集 あなたの思いや生きかたが きらめき、翳(かげ)り、     揺らいで、にじむ。
  • 美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻825円 (税込)
    竜守令祥(たつもりれいしょう)は、転職先で教育係となる工藤三鷹(くどうみたか)との衝撃の出会いを果たす。その容姿、能力、所持品までもが憧れであり、全てを真似る日々が始まる。だが、その「執着」は殺人への幕開けだった。ストーカー被害の顛末と考えられるなか、やがて、被疑者となった男に関わる不可解な事実が次々と浮かび上がる。――『レモンと殺人鬼』で注目の著者が描く、究極のサスペンス! 『初めて会う人』改題。(解説・大矢博子)
  • 海の稜線

    海の稜線

    小説・文芸
    4.0
    1巻660円 (税込)
    《黒川博行警察小説コレクション》 大阪府警捜査一課の文田巡査部長と総田部長刑事、通称“ブンと総長”。そこに東京から研修に来た若手キャリアが加わり、大阪と東京の文化の違いに角突きあわせながらも、巧妙に仕組まれた殺人事件を追う。高速道路での乗用車爆破に始まった事件は二転三転し、意外にも偽装海難事故が姿を現す。複雑に入り組んだ海運業界の利権を巡る連続殺人事件を描く、黒川博行初期の最高傑作!
  • エマ(上)

    エマ

    小説・文芸
    -
    1~2巻660円 (税込)
    『エマ』というのは、だれもが気軽に手にとってみたくなる題名です。そして事実、ジェーン・オースティンというのは、実に気軽に楽しんでもらえる作家なのです。そのうえ彼女ほど、読者の好き勝手な解釈を許してくれる作品を書いた作家もいません。通俗的な恋愛小説ととってくださってかまいません。または、18世紀後半、あるいは19世紀前半の風俗習慣が生き生きと、手に取るように伝わってくる作品と解釈することもできます……要は、多種多様の要素を含みながら、けっして押しつけがましいところがなく、ひたすら読者を楽しませてくれる。それが彼女の作品の素晴らしさなのです。(訳者の言葉より)
  • 女形警部

    女形警部

    小説・文芸
    3.0
    1巻660円 (税込)
    高部研一は一般家庭出身だが、歌舞伎好きが高じて子役のオーディションに合格。頭角をあらわし、女形として将来を期待されていた。 しかし高校卒業後、突然警察官に転身してからは、難事件を相次いで解決するなど、卓越した捜査能力が買われ、33歳で警視庁捜査一課の警部に昇任する。ところがその翌年、ふたたび歌舞伎界に復帰。人気女形・村山仙之助として活躍する裏で、捜査能力を惜しまれ「捜査技能伝承官」に任命、極秘に警察に籍を置く。 築地署の若き女性巡査・九重佐知とコンビを組んで、舞台と稽古の合間に、拉致監禁、ストーカー、地面師等、都会にはびこる悪に睨みを利かせているのだ――。 観察眼と事件の筋読みは天下一品の女形警部・仙之助の活躍を描く。実力派が放つ、型破りな警察小説!
  • 共犯者

    共犯者

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗――たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。
  • 勁草

    勁草

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とはオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。騙し取った金の大半は高城に入る仕組みで、銀行口座には金がうなっているのだ。賭場で借金をつくった橋岡と矢代は高城に金の融通を迫るが…。一方で府警特殊詐欺班の刑事たちも捜査に動き出していた。最新犯罪の手口を描き尽くす問題作! ※本作品は 2017年11月30日まで販売しておりました単行本電子版『勁草』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 賢者の愛

    賢者の愛

    小説・文芸
    3.9
    1巻660円 (税込)
    高中真由子は、編集者の父と医師の母のもとで、何不自由なく育てられてきた。真由子が小学生のころ、隣家に二つ年下の百合の家族が引っ越してきて、二人は急速に仲良くなっていく。しかし、真由子が21歳になった冬、百合は真由子が幼いころからずっと思いを寄せてきた澤村諒一の子どもを妊娠したと告白した。その日から、真由子の復讐が始まる――。  諒一と百合の子どもの名付け親になった真由子は、『痴人の愛』の「ナオミ」から、二人の息子に「直巳」と名付け、彼を「調教」していく。直巳が二十歳の誕生日を迎えた日、真由子は初めて、直巳に体を許す。それが最初で最後となるとも知らず……。  主演・中山美穂のテレビドラマも大きな話題を呼んだ、絢爛豪華な愛憎劇!
  • 殺しへの招待

    殺しへの招待

    小説・文芸
    4.0
    1巻660円 (税込)
    わたしはあなたがよくご存知のある男の妻です。ひと月以内にその男の死亡通知が届くでしょう。彼は実は殺されるのです。そして殺すのはわたしです。こんな殺人予告状が夫とその四人の知人宛に送られてきた。受け取った五人の男は、自分が手紙の中の条件に合致しているのに衝撃を受け、疑心暗鬼になりながらもなんとか対処の方策を得ようと知恵をしぼる。はたして標的とされているのは、この自分なのだろうか。だが、事態は二転三転。ユーモラスなタッチで描く、ひねりの利いたプロット。出色の長編推理!

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