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推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年12月02日
ザ昭和な感じがたまらない。
雰囲気にどっぷり浸って堪能した。
その上、犯人は読者って、どんな仕掛けがあるのか、わくわくする。
主人公は、中学生の薩次とキリコ。
気が強くて有能な美少女と、ちょっと気弱なポテトくん。
この2人の掛け合いがまた楽しい。
キリコの兄もナイスキャラ。
幕間に挟まれる、一見関係...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月03日
当時としては挑戦的な内容だったかもしれませんが、今読むとそこまで驚く構成ではなかったかなと。
文章の稚拙さをカバーする理由付けとして、作中内作家による小説という体を取っているのは逆に潔くて好感を抱くものだった。
キリコのキャラクターはとても魅力的に感じられたし、全体的に軽いノリで読みやすいのは良かっ...続きを読む
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