あらすじ
推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
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Posted by ブクログ
犯人=読者という、前代未聞のミステリ。小説の「読者」に語りかけることから、メタミステリの要素を多く含んでいる。そして「真犯人は読者である」というフレーズの意味が終盤に反転するどんでん返しには唸った。
Posted by ブクログ
ザ昭和な感じがたまらない。
雰囲気にどっぷり浸って堪能した。
その上、犯人は読者って、どんな仕掛けがあるのか、わくわくする。
主人公は、中学生の薩次とキリコ。
気が強くて有能な美少女と、ちょっと気弱なポテトくん。
この2人の掛け合いがまた楽しい。
キリコの兄もナイスキャラ。
幕間に挟まれる、一見関係のなさそうなパートはどう絡むのか。
楽しかったので、引き続き2作目に突入。
Posted by ブクログ
リアル中学生の時に当時の朝日ソノラマ文庫で何度も読んだ思い出の作品。
今読むとも微妙に感じる部分ももちろんあるのだが、それ以上に郷愁と思い出補正もあることは認める。
ポテトがまだ「ジャガイモ」という表現だったことにちょっと驚き。
買って良かった。