作品一覧

  • 邪悪なる大蛇
    4.1
    1巻3,201円 (税込)
    『その女アレックス』の巨匠、最後のミステリー 意地悪に、ブラックに、酷薄に、 最・悪・の・事・態が加速する! 『その女アレックス』『悲しみのイレーヌ』『死のドレスを花婿に』…… ミステリーランキングを制覇し、フランス最大の文学賞ゴンクール賞も獲得。 鬼才ルメートル、最後のミステリー。 夫を亡くして独りで暮らすマティルド、63歳。殺し屋。戦争中は冷血の闘士として知られ、戦後は凄腕の殺し屋として仕事を請けてきた。だが彼女には認知症が少しずつ忍び寄りつつあった。それに気づいたのは、彼女に殺しを依頼している戦中からの同志アンリ。マティルドの殺しが必要以上に過激になっていたのだ。一方マティルドの中では、かつて抱いていたアンリへの恋心が甦り、暴走は加速してゆく! 最悪の事態が雪ダルマ式にふくれあがる! マティルドを愛していたアンリは、そして事件を追う真面目な刑事ヴァシリエフは、彼女を止められるのか? アタマからラストまで、ひたすら加速する「最悪と意地悪のスパイラル」。その果てに待つラストのサプライズは、笑ってしまいそうに衝撃的で電撃的で残酷で、まるで私たちの運命のようなのだ。 「多くの読者は気に入った登場人物がひどい目に遭うことに抵抗を感じる。だが現実の人生はどうだろうか。恋人が突然心筋梗塞で命を落としたり、友人が脳卒中で倒れたり、近親者が交通事故に遭ったりと、理不尽なことが次々起こる。なぜ小説家は現実の人生よりも手加減しなければならないのだろうか?」――ピエール・ルメートル
  • 僕が死んだあの森
    3.9
    1巻880円 (税込)
    『その女アレックス』の鬼才ルメートルが描く、戦慄の犯罪文学 『その女アレックス』で世界中を驚愕させた鬼才ルメートルが放つ、極上の心理サスペンス。  あの日、あの森で少年は死んだ。 ――僕が殺した。  母とともに小さな村に暮らす十二歳の少年アントワーヌは、隣家の六歳の男の子を殺した。森の中にアントワーヌが作ったツリーハウスの下で。殺すつもりなんてなかった。いつも一緒に遊んでいた犬が死んでしまったことと、心の中に積み重なってきた孤独と失望とが、一瞬の激情になっただけだった。でも幼い子供は死んでしまった。  死体を隠して家に戻ったアントワーヌ。だが子供の失踪に村は揺れる。警察もメディアもやってくる。やがてあの森の捜索がはじまるだろう。そしてアントワーヌは気づいた。いつも身につけていた腕時計がなくなっていることに。もしあれが死体とともに見つかってしまったら……。 十二歳の利発な少年による完全犯罪は成るのか? 殺人の朝から、村に嵐がやってくるまでの三日間――その代償がアントワーヌの人生を狂わせる。 『その女アレックス』『監禁面接』などのミステリーで世界的人気を誇り、フランス最大の文学賞ゴンクール賞を受賞した鬼才が、罪と罰と恐怖で一人の少年を追いつめる。先読み不可能、鋭すぎる筆致で描く犯罪文学の傑作。 文庫解説・三橋暁 ※この電子書籍は2021年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • われらが痛みの鏡 上
    4.0
    1~2巻990円 (税込)
    かつて傷痍軍人エドゥアールの仮面造りを手伝った無口な少女ルイーズも、いまでは30歳になり、教師をするかたわら、週に一度、近くのレストランでウエイトレスをしていた。だが常連客のひとりである老医師の奇妙な願いに応えてから、次々に驚くべき事件に巻きこまれてゆく……歴史ミステリ三部作待望の完結篇!
  • 監禁面接
    3.6
    1巻950円 (税込)
    『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、 一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。 リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。再就職のエントリーをくりかえすも 年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。 だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。 だが最終試験の内容は異様なものだった。 〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉 どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。愛する妻と娘たちのため、 知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む! 解説:諸田玲子 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • わが母なるロージー
    3.8
    1巻764円 (税込)
    『その女アレックス』のカミーユ警部、再登場 パリのあちこちに仕掛けられた七つの爆弾。犯人だと出頭した青年の狙いは何か? カミーユ警部と富豪刑事ルイが奔走する番外編。
  • 炎の色 上
    3.9
    1~2巻814円 (税込)
    1927年、パリ。銀行家の父を亡くしたマドレーヌは、その莫大な遺産を相続する。しかし、その地位を狙う者は多かった。裏切りと詭計に遭いながらも、彼女は闘い生き抜こうとするが。ゴンクール賞受賞作『天国でまた会おう』三部作、一気読み必至の第二作登場!
  • 合本 悲しみのイレーヌ その女アレックス 傷だらけのカミーユ【文春e-Books】
    5.0
    1巻2,648円 (税込)
    ピエール・ルメートルが放つ傑作ミステリ、カミーユ警部シリーズの三部作を合本に! あなたの予想を全て裏切る究極のサスペンス! 「悲しみのイレーヌ」 異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。ミステリ賞4冠に輝く衝撃作。あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。解説・杉江松恋 「その女アレックス」 おまえが死ぬのを見たい――男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが……しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。 「傷だらけのカミーユ」 カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。解説・池上冬樹
  • 傷だらけのカミーユ
    4.1
    1巻896円 (税込)
    週刊文春ミステリーベスト10 2016 海外部門1位! カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』の三部作完結編。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。解説・池上冬樹
  • 天国でまた会おう 上
    3.7
    1~2巻814円 (税込)
    1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう! そのとき彼を救いにあらわれたのは、年下の青年エドゥアールだった。しかし、アルベールの命の代償はあまりにも大きかった。何もかも失った二人を戦後のパリで待つものとは――? 『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞作
  • 悲しみのイレーヌ
    3.9
    1巻896円 (税込)
    週刊文春ミステリーベスト10 2015年海外部門 1位!コニャック・ミステリ大賞など4つのミステリ賞を受賞!異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。ベストセラー『その女アレックス』の著者が放つ衝撃作。あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。
  • 死のドレスを花婿に
    4.2
    1巻784円 (税込)
    『その女アレックス』の原点となる恐怖のイヤミス 狂気に駆られて逃亡するソフィー。聡明だった彼女はなぜ全てを失ったのか。悪夢の果てに明らかになる戦慄の悪意とは。驚愕の傑作。
  • その女アレックス
    4.3
    1巻896円 (税込)
    英国推理作家協会賞を受賞した大逆転サスペンス。貴方の予想はすべて裏切られる! おまえが死ぬのを見たい――男はそう言って女を監禁した。檻に幽閉され、衰弱した女は死を目前に脱出を図るが……。ここまでは序章にすぎない。孤独な女の壮絶な秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進する。「この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはならないと思うからのようだ」(「訳者あとがき」より)。未曾有の読書体験を、貴方もぜひ!
  • その女アレックス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろかったー!
    第3部の巻き返しがすごい。

    1作目から4年後で休職明けだったり奥さんと暮らしてた場所から引っ越して猫ちゃんと2人(?)住まいに変わってたり、あのあとどうなったかがわかって安心……。
    そりゃトラウマ化するよなぁ、あんなことがあって逆によく警察辞めなかったなあって感心した。

    第1部第2部で「なぜ?」て疑問に思ったりよくわからなかったりさらっと流したところが第3部で次々に回収されて気持ちいい。
    1作目と打って変わって性行為関連の描写が薄めというか、男を殺そうとしてるのにハニートラップの描写がほぼないなあって不思議に思ってたけど、そもそも"できない"のか……

    0
    2024年11月09日
  • その女アレックス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ2作目。
    妻を亡くして4年が経ったカミーユ。
    よく警察辞めなかったなぁ。
    警察パートとアレックスパートに分かれており、テンポ良くストーリーが進みました。
    監禁シーンはアレックスの悲壮がひしひしと伝わってきた。
    この筆者はこういう表現上手だなぁ。
    ネズミ嫌いになる。
    加害者が目まぐるしく変わっていき、どうなえうのかとワクワク。
    幼少期って本当に大事。
    カミーユチームの信頼関係、愛には感激。
    アルマン良いやつだな。

    0
    2024年11月03日
  • その女アレックス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    間違いなく今年読んだ中で、最高傑作。

    途中まで、アレックスが無事?

    逃げ出して、犯行を重ねる…

    異常者かよ?

    と思って読み進めるのがゲンナリしたが、

    まさかそんな、驚きの展開。

    そりゃそうなるわな。

    なんてこったい。

    見事な復讐をやり遂げた。

    よくやった。

    でも…

    自分の命を投げ打つ必要あった?

    生き地獄ではあるけど。

    確かに衝撃作だった。

    0
    2024年10月20日
  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    主人公のマティルドは63歳の未亡人で田舎で犬と悠々自適な生活を送っている。
    職業は殺し屋。
    若い頃はレジスタンスの美貌の闘士で、当時の司令官アンリから指示を受ける形で殺しを請け負っている。
    そんな彼女に認知症の症状が現れ、殺し方が不必要に残虐になったり、ターゲットを勘違いしたり、組織との連絡方法や銃の処理を忘れたりと、任務に支障が出始めた。
    マティルドを昔から密かに慕っていたアンリはそんな彼女の異常に気づき手を打とうとする…


    歳をとってボケ始めた暗殺者のおばあちゃんというとコミカルな雰囲気だけど、思い込みが激しく感情も制御できず、生来の残虐さをあらわに暴走する凄腕の殺し屋ってところが怖すぎ

    0
    2024年10月12日
  • 邪悪なる大蛇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いろんな目線で話が進んでいき、テンポも良いのであっという間に読んでしまった。感情移入したところで主要人物があっさりと死んでいくのもルメートルらしく面白い。最後どうなるのかと思ったらスッキリ、といったラスト。認知症の殺し屋が認知症の老人に制されるといった発想も面白い。

    0
    2024年10月08日

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