回帰 警視庁強行犯係・樋口顕

回帰 警視庁強行犯係・樋口顕

小説・文芸
784円 (税込)

3pt

これは日本で初めて起こったテロ事件なのか? 事件は現場ではなく会議室でも起きている!! 捜査と家庭に追われる刑事の奮闘を描く、シリーズ最新作!!

四谷にある大学の門近くで自動車の爆発事故が起こった。
死者と怪我人を出したこの爆発は、やがて「爆弾」が仕掛けられていたことが判明する。
警察はテロと断定し、警視庁刑事部捜査一課の樋口顕は情報収集に動き出すが、
上司である天童隆一管理官から「かつての部下、因幡が『テロを防ぎたい』という
電話をかけてきた」と打ち明けられる。
国際テロ組織に入った噂のある因幡からの電話は、今回のテロとの関連するのか?
そんな最中、樋口の娘・照美が、バックパッカーで海外旅行に行きたいという。
公安も捜査に乗り出す中で、テロ捜査と家庭の間で奮闘する樋口は何を思うのか――。

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回帰 警視庁強行犯係・樋口顕 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    回帰 警視庁強行犯係・樋口顕
    今回は、国際テロ組織の犯行ではないかと思われる車両爆破事件が発生し、死者2名と負傷者10数名がでた。C4と言われる軍用の爆薬が使用されたのだ。目撃情報からパキスタン人のムハマンド・シファーズ・サイードの身柄が拘束され、取り調べか開始されたが、本人にはアリバイがあった。そんな中、警視庁の元刑事で違法捜査で辞職した因幡芳治が国際テロ組織と関わりがあったという情報があり、最近日本に入国したということも明らかになった。因幡は天童管理官の元部下でもあった。その因幡から突然天童管理官に連絡が入り、次に発生の恐れがあるテロを防ぎたいので力を貸してくれるように頼まれた。警視庁公安部の事前情報では因幡は国際テロ組織の一員として見ていたが、思わぬ展開に…
    樋口顕係長は因幡の現在の素性がなんとも言えないまま天童管理官とともに因幡の行動に賭けてみる。テロの標的にされたのは靖国神社だ。どうしてもテロを止めたい因幡と樋口係長は、靖国神社でテロの実行犯を寸時で発見し指揮本部の命令を待たずに取り押さえる。正に危機一髪のところだった。一歩間違えば、自爆スイッチを押されたかも知れない瞬時の判断であった。手に汗握る瞬間を文章で表す今野敏作品の素晴らしさはピカイチである。事件と同時に樋口顕を悩ませる一人娘照美の家族愛も微笑ましい。

    0
    2026年07月13日

    購入済み

    テロ事件。
    なんだか、遠くの国の話のような気がしてた。
    でも、そういえば、爆弾だけで無く、色んな形のテロが、日本でも起こってる。
    天童さんと、樋口さんと公安の絡みが、興味深い。
    警察も一枚岩じゃないのね。

    #ドキドキハラハラ #シュール

    0
    2026年02月21日

    Posted by ブクログ

    今野敏「警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ」第5作目(2017年2月単行本、2019年8月文庫本)。
    国内テロ事件で指揮本部が立ち上がり、警視庁公安部と刑事部が対立するが、テロ阻止の為に協力捜査へと進み、なかなかお互いに疑心が無くならない中、徐々に信頼関係が構築されていく。
    今回の捜査での主要捜査員は、捜査一課では天童隆一管理官、樋口顕殺人捜査第3係長、塩崎祐司第1係長、浅井猛特殊犯捜査第3係長(SIT)、そして樋口の部下の第3係小椋重之警部だ。田端守雄捜査一課長も登場する。公安部は外事第三課の梅田正之管理官、柳瀬泰彦警部。
    柳瀬はゼロ帰りのエースと呼ばれている切れ者だ。梅田は公安と刑事は情報も共有して協力すべきだと主張するが、天童も樋口も信頼できるかどうかわからず距離を置いていた。公安と刑事の腹の探り合いの中、捜査一課の中では樋口と塩崎が容疑者の扱いで考え方が違ったりするのだが、天童と樋口の一身を掛けた単独の別捜査が全てを呑み込む。

    事件は四ツ谷にあるキリスト教系の大学の近くで爆弾による車の爆発事件があり数名の死傷者が出たテロ事件。現場付近の防犯カメラの解析と目撃証人の供述でパキスタン人のシファーズが特定されたが、アリバイがあった。そしてもう一人の目撃証人牧田詠子35歳によりバングラデシュ系の日本人の加羅夢も容疑者に上がった。
    そんな中、公安がマークしていた人物がいた。因幡芳治、元警察官で警察を辞めた後、海外を放浪し、国際テロ組織に関係しているという噂があった。その警察官時代の上司が天童だった。樋口より2年後輩だが退職して10年が経っていた。その因幡から天童に電話があり、指揮本部には内密に樋口と3人で会って話を聞くことになったのだ。
    因幡は容疑者のシファーズもしくは加羅夢と関係しているのか。事件は次の大きなテロを予感させていた。樋口は覚悟を決めて因幡への単独の接触をして情報を得ようとする。テロリストは誰か?次のテロのターゲットはどこか?因幡は信用できるのか?樋口と因幡の車を尾行する公安の柳瀬。息詰まる攻防が危機一髪でテロを食い止める。面白かった。終盤にはだいたいの展開は読めたが、それでも面白かった。

    そして今回も事件とは別に樋口の家庭の問題が起こり、相談する相手がやはり氏家譲警部補(生活安全部少年刑事課)なのだ。今回も娘の照美の問題でバックパッカーでの海外旅行計画だ。如何にやめさせるか、説得するかと頭を悩ましているのだ。結果的には照美の方が一枚上手だったという結末になるのだが、娘には弱い樋口だった。ほんわかした感じが心地良い。

    樋口の人と争うことを嫌い、我慢することは気にならず、慎重に行動する、そんな自分の性格を好きではないのだが、上司にも部下にも樋口は信頼出来る優秀な刑事として高い評価と信頼を得ている。そう思われる度に自分自身の評価と他人の評価とのギャップに戸惑う。でも人権に注意し、人の話を聞く耳を持ち、警察権力や階級を笠に着ない人柄が魅力的なのだ。警視に昇級して管理官になった樋口を見てみたい。

    0
    2021年08月12日

    Posted by ブクログ

    本作は刑事部と公安部の対立が一つのよみどころかと思いきや、梅田管理官はさにあらず、深い洞察力と懐の深さには一本とられたなと思わずにはいられませんでした。物語の序盤では樋口ですら彼を警戒していたところからの実は刑事部と協力する気満々だった姿を見せられると、そのギャップに天童ですら小物に思えてしまいますね。

    主題として描かれた爆破テロとそれを巡る登場人物の相関関係については、読み手にも推理できる部分と、そうでない部分(特に因幡を軸とした関係)が適度に組み合わせられていて、単純すぎず・難しすぎず、ほどよき読み応えになるレベルに設定されていたように感じます(このあたりは読者のレベルにより評価がわかれるところかもしれませんが…)。

    捜査の進展そのものも臨場感のある内容・描写であり、徐々に事件の真相に近づいていく構成に先へ先へと読み進めたくなってしまいます。密かに因幡と天童・樋口が通じているシチュエーションには「なんか処分されてしまうのでは」とうハラハラドキドキを感じさせる要素もあり読者を飽きさせません。

    また今回のタイトルである「回帰」、これも絶妙でした。物語を最後まで読まないとその味わいを感じることはできないのですが、因幡や照美の来し方行く末をなぞらえたものであり、テロ事件と時同じくしておきた樋口の家庭で起きたちょっとした出来事をつなぐことができるキーワードを選ぶあたりはさすがです。

    0
    2021年02月03日

    Posted by ブクログ

    樋口顕シリーズ。ものすごく奇抜なトリックはないが、手に汗握るところもある。国際的なテロ組織や諜報機関が登場。

    0
    2024年01月27日

    Posted by ブクログ

    警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ第5弾。
    警察小説の中で、上司や部下からの信頼がこれほど厚い主人公は珍しいのでは。
    彼は、買いかぶりだと自己認識し、他人からの評価にずれを感じている。自分は、「人一倍心が折れやすい」し、「石橋を叩いて渡るタイプ」で、「臆病で引っ込み思案」だと、戸惑いながら捜査に従事している。
    今回の相手は、テロリスト。公安とせめぎ合いながら、「捜査というより戦い」という事件を追う。
    その一方で、家庭の問題(娘が外国をバックパッカーしたいという)にも悩まされる。
    主人公の性格づけとともに、警察小説と家族小説をミックスしたようなユニークなシリーズ。まだまだ期待できそう。

    0
    2019年11月20日

    Posted by ブクログ

    久々の樋口シリーズ。昔の樋口シリーズから隠蔽捜査を経てさらに面白くなった。事件、警察模様、家族と絶妙で、かつ樋口のキャラは変わらず、一気読みしてしまった。

    0
    2019年10月01日

    Posted by ブクログ

    この作品は、最後のページの「(略)だが、いつか戻るべきところへ戻って来る。(略)」に尽きます。 そして私の戻るべきところは...?

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    2019年09月25日

    Posted by ブクログ

    車爆発事件が勃発。警視庁刑事部と合同で捜査する公安部が強引に拘束した男には、アリバイがあった。捜査一課の樋口が身柄解放を主張するが、刑事部と対立する公安は強硬姿勢のまま。不信感が募るなか、テロが再び起こるとの情報を樋口は掴むが、公安に伝えるべきか苦悩する…。

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    2019年09月24日

    Posted by ブクログ

    『警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ』第5段

    まわりの評価は高いものの、自己評価は低く、まわりと争うことを望まない樋口。

    都内で自動車爆発事件が発生し、数名の死傷者が。
    テロの疑いがあり、指揮本部が立ち上がるが、公安部と刑事部の対立が…テロ阻止の為に協力捜査へと進むが、なかなかお互いの疑心は…

    現場付近の防犯カメラの解析と目撃証人の供述でパキスタン人が特定されたが、アリバイが…
    そしてもう一人の目撃証人牧田詠子によりバングラデシュ系の日本人も容疑者に上がる…

    そんな中、公安がマークしていた人物が。
    元警察官・因幡。警察を辞めた後、海外を放浪し、国際テロ組織に関係しているという噂があり、マークされていた。

    警察時代の上司が天童であり、その因幡から天童に連絡が…
    因幡はテロと関係しているのか。
    因幡は次の大きなテロの可能性をしていた…

    テロリストは誰なのか⁇
    次のターゲットはどこなのか⁇
    因幡は敵か味方か⁇

    樋口と因幡の車を尾行する公安の柳瀬。息詰まる攻防が…

    公安といえば、自分勝手にというイメージがあり、もっともめるかと思っていたが…
    意外と協力的で。

    もう少し初動捜査をうまくやっていれば…
    牧田瑛子の証言は⁇だったような…

    娘・照美はバックパッカーで海外に行くと言い出し…心配する樋口。
    氏家に相談する始末に…
    家族思いの樋口は変わらず。


    0
    2023年12月11日

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