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運命の出会い、というものがある。
夢生にとって漱太郎との出会いがそうだ。ハンサムで誰にでもやさしくてクラスの人気者──最初は、その「ジェントルマン」っぷりに違和感をおぼえていた夢生だが、漱太郎の秘密(彼は悪魔である!)を知ることで、激しい恋に落ちてしまう。漱太郎は誰のことも愛さないが、夢生だけは「特別だ」と言う。それは、愛ではなく呪縛である。
最低な、本当に最低な人間だと思うのに、いつの間にか漱太郎に惹かれている。人は相手が「善人」だから恋をするのではない。それをまざまざと思い知らされる。
男が男に命がけの恋をする…という意味では、BL好きの淑女方にもオススメだが、パステルカラーの甘い菓子ではなく、毒がたっぷり入ったブラックコーヒーだと認識したうえで読まれたし。
匿名
読むのやめられない!
まず、韓国人なので日本語がとても下手な点、ご了承ください。 学生時代から山田詠美さんのすごいファンです。韓国で出版された本はすべて購入して読んできました。 まだ出版されていない本まで、このように原書で購入して読むほど、熱烈なファンです。
(いや、ただのファンよりも、もうマニアに近いだと思います!!)
彼女の影響を受けて、今、文章を書く仕事をしているのだから、これ以上言うまでもないでしょう。
本作品の「ジェントルマン」のオノ·ヨーコとジョン·レノンの写真は私も普段から大好きでしたので、本を開いてすぐに「あっ!」と嬉しかったです。もう、その瞬間から完全に気が浮かれて、すらすらと読み進めました。
それで、何時間もじっと座ってすっかり没入して読んだ後、最後のページを閉じる時、全身に鳥肌が立ちました。
個人的に山田詠美さんの他の作品である「姫子」の収録短編「メニュー」がすごく好きなんですけど、あの主人公のような、山田詠美さんが描くどこか歪んだ男キャラが、私、ずっと前から大好きなので、本作品の漱太郎にもすっかり惚れ込んで、とても楽しく読みました。
(もちろん、夢生のことも、圭子のことも、シゲのことも、その他の全キャラのことが好きなんです。)
余韻が長く残りそうですね。
紙の本も所蔵したいです。
この本のすべてが好きでした。
ありがとうございました。
Posted by ブクログ
残酷なまでに美しい悪魔のような男と、その悪魔に魅せられて愛し従属した男の話。震えました。あの衝撃のラストは彼らにとったらメリーバッドエンドなのだろうか。漱太郎もユメなら仕方ないねって笑いそうな気もする。笑って犯した罪を告白する漱太郎と、それを許して受け入れるユメはある意味共犯者であり、そこで二人は唯一無二の相手として分かり合える、それは遥かに肉体関係を持つ事よりも深く結ばれている事なのだ。 殆どプラトニックでありながら、どんな関係よりも狂っていて歪んでいて背徳的。 これでおまえ、俺の奴隷だな、ユメ?という漱太郎の言葉が淫美な悪魔の囁きのようで恐ろしい(けど個人的に大好き)。
Posted by ブクログ
大好きな山田詠美。
美しい文章。美しすぎて、溜め息が出る。
なのに、こんな終わり方はいやだ。
私は、このお話に出てくる人がきらい。圭子のことも、夢生のことも、路美のことも。
漱太郎のことは、もっときらい。
いやだ、いやだと思いつつ、私は多分、この本が好きだ。
好きよりも嫌いの方が、人を強く惹き付けるのかもね。
「欲しがれば欲しがるほど逃げて行くものが、この世の中にはたくさんある。」
本当にその通りで。
欲しがるのを辞めれたら、もっと簡単になるのに。
私が欲しくて欲しくてたまらないものは、いつの間にか遠くに行ってて、もう絶対に手に入らない。
Posted by ブクログ
ラストの方は、なんだかホラー小説
からのメリバ、、、。
とはいえ、巧みな文章で、ぐーーーっと引き込まれての一気読み。
実際にだれからもジェントルマンと言われる友人がいるが、そういう彼もどうしようもなく弱いところや、醜い部分がある。
『紳士と呼ばれる奴もどこかにシミがあるものさ』と自論を持っているが、漱太郎のイカれっぷりは衝撃。それに寄り添うように生きるユメもイカれてる。
その2人に関わる女性もやっぱり壊れてて、終盤は衝撃の人怖展開で驚愕した。
ユメが華道・フラワーアーティストをやっていたのは、ラストの展開で納得。
夢に生きるでユメ。名前も最後に納得。
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