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武蔵野にたたずむ料理屋「左近」。じつは、男同士が忍び逢う宿屋である。宿の長男で十六歳の桜蔵にはその気もないが、あやかしの者たちが現れては、交わりを求めてくる。そのたびに逃れようとする桜蔵だが。
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Posted by ブクログ
何度も読み返したくなる作品。 文章が非常に艶めかしい部分だったり儚い部分があり美しい生き物を見ているのと同じ気分を感じる。 1番お気に入りは骨箱。
ゆで玉子が食べたい!
こういうお話、好きです!予備知識なく初めて読んだ時は、「な、なんといかがわしい!」と思いながらとても楽しんでしまいました。 男性同士の性的な会話や描写が毎回でてくるので、苦手な方は注意が必要かと思います。 長野先生が使う言葉や描写が幻想的で、いつの間にか現実からおかしな世界に迷い込む感じがくせに...続きを読むなってしまいます。暮らしの描写も丁寧で、こんな世界で暮らしてみたい!と思う表現がたくさん出てきます。 そしてなにより、桜蔵の弟の千菊がしょっちゅうゆで玉子を持って出かけるのですが、その書かれ方がなんだか凄く良くて、無性にゆで玉子が食べたくなってしまうのです。
#切ない
続編「さくらうるわし」から入った左近の桜シリーズ一作目。ようやく読めました。 手軽に読める短編集で、相変わらずの妖しい雰囲気が長野まゆみさんらしくて素敵。どの作品通しても世界観や人物が端正で静謐で、物語に惹き込まれた後の余韻が凄い。 だいたい主人公が人ならざるものに狙われて巻き込まれてあれこれされ...続きを読むる短編集。 設定から描写まで、しっかりBL要素が入っているので注意。
桜の咲く季節に再読。 ❀ ❀ ❀ 主に男同士の逢瀬に利用される隠れ宿「左近」で暮らす高校二年生の左近桜蔵。 駅頭で見知らぬ男を拾ったのをきっかけに、度々得体の知れない男を拾うことになる。 全部で十二の短編。どのお話も丁度良い長さで、文の締め括りもテンポが良く、とても読みやすい。短編どうしで所々...続きを読む話が繋がっているのもあったりで面白いです。 昔から桜蔵に御伽話を語り聞かせていた父親の柾。会話の口調からも感じられるんですが、とっても格好良い。医師でもあり、物腰の優しそうな、けれど隙のない感じがとってもすきです。言葉の端々や些細な動作からも色気が出ているようで、様々な人を惹きつけているのも納得…。 『秋草の譜』では桜蔵を助けたり、なんやかんやで優しい一面がある。『瓜食めば』で泥水に飲み込まれた桜蔵を抱きしめたのは、もしかして柾なのかも…なんて思ったりもしました。桜蔵が男を拾ってくるのを承知で頼みごとをしているあたり、柾は何かしらの事情を、ある程度知っているんだろうな。そんな柾の思惑にまんまと嵌められていながらも、彼に片想いしている桜蔵も健気で可愛いです。 毎回、事あるごとに男を拾っては、相手に一方的にされるがままになっている桜蔵は少し不憫に思える。…けれど、意識が途切れたり、朝起きたら裸だったなんて描写もあって、相手を思いっきり拒絶している感じもあんまりない。体は男だけど、タマシイは女…(?)タマシイの方が欲望に従いやすいのかも…。 そして、そんな描写も決して直接的に書かずに、ぼやかして、少し匂わせる程度に描かれていて長野まゆみさんの語彙力には圧巻。隠語や皮肉も艶っぽさが出ていて美しく感じる。まるで、曇りガラスを通してこの「左近」の世界を覗いているようで、ドキドキしながら読んでいました。 個人的に『海市』が一番のお気に入りです。まるで、浦島太郎になったような、蔵の中で賑やかな宴会に迷い込み、いつの間にか桜蔵も着物を着ている。盃から溢れる酒が桜の花びらとなって桜蔵を包み、埋もれていく。満開の桜の下で弥と交わした会話。めまぐるしく変化する場面描写や夢と現が曖昧で幻想的な世界。解説のお話でもありましたが、初期の頃の『少年アリス』や『天体議会』とはまた違った長野ワールドを存分に堪能することができました。 ❀ ❀ ❀ この、『左近の桜』の続編にあたる『咲くや、この花』もまた読み返したい。
ほんとに情景描写が秀逸。言葉数は少ないのに、ぱーっと情景が目の前に現れる。相変わらず、不安定で危うい感じがするんだけど、その感覚に身を任せていたくなる笑 物語は、この世とあの世の境に住む者を知らず知らずの間に”拾って”しまい、関わりを持ってしまう桜蔵。次々と桜蔵の身に起こる不思議な出来事の物語。桜蔵...続きを読むを取り巻く人たちも当たり前の事のように接していて、何だか曰くありげ。一癖ある面々だけど、なかなか素敵な人達です。いろいろ伏線も張ってあるようなので、続編が楽しみ。この雰囲気にどっぷり浸かって読みたい。
読むのが後先になってしまいました。 人物関係がやっとクリアに。 本人は不本意ながらも、いろいろとやらかしちゃう子、桜蔵くん。でも、かわいいから許す! そして、妖よりとらえどころのない男、柾。 柾で一本書いていただきたいな。 シリーズ化して、続編をせつに希望いたします。
久しぶりの読書、そして長野ワールド(勝手に命名)に酔いしれているうちに、あっという間に読み終えてしまった一冊。『左近の桜』シリーズは長野さんの本を読み始めたころから知っていたが、あえて手を出していなかった。なぜなら絶対ハマると分かっていたからだ。結果としてどハマってしまったわけだけど後悔はない。今後...続きを読むはゆっくりと集めていこうと思う。 長野ワールドでは必ずと言っていいほど青年が主人公にあてがわれるが、本作も桜蔵という青年がその位置にいる。男同士が逢瀬を重ねるための一軒宿である「左近」の長男である桜蔵はこの世のものではないあやかしに吸い寄せられてしまう体質を持っていて、この短編集では彼が巻き込まれる不思議な交わりを描いている。父の柾や交わるあやかしたちからは「女」と呼ばれ、それが生物学的な意味合いではないことを知り、微力ながら抵抗を続ける桜蔵のあまりの無防備さに読者は心配になりつつ、それでもずっと無防備でいてくれとも願っている。 話の内容としては生々しくなっても仕方ないとも思えるが、それを美しくまろやかに仕上げてくれるのが長野さんの魔法だ。解説にも記されているが、とにかく日本語が美しい。花の香りや情景が浮かんでくるような繊細な描写が内容の生々しさを中和してくれるからこそ、酔いが深まるのかもしれない。 個人的にはすべてを知りながら桜蔵を掌で転がしている柾というキャラクターがとても好きだ。桜蔵に明確な答えは与えないものの、手掛かりとなる言葉や逆に煽るような言葉をかけて彼に接している絶妙な立ち位置が心をくすぐる。 またエピソードとしては12章の海市の描写がお気に入りだ。
エロチックだけど生々しくなく、登場人物が魅力的。桜蔵くんはほんとは認めたくないだけで、悪あがきしてるんだよね
この世とあの世のあわいでまどろみのなかに見た夢のようなお話。長野まゆみさんの小説を読むのは久しぶり。どっぷり楽しみました。 本人自身その気がなくても、なぜか男を惹きつける 桜蔵(さくら)は「左近」という世間をはばかる逢瀬のための隠れ宿の長男である。父、母、弟がいるが 自分は血の繋がりがないような気...続きを読むがしている。それに兄弟は庶子、父には正妻がいる(「浮かれ猫」に登場するけどカッコいい) 桜蔵がひろってくる男というのがこの世ならざるあやかしのものたちばかり。成就のために男たちが引き寄せられてる感じで、そこには父の柾や父の友人、浜尾が仕向けた案件もあったり。 皆が桜蔵のことを「女」というのが、ちょっとうーむな感じですが… 鵺が出てくる「空舟」と、弟の先生関連の「天神さまの云うとおり」が好き。 流れるような文章に誘われて、浮かんでくる情景に陶酔させられます。
耽美な雰囲気と妖しげな展開が気になってすっかり作品の世界観に魅了されてしまいました。 不可思議な現象や風景の描写がとても綺麗で良かった。 全部語らないことで感じる余韻や、狐につままれた気分になるのが逆に癖になりそうでした(笑) 長野まゆみさんの作品は初めて読んだのですが、他の作品も読んでみたいです。
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長野まゆみ
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