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高等部に上がって新聞部で写真を撮り始めた凜一は、遠く京都の大学へ入学しフットボール部で活躍を続ける氷川を思いながら、ひとり過ごしていた。そんなある日、有沢という謎めいた上級生が現れ、凜一を写真のモデルにしたいと誘うのだった。有沢に魅かれ、孤独な心を乱す凜一。はなればなれになりながらもお互いを求める少年たちの思いの行方は……。好評シリーズ第2弾。
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Posted by ブクログ
凛一シリーズ2作目。
今回は3人の男の間でもどかしい凛一に切なくなる。
1978年の頃の話。ちょうど自分の生まれ年に親近感もあるけれど、記憶のかけらもない時代。
スマホもなければ、もちろんLINEもメールもない。人と人が連絡を取り、つながり合う手段は直接話すか、家の電話もしくは手紙の時代。明確な意志を伴う手段だ。
そんなやりとりがなんとももどかしく、凛一と氷川の関係を複雑にしているけれど、お互い離れられない存在になっていることを際立たせる。
氷川だけじゃなく、有沢や千尋とも離れているようで、精神的には寄り添っているため、物理的に距離が近づくとともに急速に身体も心も寄り添ってしまう、凛一の繊細な心の変動が、思春期の危うさを感じた。連絡の取り方や花、虫の描写がところどころ美しい言葉で物語に彩りを添えてくれる、綺麗な景色が思い描ける作品。(野茉莉、斑猫、猩々緋色のグラジオラス、翅黒、、、)
氷川も有沢も千尋もタイプの違う男。3人の間でどこに行くこともできない凛一がどっちつかずでふらふらした印象から、最後、家元にしっかり意思を表そうとしたところに青年期へ向かう成長を感じた。
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