岩波書店作品一覧

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  • 紋切型辞典
    3.2
    ここに編まれたおよそ1000の項目は、衣服、飲食物や動植物に関するもの、礼儀作法の規範、身体と病気についての俗説、芸術家、歴史的人物の逸話と彼らの評価など、多岐にわたる。フローベール(1821-80)はその記述に様々な手法を駆使して、当時流布していた偏見や言葉の惰性、硬直した紋切型の表現を揶揄し、諷刺してみせた。

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  • 上手な脳の使いかた
    3.8
    神経細胞同士の伝達をよくすれば、脳を上手に使うことができます。それには、どうすればよいのでしょう? 記憶障害や失語症の権威が、研究の歴史をひもときながら、脳の基本的な構造や記憶のしくみ、経験を積むことや体で覚えることの重要性、上手な休み方や体内時計との関わりなどを通して、わかりやすく解説します。

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  • 五日市憲法
    4.0
    「開かずの蔵」と呼ばれた旧家の土蔵。そこで偶然見つけた紙綴りが、ひとりの学生を歴史家に変えた。紙背から伝わる、自由民権の息吹と民主主義への熱き思い。起草者「千葉卓三郎」とは何者なのか? 民衆憲法を生み出した歴史の水脈をたどる。

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  • 虚偽自白を読み解く
    4.0
    無実の人が罪を自白し、犯行内容を語ってしまう、そしてかつての自白を撤回する。体験したものにしかわからないその過程はどういうものか。足利事件、狭山事件、袴田事件(清水事件)、日野町事件を実例に、虚偽自白を見抜き、むしろ、冤罪の温床にもなってきた自白という人証を逆手に取り、無罪を勝ち取る道筋を示す。

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  • 女海賊の島 (上)
    -
    世界一周の航海中、南シナ海に入った帆船ヤマネコ号は、思わぬ事故で炎上、難をのがれた子どもたちとキャプテン・フリントは近くの陸地までたどりつきますが、そこは女海賊、ミス・リーが支配する島でした。留学経験をもち、流暢な英語を話すミス・リーが7人に望んだこととは……。シリーズで唯一、東洋の海を舞台にした物語。

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  • 異端の時代 正統のかたちを求めて
    4.5
    世界に蔓延するポピュリズム。はたしてそれは民主主義の異端なのか? 古代中世の神学史、丸山眞男らの議論を手がかりに、宗教・政治・文化に通底する「異端発生のメカニズム」を解き明かし、混迷する時代の深層に迫る。著者が十年来抱えたテーマがここに結実、「異端好みの日本人」に、現代の「正統」の所在を問いかける――

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  • ホメロス イリアス 上
    4.2
    1~2巻1,276~1,364円 (税込)
    一○年にわたるトロイア戦争の末期、物語は、激情家で心優しいギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦で始まる。トロイア軍の総大将ヘクトル、アキレウスの親友パトロクロス、その敵討ちに奮戦するアキレウスら、勇者たちの騎士道的な戦いと死を描いた大英雄叙事詩。格調高く明快な新訳。

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  • 魔の山 上
    3.9
    平凡無垢な青年ハンス・カストルプははからずもスイス高原のサナトリウムで療養生活を送ることとなった。日常世界から隔離され、病気と死が支配するこの「魔の山」で、カストルプはそれぞれの時代精神や思想を体現する特異な人物たちに出会い、精神的成長を遂げてゆく。『ファウスト』と並んでドイツが世界に贈った人生の書。

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  • 深読み! 絵本『せいめいのれきし』
    3.8
    半世紀以上にわたって読み継がれてきたバージニア・リー・バートンの名作絵本『せいめいのれきし』。改訂版を監修した恐竜博士が、地球が生まれてから今この瞬間まで続く、長い長い命のリレーのお芝居の見どころを解説します。隅ずみにまで描き込まれたしかけなど、人に話したくなる、より深く楽しめる情報がいっぱいです。[カラー版]

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  • 地獄の季節
    4.1
    マラルメ、ヴェルレーヌとならぶフランス象徴派の詩人ランボオ。その文学への訣別の辞ともいうべき『地獄の季節』、言葉の錬金術の実験室といわれる『飾画』は、彼の特異の天禀を示した代表作である。鋭い叡知と感受性、強烈な野性と独創的な技巧を奔放に駆使したこの天才詩人は近代詩史上の明星として輝きつづけるであろう。

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  • 金融政策に未来はあるか
    3.9
    デフレ脱却と景気浮揚を標榜するアベノミクスの出口戦略は? 仮想通貨の登場後も金融政策はこのままでよいのか? バブル崩壊前後の日本の経験を踏まえ、金融政策を理論と現実の両面から総点検し、何が金融政策で可能なのか、日銀と政府の役割は何か、新しい制度設計を見据え、再検討する。金融政策と日本の未来を考える1冊。

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  • 海うそ
    4.1
    昭和の初め、人文地理学の研究者、秋野は南九州の遅島へ赴く。かつて修験道の霊山があったその島は、豊かで変化に富んだ自然の中に、無残にかき消された人びとの祈りの跡を抱いて、秋野の心を捉えて離さない。そして、地図に残された「海うそ」ということば……。五十年後、不思議な縁に導かれ、秋野は再び島を訪れる。

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  • 期待はずれのドラフト1位 逆境からのそれぞれのリベンジ
    3.6
    甲子園や大学野球で華々しく活躍し、大きな期待を背にプロの道に進んだ選手たち。しかし誰もが思い通りの成績を残せるわけではない。ケガに苦しみ、伸び悩み、挫折感を抱きながらユニフォームを脱ぐ……。けれども人生はまだゲームセットを迎えてはいない。新たな挑戦を続ける元ドラフト1位選手たちの軌跡を追う!

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  • 賢い患者
    4.1
    医療者や病院、病気との向き合い方とは。6万件近くの患者・家族からの電話相談、長年続けている医療機関を患者の目線で見直す活動などを横糸に、自らのがん患者体験、看護・介護の日々を縦糸に、その答えを探っていく。

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  • 六人の探偵たち (上)
    4.0
    平和なノーフォークの湖沼地方で、船が次々に流される事件が発生。なんとジョー、ビル、ピートらオオバンクラブの仲間たちが、犯人に仕立てられてしまいます。窮地に立たされた三人のために、休暇でやって来たディックとドロシアが探偵団を結成して、事態に立ち向かいますが……。シリーズ唯一の探偵小説。

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  • K-POP 新感覚のメディア
    3.8
    BTS、TWICE、EXO……日韓関係の悪化とともに韓流ブームは去ったと思っていたら、いつのまにか若者たちはK-POPに夢中になっていた。その魅力と秘密はどこにあるのか。グローバルなトレンドとポップな欲望が交錯するソーシャル・メディア時代の音楽空間をメディア論の視点から考える。

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  • 原民喜 死と愛と孤独の肖像
    4.2
    『夏の花』で知られる作家・詩人、原民喜(1905―51)。死の想念にとらわれた幼少年期。妻の愛情に包まれて暮らした青年期。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、年少の友人・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死――。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を、梯久美子が満を持して書き下ろす、傑作評伝。※(以下、新刊案内2018年7月6頁掲載の引用文)「私の文学が今後どのやうに変貌してゆくにしろ、私の自我像に題する言葉は、/死と愛と孤独/恐らくこの三つの言葉になるだらう。」(原民喜「死と愛と孤独」一九四九年)

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  • カラマーゾフの兄弟 1
    4.5
    暴力を否定し、調和的な愛を強調するこの作品は、作者最後のかつ最高の傑作で雄大な構想、複雑で緻密な構成、人間精神の深刻な把握、また人類の苦悩に対する深い理解と愛情とをもつ。淫蕩なフョードルを父に持つ三人の兄弟を主人公に、悪夢のような一家の形成から破滅に至るまでの複雑多岐な内容を短時日の事件の中に描き出す。

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  • ちいさい言語学者の冒険 子どもに学ぶことばの秘密
    4.0
    「これ食べたら死む?」どうして多くの子どもが同じような、大人だったらしない「間違い」をするのだろう? ことばを身につける最中の子どもが見せる数々の珍プレーは、私たちのアタマの中にあることばの秘密を知る絶好の手がかり。言語獲得の冒険に立ち向かう子どもは、ちいさい言語学者なのだ。かつてのあなたや私もそうだったように。

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  • デイヴィッド・コパフィールド 一
    4.2
    1~5巻770~880円 (税込)
    本書は、モームが世界の10大小説の1つに選び、ディケンズ(1812-1870)自身も「自分の作品中、最も好きなもの」と語っている作品。自伝的要素の濃い作品で、個性的な登場人物が多数登場し、ユーモアとペーソスが全篇にわたって満ちあふれている。物語は大らかにゆったりと展開し、読書の醍醐味が存分に味わえる。新訳。(全5冊)

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  • 現代社会の理論 情報化・消費化社会の現在と未来
    4.1
    「ゆたかな社会」のダイナミズムと魅力の根拠とは何か。同時に、この社会の現在ある形が生み出す、環境と資源の限界、「世界の半分」の貧困といった課題をどう克服するか。現代社会の「光」と「闇」を、一貫した理論の展開で把握しながら、情報と消費の概念の透徹を通して、〈自由な社会〉の可能性を開く。社会学最新の基本書。

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  • 財政から読みとく日本社会 君たちの未来のために
    4.3
    なぜ社会保障は高齢者向けの支出が中心なのか、なぜ公共投資が多いのか、教育費の私的負担がなぜ多いのか、税の負担をなぜ重く感じるのか…、財政の七つの特徴をわかりやすく説明しながらこれからの日本社会のありかたを考えます。弱者を生み出さず、誰もが安心して生きられる社会への道筋を提案します。

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  • 新しい労働社会 雇用システムの再構築へ
    3.8
    正規労働者であることが要件の、現在の日本型雇用システム。その不合理と綻びはもはや覆うべくもない。正規、非正規の別をこえ、合意形成の礎をいかに築き直すか。問われているのは民主主義の本分だ。独自の労働政策論で注目される著者が、混迷する雇用論議に一石を投じる。

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  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと
    4.1
    曲がり角に立つ現代社会は、そして人間の精神は、今後どのような方向に向かうだろうか。私たちはこの後の時代の見晴らしを、どのように切り開くことができるだろうか。斬新な理論構築と、新たなデータに基づく徹底した分析のもとに、巨大な問いに改めて正面から応答する。前著から約十年、いま、新しい時代を告げる。

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  • ひみつの海 (上)
    4.0
    北海横断の航海から帰ったウォーカー家の四人きょうだい。今度は船の赤ちゃんブリジットも一緒に、浮き沈みする秘密の島々に置き去りにされ、探検調査に乗り出します。ところがそこは地元の部族のなわばりで……。ふしぎな足あとの主マストドンや、ナンシイ、ペギイも加わって、大そうどうの冒険のはじまりです。

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  • フィレンツェ 比類なき文化都市の歴史
    3.0
    ローマの植民市として出発した古代、有力家門が鎬を削った中世、「自由」が高らかに掲げられた共和制期、そしてメディチ王朝期──いつの時代も、人々は自らの名誉にかけ、この町を崇高なまでの美の都に仕立て上げた。ルネサンスにとどまらない「歴史の重層性」から、その魅力あふれる文化と芸術を活写する。写真=大村次郷 [口絵4頁]

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  • クモの糸でバイオリン
    3.7
    クモとつきあうこと40年。「クモの糸にぶら下がる」など数多の挑戦を経て、ついに「クモの糸でバイオリンの弦をつくる!」という無謀な試みへと突き進む。――暗中模索、数年がかりで完成した弦が、やがて名器ストラディバリウスの上で奏でられ、世界的な反響を巻き起こすまで。たゆまぬ好奇心が生んだ成功物語のすべてをレポート。

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  • EVと自動運転 クルマをどう変えるか
    4.2
    「電動化」「自動化」「コネクテッド化」の強化をめざして、いま世界各国の自動車メーカーが次世代のクルマの開発にしのぎを削っている。その技術的進化には、自動車産業のビジネスモデルのみならず、私たちの生活をも大きく変えてしまうほどのインパクトがあるとされる。何が変わるのか。開発の最前線に迫る。

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  • ルポ 保育格差
    3.7
    依然として解消されない待機児童問題。しかし、どこでも入れればいいというはずはない。果たして中でどのような保育が行われているのか。園によって大きな違いがあるのはなぜなのか。さらに、卒園後の学童保育での実態はどうなっているのか? 事実上、保育所は選べないなか、運次第で受けられる保育の質に格差があっていいのか。

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  • パリ・ロンドン放浪記
    4.5
    インド帝国の警察官としてビルマに勤務したあとオーウェル(1903―50)は1927年から3年にわたって自らに窮乏生活を課す。その体験をもとにパリ貧民街のさまざまな人間模様やロンドンの浮浪者の世界を描いたのがこのデビュー作である。人間らしさとは何かと生涯問いつづけた作家の出発にふさわしいルポルタージュ文学の傑作。

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  • 自分の顔が好きですか? 「顔」の心理学
    3.5
    顔は心の窓です。魅力的な顔をしていると、よりよい人間関係が築けます。でもそれは、目鼻立ちの美しさではありません。では、「いい顔」とは何でしょう? なぜ人は顔が気になるのか、顔を覚えるコツはあるのか、第一印象は大切か、修正写真も「私の顔」なのか――「顔」にまつわるさまざまな疑問を、心理学で解き明かします。

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  • 折口信夫古典詩歌論集
    -
    「私にとっては寧ろ解釈することが創作する事の様にすら感じられる。」学者にして詩人、ともに比類ない業績をのこした折口信夫が生涯その中核においた歌。遥かに見透しまた限りなく近く、鋭敏な眼は三十一文字に沈潜し読みひらく。「叙景詩の発生」「女房文学から隠者文学へ」など様々な視角から論じた全13編を収録、注を付す。

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  • 海へ出るつもりじゃなかった (上)
    4.0
    船長が不在の時に、霧にまかれ、錨を失ったゴブリン号。乗組員はツバメ号の子どもたちだけ。強風に流され、河口から外海に出てしまったゴブリン号は、船をもどそうとするジョンやスーザンの必死の努力にもかかわらず、まっしぐらに東へ進みます。やがて朝になってみると……。シリーズ中、もっともスリルに富んだ物語。

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  • 唐物の文化史 舶来品からみた日本
    4.0
    正倉院の宝物、艶やかな織物や毛皮、香料、楽器、書、薬、さらには茶や茶器、珍獣まで……。この国の文化は古来、異国からの舶来品、すなわち「唐物」を受け入れ吸収することで発展してきた。各時代のキーパーソンとの関係を軸に、唐物というモノを通じて日本文化の変遷を追う、野心的な試み。【カラー口絵8頁】

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  • トマス・アクィナス 理性と神秘
    4.4
    西洋中世における最大の神学者であり哲学者でもあるトマス・アクィナス(1225頃―1274)。難解なイメージに尻込みすることなく『神学大全』に触れてみれば、我々の心に訴えかけてくる魅力的な言葉が詰まっていることに気づく。生き生きとしたトマス哲学の根本精神を、理性と神秘の独特な相互関係に着目して読み解く。

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  • ファウスト 1
    3.8
    1~2巻1,155~1,430円 (税込)
    生の意義を把握するためとあらば悪魔に魂を売りわたすことも辞さぬファウストにとって自己救済はいかにして可能だったか。――ゲーテ(一七四九―一八三二)は若くしてこの大作を書きはじめ、完成までにほとんど全生涯を費した。そして脱稿のあと「私の今後の生活は全くの贈物のような気がする」といって深い悦びを語ったという。

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  • なぜ蚊は人を襲うのか
    4.3
    オスと交配したメス蚊だけがまさに人を襲うバンパイアと化し、ときに恐るべき病原体を人の体内に注入。吸血された人を《患者》というものに変えてしまう。アフリカの大地で巨大蚊柱と格闘し、アマゾンでは牛に群がる蚊を追う。かたや研究室で万単位の蚊を飼育。そんな著者だからこそ語れる蚊の知られざる奇妙な生態の数々。

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  • メノン
    4.3
    「徳は教えられうるか」というメノンの問は、ソクラテスによって、その前に把握されるべき「徳とはそもそも何であるか」という問に置きかえられ、「徳」の定義への試みがはじまる……。「哲人政治家の教育」という、主著『国家』の中心テーゼであり、プラトンが生涯をかけて追求した実践的課題につながる重要な短篇。

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  • ツバメ号の伝書バト (上)
    5.0
    夏休み、いつもの湖のほとりに集まったツバメ号、アマゾン号の乗組員と、Dきょうだいは、日照りにもめげず、今度は高原で金鉱さがしをすることに。自分たちだけでキャンプをはって、ハトをとばして連絡をとりあい、大活躍の子どもたちでしたが、金をねらっているらしい「つぶれソフト」が行く先々にあらわれて……。

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  • 声優 声の職人
    4.0
    心惹かれたあの声もやっぱり森川智之だった。多彩な声を演じ分け唯一無二の存在感を放つ人気声優でありながら、自ら声優事務所の社長も務める稀有な存在。アニメから洋画の吹替え、ナレーション、ドラマCDまであらゆるジャンルで活躍し、「帝王」とも称されるプロフェッショナルが語る、声優という職人芸の秘密。

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  • ハックルベリー・フィンの冒険 上
    4.1
    洋々たるミシシッピーの流れに乗って筏の旅を続ける浮浪児ハックと逃亡奴隷ジム。流域の町や村で二人が出会う冒険の数々。辺境時代のアメリカで、何ものにも捉われずに生きようとする少年と、必死に自由の境涯を求める黒人の姿に作者のヒューマニズムが脈打つ。「現代アメリカ文学の源泉」と言われた傑作。初版挿絵を収録。

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  • マーティン・ルーサー・キング 非暴力の闘士
    4.4
    リンチ、脅迫、放火、爆破。アメリカ南部社会を覆う、人種差別の凄まじい暴力。われわれ黒人はもう待てないのだ。人びとを直接行動による社会変革へと導いたキング牧師(1929─1968)。栄光の前半生だけでなく、差別と貧困のないアメリカを夢見た彼の後半生こそ忘れてはならない。武器をとらず非暴力で闘い抜いた苛烈な生涯をえがく。

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  • ライシテから読む現代フランス 政治と宗教のいま
    3.7
    数々のテロ事件を受け、フランスはいま政治と宗教、共生と分断のはざまで揺れている。国内第二の宗教であるイスラームとの関係をめぐり大統領選挙の主要争点ともなったライシテとは何か。憲法1条が謳う「ライックな(教育などが宗教から独立した、非宗教的な、世俗の)共和国」は何を擁護しうるのか。現代の難題を考える。

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  • データサイエンス入門
    3.8
    ビッグデータの時代だ。さまざまな分野の研究がデータ駆動型に変わってきている。ビジネスでのビッグデータ利用も人工知能の開発とあいまって盛んだ。データの処理・分析に必要な情報学(コンピュータ科学)と統計学の基本知識をおさえ、またデータから新たな価値を引き出すスキルの学び方を紹介する。待望の入門書。

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  • 質問する、問い返す 主体的に学ぶということ
    3.9
    さまざまな学校でアクティブラーニングが積極的に導入されるなど、教育現場では「主体的・対話的な学び」の在り方に注目が集まっている。一方通行の学びではなく、自ら問いを立て主体的に学ぶためには何が必要なのか、そもそも「考える」とはどういうことなのか? 多くの学校現場を歩いてきた経験をもとに、主体的に学ぶことの意味を探る。

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  • アルハンブラ物語 上
    4.2
    1~2巻1,067~1,177円 (税込)
    グラナダの丘に今もその姿を残すアルハンブラ宮殿。アーヴィング(1783―1859)はアメリカ公使館書記官としてスペインに赴き、偶然の幸運からモーロ人の築いた城に滞在した。宮殿の華麗かつ荘厳な姿とそこに暮らした幻想的な日々が、処々に伝わるさまざまな物語を織りまぜて、詩情豊かに綴られる。(全2冊)

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  • ルバイヤート
    3.9
    過去を思わず未来を怖れず、ただ「この一瞬を愉しめ」と哲学的刹那主義を強調し、生きることの嗟嘆や懐疑、苦悶、望み、憧れを、平明な言葉・流麗な文体で歌った四行詩の数々。十一世紀ペルシアの科学者オマル・ハイヤームのこれらの詩は、形式の簡潔な美しさと内容の豊かさからペルシア詩の最も美しい作品として広く愛読されている。

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  • ソポクレス オイディプス王
    4.3
    オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の逆転に打ちひしがれた弱い人間オイディプスとの鮮やかな対比。数多いギリシア悲劇のなかでも、古来傑作の誉れ高い作品である。

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  • ブロディーの報告書
    3.4
    「鬼面ひとを脅かすようなバロック的なスタイルは捨て……やっと自分の声を見いだしえた」ボルヘス後期の代表作。未開部族ヤフー族の世界をラテン語で記した宣教師の手記の翻訳という構えの表題作のほかに、十九世紀末から二十世紀初頭のアルゼンチンを舞台にした直截的でリアリスティックな短篇11篇を収める。 1970年刊。

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  • 人間とは何か
    3.9
    老人と青年の対話の形で書かれたマーク・トウェイン晩年の著作。人生に幻滅している老人は、青年に向かって、人間の自由意志を否定し、人間は完全に環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎないことを論証する。人間社会の理想と、現実の利己心とを対比させつつペシミスティックな人間観で読者をひきつけてゆく。

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  • 国際情勢に強くなる英語キーワード
    3.0
    海外のニュースを読んだり英語でコミュニケーションをはかるうえでニュース英語の基礎知識は不可欠です。アメリカ大統領選挙、欧州理事会、アラブの春、対テロ戦争、積極的平和主義、金融危機、地球温暖化、IS、TPP、COPなどの重要なキーワードを、米国や欧州、中東、アジア情勢の文脈の中でわかりやすく解説します。

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  • 津波災害 増補版 減災社会を築く
    4.5
    「必ず、来る!」。東日本大震災の直前にそう警鐘を鳴らし、震災発生後に大きな反響を呼んだ本書。その後の調査研究と最新の知見データをふまえ、311大津波の実相と、南海トラフ巨大地震で想定される被害の様相について増補する。さきの大震災の優に十倍を超える、決して避けられない「国難災害」。その減災・縮災対策の緊急性を訴える。

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  • イスラーム主義 もう一つの近代を構想する
    5.0
    オスマン帝国の崩壊をきっかけに、長い封印から解き放たれた政治と宗教の関係という古くて新しい問い。その答えの一つが「イスラームの声を政治に反映させよう」とするイスラーム主義だ。崩壊「後」の秩序の模索が今も続く中東で、イスラーム主義が果たしてきた役割とは。単なる復古主義ではない、その実像に迫る。

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  • コロンブス 全航海の報告
    4.0
    新天地を発見した第一次航海、大船団を組み出帆するも、部下の反抗、原住民の蜂起に遭ってエスパニョーラ島の統治が困難となった第二次航海、鉄鎖を付され本国に送還された第三次航海、そして失意の第四次航海――。四回にわたる航海の様子と成果について、コロンブス(1451-1506)自らが国王や貴顕に宛てて認めた報告書簡。

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  • オオバンクラブ物語 (上)
    4.5
    春、休暇をヨットで過ごすことになったディックとドロシアは、鳥を愛する地元の少年トムと知り合い、念願のセーリング技術を学ぼうと、胸をおどらせます。ところが、トムがひなをかえすオオバンの巣を守ろうとして、ある事件を起こしてしまいます。ノーフォークの湖沼地帯を舞台にくり広げられる、スリルにみちた追跡劇。

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  • 官僚たちのアベノミクス 異形の経済政策はいかに作られたか
    3.9
    「国家意思」は、はたしてどのように実際の政策に形作られ、実現されていくのか。政府・日銀の歴史的な「共同声明」作成のプロセス、「2」並びの目標数値の出処など。 官邸、経産省、財務省、金融庁、日銀、財界、有識者……誰が、どう動いたのか。圧倒的な取材力を誇る著者が、政権交代以降、異例の政策の生成過程をつぶさに再現する。

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  • 地元経済を創りなおす 分析・診断・対策
    3.9
    人口減少、駅前のシャッター通り、あきらめ、……。地元経済の悪循環を断ち切る方策はないのか。現状を可視化し、お金や雇用を外部に依存する割合を減らすための考え方やツール、好循環に転換した事例の数々を示す。次なる金融危機やエネルギー危機、気候変動危機に対する「しなやかに立ち直る力」(レジリエンス)をいま地元から。

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  • 〈生きもの〉 ザリガニ ニホン・アメリカ・ウチダ
    4.5
    ウチダが増えてニホンが消える!? 江戸時代は万能薬だった? ザリガニスープ? 青白黄色に変わる仕組みは? 脱皮に隠された秘密とは? 新種を見つけたらどうする? 驚きの生態から知られざる歴史まで、日本に生息する全3種を多数のカラー写真で徹底解剖。ザリガニ博士が教える〈採り方・飼い方・増やし方〉ガイド付き。

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  • アリストテレス ニコマコス倫理学 上
    3.8
    古代ギリシアにおいて初めて倫理学を確立した名著。万人が人生の究極の目的として求めるものは「幸福」即ち「よく生きること」であると規定し、このあいまいな概念を精緻な分析で闡明する。これは当時の都市国家市民を対象に述べられたものであるが、ルネサンス以後、西洋の思想、学問、人間形成に重大な影響を及ぼした。

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  • ヨブ記講演
    4.3
    罪のない人になぜ災いがふりかかるのか、なぜ神は黙しているのか――最も深遠な問いを人間に投げかける旧約聖書「ヨブ記」を、内村は「実に個人的なるが故にまた普遍的」な「魂の実験録」ととらえた。神に向かって叫ぶ人ヨブの物語に寄り添い、徹底的に「読む」ことによって蘇らせる、血のかよった講演録。(注・解説=鈴木範久)

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  • 月の満ち欠け
    3.8
    1巻935円 (税込)
    あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

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  • 長い冬休み (上)
    4.0
    冬、湖にやって来たディックとドロシアは、ボートをこぐ6人の子どもたち――ツバメ号、アマゾン号の乗組員――と友達になります。星の観測をするつもりだった冬休みは、イグルー、エスキモーが登場する、そりやスケートの毎日に様変わり! やがて湖全体が凍りはじめ、子どもたちはいよいよ〈北極〉探検に乗り出します。

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  • 内村鑑三 悲しみの使徒
    4.0
    All for God──神の道と人の道、「不敬事件」と妻の死、義戦と非戦、そして娘の死と、激しいうねりのなかを生きたこのキリスト者は、自らの弱さを知るからこそ、どこまでも敬虔であろうとした。同時代の多くの人を惹きつけ、『余はいかにしてキリスト信徒となりしか』『代表的日本人』等の著作に今も響きつづける、その霊性を読み解く。

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  • 恋の相手は女の子
    4.5
    初恋は女の子。でも、教科書には「思春期には異性に関心をもつ」って書いてある。同性を好きになるわたしはまちがってる? 誰にも悩みを打ち明けられなかった10代から、彼女との「新郎のいない」結婚パーティーまで。自身の体験と、他当事者のエピソードを交え、「多様性に寛容な社会」への思いを語る。

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  • 経済数学入門の入門
    4.1
    廉価になったコンピュータ、質・量ともに優れたデータにより、経済学の主流はいまや実証分析へと大きくシフトした。そこで、ますます重要なのが数学だ。「そうは言っても、実際、数学を勉強すると何の役に立つの? そこが知りたい」。本書はそう思う人に最適の本である。予備知識なしで読める、入門以前の「入門の入門」。

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  • 対話する社会へ
    4.0
    個人の成長過程で、地域で、社会で、国家間で…あらゆる局面で、今いかに「対話」が喪われていて、その結果何が起こっているのか。逆に「対話」があれば、どんなことが可能になるのか。新しい視野が開け、何年もたってから大きな解が得られる対話とは、そもそも人間にとって何なのか。豊富な事例をもとに説く、渾身の警世の書。

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  • 王子と乞食
    4.3
    ふとしたことから乞食のトムは宮殿の王子となり、ほんものの王子はトムのぼろ服を着たまま街へほうり出される。そこで二人が見たものは? 知ったことは? そしてどんな目にあったか? これはユーモア作家マーク・トウェーンの傑作で、哄笑と微苦笑と涙のうちに、読者をふしぎな楽しさに導いてゆく力をもっている。

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  • マルクス 資本論の哲学
    3.4
    もし三度目の《世界革命》が起こりうるとして、今なおこの世界の枠組みを規定している資本制について、最も行きとどいた分析を提供しているこの書を踏まえる事なしにはあり得ないだろう。マルクスの原理的な思考の深度と強度、そして「資本制が圧しつぶしてゆくちいさな者たちへの視線」に寄り添いつつ語る、本格的入門書。

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  • 怒りについて 他2篇
    4.3
    動乱のローマ帝政初期、皇帝ネローの教育係となったストア派の哲学者セネカ(前4頃-後65)は、のちにネローの不興を買い、自決せねばならなかった。ストア派の情念論を知るうえで重要な「怒りについて」と、「摂理について」「賢者の恒心について」を収録。白銀期ラテン語の凝集力の強い修辞を駆使した実践倫理の書。新訳。

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  • アルキメデス『方法』の謎を解く
    3.5
    浮力の原理を発見したアルキメデス。長く幻とされたアルキメデスの最高の書『方法』の写本が20世紀末に再発見され、二千年の時を経て、その解読が進んだ。アルキメデスの死をめぐる謎解き、また『方法』の中身と再発見に至る経緯なども含め、アルキメデスに関する決定版である。『よみがえる天才アルキメデス』の全面改訂。

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  • ジーキル博士とハイド氏
    3.8
    医師ジーキルは自ら発明した秘薬によって凶悪な人物ハイドに変身するが、くり返し変身を試みるうちにやがて恐るべき破局が……。人間の二重性を描いたこの作には天性の物語作家スティーヴンスン(一八五〇―九四)の手腕が見事に発揮されており、今も変わることなく世界中で愛読されている。映画化されることに実に七十回という。

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  • 棋士とAI アルファ碁から始まった未来
    4.0
    韓国のイ・セドル、中国の柯潔と、次々にトップ棋士を大差で降したアルファ碁とは何か。グーグル傘下のディープマインド社は満を持して盤上から社会へ打って出た。未曽有の衝撃の先頭に立つ囲碁界でソフト制作にも関わる日本棋院の人気トップ棋士がアルファ碁の技術革新の意味、人間とAIの未来、囲碁の面白さを披露する。

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  • 生命とは何か 物理的にみた生細胞
    3.9
    量子力学を創始し、原子物理学の基礎を築いた人が追究した生命の本質とは? 本書は分子生物学の生みの親となった20世紀の名著である。生物現象ことに遺伝のしくみと染色体行動における物質の構造と法則を物理学と化学で説明し、生物における意義を究明する。負のエントロピー論や終章の哲学観など今も議論を呼ぶ科学の古典。

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  • 七つの夜
    4.5
    1977年77歳の著者が七夜にわたって行った七つのテーマ――「神曲」「悪夢」「千一夜物語」「仏教」「詩について」「カバラ」「盲目について」――による講演。ボルヘスという謎、その秘密をそっと打ち明ける、格好のボルヘス入門。「悪くない。さんざん私に付きまとってきたテーマに関して、この本は、どうやら私の遺言書になりそうだ」

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  • 西郷隆盛 西南戦争への道
    4.0
    維新の最大の功労者、西郷はなぜ反乱をおこしたのか。またなぜ、復権されるのか。根強い民衆的人気の秘密は何か。その実像をさぐるには、西郷が打倒しようとした明治政府権力の性格こそ検討されなければならない。気鋭の近代史家が、幕末動乱から征韓論争、西南戦争にいたる、西郷の栄光と悲劇の意味を読み解いていく。

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  • 日本の酒
    4.2
    古い文明は必ず美酒を持つ。醸造酒でありながら世界的に見ても珍しい蒸留酒並のアルコール度を誇る日本酒。麹カビから育てた酒の文化史・社会史を古今の書に探り、科学の眼で語る。「火入」「生もと(きもと)」「山廃造り」等、日本の酒造りの方法はどこが興味深くまた優れているか。醗酵学者・坂口博士(1897-1994)の決定版・日本酒読本。

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  • パイドロス
    4.0
    真実そのものの把握なしには真実らしく語ることさえ本来的に不可能であることを立証し、「哲学」の立場から鋭く当時の弁論術を批判したのがこの対話編である。本書はプラトンの代表作の一つであって、特に『ソクラテスの弁明』をはじめとする前期著作群を『テアイテトス』以降の著作に結びつけてゆく重要な役割を担っている。

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  • 地球温暖化は解決できるのか パリ協定から未来へ!
    4.0
    深刻化する温暖化のなかで、気温の上昇を抑え生活環境を守るために私たちは何をしなければならないのでしょうか。国際NGOの専門スタッフである著者が、国連会議COP21の国際交渉の過程やパリ協定の意義、そして世界と日本のこれまでの温暖化対策と今後の課題をわかりやすく解説します。

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  • 裁判の非情と人情
    4.2
    裁かれるのも「人」なら、裁くのも「人」のはず。しかし、私たちにとって裁判と裁判官はいまだ遠い存在だ。有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で、20件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマもまじえながら、裁判員制度、冤罪、死刑などをめぐり、裁判官の知られざる仕事と胸のうちを綴る。

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  • ヤマネコ号の冒険 (上)
    5.0
    ツバメ号とアマゾン号の乗組員たちは、老水夫ピーター・ダックと知りあい、帆船ヤマネコ号で、イギリス海峡に船出しました。ところがピーター・ダックの宝をつけねらう海賊、ブラック・ジェイクがあらわれ、しつこく彼らを追いまわします。初めて味わう本格的な航海の喜び。熱帯の島で起きる思わぬ事件。海洋冒険物語。

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  • 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻
    3.7
    黒船がもたらしたエネルギー革命で始まる日本の近代化は、以後、国主導の科学技術振興・信仰による「殖産興業・富国強兵」「高度国防国家建設」「経済成長・国際競争」と、国民一丸となった総力戦体制として150年間続いた。明治100年の全共闘運動、「科学の体制化」による大国化の破綻としての福島の事故を経たいま、日本近代化の再考を迫る。

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  • 協力と罰の生物学
    3.7
    排水溝のヌメリにアリのコロニー、花と昆虫、そしてヒトの助け合い。この世界はうるわしき協力であふれている。容赦ない生存競争の中で、生きものたちはなぜ自己犠牲的になれるのか。ダーウィン以来、この謎に果敢に挑んできた研究者たちの軌跡と、協力の裏にひそむ、ちょっと怖い「罰」の世界を生き生きと描く。

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  • 変成する思考 グローバル・ファシズムに抗して
    3.0
    世界を席巻するグローバリゼーションの波が、隠蔽し抹消しようとしているものとは何か。軍事、政治、経済、そして社会の諸制度を一元化しようとする力に抗して、われわれがなしうることとは何なのか。思考の枠組を組み換え、新たな社会空間を創出するために「文化と翻訳」「民主主義と暴力」をめぐって展開される白熱の討論。

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  • 法

    3.0
    法の主体とは誰か――望むと望まざるとにかかわらず、われわれの精神と身体は法に貫かれ、法はつねにわれわれの生死に、存在そのものにかかわる経験としてある。法の起源、法と暴力、倫理との関係はいかなるものか。ベンヤミン、デリダ、アガンベンなどの思考を通して、法を生きるわれわれの正義のありかを考える。

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  • 資本
    -
    グローバルな資本制の勝利は、我々に何をもたらしたのか。社会主義体制の崩壊とともに失効したかに見えるマルクスの思考がもつ可能性―その理論的鉱脈をアクチュアルな問題群に連結し、現代資本制批判のための新たな領野に解き放つ。『資本論』価値形態論の読解を通して、資本の支配に対抗する、変革のための条件を探る。

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  • 難民
    -
    20世紀は難民の世紀であった。そもそも難民とはどのような存在であるのか、どのように発生してきたのか。難民というものを外部にいるのではなく、必然的に私たちの内側に抱え込まれている存在と考えるとき、国民国家の境界線を乗りこえてやってくる者たちに対し友愛や歓待は可能だろうか。グローバル化のなかで考察する。

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  • クイア・スタディーズ
    4.0
    非異性愛者を差別・抑圧することで、わたしたちの社会はなにを得ようとしてきたのだろうか。その事実に〈学問〉はどのように関わってきたのか。これまでの〈規範〉に徹底抗戦するクイア・スタディーズの可能性に寄り添いながら、異性愛主義によって侵食されたセクシュアリティの現況を考察し、新たな性と生のあり方を探る。

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  • 環境
    3.0
    進行する環境破壊―われわれは、いかにしてこの環境を保全すべきか。環境破壊と持続可能な経済的発展というジレンマを抱えた問題を、「社会関係資本」という新しい視座を導入し、経済や社会との関係のなかで位置づけなおす。狭い意味での「環境保全」という枠組みを超えて、「環境」と「発展」の概念の更新をもめざす画期的な試み。

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  • リージョナリズム
    4.0
    私たちは何者を身近な人間とし、何者を縁遠い者と想定するのか。自他を区別するこの文化地政学的境界設定の問題を、私たちの無意識化されている「言説編制」の問題として捉え直し、その変容する過程を跡付けつつ、他者認識や地政文化が流動化するなかで、リージョナルなものの再編のための新たな空間認識の可能性を探る。

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  • 精神分析
    4.0
    今日の精神分析の危機とは、なにを意味するのか。精神分析の停滞の原因はどこにあるのか。「思考の経験としての精神分析」という視座から、精神分析を再開するための新たな理論的根拠を提示し、相互に深く絡みあっている臨床的な場と認識論的な場において、フロイト以降の精神分析経験のラディカルな更新を試みる。

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  • レイシズム
    -
    現代における人種差別主義とは、何によって定義され、作りあげられているのか。A。メンミ、サイードなどの定義を辿りながら、自他の「差異」「優劣」を捏造するメカニズムを解き明かす。さらに差別意識の発生に「言語システム」が果たす役割を指摘、永井荷風のテクスト分析により実証する。現在の差別と対峙する思考の創出。

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  • 暴力
    4.0
    暴力の世紀としての20世紀の経験は、私たちになにをもたらしたのか。その歴史に浮かび上がるのは、近代的理性に内在する暴力の姿である。私たち文明に潜在する暴力は、グローバル化が進行するなかで、近代世界システムを変容させながら世界を席捲している。理性に刻み込まれた、近代の逆説としての暴力を根源的に問い直す。

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  • 教育
    4.0
    教育を基礎づけていた普遍的・超越的な原理が崩壊し、グローバリゼーションとあいまった新自由主義的教育改革が進行しようとする中で、「教育」という思想の危機が臨界に達しようとしている。「教育はいかにあるべきか」を語る、現在の錯綜した言説を位置づけ直し、教育の未来に向けて、新たなオールタナティヴを構想する。

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  • アジア/日本
    4.6
    西洋の衝撃がもたらしたアジアにおける近代の始まり──それは、西洋との間で摩擦と抗争を産むと同時に、アジアの内部にこそ摩擦と抗争、分裂と亀裂を産んだ。アジア/日本の近代経験、またアジア連帯論がはらむ連帯/侵略の両義性を、越境し相互浸透していく近代性の力と、それがもたらす矛盾と葛藤を通して問い直す。

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  • 自由
    4.0
    現代における自由への脅威とはなにか。なぜ自由は擁護されなければならないのか。自己決定や自己統治、セキュリティといったトピックと関係づけながら、人間の条件としての自由の概念を更新し、現代社会に生きる私たちの〈間〉にある公共の問題としてとらえ直す試み。他者とともに自由であることの条件をさぐる。

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  • 社会
    4.3
    今日の社会科学にとって重要な問いは、「社会とは何か、それはいかにして可能か」という抽象的な問いではない。ある歴史性をもって誕生し、この問い自身が不可視にする「社会的」という概念を問題化することである。この概念の形成過程をたどり直し、福祉国家の現在を照射することで、「社会的なもの」の再編を試みる。

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  • 思考のフロンティア 壊れゆく世界と時代の課題
    -
    世界が大きく揺れ動き、時代は未曾有の転換点を迎えている──こうした言葉がレトリックではなく、実感として私たちに迫りくる現在、思考の向かうべき課題とはなにか。姜尚中、高橋哲哉、杉田敦をはじめとする「思考のフロンティア」の編集協力者たちが再結集し、危機的状況からの突破口をさぐる。五つのテーマをめぐって展開される白熱の討論。

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  • 歎異抄
    4.0
    数多い仏教書の中でも「いづれの行も及びがたき身なれば、とても地獄は一定すみかぞかし」といった『歎異抄』の文言ほどわれわれに耳近いものはあるまい。親鸞滅後、弟子唯円が師の言葉をもとに編んだもので難解な仏典仏語がなく、真宗の安心と他力本願の奥義が、和文によって平易に解かれている。段ごとに大意を付した。

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  • 井伏鱒二全詩集
    3.9
    「ハナニアラシノタトエモアルゾ/〈サヨナラ〉ダケガ人生ダ」(訳詩「勧酒」)。諧謔と哀愁に満ちた言葉を自在に駆使し、独自の詩世界を切りひらいた井伏鱒二(1898―1993)。「散文が書きたくなくなるとき、厄除けのつもりで」書いたという詩を集めた『厄除け詩集』に、初期の作品を加えた決定版全詩集。解説=東郷克己/穂村弘。

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  • 日本児童文学名作集 上
    3.8
    1~2巻770~924円 (税込)
    イソップ、グリム、アンデルセンの日本初紹介の作品をはじめ、日本の児童文学に新しいページを開いた『赤い鳥』の傑作など児童文学の名作を精選。上巻には、巌谷小波「こがね丸」、小川未明「赤い船」等十七篇、下巻には、芥川竜之介「蜘蛛の糸」、宮沢賢治「オツベルと象」、新美南吉「牛をつないだ椿の木」等二一篇を収める。

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