文学入門

文学入門

990円 (税込)

4pt

私たちの文化生活のなかで最も重要な地位を占めている文学、これを狭い文壇意識から解放して、正しく社会に結びつけることほど大切な問題はないであろう。なぜ文学は人生に必要か。すぐれた文学とはどういうものか。何をどう読めばいいか。清新な文学理論と鋭い社会的洞察力をもって、文学のあるべき姿と味わい方を平明に説く。

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文学入門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    本書は文学研究者で京都大学名誉教授の著者が、「インタレスト」という観点から、優れた文学とはどういうものなのか、文学はなぜ必要なのか、という点について論じたものです。

    インタレストとは「興味」「関心」「利害感」。行動そのものではありませんが、必然的に行動をはらんでいるものだとされています。

    人生に

    0
    2025年11月19日

    Posted by ブクログ

    安心安定の岩波新書。
    私は常に「何故ライトノベルは低俗な小説」として扱われているのかを考えていた。それにあたり、文学とは?についての本を読んできたが、この新書が一番納得できる考えだった。
    新たな道徳は大抵多くの人に嫌悪され、既存の枠組みに満足であることは、多くの若い人の理解を容易にさせる。
    速い話が

    0
    2021年07月09日

    Posted by ブクログ

     本棚を探っていると、
     桑原武夫『文学入門』(岩波新書)が出てきます。
     
     本に書きこまれたメモによると、高校生のときに1回、
     予備校生のときに1回、大学に入って1回、読んでいます。

     パラパラめくってみたら、
     「ああ、この事柄は、この本で学んだのか」
     ということが多いのに

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    こういう本が読みたかった!
    今まで文学がどういう物か分かっていなかった自分に最適でした。
    文学がどうして書かれるか、文学がどんな効果をもたらすか、文学は何について書かれるか、という自分の疑問に答えてくれる本でした。もちろんどんな読み方をしようと個人の自由ではありますが、真に楽しむにはこういう事を知っ

    0
    2024年08月05日

    Posted by ブクログ

    文学の面白さは、慰みもののそれとは異なり、人生的な面白さである。

    作者の誠実ないとなみによって生まれた作品中の人生を、読者がひとごとならず思うこと、つまりこれにインタレストをもって能動的に協力することである。

    作品とは完了された経験なのである。それでは読者は、その

    0
    2024年03月06日

    Posted by ブクログ

    ここまで徹頭徹尾正しいことが書かれていると感じる本も珍しい。だがそれは、一度知ったら誰にでもわかるような普遍的なこと、「地球には酸素があって我々はそれを吸いながら生きている」というレベルのことを、書いているからにすぎない。ここに書かれているのはそれくらい当たり前のことなのだが、自分の知らない分野のこ

    0
    2023年02月10日

    Posted by ブクログ

    13年4月7日日経朝刊の「リーダーの本棚」のコーナーで、SMBC日興証券副会長の渡辺英二さんの座右の著として紹介されており読んでみた。

    本自体はだいぶ昔の本なのだが、とても面白く読むことができた。

    文学を読むということは、それを通して新しい経験をすることであり、本当の文学はハイキングではなく初登

    0
    2018年10月12日

    Posted by ブクログ

    最終章「アンナ・カレーニナの読書会」以外を読み終えた。古い本だけど、中身は今でも通用するし、踏み込んでしっかり意見も言っている。開かれてはいるけど言うべきは言うと言った感じ。文学にわくわくしたものを感じさせてくれるので不運にもいい本に巡り会えない時なんかに読み返すといいかもしれない。そもそも文学とは

    0
    2017年12月18日

    Posted by ブクログ

    文学の持つ意味。本物の文学とは。
    近代小説というジャンルのみを取り扱っていますが、現代人が必要とする文学の本質を突いているような気がします。60年以上前に書かれたものとは思えないほど、鋭さを持っています。
    文学入門というタイトルから想起するほど難しく複雑ではないので是非一読してみることをお勧めします

    0
    2017年01月30日

    Posted by ブクログ

    いささか古いが、文学の中核的な意義は存分に語られていると思う。最後に読書会をもってくることも構成的に素晴らしい。その意義がしっかり伝わる。それにしても日本の私小説に対して本当に腹立たしいのだろうな。

    ・理性の増強と知性の増加に、人生へのインタレスト、感動する心、常に新しい経験を作り出す構想力が必要

    0
    2013年07月29日

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