ユーザーレビュー 生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて 白波瀬佐和子 現代の日本で、生まれ育った家庭や生まれた性別によって、ライフコースに不平等が生じていることを、子どもの貧困、格差論、労働論などを切り口に論じている。 例えば、貧困の家庭に育つ子どもと裕福な家庭に育つ子どもとでは、様々な要因によって、進学率に差が生じ、それが就職にも影響してくる。また、女性であれば、家...続きを読む庭内の役割を暗に求められ、就労にも影響がある。 なるほど、わが国では、生まれた家庭や性別によって相当不平等なのだなと思わざるを得ない。生まれ育った家庭によらず、性別によらず、本人の努力で成功できる社会が理想だと僕は思います。現実はもちろんそうはなっていないし、そこに政策課題があるわけですが、あまり機能していないみたい。 Posted by ブクログ 生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて 白波瀬佐和子 ライフステージや性別などの属性が、貧困やそのリスクとどう関わっているのか、わかりやすくまとまっており、現在の日本を理解するためには、一助になる本。 Posted by ブクログ 生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて 白波瀬佐和子 ゼミの課題本。今まで参考書のようなものをじっくりと読み進めたことがあまりないため、そういった意味でも勉強になった。 しかし、度々出てくるグラフなどが複雑で、説明不足な所も多かったように思う。また、繰り返しが多く、無駄なのでは?と思う部分が多かった。 特に新しい視点が出てきたわけでもないだろうが、まず...続きを読む格差・貧困などについて理解するのには、役立つ本だと思った。 私自身色々新しい考えも生まれたし、これからいろいろなことを学んで行く上でとてもタメになった。 Posted by ブクログ 生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて 白波瀬佐和子 人は生まれながらにして、生まれた親、家によって不平等のスタートが始まる。 学生時代も親の経済状況による不平等。 就職する時もタイミングによって、不況・好況の不平等。 結婚しても家族構成や社会保障の不平等。 社会にでも男女の不平等。 これらの解決を図ろうという話ではなく、 その中でもミクロな視点に落...続きを読むとして、特にこの部分は。 という改善を薦めている。 日本では社会での男女の不平等が以前として根強い。 著書の意なかでは、昇進が出来ないだとか、賃金が低いことが就労の継続への 諦めの原因になっているという。 個人的にはそういった仕組みというより、認識としての問題だと感じる。 多少の男女差が出来るのは必然だと思う。 どうしても出産は女性にしかできない。 そのブランク期間を考えると、同じ期間、同じ働きをしていたら、 男の方が先に昇進したり、専門性の高い仕事ができるのは自然。 だが、それ以上に格差が起きているのは長年のイメージや認識だと感じる。 まだ処遇を決める企業の上層部が「女性だから」という潜在的 イメージを持っているから、結果的に昇進できない。 「下流」などの格差論が落ち着き、「格差があること自体」は肯定されたが、 次は「貧困」は問題だという論争が巻き起こっている。 しかし貧困と格差は別々のものではない。 勝ち組・負け組の格差も「たまたま」の結果であり、 いかなるときも「負け組」への転落の危機があったり、 そういった人を保護することで受ける恩恵もある。 だから「お互い様の社会」を考えよう。というのが一番の主旨。 それにしたって、何をもって「貧困」とするのか。 3食屋根の下で食べられても貧困なのか? 感覚的で当事者にならないとわからない、当事者の解釈だけでも 解らない非常に難しい性質を持っているなぁと実感。 マクロとミクロのつながり、マクロになると消し込まれる対象。 社会学や統計学のそういった側面も考えさせられる。 Posted by ブクログ 生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて 白波瀬佐和子 思うことは・・・、お互いさま社会の中で他者感覚を磨くことができるヒトはすでに「勝ち組」ではないのかと。 お互い様・・・というからには、無計画に生きて来てヒトもまた、健全に生きてきたヒトになんらかの他者感覚を持っていただかなくてはなりません。 結局、お互い様・・・と言いつつも、それは他者感覚を持つ「余...続きを読む裕」のあるヒトからの一方通行にならざるを得ないのであれば、それはもう概念矛盾でしかありません。 Posted by ブクログ 白波瀬佐和子のレビューをもっと見る