作品一覧

  • 差別語からはいる言語学入門
    3.9
    1巻990円 (税込)
    片輪、めくら、特殊部落……。公には使ってはいけないとされるこれらの言葉。しかしなぜこれらは「差別語」であり、使用する側にもされる側にも、そう感じさせるのだろう? 例えば「屠殺」の場合、生きているウシと食材としてのギュウという2つの言葉を用意せずにはいられなかった私たちの感覚に、問題を解くカギがあるのではないか。自ら公の場で使用し、糾弾された経験を持つ著者が、一つ一つの言葉が持つ文化的背景などから、差別語の差別語たるゆえんを解読。避けて通ったり排除したりするだけでは何の解決にもならない、日本語の、日本社会の根本問題に取り組む。
  • シャマニズム 1
    -
    1~2巻4,400~4,510円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北方ユーラシアの諸民族の世界(宇宙)像を巡り、19世紀から1930年代までのシャマニズムに関する調査研究の蓄積をもれなく集約した、シベリアの『金枝篇』! 図版総数110点。
  • ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義
    4.0
    英語を初めて学んだ時、文の構造の違いや動詞の活用などに戸惑われた方も多いだろう。しかし世界には、単語を入れ替えさえすれば文意が通じる言語が多数存在する。ウラル・アルタイ語族に属する朝鮮語、トルコ語、フィンランド語、ハンガリー語、モンゴル語などだ。これらの言語は、文の構造ばかりか表現方法、つまりものの感じ方までもが共通している。このことから、言語を軸に連帯をはかろうとする運動、ツラン主義が一九世紀にハンガリーで現れた。それは虐げられた民族からの異議申し立てであり、その水脈は今も生き続けている。
  • ことばと国家
    -
    1巻1,012円 (税込)
    だれしも母を選ぶことができないように、生まれてくる子どもにはことばを選ぶ権利はない。その母語が、あるものは野卑な方言とされ、あるいは権威ある国家語とされるのはなぜか。国家語成立の過程で作り出されることばの差別の諸相を明らかにし、ユダヤ人や植民地住民など、無国籍の雑種言語を母語とする人びとのたたかいを描き出す。

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  • 言語学者が語る漢字文明論
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    漢字は言葉ではない。記号である。漢字にはオトは必要ない。どの言語ででも漢字を「訓読み」できる。では、中国文明の周辺地域を含めた「漢字文化圏」とは自明のものなのか。歴史上の突厥・契丹・西夏・女真・モンゴル文字など、漢字からの自立運動は何を意味するのか。漢字を残す日本語は独自の言語であることの危機に瀕しているのか。言語学者が考察する文字と言語の関係。
  • ことばとは何か 言語学という冒険
    -
    1巻935円 (税込)
    時の流れや社会規範によって姿を変える「ことば」。地球上にある何千種類もの言語、変化を続けるとらえどころのない対象の本質に、言語学はどこまで迫れたのか。ソシュールをはじめとした近現代の言語学の成果を検証、理論では説明しきれない言語の特別な性質をさらけ出し、グローバリゼーションの中で現代世界が直面する言語問題にも鋭く切り込む。(講談社学術文庫)
  • 漢字が日本語をほろぼす
    3.8
    1巻737円 (税込)
    日本人の漢字好きは今に始まったことではないが、それが日本語人口を減らす原因だ。人口が減る中、もっと外国人に日本語を話してもらわなければ、日本語に将来はない。日本語の生き残りのために、漢字を捨てよう!

ユーザーレビュー

  • 差別語からはいる言語学入門

    Posted by ブクログ

    石川晋先生がオンライン読書会で指定されていたのをきっかけに注文して読みました。
    今まで知らなかったこと、そうとは思わなかったことがいっぱい書いてありました。
    大変刺激的で勉強になる本です。
    また、非常に読みやすく、引き込まれる文体です。
    題名からカタイ本を想像していましたが、違いました。

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    2025年11月09日
  • ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義

    Posted by ブクログ

    ウラル・アルタイ語――ハンガリー語もフィンランド語も、トルコ語もモンゴル語も、朝鮮語も日本語もこの仲間。本書はウラル・アルタイ語の類縁関係の発見と研究の歴史をたどる。英語や印欧語からものを見ることに慣らされてしまった者(たとえば私)にとっては、発想(視点)の転換を迫られる。ウラル・アルタイ語から世界史を見直してみることもできそうだ。
    田中「節」は健在。ほかの研究者への棘、ちょっとした脱線、そして個人的なエピソードが織り交ざる。随所に挟まれるトリビア、これが堪らない。
    ただ、ツラン主義の章はついていけなかった。本書のタイトル『ことばは国家を超える』はこの章に由来する。
    アルタイ語にはラ行が語頭に

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    2025年05月07日
  • シャマニズム 2

    Posted by ブクログ

    東欧からシベリアに至るまでの北方ユーラシアに居住する諸民族(アルタイ諸語を話す諸民族)の宗教的世界像、並びにその担い手であるシャマニズムについて解説した書。1巻に続く下巻となる本書では、シャマニズムの主役であるシャマン、そして諸々の儀礼についてを取り扱う。
    本書は、20世紀初頭のフィンランド人宗教学者ウノ・ハルヴァの著書"Die religiösen Vorstellungen der altaischen Völker"(1938)の邦訳である。内容の概説・特徴については上巻である1巻のレビューを参照して頂くとして、後半となる本書は第十六章(「供養祭」)から第二十二章(「

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    2023年11月12日
  • ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義

    Posted by ブクログ

    言語学を初めて学習する学生にとっても役に立つ本である。印欧語だけの言語学ではない、ウラルアルタイ語への視点を与えてくれる。そして、国語学、日本語額の学生にも新たな視点を与えてくれるであろう。
     はじめての言語学の本としてもお勧めである。卒論として基本書となるかどうかはわからないが、新しいテーマを探す手段のひとつとはなるであろう。

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    2021年09月28日
  • 漢字が日本語をほろぼす

    Posted by ブクログ

    漢字が日本語の中に入っていることが,日本語を学ぶ外国人にとって非常に学びにくくしている.中国周辺国では漢字に対抗してそれぞれ独自の文字を発明している事実がある由.テュルク(突厥)文字,タングート(西夏)文字等の紹介があるが,ハングルが朝鮮語を音で表す言葉として発明されたのが最も身近な例だろう.支那という語は今日ではあまり使われなくなっているが,シナ語というのは使うべきだとしている.中国に存在しているのは,シナ語,チベット語,モンゴル語やウイグル語で「中国語」は無く,ロシア語がソ連語と称されなかったのと同じ理屈だと述べている.「聞いただけでは意味がわからず,目で見なけれわかない文字でで書いてある

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    2012年02月19日

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