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Posted by ブクログ 2019年01月16日
平家物語研究の、代表的著作。
重盛や知盛など、平家の運命を見通す存在、また、清盛、義仲、義経が、中心的な人物となっていること、後白河法皇や源頼朝があまり深く関っていないことなどを指摘してくれます。
また、女性や王朝裏の駆け引きが上手く描かれていないことや、もとは叙事詩だったのではないかという指摘もあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月28日
戦後の歴史学を領導してきたひとりである著者が、文学作品としての『平家物語』について考察をおこなっている本です。
著者は「あとがき」で、『平家物語』にえがかれている治承・寿永の乱の歴史について研究をおこなっているときに、「いつもこの物語のことが念頭にあってはなれない」と語っています。そして、すでに江...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年08月10日
作者の登場人物の捉え方がおもしろくて、平家物語への理解が深まりました。特に、平知盛。前から登場人物の中で1番好きだったけど、どうして好きなのか、説明してもらえました。
西行や鴨長明といった同時代の遁世者と比較して、平家物語の作者の「人間」に対する興味と愛情を論じていますが、それは同時に石母田正氏のそ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年10月23日
平家物語という文学を文学史の中で捉えなおした史学的文章であるような印象を受けた。
私が根本的な興味を抱いてるのは「平家物語に描かれた平家」ではなく歴史の史上の人物としての平家一門だけれども、「史」としての彼らだけでなく、平家が人々にどのように捉えられていたのか、平家の滅亡が人々の中でどのように消化さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年05月21日
[ 内容 ]
すぐれた古典文学のひとつである平家物語は何故に長くかつ深く日本人の心をとらえてきたのか。
その力は一体どこにあるのか。
歴史家でかつ古典文学を深く愛好する著者が、時代についての学問的造詣と清新な感覚によって、平家物語の文学としての本質を追究し、登場人物とその運命を生きいきと描く。
[...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年05月09日
平家物語の入門書として本当に素晴らしい一冊。あまりいいことではないですが、これさえ読めば平家物語を読んだ気になれます。
近年の知盛に関する視点はすべて石母田さんのこの著作が元になっているそうです。彼の知盛論は非常に面白いのですが、一番面白いのはやはり平家物語の「運命論」
メインストリームの清盛、...続きを読む
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