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人生は短く、書物は多い。一生のうちに読みうる書物の数は知れている。それを思えば、いつまでも手当り次第に読んでいるわけにはいかない。どうしても良書の選択が必要になる。何をいかに読むべきか。著者多年の豊かな読書体験と、東西古今のすぐれた知性が残した教えにもとづいて、さまざまな角度から読書を語る。
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Posted by ブクログ
ご存知の方も多いかと思うが、「すぐ役に立つ本はすぐ役に立たなくなる」との名言が記された名著。資本主義に振り回され、結果ばかりを追い求めるようになった現代人にこそ、このような本を手にとってもらいたい。本をどのように読むか。すぐ役に立つ知識が欲しいのであれば電話帳や観光案内を見ればいい、それに勝る本はな...続きを読むかろう、という主張は読んでいて非常に心地よく感じられた。今でこそ特に電話帳などはお役御免となりつつあるが、ごく狭い範囲の用途に限られたものは応用が効きにくいという具体例として非常に理解がしやすいものと思う。 創造性を獲得するには余白の時間が重要であるとの主張もこんにち様々なところで見受けられるものではあるが、局所的対症療法的に成果を得たところで残るものは何もない。本当の読書、勉強とは何であるか、今一度認識を改めてみようではないか。
著者の小泉信三は、経済学者や慶応大学塾長としてよりも、戦後まもなく、平成が皇太子だったころの教育係として知られているのかもしれない。 この読書論は、数ある読書論のはしりみたいなもの。 岩波新書から1950年に出版された。 昔は新書版というのは、岩波新書ぐらいしかなく、それも難しい本ばかりのように...続きを読む感じられて、この本もなかなか手に取ることがなかった。 今読んでみると、本格的で新鮮で、じわじわくるものがある良書でした。
読書をするにあたり知っておくと良い心構え。 多読から始める。 それは量質転換する。 時間には限りがあり、本は無限大ゆえにいかに読まないかが重要となってくる。 古典的名著を読む。 それは、目先の損得や有用でなく、 長い目で見て効いてくるような選書をすることだ。 読書には、 読む進めることでわ...続きを読むかることがある。 読み通すということも一つの読書の手法である。 読書会などによって読みっぱなしで終わるのでなく、それについて語り、または書くことで脳髄に刻み込まれる。 また、話すことを前提に読むことでより一層自身の記憶に残る。 読書会をし始めてから、 いかに自分の読みが浅かったか、自分の理解が浅かったか、理解していることとそれを伝えることの間に乖離があるのかがよくわかった。 そして、その問題意識を持って読書をすることで読書の質が高まっているのは個人的体験からしても間違いない。
多くの筆者の経験や名著の引用が数多くあり,それとともに展開される読書論. 1刷が1950年というものの,結論だけ見れば今でも変わらず通用するように思える. 多くの古典が紹介されているので,それらの本を読みたいという気持ちにもさせられた. 第9章で読書家の語る書斎の理想が書かれていて,「本読む人は...続きを読む今も昔も同じような書斎を作りたいという夢を抱くものなのか」なんて思って驚いてしまった.
どうのような本を如何にして読めば良いのかというテーマから始まって、読書の注意点や利益、文章論や翻訳に関する事、さらには書斎や蔵書に関する見解まで書いてあります。 一つ一つは奇をてらったものではなく、答えだけを聞けば「知ってるよ」と言いたくなるようなものばかりです。 ただその理由付けの中にこそこの本...続きを読むの面目があります。 例えば「どのような本を読むのか」というテーマに関しては「古典的名著で、さらに大部であるとなお良い」という答え。 これだけだとこの本を買ってまで読む価値はなさそうです。 ですがその後に森鴎外や福沢諭吉などを例に出したり体験談を交えてその理由を書いていくのですが、この理由付けの中にこそこの本の面白みが詰まっています。 そしてその理由があるからこそ、読んでいてスッと頭に入ってくる感覚があります。 この本に書かれているような事を実践せずに、徒に奇をてらった読書法や速読法などに振り回されて乱読するだけの読書家にはなりたくないものだと痛感しました。 そうかと言ってこの本の内容を鵜呑みにする事は禁物です。 それはこの本の中でも著者自身が戒めている読書の弊害の一つなんですから。
熟読はしてないのだけれど、なんとまぁ麗しい文章なのだと感動した。読んでて気持ちの良い、古式ゆかしい文章だ。1950年初版。本をめぐる時代・環境の違いはもちろんだけど、書物に対してのこういう真摯な姿勢、っていいよなぁと改めて思った。 今って、書籍も消費の対象だもんね。
最終章は筆者が書きたいことをありのままに書き連ねた物の集成のように感じられた。読書のハウツー本であり、筆者の体験や主観がたっぷり盛り込まれている。読書の指針を見失ったり、あるいはそれを現在形成中な人には特に読む価値がある。
昔の本なので、少し文体が違うけれど、結構読みやすかった。古典を読む、自分の専門分野の外国語のものを読む、忘れないように書き込みなどをする、読むだけで満足せず考えることが大事、学者は昔から読書好きが多いなど。
著者の小泉信三氏(1888~1966年)は、1933~1946年に第7代慶應義塾塾長を務め、東宮御教育常時参与として皇太子明仁親王(今上天皇)の教育の責任者ともなった経済学者。本書は1950年に発刊された。 福沢諭吉、森鴎外、夏目漱石、ゲーテ、ショーペンハウアーなどの古今東西の知性の作品や考えを縦横...続きを読むに引用しつつ示された読書についての心構えは、60年以上を経た最近の読書論・読書術の書籍でも繰り返されていることが少なくなく、古さは感じさせない。また、渡部昇一氏の大ベストセラー『知的生活の方法』(1976年)は、本書を意識して書かれたとも言われているように、本書には(知的)生活論と言い得る部分もある。 「(リンカーンは)40歳以上の人間は自分の顔に責任がある、といったということである。・・・偉大なる作家思想家の大著を潜心熟読することは、人を別人たらしめる。それが人の顔に現れることは当然であろう」 「(皇太子明仁親王の英語の師として招聘されたヴァイニング夫人は)minor ecstasiesは平凡なる日常生活の間に、誰もが心して拾えば拾い得らるる「星の屑」に譬えらるべきものであるという。「美と真理の断片はすべての径に横たわる。」これを取ってminor ecstasiesの素材たらしむるに待つべきものは、ただ物を見る目と感受性ある精神とのみであるという。・・・このminor ecstasiesの幸福も、人の平生の心がけ如何により、豊かにも貧しくもなることを説くのである」 まさに日本の読書論・読書術の先駆けと言える作品である。
著者が若い人に向けて、読書の仕方を語った本です。外国の本への取り組み方や文章術、著者自身の読書体験についての回想などを織り込んでいます。 慶応大学の塾長を務め、福沢諭吉を深く敬愛する著者らしく、合理的でありつつ啓蒙精神に裏打ちされた教養主義的読書術が披瀝されています。
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