無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
留学時代にこの本を読んだ。15年以上前のことである。すごく新鮮だった。氏の考えは将来、日本のカイロプラクティックの発展にとって非常に重要になる。これが私の確信だ。本書の骨子。今日の医療の限界は近代知の限界そのものであり、新たな医療の展開は近代知の限界を超えた臨床の知でなければならない。近代知は普遍主義・論理主義・客観主義の構成原理を持つ。それに対し、近代知を超える臨床の知はコスモロジー(宇宙論的考え方)・シンボリズム(象徴表現の立場)・パフォーマンス(身体的行為の重視)を構成原理とする。著者は「科学の知は、抽象的な普遍性によって、分析的に因果律に従う現実にかかわり、それを操作的に対象化するが、それに対して、臨床の知は、個々の場合や場所を重視して深層の現実にかかわり、世界や他者がわれわれに示す隠された意味を相互行為のうちに読み取り、捉える働きをする」と要約する。
この本は、西洋医学の特定病院論の誤り、プライマリーケアを全科医療と考える見方、健康と病気に対する哲学的意味など、いろいろ示唆に富む。臨床に携わるすべての人に読んでもたらいたい本である。
Posted by ブクログ
近代科学が社会を覆う中で、そこからこぼれ落ちる、身体性、魔術性、能動性に対する受動性=パトスの復権、重要視を論じたもの。これらはこぼれ落ちるどころか、時代の行き詰まりを打開する「場所」でもある。
「医療と臨床の知」は、具体例として読んだ。
「生命倫理と臨床の知」は脳死やインフォームドコンセントを扱った時代的なもので、今も読む価値があるかどうか微妙。
書き口は、新書だけあって、哲学書としては比較的平易。
メモ
・因果律の外にある偶然の50%=未開人。→この50%は信仰の力の領域でもある。
・「物語が換気するのは、過去の行為のそのものでない。むしろ、そうした行為が生み出された状況である。」P106
Posted by ブクログ
哲学の歴史とともに、科学とは何かを解説しておられる。
僕にとっては難解な本で、ゆっくり時間をかけて読んだ。
読み進めて、「臨床の知」の頁に行き当たって、『そうだった、「臨床の知とは何か」を読んでいるんだった』と思い起こされるほど、前置きが長かった。
5章、6章になって、やっと医療に関るないようなのだけども、それも医療とは何か、生命倫理とは何かといった深い者で読み応えがあった。
何度も繰り返し読んで深めていきたい本。
難しいけれど・・・。
----------------
【内容(「BOOK」データベースより)】
科学に代表される“近代の知”は大きな成果を生んだ。しかし今日、その限界も指摘されはじめている。人間存在の多面的な現実に即した“臨床の知”が構築されねばならない。著者の積年の思索の結実である本書は、人間の知のあり方に新たな展望を開き、脳死や臓器移植などの医学的臨床の問題にたいしても明快な視点を提供する。
----------------
【目次】
1 “科学”とはなんだったのか
2 経験と技術=アート
3 臨床の知への道
4 臨床の知の発見
5 医療と臨床の知
6 生命倫理と臨床の知
----------------
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。