神々の明治維新 神仏分離と廃仏毀釈

神々の明治維新 神仏分離と廃仏毀釈

1,012円 (税込)

5pt

維新政権が打ちだした神仏分離の政策と、仏教や民俗信仰などに対して全国に猛威をふるった熱狂的な排斥運動は、変革期にありがちな一時的な逸脱にすぎないように見える。が、その過程を経て日本人の精神史的伝統は一大転換をとげた。日本人の精神構造を深く規定している明治初年の国家と宗教をめぐる問題状況を克明に描き出す。

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神々の明治維新 神仏分離と廃仏毀釈 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    新たに体制を作るということは色々な犠牲を強いるものなのだなと。
    奈良の興福寺の話や神田神社の話など、興味深い。
    例えば、るろうに剣心における維新政府の見方なども、こういう所から来ているのだろうと思ったり。
    現代の真宗は今の時代をどう捉えているのだろう。もう戦うことはないのか、知らないところでやはり戦

    0
    2025年09月23日

    Posted by ブクログ

    神仏分離と廃仏毀釈のことは今までなんとなく知っているつもりになっていたが、思っているのとは全く違った。
    神仏分離と廃仏毀釈のほか、国家神道の成り立ち、キリスト教の扱い、日本的信教の自由の成立までが勉強できる。

    0
    2020年10月27日

    Posted by ブクログ

    名著であると思う。明治維新期の日本における諸宗教の動向と国家神道への道筋が分かりやすく論じられている。それらの動きを担う日本社会の諸階層、集団の意識と行動を丹念に実証しながら、大変動期の日本宗教の動きをトータルに描いている。1979年発行の岩波新書だが、今日では硬すぎて出版困難だったかもしれない。

    0
    2018年04月12日

    Posted by ブクログ

    幕末、新政府によって「国体神学」がその思想の中心に据えられると、それまでの日本人の信仰の姿は一変。この人為的な信仰の再編成のために行われた「権威のある神々」以外の排斥はこんなにも凄まじいものだったのかと、現在の信仰のかたちにさえ疑問を抱くことになる一冊。

    0
    2019年04月10日

    Posted by ブクログ

     神仏分離令による廃仏毀釈から神道国教化政策の展開と挫折に至る明治維新期宗教=「国民教化」史。神仏分離は単なる「神」と「仏」の分離ではなく、「民衆の宗教生活を葬儀と祖霊祭祀にほぼ一元化し、それを総括するものとしての産土社と国家的諸大社の信仰をその上におき、それ以外の宗教的諸次元を乱暴に圧殺しようとす

    0
    2018年08月16日

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    維新政権が打ちだした神仏分離の政策と、仏教や民俗信仰などに対して全国に猛威をふるった熱狂的な排斥運動は、変革期にありがちな一時的な逸脱にすぎないように見える。
    が、その過程を経て日本人の精神史的伝統は一大転換をとげた。
    日本人の精神構造を深く規定している明治初年の国家と宗教をめぐる問題

    0
    2011年05月18日

    Posted by ブクログ

    奈良以前から輸入され、日本の国情に深く根を下ろし、荘園などももって大いに儲け大いに力を得た仏教。
    中世、武装し国家に逆らう仏教徒を討伐しようと信長の時代は躍起になっていた。その反面で先進技術と抱き合わせで入ってきた耶蘇教にはある程度寛大な態度がとられたが、秀吉、家康あたりから、死をも恐れぬ耶蘇教の排

    0
    2023年06月30日

    Posted by ブクログ

    1979年刊行と古い本だが違和感なく読めた。神仏分離と廃仏毀釈について政治・歴史など背景を含めて解説し考察を加えている。

    以前に文春新書『仏教抹殺』を読んだときは、正月飾りや七夕まで禁じた京都の事例を不思議に思いつつ読んだが、廃仏毀釈で廃絶しようとしたのは仏のみならず国家により権威づけられていない

    0
    2022年12月03日

    Posted by ブクログ

    明治維新が日本の近代化だったことを宗教を通して、実感として学ぶ。ナショナリズムの猛威としたたかさが描かれている。浄土真宗に初めて実質的な興味を持つ。

    ・家ごとに仏壇が成立したことが、他方で神棚の分流をもたらした。
    ・正成の威霊によって帝都を守護するという観念は、いまも皇居前の正成の騎馬像に名残を残

    0
    2018年04月03日

    Posted by ブクログ

    廃仏棄釈の話に止まらず、江戸期の宗教事情や明治期に生じた日本の宗教地図を一変させた変化まで含んでいる。個別の事例も豊富で読んでいて面白い。注目するべきはやはり浄土真宗の特殊性か。

    0
    2017年09月01日

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