作中に出てくる『ヒノヒカリ姫』の物語は『かるいお姫さま』に少し似ているし、ダイヤモンドが「小さなお姫様とゴブリンの王子のお話」を読んでいたりするんですが、出版順としては
『かるいお姫さま』(The Light Princess, 1864)
『北風のうしろの国』(At the Back of the North Wind, 1871)
『お姫様とゴブリンの物語』(The Princess and the Goblin, 1873)
となります。
「Good Words for the young」という、子どもたちに質の良い読み物を提供するための雑誌に長期連載されたこの作品は、その目的のためか、あまりにも教科書的で、物語としても冗長(特に前半、北風のうしろの国」に行くまで)です。
「北風の……」から帰った後、周りの人たちを動かしていく様子は頼もしく、おもしろく読めます。