新潮社作品一覧
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3.7饗宴のテーブルは時に、表向きの言葉よりも雄弁に「本当の外交関係」を物語ることがある。ブッシュが食べたフレンチフライ、「海の幸だけ」が出された独仏首脳の会食、天皇主催の晩餐会で飲まれなかった高級ワイン、日韓首脳会談における盧武鉉の驚くべき発言……。真の政治的メッセージは、そうした饗宴の細部に宿るのだ。ワインとメニューから読み解く国際政治の現実。
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3.9往々にして世間は障害者を汚れなき存在のように扱う。一方で、表には出てこないが、「厄介者」扱いする人もいる。そんな両極端の捉え方ってなんかヘンじゃないか――身体障害者芸人として20余年活動してきた著者は、偽善と建前を痛烈に嗤い、矛盾と盲点を鋭く衝く。「24時間テレビ」「バリバラ」「乙武氏」「パラリンピック」から「やまゆり園事件」まで、本音度100パーセントで書き尽くした、前代未聞の障害者論。
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3.0官邸広報とは、国内はもとより海外諸国に向けて、時の政権の考えと政策を正しく伝えるのが職務だ。メディアの疑問や他国からのゆえなき批判にも、適時的確に応えなくてはならない。著者は第一次・二次安倍政権で計8年余り内閣広報官を務め、総理補佐官としても、首脳外交からゴーン事件、コロナ対応まで日々様々な課題と向き合ってきた。憲政史上最長政権を内側から支える一員として――2800日のドキュメント。
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3.5和洋折衷文化が花開く昭和6年。女学校に通う花村茜と級友たちに怪文書が届いた。疑われた親友を庇う茜の耳に凛とした声が響く。――「やれ、アリバイがないのは僕も同じだぞ」。謎めいた才女・夏我目潮だった。鮮やかに事件を解決する彼女に惚れ込んだ茜は、天才で変人の丸川環も誘い、探偵團を結成するのだが。乙女の園で繰り広げられる昭和本格レトロ青春ミステリーここに登場!
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3.7美人だが、手におえないじゃじゃ馬むすめカタリーナが、男らしいペトルーキオーの機知と勇気にかかって、ついに可愛い世話女房に変身──。陽気な恋のかけひきを展開する『じゃじゃ馬ならし』。青年貴族クローディオーと知事の娘ヒーローのめでたい婚礼の前夜、彼女に横恋慕するドン・ジョンの奸計(かんけい)から大騒動がまきおこる『空騒ぎ』。明るい情熱と機知の横溢する喜劇の傑作2編を収録。
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3.6
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4.1未曾有の災害で愛する者に突然死なれ、絶望の淵に立たされた人々の心を救ったのは、奇跡としかいいようのない体験だった。布団に入ってきた夫を「抱いてあげればよかった」と悔いる妻。階上の息子の足音を聞く母。死亡届を書いている時に兄からメールを受け取った妹。それは夢だったのか、幻なのか――。再会を願う痛切な声と奇跡を丹念に拾い集めた感動のドキュメンタリー、待望の文庫化。
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4.0オハイオ州の架空の町ワインズバーグ。そこは発展から取り残された寂しき人々が暮らすうらぶれた町。地元紙の若き記者ジョージ・ウィラードのもとには、住人の奇妙な噂話が次々と寄せられる。僕はこのままこの町にいていいのだろうか……。両大戦に翻弄された「失われた世代」の登場を先取りし、トウェイン的土着文学から脱却、ヘミングウェイらモダニズム文学への道を拓いた先駆的傑作。(解説・川本三郎)
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4.2『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』etc……ジブリはなぜ常に予想を超えるヒットを生みだし続けることができたのか。そこには作品の力に加え、プロデューサーである著者と、仲間たちの力があった。「宣伝の本質は仲間を増やすこと」という思想の下、監督と激論を交わし、企業を巻き込み、駆けずりまわり、汗まみれになって体得してきた経験則とは――。秘話満載で綴る、三〇年間の格闘の記録。
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4.5
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4.0研究費は五年で二億円――「千人計画」に参加する日本人研究者は破格の待遇をこう明かす。激しさを増す米中対立を背景に、中国がいま狙うのが、「軍事アレルギー」が根強い日本が持つ重要技術の数々だ。中国人留学生による知的財産の収集、殺戮ドローンやゲノム編集攻撃といった新たな軍事技術の開発など、経済安全保障を揺るがす専制主義国家の脅威を総力取材で明らかにする。
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3.5原因不明の難病で入院中、三度も死にかけた私。さらに薬の副作用で人格まで変容し、自分を見失ってしまう。やがて仕事もなくし、鬱状態に陥り、ついに自殺未遂を起こすまでに……。激動の渦中に文章をつづり、当時の自分を客観的な目で振り返って考えた、「生」とは、「言葉」とは、そして「私」とは。極限体験に際した人間の脆さを凝視し、思いがけない強さを発見する、特異で壮絶な魂の手記。
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4.5昭和十五年=紀元二六〇〇年を記念し、その末尾の「0」をとって、零式艦上戦闘機と命名され、ゼロ戦とも通称される精鋭機が誕生した。だが、当時の航空機の概念を越えた画期的な戦闘機も、太平洋戦争の盛衰と軌を一にするように、外国機に対して性能の限界をみせてゆき……。機体開発から戦場での悲運までを、設計者、技師、操縦者の奮闘と哀歓とともに綴った記録文学の大巨編。
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3.0意見が対立することや面倒な議論を政治家は先送りにしてきた。経済、医療、安全保障等、すべてにおいてツケは溜まっていくばかり。次の世代がその負債を背負わされ、国が滅びていくのを見過ごして良いはずがない。ならば、どんなに煙たがられようとも、異議を唱え、信じる正論を語り続けるしかないではないか――政界きっての政策通が新型コロナ禍から国防まで直近のテーマをもとに正面から堂々と語る論考集。
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4.3「日本社会の食糧生産係」の役割をふられた戦後の農業界では、「豊作貧乏」が常態化していた。どんなに需要が多くても、生産物の質を上げても、生まれた「価値」は農家の手元に残らなかった。しかし、いまや食余りの時代である。単なる「食糧生産係」から脱し、農家が農業の主導権を取り戻すためには何をすればいいのか。民俗学者にして現役農家の二刀流論客が、日本農業の成長戦略を考え抜く。
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3.0天皇は憂(うれ)えている。戦前も、戦後も、平成の世も――国民がなかなか知ることができないその内面に、大宅賞作家が徹底した取材で深く迫っていく。終戦の日、まだ少年だった今上天皇は何を思われたのか。美智子皇后との恋愛をどのように成就されたのか。いつから、なぜ被災地で跪(ひざまず)かれるようになったのか。「終活」はいつから始められたのか。皇室の家計簿はどうなっているのか。……柔らかな筆致でいま浮かび上がる皇室の「光と陰」。
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4.0第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった……。表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。
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4.1差別の激しい土地に生まれ、同性愛者として長じ、「八歳で作家になった」と豪語したという天才はデビュー前から天才だった。ニューヨーク公共図書館が秘蔵する貴重な未刊行作品を厳選した14篇。ホームレス、老女、淋しい子どもなど、社会の外縁にいる者に共感し、仄暗い祝祭へと昇華させるさまは、作家自身の波乱の生涯を予感させる。明晰な声によって物語を彫琢する手腕の原点を堪能できる選集。(解説・村上春樹)
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4.3
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4.3
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3.9ウェブとAIが融合する新たな時代「AI2.0」に、私たちはどう向き合うのか。学歴ではなくキャリアパスを読む、エンジニアこそ文系スキルを磨く、垂直思考より水平思考を身につける、文理融合でシナジーを創りだす――急速に進化するディープラーニングやブロックチェーンなど先端テクノロジーは、日本経済「失われた30年」からの復権をもたらす可能性を秘めている。東大最年少准教授が導く救国への最適解。
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3.9
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4.0上下関係に厳しい韓国は、日本より上位に立つあらゆる機会をうかがっている。日本人が謝罪するか、反論できなくなって白旗を上げる姿を上から目線で見たいと考える。昨今、韓国で吹き荒れた「日本不買」は「日本製品を買わない、使わない、日本に行かない」を掲げたが、実際に困ったのは韓国の方だった。日本にマウントを取りたいが、依存せずには立ち行かない彼らとどう付き合うか。目からウロコの現地報告――。
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3.8
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3.5人口約五五〇万人、小国ながらもPISA(一五歳児童の学習到達度国際比較)で、多分野において一位を獲得、近年は幸福度も世界一となったフィンランド。その教育を我が子に受けさせてみたら、入学式も、運動会も、テストも、制服も、部活も、偏差値もなかった。小学校から大学まで無償、シンプルで合理的な制度、人生観を育む独特の授業……AI時代に対応した理想的な教育の姿を示す。
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3.5戦後日本における特撮とアニメの最高峰――それがゴジラとエヴァンゲリオンだ。異形の怪物はどのように生み出されたのか。なぜ大衆の心をつかんだのか。製作者たちの過酷な戦争体験はどう作品に反映されたのか。庵野秀明監督と「ゴジラ」をつなぐ線とは何か。なぜオタクたちは「エヴァンゲリオン」に熱狂するのか。日本SF大賞受賞の著者が、作品への深い愛情と膨大な資料をもとに、鬼才たちの企みを解き明かす。
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4.0事実その一「共産党はドイツで憲法違反」、その二「共産主義で失われた人命は五〇〇〇万人超」、その三「トップの任期は制限なし」、その四「いまも目指す天皇制廃止」……党員三〇万人、国と地方合わせて約二八〇〇人の議員を擁する巨大組織の本質を見誤ってはいけない。史的唯物論などの独自理論から組織、歴代書記長、資金、綱領まで、共産主義と日本共産党を知るうえで必要な基礎知識。危険性と問題点を露わにする。
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-湧きあがる自国中心主義、米中露など大国による覇権争い――世界は今、新冷戦時代へと突入、そのフロントは朝鮮半島から対馬海峡に移りつつある。成長と繁栄を支えてきた資本主義と民主主義さえ先行きが危ぶまれる状況下、「持たざる国」日本が生き延びる道はどこにあるのか。戦後冷戦史と近代一五〇年の構造を大胆に捉え直し、私たちはどう生きるのかを示す、「危機が慢性化して下り坂を転げる時代」の必読書。
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4.0非婚や少子化は国家の将来にとっては難題だが、個人の生き方とは別の話だ。恋多き人生を全うした男女もいれば、世を正しく導くため、あるいは社会を作り変えるという使命感とともに単身を貫いた人もある。エリザベス一世、マザー・テレサ、ニュートン、カント、津田梅子、小津安二郎……直接の子孫こそなくとも、偉大な事績を遺した「おひとりさま」19人の言行と信念から見えてくる、本当の「自分らしさ」とは。
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