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鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生”と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。
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Posted by ブクログ
タイトル通り人間のこころと向き合うような内容です。 展開としては単純なのに、なぜこうも名作と言われるのか。 恋愛沙汰で自殺するなんて。 と初めて読んだ学生のころはよく分かりませんでした。 歳を重ねて改めて読み返してみると心理描写がとても丁寧で、どんどん自分の中にも黒い影が渦巻いてくるようでした。...続きを読む 自分に正直であること、人に正直であることの難しさを感じました。 大正の頃の小説なので、今とは男女の価値観が違い、女性の立場からだと理不尽に思うところもありました。 現代では使われない漢字や表現も多いので、全てが理解出来たかと言われれば難しいのですが、再読を重ねるとまた新たな感想が出てきそうです。
久々に読んで読後にため息。 つらつらと読んでいるだけで、淡々と進む細かい描写で解像度上がりすぎ。追体験してるようで心が忙しい。 大まかなストーリーはそこまで意外ではないと思うのですが、そのせいか登場人物の心情により入っていきやすかったのかな。 「サラッとあらすじを教えて」と言われたら、私の説明ではき...続きを読むっと「どこが名作なの?」となると思います。 ここまで緻密にやってくれるからこそ、それぞれの言動の背景までキッチリ理解したうえで迎えるこの展開。特に先生の遺書の章は胃がキリキリしそうでした。 あーもーこれ以上は!と、ズッシリ重くなりきって「ハァー」と終わりました。
高校の教科書に抜粋で載っていました。当時、退屈な古典の授業中に、違うページに載っていた『こころ』の抜粋を、先生の話しを聴かずに読みました。その時に、これはとんでもないことが書かれている、人の内面に深く入り込んだ小説だと思いました。教科書には抜粋だけでしたので、その日のうちに書店で単行本を購入して一気...続きを読むに読みました。 当時の衝撃は忘れられません。傑作です。
知ってはいたけど内容までは詳しく知らなかった為、読んでみた。 人間模様、先生の罪悪感、Kの考え、複雑でとりあえず活字が難しかった…けれど読んでよかったと思っている。
説明の必要もない、夏目漱石の代表作。 「先生」が自殺した。先生の遺書には先生と友人Kとの過去のやり取りが書かれていた。 高校生の時教科書で読んで、一部だけだったから他の部分が気になって、本屋に買いに行って一気読みした。それを今回読み直した。 基本私は夏目漱石の明るい話が好きなんだけど、やっぱり「...続きを読むこころ」は名作だ。まず読ませられてしまうストーリー。そして美しい文体。最後には今も人の心に迫る、人類の普遍的悩みを描いたところ。 この話は疑問が次々湧き上がってくる。なぜKは自殺した?お嬢さんは誰が好きだった?先生とKが直接対決してたらどうなってた?先生やKの生い立ちとその後の人生もしっかりリンクしててもうため息しか出ない。すごすぎる。
傑作。間違いなく自分の人生観に影響を与えている作品の1つ。漱石の明治の皮相上滑りである急進的な改革への批判が作品に如実に描かれている点が面白い。いろいろな解釈の仕方があるようで、いろいろな楽しみ方をもたらしてくれる。
夏目漱石の代表作にして、個人的にも、高校生の頃くらいより大人になってからも、最も繰り返し読んだ小説。 小説を読む楽しさを本当の意味で知ったといっても過言ではない作品。記憶に残しておきたい多くのフレーズがある。 作者は、明治から大正初期を代表する作家であるが、いまもなお、非常に読みやすい。 全体は...続きを読む、 私から見た先生→私と両親→先生の遺書 の3部構成であり、最後が中心。 前半は、後半に向けていくつもの伏線が見事にはりめぐらされている。 前期三部作の雰囲気とはガラッと変わる。 内容は、友人であるKの自殺により、それを抱え、人生が変わってしまった先生の孤独、淋しさ、ある種の人間への不信が見事に描かれている。 「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」のフレーズは何度読んでも印象的。 「襖に迸っている血潮を始めてみたのです。」という、Kの亡くなった後の描写も忘れられない。 まさに、先生の「こころ」は、英国から帰国した作者の「こころ」をあらわしているのであろう。
遺書まではめっちゃ面白かった。 自己肯定感や覚悟がない人の文章読むのはしんどくなる。自分もそっち側の人間だと思ってるから。 Kの潔さや生き様がカッコ良すぎる。日本男児感じた。多分Kは長男。 2人とも違う世界で仲良くしてて欲しい。 語り継がれる作品だなぁ。と思った。
読み終わったあとはしばらくの間、虚無感、脱力感、それに似たものを感じました。 「死」というものはまだ身近で感じたことがない私だけれど、この作品読んで、身近な人が死んだあとの虚無感はかなり心に重くのしかかるんだろうなと考えさせられました。 夏目漱石の皮肉混じりの文章、鋭い洞察を伴った人間を描く文章が、...続きを読む思ったよりも面白くて「坊ちゃん」を昔に読んで気にはなっていた作品だけれど、ユーモアまじりのどこか軽快に進んでいく「坊ちゃん」とは全く違う、曇天の中をずっと重い時が流れていくような小説でした。 小説の中から何かを学べるのだとしたら、この本からは「自分の行動に自分自身で責任が持てるか」と常に考えて生きなければならない、とじぶんの「こころ」に釘を刺すような痛みを学べました。
美しい代表的な日本文学 今まで古典はどうも読む気が起きなかったが、好きなアーティストが好きな本でこれを紹介していて、初めて読んでみた。深い。深い。人間の闇と悪、それに向き合う苦しみを美しい日本語の表記で、とても質の良い日本文学であることに納得。何度も読み返すことで、作者の意図・思いにやっと近づけるの...続きを読むかな、と思う。まずは作品の表層部分で衝撃を受け、二度三度読むことで作品をより深く堪能することができるだろう。ただそれには、こちらの人間としての深みが必要なんだろうけれど。
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