謎の毒親(新潮文庫)

謎の毒親(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

命の危険はなかった。けれどいちばん恐ろしい場所は〈我が家〉でした――。母の一周忌があった週末、光世は数十年ぶりに文容堂書店を訪れた。大学時代に通ったその書店には、当時と同じ店番の男性が。帰宅後、光世は店にいつも貼られていた「城北新報」宛に手紙を書く。幼い頃から繰り返された、両親の理解不能な罵倒、無視、接触について――。親という難題を抱える全ての人へ贈る相談小説。

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謎の毒親(新潮文庫) のユーザーレビュー

4.2
Rated 4.2 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    じっくり、じんわり読める。お手紙方式をとっているからか、余白があって、なおじんわり、とした読後。ひとことで表せない、家族というものについて。複雑な心境を、「謎」という言葉が置き換わって、ミステリーの様相も呈して進む。家族と他人、人間のつながり、感情の持って行き場、昇華のされ方。良かった。

    0
    2020年11月21日

    Posted by ブクログ

    不可解な話の連続でホラー小説でも読んでいるかのような気味の悪さをたびたび感じたけれど、それらの謎に対する回答者たちの推理が見事で、なるほどこんな見方があるのかと感動すら覚えた。
    特にタクシーの話は意味不明すぎて頭痛がしたけれど、その回答が特に素晴らしくて電車内で思わず「なるほどなあ」とつぶやきが漏れ

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    2020年03月26日

    Posted by ブクログ

    ウチはウチ、ヨソはヨソ。
    誰でも一度は聞いたことがありそうな言葉ですが、この言葉と共に葬り去られた「謎」が、世の中に一体どれ程あったのでしょうか。

    主人公ヒカルがいうように、虐待というのは違うような、でもすんなり受け入れることは不可能、といった両親の謎の言動について、投稿という形で相談と回答が交わ

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    2020年01月18日

    Posted by ブクログ

    幼い頃の両親の謎な行動について、主人公が相談投稿し、返信をもらう、という構成の作品です。

    私はモラハラな父親と過保護な母親という「毒親」育ちなのですが、読んでいてツライ部分もあり、読み飛ばしてしまったところもあるのですが、回答の文章に救われて泣けました。

    タイトルに「毒親」とつけるところに作者は

    0
    2019年07月09日

    Posted by ブクログ

    こんな面白い形の小説読んだことがない。形式も面白いし、内容もめちゃくちゃ面白い。そして、出てくる親の行動が本当に謎としか言いようがなくて、まさに「謎の毒親」。ただ、読んでる自分が男であり父であれば、このおかしな父の行動の中にほんの少し自分を垣間見たりもするかもしれないし、それは痛みを伴うかもしれない

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    2019年02月07日

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