【感想・ネタバレ】謎の毒親(新潮文庫)のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年03月26日

不可解な話の連続でホラー小説でも読んでいるかのような気味の悪さをたびたび感じたけれど、それらの謎に対する回答者たちの推理が見事で、なるほどこんな見方があるのかと感動すら覚えた。
特にタクシーの話は意味不明すぎて頭痛がしたけれど、その回答が特に素晴らしくて電車内で思わず「なるほどなあ」とつぶやきが漏れ...続きを読むてしまった。
エピソードも回答もすべてが面白いし、綺麗な文体のなかに垣間見えるシニカルさもまた良くてとても楽しませてもらいました。

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Posted by ブクログ 2020年01月18日

ウチはウチ、ヨソはヨソ。
誰でも一度は聞いたことがありそうな言葉ですが、この言葉と共に葬り去られた「謎」が、世の中に一体どれ程あったのでしょうか。

主人公ヒカルがいうように、虐待というのは違うような、でもすんなり受け入れることは不可能、といった両親の謎の言動について、投稿という形で相談と回答が交わ...続きを読むされます。
これを読んだ人の反応は大きく3つに分かれるのではないでしょうか。信じられない派、わかる派、そんな酷い?派です。(一部重なることはあると思いますが)
しかしながら、本書において、この両親が酷いかどうか、謎の解決というものはあまり重要ではない気がします。
最後の方に書かれているように、親子の縁は切れないので脱却はできない。でも軽減することはできる。この小説も脱却物語ではなく軽減物語でした。
ヒカルはずっと自分の中にしまっていた両親の「謎」を大人になってやっと取り出し、正解は無いのを承知で、文容堂の人達の回答と共に少しずつ整理していきます。

心のキズにも、見えやすいものと見えにくいものがあると思いますが、この小説はそんな自分でも分かっていないキズを浮き彫りにしてくれるような、もやもやした何かに形を与えてくれるような本だと思います。


にしても、自分も似たような事があったにもかかわらず、特にキズになっていない所をみると、親子の数だけ形があるという事でしょうか。
自分の親は毒親ではないと思うのですが、ヒカルの両親に対する振る舞いが自分とそっくりなのが謎といえば謎でした。
毒親でないなら、もしや自分が毒子?(そういうものがあるのかは知らないのですが)なのか。

正直読んでいて苦しい本でした。そして良書。

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Posted by ブクログ 2019年07月09日

幼い頃の両親の謎な行動について、主人公が相談投稿し、返信をもらう、という構成の作品です。

私はモラハラな父親と過保護な母親という「毒親」育ちなのですが、読んでいてツライ部分もあり、読み飛ばしてしまったところもあるのですが、回答の文章に救われて泣けました。

タイトルに「毒親」とつけるところに作者は...続きを読む悩んだかもしれませんが、私のように「毒親」と付いているから手に取った人もいるはずです。

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Posted by ブクログ 2019年02月07日

こんな面白い形の小説読んだことがない。形式も面白いし、内容もめちゃくちゃ面白い。そして、出てくる親の行動が本当に謎としか言いようがなくて、まさに「謎の毒親」。ただ、読んでる自分が男であり父であれば、このおかしな父の行動の中にほんの少し自分を垣間見たりもするかもしれないし、それは痛みを伴うかもしれない...続きを読む。相談相手からの回答は示唆に富んでいるし、これは、というような慧眼と言える内容もあって、とても深みがある。単に毒親を描いただけではない読み応えのある凄い小説だと思う。面白かった。

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