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九死に一生を得た福子は津波から助けた少年と、乳飲み子を抱えた遠乃は舅や義兄と、息子とはぐれたシングルマザーの渚は一人、避難所へ向かった。だがそこは、“絆”を盾に段ボールの仕切りも使わせない監視社会。男尊女卑が蔓延(はびこ)り、美しい遠乃は好奇の目の中、授乳もままならなかった。やがて虐げられた女たちは静かに怒り、立ち上がる。憤りで読む手が止まらぬ衝撃の震災小説。『避難所』改題。
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Posted by ブクログ
垣屋美雨作品らしい、学びのある一冊。 “絆”を盾に、支援物資として届いている段ボールの仕切りも使わせない避難所。そこにある男尊女卑。垣屋さんの小説なら、もしや、と思ったら、やはり事実を基に書かれた小説であった。 人間は難しい。
いつもは痛快軽妙な垣谷さんの本 読んですぐに震災の題材と知り、クスッと笑えるいつもの垣谷節はいつ出てくるのかと期待がなくなると同時に強がらないと踏ん張れない弱き女性の哀しさとどうにもならない怒りが募ってきました。 何度も読む本ではなく、何人もの老若男女に呼んで欲しい本だと思います。
東日本大震災の時、テレビでは助け合おう、みんなで頑張ろうって言うのを目にしたけど、現実はそうではないことを考えさせれた。避難所のしんどさと、どんどん神経がすり減っていくのを読んでて感じた。もちろん、助け合ってみんなで頑張った部分もあるかもしれないが、裏の部分もあったことをもっと世間に知ってもらうのも...続きを読む大事だと思う。勉強させられた小説でした。
すごい本です まさにフィクションではない、現実をしっかりと正確に書いてあると感じます 東北の男性全てが、遠乃の舅や義兄のような人ばかりではない でも、一部にいるのは確かだ お金を与えなければ、どこにも行けないだろうと思っている 自分のもの以外も全て自分が管理 こっちで出すから、言ってこいとはいうも...続きを読むのの、お金の話をすると、金の話ばっかりしてとこちらが金の亡者と言われる 嫁という立場は、本当に弱者だと思う だから、震災後同居をしなくなる家庭が増えるのは当たり前だと思った とにかく逃げてと応援しながら読んだ 化粧品やマッサージが前向きな力になった事で、私のやりたい事は間違ってないんだ!とも確信した 震災があったからこそ浮き彫りになった闇 我慢はいらない 同じ状態にある人は、逃げることを考えて実現して欲しい 簡単な事じゃないってわかってる 私も昔逃げた一人として、今があの時より自然体でいられているからこそ、心から応援したいと思います
著者の友人の話も聞いて書いたというだけあって、震災時や避難所での暮らしの描写がとてもリアル。特にこの町の男尊女卑っぷりは平成の出来事とは思えない。でも…生物学的にやっぱり女って弱いのは事実。主人公たちの周りにいる男はクソクソだけど、うちはそこまでではない(笑)ので、有事に備えて夫(、男手)っていたほ...続きを読むうがいい。内容は、悲しくて悔しくて何度も読み返した。ラストは女性たちの強さを感じられる! あとがきで自然災害の多い国とあり、内陸のマンションだからと言って慢心せず、しっかりと備えたいと思った。
ものすごく勉強になった。 東日本大震災の時 自分は静岡の山で作業していて、その日 千葉へ帰る予定だった 凄い揺れたが 回りに物が無い為はじめは「立ちくらみ?」と思ったがそれが長かったので…富士山を一回見た…噴火?と思ったので… その後は広範囲で停電になってて、高速に乗れないのと…給油も出来ない...続きを読むと判断して、知り合いの民宿に泊めてもらった…コンビニで食糧買おうとしても、お菓子しかなかったし、停電だから電卓打ち… 毛布にくるまりながらガラケーのワンセグで見た津波の映像の衝撃は今も忘れられない… 家も物が倒れたくらいで済んだが…連日ワイドショー見てて辛かったですね… この本読んで…自分は知識が足りないと痛感しました こういう緊急時も【強姦】や【下着泥棒】とか出るんだ…と衝撃…戦争とかではあるのは知ってはいたが… 登場人物達の選択を見てて…自分だったらどうするか…凄い考えさせられました あと戦争や災害の時は女性は大変と思います あと見た目も整いすぎてる女性はさらに危険だし、同じ女性同士の中でもそれで溝ができてしまったり…そんな中でも男は嫌らしい目をする… ほんと人間にガッカリするが…それが危機状態でも子孫を残すように遺伝子にプログラミングでもされてるのかな…貧困な国の方が子供を作り溢れかえるのも危機状態だからなのか?… 人間の価値観はかなりいい加減で、 美人な人を可哀想に思いますか?の質問に…内容が ●ストーカーや強姦だと→美人が可哀想 ●詐欺だと→美人が悪い と内容関係なく判断するらしいです… 見た目が整った人だって 整ってる事によっての悩み…デメリットは絶対にあるのに… もう一度、災害対策や こんな時代だから悔いなく行きたいと改めておもいました。
東日本大震災の同じ避難所に集まった年代の違う三人の女性の話。 信じられないことだが、せっかく届いた間仕切りを、年配の男性リーダーが、「同じ避難所にいる我々は家族同然だから、間仕切りを使うなんて水くさい」と、設置を許してくれず、授乳や着替えなど、毛布の中でこっそり行っていたと言う。これは実際に何ヶ所か...続きを読むであったそうだ。 このことに限らず、田舎では、男尊女卑が根強く残り、女は意見を言うことすら許されない。 読んでいる間中、ムカムカしてたまらなかった。能登半島地震の避難所では、少し改善されたのだろうか? 東日本大震災の時は、やたらに、日本人は避難所でも譲りあっている、暴動を起こしたりもしないし、素晴らしい民族だ、みたいに報道されていたけれど、実際はそうでもないと改めて感じた。
/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ いきなり、スタートが衝撃でした。 震災が発生するところからスタートで、ドキドキ感が伝わってきて、吸い込まれていきました。 3人の主人公が交互に展開していく形で、どの主人公たちもつらい境遇。 そして、ほとんど、男がダメ。 やっぱり、男はダ...続きを読むメだ、、、女性が男といるメリットはあるんだろうか、と、この作品でも痛感させられました。 とくに、田舎の男たちが、ほんとダメな感じで描かれていて、もう、男の私でも憎しみが湧いてくるような感じでした。まだ、いるのかな、、、こんな人たち(T . T) 最後に向けて、思うような展開になっていくので、ホッとしました。今の若い女性は、しっかりと収入を確保することと、結婚にこだわらないことですね。子ども欲しくても結婚せずに子ども産む選択肢を探した方がいい。ほんと、結婚なんて、期間決めてやるべきだなと、この作品を見ても思いました。 なかなかに、震災現場の辛さが伝わってきて、なんともいえない気持ちになります。死生観、しっかり考えないとだめですね。 /_/ あらすじ _/_/_/_/_/ 3人の女性が主人公。 震災によって、人生が大きく変わって行ってしまう。 私と対面することで、死生観をつよく意識するようになり、新しい一歩を踏み出していく。 /_/ 主な登場人物 _/_/_/ 椿原福子 55歳、ダメ夫を持つ、スーパーで被災 山野昌也 少年、渚息子 山野渚 40歳、1人親 漆山遠乃 うるしやまとおの、28歳、生後6ヶ月の子を持つ母、自宅で被災、白雪姫
これまでに起きた日本での震災をベースに書かれたフィクションだけどノンフィクションのような小説。 ここに描かれたこと、津波からの生還、別れ、古い田舎町ゆえに残る家父長制やモラハラ、正義や善意の皮を被った独裁、女性=時と場合によってはまだまだ弱者であること、なんかは少しずつ形を変えても実際にあったことな...続きを読むのではないか、と容易に想像することができる。 また、政府支援や義援金、救援物資の対応の鈍さや、実際に欲しいものが行き渡らないジレンマなどは、経験した人にしかわからないことで、テレビ越しに知ることには限界があるよなぁとまざまざと感じた。 主な登場人物である三人の女性は年齢も背景も当然異なるが、それぞれがそれぞれに傷ついて、やがて立ち上がる様子が清々しい。 今もどこかで頑張っているかな…と考えてしまうほどに、リアルだ。
東日本大震災で被災した宮城県の某市(架空都市)。 そこで暮らしていた、パート主婦の福子、小さな飲食店を経営する渚、赤ん坊を抱える遠乃。 三人の女性の視点から、物語は進む。 福子が被災してから命が助かるまでの描写が壮絶だった。 以前、東日本大震災を題材としたドラマを見たとき、福子のように泥水の洪水の...続きを読む中、浮いているものや樹木にしがみついて男性が生き延びるシーンがあったことを思い出した。 遠乃は赤ん坊を抱えいるものの、20代で若く、福子が「白雪姫」と称するような美人だ。そんな遠乃が被災で夫を亡くし、義理家族や避難所の男性たちから性的被害になんども遭いそうになる。 夫が生きている間は遠乃を守ってくれていたが、その夫がいなくなったとたんの男たちの浅ましさよ。おぞましい。 私は渚と同年代で、小学生の子供がいる。 自分のせいで子供がいじめられていたと気付き、自分自身も地域の人達からよく思われていなかったことが浮き彫りになっていく過程、私も胸が潰れる思いだった。 渚への差別的な発言(離婚家庭、水商売にたいする偏見)や、親が主導する形での子供同士のいじめなんて、ありえない!と都会の人たちは思うかもしれない・・・でも、本当にあるんですよ。 私が生まれ育ったのは東北の中でも比較的人口の多い市ですが、大人が二人集まれば妬みや噂話ばかり。 今は、新幹線やネットも整い、地方から東京に遊びに行くことも容易になったので、今の若い大人世代は都会同様に推し活とか楽しいこともできるから、そういうのはないかもしれない。 他方で、自在に都会に遊びに行くこともできない娯楽の少ない時代を生きた東北の老人たちは、今でもこの本に書いてあることが悪意ある誇張ではないほどに、偏見と意地悪心、支配欲のようなものに取り憑かれて生きているのです。 避難所では、人間関係が形成されるものの、安全な地域に家族親戚がいて頼れるような人は、次々と避難所を出ていく。 避難所の中でも格差はあるのだ。 頼りになりそうな人として登場した山崎先生が、大きな改革を起こすでもなく、あっさりといなくなってしまったのも、なんかリアルだなぁと思った。 どんなに立派な人がいても、多勢に無勢。高齢者に避難所生活を長く続けさせることはできないのだろう。 「絆」「家族」「一心」を合言葉に人のプライバシーを奪い、仕切りすら作らせない老害たち。 どんな言葉を並べても、根底にあるのは支配欲と、自分がすべて把握したいという欲だろう。 この「自分がすべて把握していたい」という欲に、「支配欲」「庇護欲」のような適切な短い名前はあるのだろうか?とても厄介な欲。「支配」までいかなくても、こういう感情や欲望を持っている人は本当に多いのだから。 この本の3人の女性たちとその子供は、従来の「避難所」「仮設」を出て、別の場所に独自の避難所を作ることができた。でも、そんなに運の良い人ってきっとあまりいなかっただろう。それを思うと、自分が被災することが怖くなる。 今年(令和6年)1月1日に発生した能登半島地震では、その後避難所の様子がテレビで取り上げられることが多かったように思う。 おそらく、東日本大震災でのこのような反省、教訓が生きて、その時よりもプライバシーや人権に配慮した避難所生活を送ることができていると思いたい。 この本を読んで、もし私がこの本のような震災被害にあい、運良く生き延びることができたとしたら、その地域の避難所にとどまるのではなく、こどもを連れて早めに実家など安全な地域に避難しようと強く思った。 そう思ったら、実家の存在のありがたさを痛感した。
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女たちの避難所(新潮文庫)
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垣谷美雨
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