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「夫の墓には死んでも入りたくない」義母の遺言から始まった墓問題。それは親類や子どもたちを巻き込み、墓の必要性などを考えるきっかけになっていく。「遺骨は燃えるゴミに出せばいいじゃない!」と言いたくなるほど面倒な、明日は我が身の墓騒動小説。
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Posted by ブクログ
ある程度の年齢にならないと見えてこない「お墓」
の話です。
先祖代々のお墓もあれば、共同墓地のような場所
もあります。
で、問題は誰がそれを面倒見るの?という点が
本書のキモです。
現代のようないわゆる御影石の墓石なんて実は、
江戸時代後期に確立された習慣であって、
歴史的には全く浅い風習なのです。
でも、この物語に登場する人たちのように
先祖代々の墓を守るのは本家として当然だ、
みたいな因習に囚われて、結婚さえも逃して
しまうのです。
普通に考えればこのまま行くと1000年後の
日本はお墓だらけになってしまうのでは?
と思うようなところを、「あ、そういうことなのね」
とあっさり進むべき道を示してくれます。
「死」とは?を考えさせられる一冊です。
Posted by ブクログ
登場人物それぞれの視点や考え方が分かるところに、とても引き込まれた。さらに、その人物がほかの人物からどのように見られているのかも描かれていて、物語を多角的に味わうことができた。
お墓に対する考え方や関わり方は、世代や家族が暮らす場所によってさまざまだということが、物語を通して浮かび上がっていた。三世代にわたる登場人物が描かれることで、時間的にも空間的にも広がりが生まれ、それが作品の深みにつながっていると感じた。変化していく時代の中で、それぞれの価値観や事情に向き合いながら対応していくことの難しさも考えさせられた。
自分自身の実体験と重なる場面もあり、とてもリアルに感じられた。何度でも読み返したいと思える一冊
Posted by ブクログ
「墓じまい」という現代的なテーマを軸に、夫婦別姓やジェンダー、家制度といった問題まで巧みに絡めながら、それらを堅苦しくなくエンターテインメントとして読ませる、垣谷美雨さんらしい一冊。
特定の主人公を持たない多視点の群像劇スタイルですが、リアリティのある個性豊かな登場人物が魅力的です。中でも、空気を読まない五月さんの存在は圧巻で、誰も口にできない本音を次々と言語化して場をかき回しながらも、不思議と痛快で憎めず、本作を象徴するキャラクターでした。特に、本人を目の前にして「伯母さんが死んでから墓じまいすれば丸く収まりますよ」と言い放つ場面は、笑わせながら日本社会の同調圧力や責任回避体質を鮮やかに描き出していて、とても印象に残りました。
また、夫婦別姓や「妻は刺身のつま」という価値観への鋭い問題提起は決して一方的ではなく、男性側の葛藤や変化も丁寧に描かれているため、多くの登場人物に感情移入できます。終盤では五月さんの過去や両親への思いが明かされ、単なる痛快コメディでは終わらず、ほろりとさせられる場面があるのも本作の魅力。笑いと社会への問題提起、そして温かな読後感が見事に両立した作品でした。
Posted by ブクログ
「一本につき20円」
「安すぎて請け負えず」
くっ、足元見やがって!
「じゃぁ40円」
「その奮発、心躍る!5分後に置き配」
ふたりのやり取りが面白すぎてちょっとダメだわー関係性が愛らしすぎて足踏みしたわ(´・∀・`)女って異常なほど金に気遣う場合あるから、ここまでしっかり決めちゃうのは逆にアリ。
夫婦別姓、寺や住職の事情、墓じまいや時代の流れ。色んな人物の視点から様々なトピックが描かれています。小説を通して楽しみながら本当によく勉強になる一冊でした。
古いや新しいが、イイとかワルイとか、なんでも安易に語れるものじゃないですね。
やはり、諸行無常です!色即是空という言葉も素晴らしいですね。
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小説・文芸
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